6 / 99
第一章
6.ライル
しおりを挟む
私は目の前にいるやたらとキラキラした嘘くさい笑顔を浮かべる少年を見つめる。
まだ幼いものの、確かにゲームで見たあの王子だ。大変麗しい姿だが、この人物がソフィアを破滅に追い込んだ人物だと思うと全くときめくはずもない。
私は笑顔を封印して、第二王子殿下との顔合わせに臨んだ。
「初めまして。知っていると思うが、ライル・ディベルディだ。これから長い間、宜しく頼むよ。」
私はマナーの先生の美しい礼を思い出しながら、拙いなりに礼を取った。
「ご機嫌麗しゅう、ライル王子殿下。
アンナ・クウェスと申します。
どうぞ宜しくお願い致します。」
「素敵な名前だね。
…アンナ、と呼んでも?」
「えぇ。構いません。」
「アンナも気軽にライルと呼んでくれ。
僕たちはもう婚約者なのだから。」
殿下はそう言って、完璧すぎる微笑みを私に寄越した。
…そうやって今まで数多の御令嬢を落としてきたんだろうが、私はそうはいかないんだから。
「いえ、殿下と呼ばせていただきます。」
「そうなの?それは随分と寂しいな。」
殿下はそう言って少し目を伏せ、寂しそうな顔をする。
私よりずっと長い睫毛が顔に影を落とす。
その顔を見て、少し胸が痛む。
まだこの子は何も知らないんだもんなぁ…。
ライル殿下は将来ヒロインと恋に落ちて、無責任にも婚約破棄をする。しかし、目の前で残念がるその姿はあどけなさが残る少年だ。
…まだ何もしていない彼に罪はないか。
悩んだ末、私はまだ暫くは普通に接することにした。
「……分かりました。では、ライル様、と。」
「良かった!
アンナにそう呼んでもらえて、嬉しいよ。」
ライル様はそう言って、満面の笑みを見せる。
…さすが王道攻略キャラ、笑顔の破壊力がハンパない。
その後、私たちは当たり障りのない会話を小一時間ほどした。王子は話題が少ない私の話にも熱心に耳を傾け、話を広げてくれた。
その中で最も盛り上がったのが、お菓子の話だった。「趣味は何かあるの?」と聞かれて、筋トレとも、木刀振りとも、ランニングとも答えられなくて困った私は、絞り出すように「お菓子作りをー」と答えてしまったのだ。
「アンナは、お菓子を作るの?」
後悔した時にはもう遅く、ライル様はその話題に興味津々のようだった。碧眼がキラキラと輝いている。
「あー…えっと、はい。
殿下の婚約者の趣味として相応しくないですよね。刺繍とかダンスとかが得意だと良かったんですが…。
外では言わないように気を付けます。」
「なんで?良いじゃない、お菓子作り!
令嬢が自ら厨房に入るのははしたないと言う人もいるけど、僕は全然気にならないよ。刺繍なんかより僕には魅力的だな!食べられるし!ハンカチは使い道がなくて困る。」
きっとライル様は色んな御令嬢から山ほどハンカチを貰っているんだろう。確かにそれはなかなか面倒そうだ。
それなら、形に残らないお菓子の方が気が楽なのだろう。…とは言っても、王子が何が入ってるか分からない手作りのお菓子を食べるなんて危険なことはしないだろうが。私も図々しく作りますなんて、言うつもりはない。別に食べて欲しくないし。
「そんな大したものは作りませんが。」
「今度食べさせてくれる?」
「は?」
「だから…次会った時に食べさせてねって言ったの。」
「え……?いや、えっとー」
王子に食べさせて、それで腹を壊されたらたまったもんじゃない!学園で悪役令嬢を務める前に不敬罪で投獄されてしまう。そんなの絶対にごめんだ。
「そ、そんな、ライル様にお出しできるような腕前ではありませんので。」
「大丈夫だよ。
だって、アンナも食べてるんでしょう?」
「まぁ…私は…。」
「他に食べたことあるのは?」
「…お父様と、この家の使用人と、親友です。」
「…親友?」
…しまった……。
私とソフィアの関係を伝えるつもりはなかったのに。私がソフィアに余計なことを言って、婚約者の立場に無理矢理おさまったと分かれば、美人で頭もいいソフィアの方が良かったと騒ぐかもしれない。
「あー、えっと、ただの友達…いや、知り合いです。」
「そう…。で、その知り合いは誰なの?」
ただの知り合いなんだから、放っておいてよ!
「いや…ライル様にお伝えするほどの名前でもありませんので…。」
「………もしかして、ソフィア嬢?」
私はぎくっと身体を強張らせた。それはしっかりとライル様にも伝わったようだった。
「やっぱりソフィア嬢なんだね。二人が仲良くしてるって話は聞いたことがあったけど、本当なんだ…。
…あのソフィア嬢と仲良くできる子がいるなんて驚きだよ。
ソフィア嬢には食べさせたのに、私には食べさせて貰えないなんて妬けちゃうな。」
王子は微笑んでいるが、その笑顔はどこか怖い。
というか、あの天使のようなソフィアのことをディスったわね!こいつ、本当に見る目のない男だわ!!
それに、なんでこの人お菓子ひとつにそんなにこだわるの?しかも、私の手作りクッキーなんて食べずに使用人にでも渡すくせにー!!
もう面倒になった私は、昼に自分のお菓子用に作っておいたクッキーを包んで持ってくるようにオルヒに伝えた。
「ただ今、持って参りますので、どうぞ持ち帰って、お召し上がりください。」
食べるのは顔も知らない誰かでしょうけど!とは勿論言わず、キッとライル様を睨みつけた。
それを、ライル様はふふっと笑った。
「そんな目で僕のことを見るのは、アンナだけだ。あの口の悪いソフィア嬢だって僕にそんな目を向けたことはないよ。」
…口の悪いソフィア嬢?
どういうことかしら?確かにソフィアは所謂ツンデレで、少しきつい言い回しをすることが多いが、それは照れ隠しでそう発言してしまっているだけなのに。本当はとても優しく、可愛い子だと言うことにみんな気付いてないの?
私は面倒なので体調不良を理由に令嬢令息が集まるお茶会や交流会などに参加したことはないが、その中でソフィアはもしかして馴染めてないのかもしれないと、その時初めて思い至った。
「……ライル様。ソフィアは、その…交流会などでは誰と一緒に行動していますか?周りに友人の令嬢などはー」
「僕もほとんど参加しないけど…彼女が誰かと行動を共にしているところは見かけたことがないね。いつも一人で行動し、口を開けば人の揚げ足取りをしている印象だね。」
私はその言葉を聞いて呆然とする。
……なんてことだ!!
私は今までソフィアには多くの友人がいると思い込んでいた。ソフィアは自分の感情を素直に表現できない性格のせいで、友人がいるどころかたった一人ぼっちだったなんて…!
ソフィアが交流会で一人、隅にぽつんとしている映像が浮かぶ。…寂しそうなソフィア……。
私はギュッと膝の上に置いた拳を強く握った。
「ライル様…ソフィアは悪い子じゃないんです…。ただ言い回しが独特なだけで、優しい良い子なんです。」
「そうなんだね…。
でも、そんな彼女の部分を僕は見たことがないや。」
「そうですか…。」
しょんぼりする私を見て、ライル様は困ったように笑った。
「立場上、人の好き嫌いに言及すべきではないと思うんだけど…正直、彼女のことは以前から得意ではなくてね。
しかし、父上は僕の婚約者は公爵令嬢でなくては、と。アンナは身体が弱く面会も厳しいほどだと聞いていたから、ソフィア嬢と仕方なく婚約しなければならないと思っていたんだ。
そんな時に騎士団長から君が婚約を希望していると聞いたから、驚いたと同時にとても嬉しかったんだ。」
「…嬉しかった?」
ソフィアのような美しさを持ってれば、それも納得だが、顔を見たこともなければ、病弱だと言われる私との婚約の何が嬉しいのだろうか?
「うん。
アンナは夕日のように美しく輝く髪と瞳を持つ可愛らしい令嬢だと聞いていたしね。」
「は?誰がそんなことー」
「騎士団長だよ。」
お父様のばかー!!親バカなのは知ってたけど、周りにまで言いふらしてるなんて!私は呆れて、小さく溜息を吐いた。
「はぁ…。ただの親バカです、すみません。
実際に会って、がっかりしたことでしょう。
失礼しました。」
私は軽く頭を下げる。
顔を上げると、ライル様は微笑んでいた。
「いいや、期待以上だった。
アンナは見た目が可愛らしいだけではなく、素直で話していて清々しい。僕のパートナーとして、非常に好ましく思った。」
「は?」
……好ましく思った…?
ライル様の発した言葉が信じられなくて、私は開いた口が塞がらない。ついでに顔から火が出そうに熱い。
お父様以外の人に容姿を褒められたことなどなかった私は、「可愛い」とか「好き」とかいう言葉に極端に弱いのかもしれない。
「こうやって顔を真っ赤にさせるところも、可愛い。」
そう言って、ライル様は目を細めて笑った。
……この顔は、本当に笑ってる気がする…。
その時、扉がノックされ、オルカがクッキーを持って帰ってきた。
私は火照った顔がオルカにバレないように私は俯いた。
それをライル様はクスクスと笑って見ている。
オルカの持ってきてくれた小さな袋には、私のお気に入りのジンジャークッキーが五、六個入っていた。
ライル様はそれを受け取ると、上機嫌で帰って行った。
まだ幼いものの、確かにゲームで見たあの王子だ。大変麗しい姿だが、この人物がソフィアを破滅に追い込んだ人物だと思うと全くときめくはずもない。
私は笑顔を封印して、第二王子殿下との顔合わせに臨んだ。
「初めまして。知っていると思うが、ライル・ディベルディだ。これから長い間、宜しく頼むよ。」
私はマナーの先生の美しい礼を思い出しながら、拙いなりに礼を取った。
「ご機嫌麗しゅう、ライル王子殿下。
アンナ・クウェスと申します。
どうぞ宜しくお願い致します。」
「素敵な名前だね。
…アンナ、と呼んでも?」
「えぇ。構いません。」
「アンナも気軽にライルと呼んでくれ。
僕たちはもう婚約者なのだから。」
殿下はそう言って、完璧すぎる微笑みを私に寄越した。
…そうやって今まで数多の御令嬢を落としてきたんだろうが、私はそうはいかないんだから。
「いえ、殿下と呼ばせていただきます。」
「そうなの?それは随分と寂しいな。」
殿下はそう言って少し目を伏せ、寂しそうな顔をする。
私よりずっと長い睫毛が顔に影を落とす。
その顔を見て、少し胸が痛む。
まだこの子は何も知らないんだもんなぁ…。
ライル殿下は将来ヒロインと恋に落ちて、無責任にも婚約破棄をする。しかし、目の前で残念がるその姿はあどけなさが残る少年だ。
…まだ何もしていない彼に罪はないか。
悩んだ末、私はまだ暫くは普通に接することにした。
「……分かりました。では、ライル様、と。」
「良かった!
アンナにそう呼んでもらえて、嬉しいよ。」
ライル様はそう言って、満面の笑みを見せる。
…さすが王道攻略キャラ、笑顔の破壊力がハンパない。
その後、私たちは当たり障りのない会話を小一時間ほどした。王子は話題が少ない私の話にも熱心に耳を傾け、話を広げてくれた。
その中で最も盛り上がったのが、お菓子の話だった。「趣味は何かあるの?」と聞かれて、筋トレとも、木刀振りとも、ランニングとも答えられなくて困った私は、絞り出すように「お菓子作りをー」と答えてしまったのだ。
「アンナは、お菓子を作るの?」
後悔した時にはもう遅く、ライル様はその話題に興味津々のようだった。碧眼がキラキラと輝いている。
「あー…えっと、はい。
殿下の婚約者の趣味として相応しくないですよね。刺繍とかダンスとかが得意だと良かったんですが…。
外では言わないように気を付けます。」
「なんで?良いじゃない、お菓子作り!
令嬢が自ら厨房に入るのははしたないと言う人もいるけど、僕は全然気にならないよ。刺繍なんかより僕には魅力的だな!食べられるし!ハンカチは使い道がなくて困る。」
きっとライル様は色んな御令嬢から山ほどハンカチを貰っているんだろう。確かにそれはなかなか面倒そうだ。
それなら、形に残らないお菓子の方が気が楽なのだろう。…とは言っても、王子が何が入ってるか分からない手作りのお菓子を食べるなんて危険なことはしないだろうが。私も図々しく作りますなんて、言うつもりはない。別に食べて欲しくないし。
「そんな大したものは作りませんが。」
「今度食べさせてくれる?」
「は?」
「だから…次会った時に食べさせてねって言ったの。」
「え……?いや、えっとー」
王子に食べさせて、それで腹を壊されたらたまったもんじゃない!学園で悪役令嬢を務める前に不敬罪で投獄されてしまう。そんなの絶対にごめんだ。
「そ、そんな、ライル様にお出しできるような腕前ではありませんので。」
「大丈夫だよ。
だって、アンナも食べてるんでしょう?」
「まぁ…私は…。」
「他に食べたことあるのは?」
「…お父様と、この家の使用人と、親友です。」
「…親友?」
…しまった……。
私とソフィアの関係を伝えるつもりはなかったのに。私がソフィアに余計なことを言って、婚約者の立場に無理矢理おさまったと分かれば、美人で頭もいいソフィアの方が良かったと騒ぐかもしれない。
「あー、えっと、ただの友達…いや、知り合いです。」
「そう…。で、その知り合いは誰なの?」
ただの知り合いなんだから、放っておいてよ!
「いや…ライル様にお伝えするほどの名前でもありませんので…。」
「………もしかして、ソフィア嬢?」
私はぎくっと身体を強張らせた。それはしっかりとライル様にも伝わったようだった。
「やっぱりソフィア嬢なんだね。二人が仲良くしてるって話は聞いたことがあったけど、本当なんだ…。
…あのソフィア嬢と仲良くできる子がいるなんて驚きだよ。
ソフィア嬢には食べさせたのに、私には食べさせて貰えないなんて妬けちゃうな。」
王子は微笑んでいるが、その笑顔はどこか怖い。
というか、あの天使のようなソフィアのことをディスったわね!こいつ、本当に見る目のない男だわ!!
それに、なんでこの人お菓子ひとつにそんなにこだわるの?しかも、私の手作りクッキーなんて食べずに使用人にでも渡すくせにー!!
もう面倒になった私は、昼に自分のお菓子用に作っておいたクッキーを包んで持ってくるようにオルヒに伝えた。
「ただ今、持って参りますので、どうぞ持ち帰って、お召し上がりください。」
食べるのは顔も知らない誰かでしょうけど!とは勿論言わず、キッとライル様を睨みつけた。
それを、ライル様はふふっと笑った。
「そんな目で僕のことを見るのは、アンナだけだ。あの口の悪いソフィア嬢だって僕にそんな目を向けたことはないよ。」
…口の悪いソフィア嬢?
どういうことかしら?確かにソフィアは所謂ツンデレで、少しきつい言い回しをすることが多いが、それは照れ隠しでそう発言してしまっているだけなのに。本当はとても優しく、可愛い子だと言うことにみんな気付いてないの?
私は面倒なので体調不良を理由に令嬢令息が集まるお茶会や交流会などに参加したことはないが、その中でソフィアはもしかして馴染めてないのかもしれないと、その時初めて思い至った。
「……ライル様。ソフィアは、その…交流会などでは誰と一緒に行動していますか?周りに友人の令嬢などはー」
「僕もほとんど参加しないけど…彼女が誰かと行動を共にしているところは見かけたことがないね。いつも一人で行動し、口を開けば人の揚げ足取りをしている印象だね。」
私はその言葉を聞いて呆然とする。
……なんてことだ!!
私は今までソフィアには多くの友人がいると思い込んでいた。ソフィアは自分の感情を素直に表現できない性格のせいで、友人がいるどころかたった一人ぼっちだったなんて…!
ソフィアが交流会で一人、隅にぽつんとしている映像が浮かぶ。…寂しそうなソフィア……。
私はギュッと膝の上に置いた拳を強く握った。
「ライル様…ソフィアは悪い子じゃないんです…。ただ言い回しが独特なだけで、優しい良い子なんです。」
「そうなんだね…。
でも、そんな彼女の部分を僕は見たことがないや。」
「そうですか…。」
しょんぼりする私を見て、ライル様は困ったように笑った。
「立場上、人の好き嫌いに言及すべきではないと思うんだけど…正直、彼女のことは以前から得意ではなくてね。
しかし、父上は僕の婚約者は公爵令嬢でなくては、と。アンナは身体が弱く面会も厳しいほどだと聞いていたから、ソフィア嬢と仕方なく婚約しなければならないと思っていたんだ。
そんな時に騎士団長から君が婚約を希望していると聞いたから、驚いたと同時にとても嬉しかったんだ。」
「…嬉しかった?」
ソフィアのような美しさを持ってれば、それも納得だが、顔を見たこともなければ、病弱だと言われる私との婚約の何が嬉しいのだろうか?
「うん。
アンナは夕日のように美しく輝く髪と瞳を持つ可愛らしい令嬢だと聞いていたしね。」
「は?誰がそんなことー」
「騎士団長だよ。」
お父様のばかー!!親バカなのは知ってたけど、周りにまで言いふらしてるなんて!私は呆れて、小さく溜息を吐いた。
「はぁ…。ただの親バカです、すみません。
実際に会って、がっかりしたことでしょう。
失礼しました。」
私は軽く頭を下げる。
顔を上げると、ライル様は微笑んでいた。
「いいや、期待以上だった。
アンナは見た目が可愛らしいだけではなく、素直で話していて清々しい。僕のパートナーとして、非常に好ましく思った。」
「は?」
……好ましく思った…?
ライル様の発した言葉が信じられなくて、私は開いた口が塞がらない。ついでに顔から火が出そうに熱い。
お父様以外の人に容姿を褒められたことなどなかった私は、「可愛い」とか「好き」とかいう言葉に極端に弱いのかもしれない。
「こうやって顔を真っ赤にさせるところも、可愛い。」
そう言って、ライル様は目を細めて笑った。
……この顔は、本当に笑ってる気がする…。
その時、扉がノックされ、オルカがクッキーを持って帰ってきた。
私は火照った顔がオルカにバレないように私は俯いた。
それをライル様はクスクスと笑って見ている。
オルカの持ってきてくれた小さな袋には、私のお気に入りのジンジャークッキーが五、六個入っていた。
ライル様はそれを受け取ると、上機嫌で帰って行った。
0
お気に入りに追加
497
あなたにおすすめの小説

働かなくていいなんて最高!貴族夫人の自由気ままな生活
ゆる
恋愛
前世では、仕事に追われる日々を送り、恋愛とは無縁のまま亡くなった私。
「今度こそ、のんびり優雅に暮らしたい!」
そう願って転生した先は、なんと貴族令嬢!
そして迎えた結婚式――そこで前世の記憶が蘇る。
「ちょっと待って、前世で恋人もできなかった私が結婚!?!??」
しかも相手は名門貴族の旦那様。
「君は何もしなくていい。すべて自由に過ごせばいい」と言われ、夢の“働かなくていい貴族夫人ライフ”を満喫するつもりだったのに――。
◆メイドの待遇改善を提案したら、旦那様が即採用!
◆夫の仕事を手伝ったら、持ち前の簿記と珠算スキルで屋敷の経理が超効率化!
◆商人たちに簿記を教えていたら、商業界で話題になりギルドの顧問に!?
「あれ? なんで私、働いてるの!?!??」
そんな中、旦那様から突然の告白――
「実は、君を妻にしたのは政略結婚のためではない。ずっと、君を想い続けていた」
えっ、旦那様、まさかの溺愛系でした!?
「自由を与えることでそばにいてもらう」つもりだった旦那様と、
「働かない貴族夫人」になりたかったはずの私。
お互いの本当の気持ちに気づいたとき、
気づけば 最強夫婦 になっていました――!
のんびり暮らすつもりが、商業界のキーパーソンになってしまった貴族夫人の、成長と溺愛の物語!

【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。

〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?

【完結】美しい人。
❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」
「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」
「ねえ、返事は。」
「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」
彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。
拝啓、許婚様。私は貴方のことが大嫌いでした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【ある日僕の元に許婚から恋文ではなく、婚約破棄の手紙が届けられた】
僕には子供の頃から決められている許婚がいた。けれどお互い特に相手のことが好きと言うわけでもなく、月に2度の『デート』と言う名目の顔合わせをするだけの間柄だった。そんなある日僕の元に許婚から手紙が届いた。そこに記されていた内容は婚約破棄を告げる内容だった。あまりにも理不尽な内容に不服を抱いた僕は、逆に彼女を遣り込める計画を立てて許婚の元へ向かった――。
※他サイトでも投稿中

婚約者を奪い返そうとしたらいきなり溺愛されました
宵闇 月
恋愛
異世界に転生したらスマホゲームの悪役令嬢でした。
しかも前世の推し且つ今世の婚約者は既にヒロインに攻略された後でした。
断罪まであと一年と少し。
だったら断罪回避より今から全力で奪い返してみせますわ。
と意気込んだはいいけど
あれ?
婚約者様の様子がおかしいのだけど…
※ 4/26
内容とタイトルが合ってないない気がするのでタイトル変更しました。

悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。

一番悪いのは誰
jun
恋愛
結婚式翌日から屋敷に帰れなかったファビオ。
ようやく帰れたのは三か月後。
愛する妻のローラにやっと会えると早る気持ちを抑えて家路を急いだ。
出迎えないローラを探そうとすると、執事が言った、
「ローラ様は先日亡くなられました」と。
何故ローラは死んだのは、帰れなかったファビオのせいなのか、それとも・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる