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第六章

6-9♡

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 私が達すると同時に、アヴィス様の白濁が私の中に注ぎ込まれた。びゅるびゅるっと私の奥に吐き出すその勢いが刺激になって、なかなか強い快感から帰って来られない。それに彼の子種を重いくらいに注ぎ込まれているという事実に身体が悦んでいた。

 「あっ……はぁっ、はーっ、はーっ。ふぇ……――っ!?」

 私はぐるりと天井を見上げていた。膣内には彼のモノを咥えたまま。そして、すぐに唇を塞がれる。息が整わず、まだ苦しいというのに、彼のキスは激しさを増すばかりで、私も気付けばまた欲しくなって、舌を絡ませていた。

 顔を離し、私たちは見つめ合う。私の大好きな新緑の瞳がどろりと揺れている。いつも涼しいこの瞳がこんなに熱くなるなんて、結婚するまで知らなかった。でも……

 「大好きです、アヴィス様」

 私は笑顔でそう言うと、アヴィス様は笑い返してくれた。

 「私も大好きだ、メロディア。初めて会った日からずっと……そして、これからも、君だけを愛している」

 二人で額をくっつけ合い、鼻先でキスを交わす。あぁ……幸せ。ずっとこうして二人で笑い合っていたい。浅いキスを交わし、それが合図のようにまた彼が腰をゆっくりと動かし始めた。私の手はベッドに縫い付けられ、逃げることは許されない。

 「あんっ……それやだぁ……、あぁ……ふっ……んぅ」

 アヴィス様は肉棒をぎりぎりまで出して、またゆーっくり挿入していく。まるでアヴィス様の形を教え込むように、何度も。

 「気持ちいいだろ? メロディアの膣内は悦んでる」

 アヴィス様は意地悪だわ……。私のことをまた焦らして、遊んで……!

 「やだやだぁ……、早く、早く擦ってほしいのっ。頭、おかしくなっちゃうぅ……」

 「大丈夫。おかしくなったメロディアも好きだ。…………好きって言ったら締まったな」

 「そんなことない……っ! 早く、いっぱいどちゅどちゅしてよぅ!」

 私がこんなに頼んでいるのに、アヴィス様はゆっくりとした抽送をやめてくれない。

 「駄目だ。もっと、時間をかけて、甘く、甘く、メロディアをどろどろに溶かしたい。好き、好きだよ、メロディア」

 「やっ、耳元で囁かないでぇ……っ」

 「好きだ……愛してる……。メロディアのここに、ずっと入ってたい。私の、私だけの、可愛いロディ」

 甘く、今まで贈れなかった分の愛の言葉を雨のようにアヴィス様が降らせた。耳から伝わるその囁きが私の脳みそを舐め溶かすような錯覚に陥る。

 「あっ、ひゃっ……なんか、だめぇ……」

 「メロディア、なんて可愛くて、美しいんだ……。この真っ白な柔肌も、輝く瞳も、形のよい耳も、柔らかな舌も……欲張りでえっちな身体も……余すことなく、メロディア、君の全てが愛おしい」

 「アヴィ……っ、あ、あああ……っ」

 アヴィス様が優しく全身を抱きしめた瞬間、私は静かにイってしまった。

 「あぁ……膣内が痙攣してるのか、ぴくぴくと私の陰茎を抱きしめてくる。そんなところまで可愛いな」

 気だるくて私は動けそうもなかったのに、アヴィス様はどうやらイっていなかったようで、今度は私の腰を持って、浮かせるような体勢になる。

 「アヴィ……今、イったばかりで……。私……」

 「知ってる」

 彼はそう言いながら、お腹の裏側を肉棒でぐいっと擦り上げる。

 「ひぃん……!」

 「ここも、擦ってあげないだろ?」

 彼は下腹部に手を伸ばし、外側と内側から私の弱いところを刺激した。

 「あ゛……あ゛ぁ、らめぇっっ!!」

 こうして、私は何度か意識を飛ばしながら、自分でも聴いたことのない嬌声を上げて快楽の夜に飲み込まれていった。


   ♪


 窓際で、小鳥が鳴いた。その声で目が覚める。

 目を開くと、目の前にはアヴィス様のあどけない寝顔があった。

 「かわいい……」

 思えば、今までこうやって一緒に朝を迎えたことはなかった。夜交わっても、彼は朝早くに仕事に行ってしまっていたから。でも、これからは違う。彼と穏やかな朝を迎えることができる。私は微笑みながら、彼の顔にかかる銀髪をよけてあげた。

 「アヴィス様が宰相じゃなくても……例え全てを失ったとしても……、ずっと側にいます。アヴィス様が私の居場所です」

 アヴィス様はスースーと規則正しく寝息を立てている。昨晩はあんなに激しく私を責め立てたのに、今は無防備なその姿がたまらなく可愛くて。私にそれだけ心を許してくれていると思えば、より愛おしくなる。

 「ふふっ、子供みたい……」

 私が動いても目覚める気配がなかったので、私は彼に近づく。いつも難しい顔をしているギャップなのだろうか、寝顔がやけにあどけなく見えて……身体を上にずらし、可愛すぎる寝顔を胸に抱きしめた。

 「アヴィス様、お疲れ様でした。これからも私を隣に置いてくださいね。いつでも癒して差し上げます」

 ぎゅっと頭を抱きしめ、目を閉じる。すると、胸の谷間から声が聴こえた。

 「随分と朝から刺激的な光景だな」

 「あ、アヴィス様!? 起きていたんですか……?」

 下を向くと、アヴィス様が上目遣いでこちらを見つめる。うぅ……かわいい。

 「さっきメロディアが強く抱きしめるものだから目が覚めたんだ。にしても……どういう状況なんだこれは」

 「そ、それは……アヴィス様の寝顔が可愛くて、つい」

 「ふーん……そうか……。じゃあ……」

 「ひゃあっ」

 突然アヴィス様がペロンと胸の頂を舐めるものだから、甲高い声が出てしまう。その嬌声に満足したのかアヴィス様は楽しそうに目を細めた。

 「朝から子供のように甘えさせてくれるなんて、良い妻だな」

 「あっ、そういうことじゃ……! だめぇっ」

 アヴィス様は朝から私の胸を散々弄った。そして、弄られたら私もぐずぐずに濡らしてしまって。濡れていることに気付いた彼が嬉しそうに挿入ってきて……朝の寝室にも嬌声を響かせることになってしまった。




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