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第二十五話
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その次の休日、琴美と律は客人を招いていた。律の家で二人一緒に夕食の準備をする。
律が大きく溜息を吐く。
「まさか、家にあの茂野って奴を上げることになるとは思わなかったなぁ。」
「仕方ないじゃないですか。いろいろお世話になったんですし。律さんも直接お礼を言いたいって言ってたじゃないですか。それにここで会えって律さんが。」
今日の客人は茂野と日菜子だった。何か二人に御礼をさせて欲しいと申し出たところ、手作り料理が食べたいとリクエストされてしまった。琴美が律に事情を話すと、律は自分の家に招くことを提案したのだった。キッチンや部屋が広いから、と律は言ったが、本当は琴美の部屋に茂野を上げたくないだけだった。
「そうだけどさ。
それに、確かにお礼は言いたかったけど、まさかこんな形で会うなんて思いもしないよ。自分の彼女を狙ってる奴にどんな顔して会えばいいんだ…」
「もう私のことなんて、なんとも思ってませんよ。同僚として優しくしてくれてるだけですって。
ほら、こっちの玉ねぎの皮も剥いて。」
琴美はそう言って、律に玉ねぎを渡す。
律は唇を尖らせ、不満げだ。
「琴美は分かってない。自分がどれだけモテるか自覚してないんだから!」
「モテないですよ。こんな私をかわいいって言ってくれるのは律さんだけです。それに誰が何を言ってきたって関係ないでしょう?もう律さんのなんだから。」
「…俺の。」
律が呟く。
「違うんですか?」
包丁の手を止めて、琴美が上目遣いで律を覗き込む。
「…違わない!うー…琴美好き!」
律が琴美に抱きつく。
「あぶないー!包丁持ってますから、本当やめて!」
二人は騒がしく、客人を迎える準備をした。
その数時間後、茂野と日菜子はやってきた。
「こと先輩!お邪魔します!」
日菜子はニコニコだ。茂野は気まずそうにしている。
茂野もまさか律の家に招かれるとは思っていなかった。
「二人とも今日は来てくれて、ありがとう。
どうぞ、中に入って。」
琴美が笑顔で二人を出迎える。
リビングに入ると、律がソファから立ち、挨拶をした。
「いつも琴美が世話になってます。
どうぞ、ゆっくりしていってください。」
完全によそ行きの笑顔を張り付けている。
日菜子は、ポーっとする。
「…写真でも見てましたけど、すごいイケメンですね…!これは、こと先輩も惚れちゃうの分かるなぁ!
あ、私、先輩の後輩で、河野日菜子って言います。」
「よくお話は聞いています。琴美の彼氏の須藤律です。宜しくね、日菜子ちゃん。」
律と日菜子は笑顔を交わす。日菜子の後ろで、茂野は落ち着かない様子でキョロキョロしている。日菜子は茂野の後ろに回り、背中を押した。
「はい!ほら、茂野先輩も挨拶して!」
茂野は硬い表情のまま、挨拶をする。
「…今日は世話になる。同僚の茂野翔吾だ。」
「茂野さん…お久しぶりです。
宜しくお願いします。」
綺麗な笑顔を貼りつけてるけど、あれは相当頑張ってるな…と琴美は苦笑いだ。そんな二人の様子を気にすることもなく、日菜子は茂野と一緒に買って来たというお土産を琴美に渡す。茂野と迷いながら選んだと話す日菜子はとても可愛かった。
琴美はいつか日菜子の想いが茂野に届くといいな…と思った。
琴美は声を張り上げる。
「ほら!じゃあ、さっそくご飯にするね!
律さん、並べるの手伝ってー。」
「はーい。」
律は琴美の側に駆け寄った。
それをじっと茂野は見つめている。
茂野を見て、日菜子は眉を下げ、呟く。
「…そんな顔するなら、来なきゃよかったのに。」
その呟きは茂野の耳に届いたらしい。
茂野はフッと笑った。
「もうとっくに心の整理はついてる。
一度ちゃんと話してみたかったんだ。
成瀬の好きになった奴はどんな奴なのか。
…それに、成瀬の手料理を食べるくらいバチは当たらないだろう。」
そう言って、茂野はニヤッと日奈子に笑いかけた。
「先輩、そっちが本音でしょ。」
「どうだかな。
…それに、手のかかる後輩が粗相をしないように見張っとかないとな。」
茂野は日菜子の頭に手を置くと、日菜子の顔をずいっと覗き込む。日菜子の顔はかっと赤くなる。
「…なっ!馬鹿にしないで下さい!」
茂野は笑い、日菜子は頬を膨らませて、席に着いた。
◆ ◇ ◆
それから少しして、律と琴美は同棲を始めた。
琴美の朝は律の無防備な寝顔を愛でることから始まる。それから、そっとベッドを抜け出し、軽く身支度をすると、朝食の支度を始める。
その日も朝食の支度を始めようとした琴美だったが、ふと机の上に無造作に置かれた郵便物に目をやった。
(あ。昨日、取ってきてからチェックしてなかったっけ。)
ほとんどはチラシのようだったが、ポトっとその間から手紙が落ちた。琴美宛の郵便だ。
(私宛…?
前の住所からの転送だ…誰だろう。)
琴美がふと裏返してみると、そこには『菊地俊哉』と書いてあった。
(俊哉からだ…!)
琴美は律が起きてきてから、一緒に開けようか迷ったが、どうにも中身が気になり、すぐに開封することにした。
緊張しながら、手紙を開く。
手紙には謝罪の言葉が綴られていた。そして、最後には今までの感謝の言葉と、どうか律と幸せになってほしいと書いてあった。
一文字一文字、丁寧に書かれた文字を見て、俊哉の誠意が伝わってくるようだった。手紙をキュッと握り、琴美は思う。
(これでちゃんと俊哉も私とのことを終わらせることができたんだよね…。良かった、本当に…。
私に初めて人を好きになるってことを教えてくれて…
ありがとう、俊哉。)
琴美は目を閉じて、フッと笑った。
その時、背後からずしっと律がのしかかって来た。
琴美の腰に律の腕が回される。
「こーとーみ。おはよ。」
律はそのまま琴美の頭にキスをする。
「律さん、おはようございます。」
律が琴美の手元に目線を落す。
「何読んでるの?」
「俊哉から手紙が届いたんです。」
律の表情が険しくなる。
「菊地から?」
あの騒動の後、俊哉は近藤と共に会社を辞めていた。辞める前日に律を話がしたいと呼び出し、謝罪をしたと琴美は律から聞いていた。
琴美は微笑んで答える。
「はい。たくさん謝罪の言葉が書いてありました。あと、今までありがとうって…幸せになってくれって。」
それを聞いて、律は微笑む。
「そっか。」
琴美は律に向き直り、ギュッと抱きついた。
「律さん……いつもありがとう。
これからもずっと…ずっと一緒にいてください。」
律も琴美を抱きしめ返す。
「あぁ。ずっと、一緒だ。
琴美が嫌がったって離してやらないからな。」
「はい。私の居場所は、この腕の中です。」
(律さんのハグから始まったあの夜からずっと…)
二人は口付けを交わすと、互いに微笑みあった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これで一旦完結とさせていただきます!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
まだ二人が結婚するまでにはいくつか壁がありそうなので、もしかしたら第二章を書くかもしれません。
……まだ、ちょっと書けるかわかりませんが。
その時はまた宜しくお願いします(^^)
律が大きく溜息を吐く。
「まさか、家にあの茂野って奴を上げることになるとは思わなかったなぁ。」
「仕方ないじゃないですか。いろいろお世話になったんですし。律さんも直接お礼を言いたいって言ってたじゃないですか。それにここで会えって律さんが。」
今日の客人は茂野と日菜子だった。何か二人に御礼をさせて欲しいと申し出たところ、手作り料理が食べたいとリクエストされてしまった。琴美が律に事情を話すと、律は自分の家に招くことを提案したのだった。キッチンや部屋が広いから、と律は言ったが、本当は琴美の部屋に茂野を上げたくないだけだった。
「そうだけどさ。
それに、確かにお礼は言いたかったけど、まさかこんな形で会うなんて思いもしないよ。自分の彼女を狙ってる奴にどんな顔して会えばいいんだ…」
「もう私のことなんて、なんとも思ってませんよ。同僚として優しくしてくれてるだけですって。
ほら、こっちの玉ねぎの皮も剥いて。」
琴美はそう言って、律に玉ねぎを渡す。
律は唇を尖らせ、不満げだ。
「琴美は分かってない。自分がどれだけモテるか自覚してないんだから!」
「モテないですよ。こんな私をかわいいって言ってくれるのは律さんだけです。それに誰が何を言ってきたって関係ないでしょう?もう律さんのなんだから。」
「…俺の。」
律が呟く。
「違うんですか?」
包丁の手を止めて、琴美が上目遣いで律を覗き込む。
「…違わない!うー…琴美好き!」
律が琴美に抱きつく。
「あぶないー!包丁持ってますから、本当やめて!」
二人は騒がしく、客人を迎える準備をした。
その数時間後、茂野と日菜子はやってきた。
「こと先輩!お邪魔します!」
日菜子はニコニコだ。茂野は気まずそうにしている。
茂野もまさか律の家に招かれるとは思っていなかった。
「二人とも今日は来てくれて、ありがとう。
どうぞ、中に入って。」
琴美が笑顔で二人を出迎える。
リビングに入ると、律がソファから立ち、挨拶をした。
「いつも琴美が世話になってます。
どうぞ、ゆっくりしていってください。」
完全によそ行きの笑顔を張り付けている。
日菜子は、ポーっとする。
「…写真でも見てましたけど、すごいイケメンですね…!これは、こと先輩も惚れちゃうの分かるなぁ!
あ、私、先輩の後輩で、河野日菜子って言います。」
「よくお話は聞いています。琴美の彼氏の須藤律です。宜しくね、日菜子ちゃん。」
律と日菜子は笑顔を交わす。日菜子の後ろで、茂野は落ち着かない様子でキョロキョロしている。日菜子は茂野の後ろに回り、背中を押した。
「はい!ほら、茂野先輩も挨拶して!」
茂野は硬い表情のまま、挨拶をする。
「…今日は世話になる。同僚の茂野翔吾だ。」
「茂野さん…お久しぶりです。
宜しくお願いします。」
綺麗な笑顔を貼りつけてるけど、あれは相当頑張ってるな…と琴美は苦笑いだ。そんな二人の様子を気にすることもなく、日菜子は茂野と一緒に買って来たというお土産を琴美に渡す。茂野と迷いながら選んだと話す日菜子はとても可愛かった。
琴美はいつか日菜子の想いが茂野に届くといいな…と思った。
琴美は声を張り上げる。
「ほら!じゃあ、さっそくご飯にするね!
律さん、並べるの手伝ってー。」
「はーい。」
律は琴美の側に駆け寄った。
それをじっと茂野は見つめている。
茂野を見て、日菜子は眉を下げ、呟く。
「…そんな顔するなら、来なきゃよかったのに。」
その呟きは茂野の耳に届いたらしい。
茂野はフッと笑った。
「もうとっくに心の整理はついてる。
一度ちゃんと話してみたかったんだ。
成瀬の好きになった奴はどんな奴なのか。
…それに、成瀬の手料理を食べるくらいバチは当たらないだろう。」
そう言って、茂野はニヤッと日奈子に笑いかけた。
「先輩、そっちが本音でしょ。」
「どうだかな。
…それに、手のかかる後輩が粗相をしないように見張っとかないとな。」
茂野は日菜子の頭に手を置くと、日菜子の顔をずいっと覗き込む。日菜子の顔はかっと赤くなる。
「…なっ!馬鹿にしないで下さい!」
茂野は笑い、日菜子は頬を膨らませて、席に着いた。
◆ ◇ ◆
それから少しして、律と琴美は同棲を始めた。
琴美の朝は律の無防備な寝顔を愛でることから始まる。それから、そっとベッドを抜け出し、軽く身支度をすると、朝食の支度を始める。
その日も朝食の支度を始めようとした琴美だったが、ふと机の上に無造作に置かれた郵便物に目をやった。
(あ。昨日、取ってきてからチェックしてなかったっけ。)
ほとんどはチラシのようだったが、ポトっとその間から手紙が落ちた。琴美宛の郵便だ。
(私宛…?
前の住所からの転送だ…誰だろう。)
琴美がふと裏返してみると、そこには『菊地俊哉』と書いてあった。
(俊哉からだ…!)
琴美は律が起きてきてから、一緒に開けようか迷ったが、どうにも中身が気になり、すぐに開封することにした。
緊張しながら、手紙を開く。
手紙には謝罪の言葉が綴られていた。そして、最後には今までの感謝の言葉と、どうか律と幸せになってほしいと書いてあった。
一文字一文字、丁寧に書かれた文字を見て、俊哉の誠意が伝わってくるようだった。手紙をキュッと握り、琴美は思う。
(これでちゃんと俊哉も私とのことを終わらせることができたんだよね…。良かった、本当に…。
私に初めて人を好きになるってことを教えてくれて…
ありがとう、俊哉。)
琴美は目を閉じて、フッと笑った。
その時、背後からずしっと律がのしかかって来た。
琴美の腰に律の腕が回される。
「こーとーみ。おはよ。」
律はそのまま琴美の頭にキスをする。
「律さん、おはようございます。」
律が琴美の手元に目線を落す。
「何読んでるの?」
「俊哉から手紙が届いたんです。」
律の表情が険しくなる。
「菊地から?」
あの騒動の後、俊哉は近藤と共に会社を辞めていた。辞める前日に律を話がしたいと呼び出し、謝罪をしたと琴美は律から聞いていた。
琴美は微笑んで答える。
「はい。たくさん謝罪の言葉が書いてありました。あと、今までありがとうって…幸せになってくれって。」
それを聞いて、律は微笑む。
「そっか。」
琴美は律に向き直り、ギュッと抱きついた。
「律さん……いつもありがとう。
これからもずっと…ずっと一緒にいてください。」
律も琴美を抱きしめ返す。
「あぁ。ずっと、一緒だ。
琴美が嫌がったって離してやらないからな。」
「はい。私の居場所は、この腕の中です。」
(律さんのハグから始まったあの夜からずっと…)
二人は口付けを交わすと、互いに微笑みあった。
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これで一旦完結とさせていただきます!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
まだ二人が結婚するまでにはいくつか壁がありそうなので、もしかしたら第二章を書くかもしれません。
……まだ、ちょっと書けるかわかりませんが。
その時はまた宜しくお願いします(^^)
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ドキドキしながら読んでいただけて嬉しいです♪もうお話も佳境ですので、最後まで楽しんでいただければ幸いです(^^)
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そして、もちろん。律さんsideもいつものように、楽しく読ませていただきました……っ。
こちらでしか、わからないことも、ありますので。
ファンとしては、とても嬉しいです……!
感想ありがとうございます!
律sideも楽しんでいただけて嬉しいです(^^)
執着してる感じが伝わってるといいなと思います。
十八話は私のお気に入りなので、感想いただけて嬉しかったですー!!