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第十九話
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翌朝、律が起きた時にはもう琴美はベッドにいなかった。味噌汁の匂いで目が覚める朝に言いようのない喜びを感じる。
部屋を出ると、キッチンに琴美は立っていた。
「律さん。おはようございます!」
琴美は微笑む。律も微笑み返す。
「おはよう、琴美。」
でも、琴美はその笑顔を不自然に貼り付けたまま、律の前に詰め寄る。
「こ、琴美?」
なんだか怒っているようだと思うけど、琴美が怒る理由が律にはさっぱり分からない。昨晩の晩酌の後にはちゃんと片付けもしたはずだった。
「律さん?昨日、海斗は泊まっていったんですよね?」
「あ、うん。飲んでる途中で寝ちゃったから。
ソファで寝かせたけど…何かダメだった?」
律は首を傾げる。
琴美はむぅと頬を膨らませた。
「海斗が泊まっていったなんて知りませんでした!」
「泊まらせちゃいけなかった?」
「それはいいですけど!…けど…。
か、海斗がいたのに…き、昨日の夜、あの…その。」
琴美が顔を真っ赤にして、律に何かを伝えようとする。そこで律はようやく理解した。
「あぁ!
海斗がいたのにエッチしちゃったから怒ってるの?
俺だって必死に我慢しようとしたよ?
だけど、琴美がー」
「あ、あれは、海斗がもう帰ってると思ってたから!」
琴美は声を荒げて対抗する。律は琴美を落ち着かせるように頭を撫でる。
「大丈夫だよ。海斗も俺と一緒で一回寝たら、なかなか起きないから。海斗は?もう帰ったの?」
琴美はエプロンをキュッと握りしめると、小さく頷く。
「はい。さっき。」
「なんか気付いてそうだった?」
「…普段通りだった、かな。
いや、帰りにはニヤニヤしてたかも…。」
「海斗は琴美とちゃんと会話してった?」
「えぇ、まぁ、それなりに。」
「じゃあ、バレたかもね。」
律がニコッと笑う。琴美は訳が分からない。なんで、話したらバレるのか。
「えぇ?!」
「琴美、すぐ表情に出るから。
バレたのは俺のせいじゃないよ~。」
そう言って、律は洗面所に向かってしまう。
「…私のせいでバレたの?」
恥ずかしさで琴美はその場にうずくまった。
その頃、律は洗面所で顔を洗いながら、琴美の首筋にしっかりと残したキスマークが今朝も確認できたことにほくそ笑んでいた。きっと海斗は途中でキスマークに気付いたんだろう。
首の後ろの方に残したから、よく見ないと琴美は気付かないはずだ。…一緒にいれない日中、琴美に悪い虫が付かないように出来ることはしないとな、と律は一人笑った。
◆ ◇ ◆
朝食を終え、お互い準備ができると、琴美は律に車で送ってもらった。
「ありがとうございました。ここで大丈夫です。」
琴美がシートベルトを外す。
「そう?じゃあ、また連絡するね。」
律はそう言うと、琴美にキスをした。
琴美は突然のキスに照れて、俯く。
「ふふっ。あ、そうだ!」
律はそう言うと、スマホを取り出し、ぐっと琴美の肩を抱いた。
「へ?」
琴美が顔を上げた瞬間、パシャっと音がした。
スマホにはポカンとした表情の琴美と、ニッコリ綺麗な笑みを浮かべる律が写っていた。
「おぉー。よく撮れてる。琴美ってば可愛い。」
「や、やだ!そんな変な顔、消してください。」
「可愛いよ。あとで琴美にも送っておく。
これからは彼氏がどんな人か聞かれたら、この写真を見せるんだよ。」
琴美は付き合い始めて三日も経ってないのに、誰が彼氏がいることになんて気付くんだろうと不思議に思ったが、純粋に写真は嬉しかった。
「分かりました。写真送ってくださいね。」
◆ ◇ ◆
会社に到着し、琴美がスマホをチェックすると、律から写真が届いていた。琴美はポカンとしているが、律は本当に素敵な笑顔で写っている。
辛いことがあった時はこの写真を見るようにしよう、と琴美は微笑んだ。
その時、日菜子が出勤してきた。
「おはようございまーす!こと先…輩…?」
「おはよう、ひなちゃん。」
琴美が日菜子の方を向き、笑顔で挨拶をするが、日菜子はある一点を見つめて、固まっている。
「…ひなちゃん?」
「先輩…茂野先輩と、ヤりました?」
日菜子は真剣な表情で尋ねる。
「す、するわけないじゃない!!
ひ、ひなちゃん!どうしたの朝からおかしいわよ?!」
「え…茂野先輩じゃないんですか…?
…じゃあ…こと先輩、彼氏でも出来ました?」
琴美は驚きすぎて言葉を失った。
律の言った通りになったからだ。
「どうなんですか?先輩!」
日菜子は真剣だ。
琴美はこっくりと頷いた。
「まじ、ですか…。
あの、茂野先輩を振ってまでって…どんな男なんだよぉ~!」
日菜子はゔー、と唸りながら、デスクに突っ伏したと思ったら、ぐいっと琴美を見る。
「写真。」
「え?」
琴美は固まる。日菜子はしっかりと言う。
「彼氏の写真見せてください。
顔で判断する訳じゃないですけど、納得できません。」
流石に見せるのは恥ずかしい。…それに律の写真を見せたら、彼氏がかっこいいことを自慢してるようになってしまいそうだと、琴美は思った。
「あー、えっと…」
ジト目で日菜子は琴美を見つめる。
「ないんですか?」
「いや…」
困る琴美に日菜子は詰め寄った。
「その反応はあるんですよね?見せてください。」
琴美は仕方なく、日菜子だけにしようと決め、写真を見せた。
琴美のスマホを持ちながら言葉を失う日菜子。
照れる琴美。
そこに茂野がやってきた。
「成瀬、河野、おはよう。」
日菜子はパッとスマホを隠す。
「おはよう、茂野君。」
「お、お、おはようございます!先輩!」
茂野は日菜子が隠したスマホに気付くと、ひゅいっとそれを取り上げた。
「河野、人様の物を隠すんじゃなー」
茂野にもその写真が目に入り、固まる。
日菜子はその様子を見て、がっくり項垂れる。
しかし、茂野はすぐに微笑んで、琴美にスマホを返した。
「付き合うことになったのか?」
琴美は少し気まずそうに笑う。
「うん。…そうなの。」
「おめでとう。俺の嫌がらせも効かなかったか。」
ニヤッと茂野が笑う。琴美は口を尖らせた。
「もう!茂野君、あの日、律さんがいたの気づいてたんだってね。」
「あの時、逃げ帰ったから、まだチャンスは残ってるかと思ってたんだけどな。
ま、せいぜい仲良くな。また別れたら教えてくれ。」
「もう!!茂野君!」
茂野は手をひらひらさせて、行ってしまった。
日菜子はポカンとしている。
「茂野先輩も知ってる人なんですか?」
「うん、偶々だけど。数回会っててね。」
「そう、なんだ…。
てか、彼氏さん、すっごいイケメンですね。」
「あ……うん。私には勿体無いくらいの人なの。」
「いや!こと先輩は外見も内面も超美人ですから!
すごくお似合いです!自信持ってください!」
「ふふっ、ひなちゃんありがとう!」
琴美はやっぱり日菜子は可愛い後輩だと思った。
◆ ◇ ◆
あれから一ヶ月。律との交際は順調だ。
律の溺愛ぶりは凄まじかった。
一緒にいる時は常にどこかをくっつけているし、お風呂に一緒に入って琴美を洗いたがるし、ドライヤーまでかけてくれる。寝る時は必ず琴美を抱きしめてないと寝ないし、そもそも琴美を愛するのに忙しくてなかなか寝てくれなかったりする。あまりにも求めてくるので、平日は一回まで、と琴美は律に約束させた。
食事こそ琴美の担当だが、掃除や後片付けなどは積極的に律がやってくれるので琴美も助かっている。
すっかり琴美も週の半分以上、律の家で過ごすようになっていて、自分の家よりも居心地がよくなってしまっていた。時々自分の家に帰ると、律の匂いを感じられないことが寂しくて、律に会いに行きたくなってしまう。
琴美がそろそろ本格的に同棲も考えた方が良いのかなぁ…と考えていたある日、再び律が出張に行くことになった。
部屋を出ると、キッチンに琴美は立っていた。
「律さん。おはようございます!」
琴美は微笑む。律も微笑み返す。
「おはよう、琴美。」
でも、琴美はその笑顔を不自然に貼り付けたまま、律の前に詰め寄る。
「こ、琴美?」
なんだか怒っているようだと思うけど、琴美が怒る理由が律にはさっぱり分からない。昨晩の晩酌の後にはちゃんと片付けもしたはずだった。
「律さん?昨日、海斗は泊まっていったんですよね?」
「あ、うん。飲んでる途中で寝ちゃったから。
ソファで寝かせたけど…何かダメだった?」
律は首を傾げる。
琴美はむぅと頬を膨らませた。
「海斗が泊まっていったなんて知りませんでした!」
「泊まらせちゃいけなかった?」
「それはいいですけど!…けど…。
か、海斗がいたのに…き、昨日の夜、あの…その。」
琴美が顔を真っ赤にして、律に何かを伝えようとする。そこで律はようやく理解した。
「あぁ!
海斗がいたのにエッチしちゃったから怒ってるの?
俺だって必死に我慢しようとしたよ?
だけど、琴美がー」
「あ、あれは、海斗がもう帰ってると思ってたから!」
琴美は声を荒げて対抗する。律は琴美を落ち着かせるように頭を撫でる。
「大丈夫だよ。海斗も俺と一緒で一回寝たら、なかなか起きないから。海斗は?もう帰ったの?」
琴美はエプロンをキュッと握りしめると、小さく頷く。
「はい。さっき。」
「なんか気付いてそうだった?」
「…普段通りだった、かな。
いや、帰りにはニヤニヤしてたかも…。」
「海斗は琴美とちゃんと会話してった?」
「えぇ、まぁ、それなりに。」
「じゃあ、バレたかもね。」
律がニコッと笑う。琴美は訳が分からない。なんで、話したらバレるのか。
「えぇ?!」
「琴美、すぐ表情に出るから。
バレたのは俺のせいじゃないよ~。」
そう言って、律は洗面所に向かってしまう。
「…私のせいでバレたの?」
恥ずかしさで琴美はその場にうずくまった。
その頃、律は洗面所で顔を洗いながら、琴美の首筋にしっかりと残したキスマークが今朝も確認できたことにほくそ笑んでいた。きっと海斗は途中でキスマークに気付いたんだろう。
首の後ろの方に残したから、よく見ないと琴美は気付かないはずだ。…一緒にいれない日中、琴美に悪い虫が付かないように出来ることはしないとな、と律は一人笑った。
◆ ◇ ◆
朝食を終え、お互い準備ができると、琴美は律に車で送ってもらった。
「ありがとうございました。ここで大丈夫です。」
琴美がシートベルトを外す。
「そう?じゃあ、また連絡するね。」
律はそう言うと、琴美にキスをした。
琴美は突然のキスに照れて、俯く。
「ふふっ。あ、そうだ!」
律はそう言うと、スマホを取り出し、ぐっと琴美の肩を抱いた。
「へ?」
琴美が顔を上げた瞬間、パシャっと音がした。
スマホにはポカンとした表情の琴美と、ニッコリ綺麗な笑みを浮かべる律が写っていた。
「おぉー。よく撮れてる。琴美ってば可愛い。」
「や、やだ!そんな変な顔、消してください。」
「可愛いよ。あとで琴美にも送っておく。
これからは彼氏がどんな人か聞かれたら、この写真を見せるんだよ。」
琴美は付き合い始めて三日も経ってないのに、誰が彼氏がいることになんて気付くんだろうと不思議に思ったが、純粋に写真は嬉しかった。
「分かりました。写真送ってくださいね。」
◆ ◇ ◆
会社に到着し、琴美がスマホをチェックすると、律から写真が届いていた。琴美はポカンとしているが、律は本当に素敵な笑顔で写っている。
辛いことがあった時はこの写真を見るようにしよう、と琴美は微笑んだ。
その時、日菜子が出勤してきた。
「おはようございまーす!こと先…輩…?」
「おはよう、ひなちゃん。」
琴美が日菜子の方を向き、笑顔で挨拶をするが、日菜子はある一点を見つめて、固まっている。
「…ひなちゃん?」
「先輩…茂野先輩と、ヤりました?」
日菜子は真剣な表情で尋ねる。
「す、するわけないじゃない!!
ひ、ひなちゃん!どうしたの朝からおかしいわよ?!」
「え…茂野先輩じゃないんですか…?
…じゃあ…こと先輩、彼氏でも出来ました?」
琴美は驚きすぎて言葉を失った。
律の言った通りになったからだ。
「どうなんですか?先輩!」
日菜子は真剣だ。
琴美はこっくりと頷いた。
「まじ、ですか…。
あの、茂野先輩を振ってまでって…どんな男なんだよぉ~!」
日菜子はゔー、と唸りながら、デスクに突っ伏したと思ったら、ぐいっと琴美を見る。
「写真。」
「え?」
琴美は固まる。日菜子はしっかりと言う。
「彼氏の写真見せてください。
顔で判断する訳じゃないですけど、納得できません。」
流石に見せるのは恥ずかしい。…それに律の写真を見せたら、彼氏がかっこいいことを自慢してるようになってしまいそうだと、琴美は思った。
「あー、えっと…」
ジト目で日菜子は琴美を見つめる。
「ないんですか?」
「いや…」
困る琴美に日菜子は詰め寄った。
「その反応はあるんですよね?見せてください。」
琴美は仕方なく、日菜子だけにしようと決め、写真を見せた。
琴美のスマホを持ちながら言葉を失う日菜子。
照れる琴美。
そこに茂野がやってきた。
「成瀬、河野、おはよう。」
日菜子はパッとスマホを隠す。
「おはよう、茂野君。」
「お、お、おはようございます!先輩!」
茂野は日菜子が隠したスマホに気付くと、ひゅいっとそれを取り上げた。
「河野、人様の物を隠すんじゃなー」
茂野にもその写真が目に入り、固まる。
日菜子はその様子を見て、がっくり項垂れる。
しかし、茂野はすぐに微笑んで、琴美にスマホを返した。
「付き合うことになったのか?」
琴美は少し気まずそうに笑う。
「うん。…そうなの。」
「おめでとう。俺の嫌がらせも効かなかったか。」
ニヤッと茂野が笑う。琴美は口を尖らせた。
「もう!茂野君、あの日、律さんがいたの気づいてたんだってね。」
「あの時、逃げ帰ったから、まだチャンスは残ってるかと思ってたんだけどな。
ま、せいぜい仲良くな。また別れたら教えてくれ。」
「もう!!茂野君!」
茂野は手をひらひらさせて、行ってしまった。
日菜子はポカンとしている。
「茂野先輩も知ってる人なんですか?」
「うん、偶々だけど。数回会っててね。」
「そう、なんだ…。
てか、彼氏さん、すっごいイケメンですね。」
「あ……うん。私には勿体無いくらいの人なの。」
「いや!こと先輩は外見も内面も超美人ですから!
すごくお似合いです!自信持ってください!」
「ふふっ、ひなちゃんありがとう!」
琴美はやっぱり日菜子は可愛い後輩だと思った。
◆ ◇ ◆
あれから一ヶ月。律との交際は順調だ。
律の溺愛ぶりは凄まじかった。
一緒にいる時は常にどこかをくっつけているし、お風呂に一緒に入って琴美を洗いたがるし、ドライヤーまでかけてくれる。寝る時は必ず琴美を抱きしめてないと寝ないし、そもそも琴美を愛するのに忙しくてなかなか寝てくれなかったりする。あまりにも求めてくるので、平日は一回まで、と琴美は律に約束させた。
食事こそ琴美の担当だが、掃除や後片付けなどは積極的に律がやってくれるので琴美も助かっている。
すっかり琴美も週の半分以上、律の家で過ごすようになっていて、自分の家よりも居心地がよくなってしまっていた。時々自分の家に帰ると、律の匂いを感じられないことが寂しくて、律に会いに行きたくなってしまう。
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