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第一章 脱出
リゾートホテルで公開〇〇〇
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結局、私達は海の家(?)に飛び込んで水着を買うことにした。
少し恥ずかしいというのもあるけど、裸ですごすのはどうにも落ち着かない。
私達が選んだのは、キャンディストライプに角丸星型のワンポイントがあしらわれたワンピース水着。
ワンピースといっても背中と腰回りが大きく空いたちょっと大胆なデザイン。
大胆って、数分前まで腰回りどころか大事なところまで丸出しにしてた私が言うのもなんか変だよね。
試着室で水着をつけて外に出るとすぐにアヤの首に手を回した。さっきのことがあって、アヤの唇が愛おしくてたまらなくなっていた。
アヤは水着のついでに魔法のサーフボードを借りてきていた。
海に入って私はアヤの背中に抱き着き、二人でボードの上に立つ。
時を待たずして、大きな波が押し寄せる。
「行くよ!」
波に乗って前傾姿勢になり、体重をかけると水平方向へ走り出す。
そして大きく反動をつけて空へ!
前方に一回転して波が去った後の海面上へ静かに着水した。
もちろん私達にこんなテクニックがあろうはずもなく、操縦も姿勢制御も自動でやってくれる便利なサーフボードのおかげだ。
スポーツとしては成立しないけど、俄かサーファー気分を味わえるとして人気があるらしい。
ただ魔法とはいえ誰でも簡単にできるわけではなく、乗っている人が怖がって逃げ腰になるとうまくいかないみたい。
「理恵って結構度胸あるよね。いくら魔法のボードでもあれだけ派手にやったら腰が引けちゃうのが普通なのに」
「アヤがしっかりつかまっていれば大丈夫って言うからその通りにしただけだよ」
こうしてアヤへの信頼感を、身をもってしっかりアピールできたのだった。
そんな私達が次に向かう先は街の中のリゾートホテル。
十階の部屋の鍵を受け取り、二人でエレベーターに乗って、部屋へ向かう。
その部屋は何一つ物が置かれていなかったけど、海を臨む一面全てが天井から床までガラス張りの展望窓に目を奪われた。
私達は窓から海を眺める。
「わぁ……」
海の果て、遠くに見える水平線は金色だった。
ここは地球じゃないんだ。改めてそう感じた。
「きれい……」
「理恵のほうがきれいだよ」
「もう……」
そんなベタなセリフで落ちたりしないんだからね。
アヤを抱き寄せてキスした。
「あ……」
ここでベッドに引きずり込もうと思ったのに、なんと部屋にはベッドすらないのだった。
「リゾートホテルって、海を見るためだけの施設なんだよ」
「ええ……?」
次元の裂け目からいつでも家に帰れる魔女たちにとっては、旅行といえば日帰りが常識。(異世界まで行くなら別だけど)
宿泊施設というものはほとんど存在しない。
でも、ベッドもないのはどうなんだろう?
ロマンチックなムードでコトに及びたいカップルだっているよね……いるよね?私だけじゃないよね?
「そういうときはこうしたらいいよ」
窓に両手をつかされて、後ろから覆いかぶさってきて、ブラをめくりあげた。
「ちょ、ちょっと、だめだよ、こんなの」
乳首を弄ばれながら、なんとか抵抗する。
「大丈夫大丈夫。このガラスはちょっとやそっとじゃ割れないから」
「そういうことじゃなくて外から丸見えっ」
「いいじゃん、見せつけてあげようよ」
「やだ、やだやめてっ」
裸を見られるのはいいけど、エッチしてるところは見せられない。
私が抵抗すると、アヤはそっと離れて水着を直してくれた。
「理恵が嫌がることはしたくないからね」
私達は手をつないでホテルを後にした。
「うう……裸で外歩かせておいて何を言うの」
「あれ?嫌だった?」
気持ちよかったです。
……あの……私、露出狂じゃないよね?違うよね?
アヤに聞いてみたけど、曖昧にはぐらかされた。
-第一章 終-
少し恥ずかしいというのもあるけど、裸ですごすのはどうにも落ち着かない。
私達が選んだのは、キャンディストライプに角丸星型のワンポイントがあしらわれたワンピース水着。
ワンピースといっても背中と腰回りが大きく空いたちょっと大胆なデザイン。
大胆って、数分前まで腰回りどころか大事なところまで丸出しにしてた私が言うのもなんか変だよね。
試着室で水着をつけて外に出るとすぐにアヤの首に手を回した。さっきのことがあって、アヤの唇が愛おしくてたまらなくなっていた。
アヤは水着のついでに魔法のサーフボードを借りてきていた。
海に入って私はアヤの背中に抱き着き、二人でボードの上に立つ。
時を待たずして、大きな波が押し寄せる。
「行くよ!」
波に乗って前傾姿勢になり、体重をかけると水平方向へ走り出す。
そして大きく反動をつけて空へ!
前方に一回転して波が去った後の海面上へ静かに着水した。
もちろん私達にこんなテクニックがあろうはずもなく、操縦も姿勢制御も自動でやってくれる便利なサーフボードのおかげだ。
スポーツとしては成立しないけど、俄かサーファー気分を味わえるとして人気があるらしい。
ただ魔法とはいえ誰でも簡単にできるわけではなく、乗っている人が怖がって逃げ腰になるとうまくいかないみたい。
「理恵って結構度胸あるよね。いくら魔法のボードでもあれだけ派手にやったら腰が引けちゃうのが普通なのに」
「アヤがしっかりつかまっていれば大丈夫って言うからその通りにしただけだよ」
こうしてアヤへの信頼感を、身をもってしっかりアピールできたのだった。
そんな私達が次に向かう先は街の中のリゾートホテル。
十階の部屋の鍵を受け取り、二人でエレベーターに乗って、部屋へ向かう。
その部屋は何一つ物が置かれていなかったけど、海を臨む一面全てが天井から床までガラス張りの展望窓に目を奪われた。
私達は窓から海を眺める。
「わぁ……」
海の果て、遠くに見える水平線は金色だった。
ここは地球じゃないんだ。改めてそう感じた。
「きれい……」
「理恵のほうがきれいだよ」
「もう……」
そんなベタなセリフで落ちたりしないんだからね。
アヤを抱き寄せてキスした。
「あ……」
ここでベッドに引きずり込もうと思ったのに、なんと部屋にはベッドすらないのだった。
「リゾートホテルって、海を見るためだけの施設なんだよ」
「ええ……?」
次元の裂け目からいつでも家に帰れる魔女たちにとっては、旅行といえば日帰りが常識。(異世界まで行くなら別だけど)
宿泊施設というものはほとんど存在しない。
でも、ベッドもないのはどうなんだろう?
ロマンチックなムードでコトに及びたいカップルだっているよね……いるよね?私だけじゃないよね?
「そういうときはこうしたらいいよ」
窓に両手をつかされて、後ろから覆いかぶさってきて、ブラをめくりあげた。
「ちょ、ちょっと、だめだよ、こんなの」
乳首を弄ばれながら、なんとか抵抗する。
「大丈夫大丈夫。このガラスはちょっとやそっとじゃ割れないから」
「そういうことじゃなくて外から丸見えっ」
「いいじゃん、見せつけてあげようよ」
「やだ、やだやめてっ」
裸を見られるのはいいけど、エッチしてるところは見せられない。
私が抵抗すると、アヤはそっと離れて水着を直してくれた。
「理恵が嫌がることはしたくないからね」
私達は手をつないでホテルを後にした。
「うう……裸で外歩かせておいて何を言うの」
「あれ?嫌だった?」
気持ちよかったです。
……あの……私、露出狂じゃないよね?違うよね?
アヤに聞いてみたけど、曖昧にはぐらかされた。
-第一章 終-
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