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第二章 猫カフェ編

亜人の国でピクニック♪

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『今日からな? 亜人の国自慢の花祭りが開催されるんだ! 行ってみないか?』
「花祭り!? 何それ、もちろん行ってみたいに決まってる」

 スイが朝ごはんを食べている時に、花祭りがあると教えてくれた。
 今日から一週間花祭りがあるんだって。
 年に一度咲くお花が、今日から満開なんだとか。
 『それはもう絶景』なんて言われたら、見たいに決まってるよ!

『ルリもいく!』

 僕たちの話を聞いていたルリが、右手をあげて話に入ってきた。僕と同じで絶景が気になるみたい。

『それはうんまいっちか?』
『んん~……? そうだな、いろんな路面店が旨そうな出店を出してるみたいだぜ。それも名物になってるな』
『わりぇも行くっち! 行くっちぃぃぃ!』

 ……モチ太さん。行く基準が食べ物って。モチ太らしいけれど。

 ってことで朝ごはんを食べ終えると、僕とルリとスイとモチ太の4人で花祭りに行くことになった。
 ふふふ、楽しみだなぁ。

 花祭りでは、美味しい路面店があるみたいなんだけれど、僕のイメージはお花見なんだよね。
 お花見って言うと、みんなが持参した美味しい食べ物を和気藹々と食べているのをよくテレビで見ていたから、それをしてみたい。
 ピクニックシートをひいて、その上でみんなが持ちよった食べ物を美味しそうに食べていて、僕も綺麗なお花を見ながら、美味しいごはんを食べてみたいと思ってたんだ。

 何を作っていこうかな?

 そうだ! 食べやすいサンドイッチなんて最高かも。
 まだみんなにサンドイッチは作ったことがないから、喜んでくれると嬉しいなぁ。

 中身は何にしようかな? コカトリスの卵を使った卵サンドは絶対。後は……ジューシーなカツサンドも良いかも! 後はメェメェのチーズとトマトとチキンのサッパリかつ濃厚なんサンドイッチにしようかな。

 よしじゃあ準備に取り掛かるぞ! まずは少し厚切りにしたオーク肉に小麦粉を付けて、その後は卵……仕上げにパン粉をまぶす。パン粉がないんだけれど、これは食パンを魔法で乾燥させて、粉々に砕いて作った。
 いつもなら、ルリやハクにお願いするんだけれど、僕も頑張って練習して魔法の力が上達したので、こんなことも出来るようになったんだ。ふふふ嬉しい。

 オリーブオイルに完成したカツを投入すると、いい香りが充満してくる。
 ふわぁぁ、もう美味しそう!
 数分もすると狐色にこんがりと揚がったカツが完成した。
 これをちょうどいい大きさに切って。
 包丁を入れると、サクッといい音が響く。

 んん! 美味しそうだよう。揚げたてのカツを一口味見。
 口に入れると、美味しい肉の脂の旨みと衣のサクサクとした食感が口の中に人がる。

「おおおっ、美味しっ!」

 おっと危ない。みんなにサプライズで持って行きたいから、こっそり作ってるのに。
 大きな声を出したら、バレちゃう。

 だって僕はみんなにバレないように、特にモチ太(鼻が効くからね)家から少し離れて森の中で、スイが作ってくれた持ち運びできる調理台で料理を作っているからね。
 わざわざそなことまでしてバレるのだけは避けたい。

 作り終えると、急いでみんなの所に戻った。

『遅いっち! どこまでちょみりょを探しに行ってたっち』
『欲しかった物は見つかったのか?』
『ん!』

 戻るとスイ、ルリ、モチ太がウッドデッキで僕のことを待ち構えていた。
 みんなには花祭りに行く前に、足りなくなった調味料きのこをとりに行ってくると言って出ていったから。
 
 なんで今? って不思議そうな顔をされたけれど、明日使うからと……言い訳をして森に出てきただと思うんだけれど。我ながら苦しい言い訳だとは思います。

『よし! じゃあ行くぜ』
「うん!」

 亜人の国に繋がる扉を開けて僕たちは亜人の国に向かった。


 



「ふわぁぁぁぁっ、なんて綺麗なの!」
『しししっ、だろ? バチコーンっと目に入ってくるだろ』
『ん、キレイ』
『うんまそーではないっちね』

 亜人の国に移動して、スイの背中に乗り移動してきた場所では大きな木から垂れ下がる紫色の美しい花が至る所で咲いていた。もうどこを見ても紫の景色。
 そう前世でいう所の藤の花にそっくりだ!

 色んな出店も出ていて、さながらお祭り騒ぎって感じだね。

 花を見ながら、出店で買った食べ物を好きな場所で食べている。

 ふふふ。サンドイッチの登場かな?
 なんて考えながら花を見て歩いていると、急に悲鳴が聞こえてきた。
 
 ———何!?

 僕は慌てて悲鳴が聞こえる方へと走っていった。



★★★


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