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本編 燦聖教編
謎の書物
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翌朝ティーゴは目を覚ますと、パールが居ない事に気付き家の中や異空間を探して回る。
「……こんな所で寝てたのか……」
パールは新しく作られた書庫の奥にある机の上に、頭を乗せて座ったまま涎を垂らし寝ていた。
……ったく気持ち良さそうに寝て。禁忌の書物の事が気になり夢中になって調べてたら、そのまま寝ちゃったってパターンだろうな。
机には四つの禁忌の書が並べられていた。全て古代文字で書かれており、ティーゴには珍紛漢紛だが何故か一冊の書物が気になり手に取ってみた。
「何だ……?」
何を書いてるかなんて読めないけど、魔力をこの本に送れと言われてる気がする。
どうする?何か無性に送りたくてうずうずするけど……良いのかな。
いやっダメだ!危険な禁忌の書物ってパールが言ってた。
それに勝手に魔力を流して本を壊したりしたら大変だ!
一旦机の上に本を戻すも、再び手に取るティーゴ。
…………でもなぁ。本に『魔力を流してって』言われてる様な気がして、この手に持ってる本が手放せ無くなって来た。
困ったぞ……ちょっとだけ流してみる?ほんのちょい。ちょいなら何も起こらないよなきっと。
訳の分からない理由で自分を納得させるティーゴ。
「よしっ指先から……」
ティーゴは両手で書物を持ち指先から微量な魔力を流す……と?
「えっ?!うっわっ魔力がどんどん吸い取られて行く!ちょっ!?」
慌て書物を離そうとするも、手にピッタリくっ付き本が離れない!
本が生きているかの様にティーゴの魔力を吸収し続ける。
ーーああっ何て美味い魔力っ!妾の力が漲ってくる。
「なっ?!」
今何か聞こえたぞ?!本が喋ってるのか?何だ?
ティーゴの魔力を吸いどんどん輝きを増す書物。
「うわっ……」
体の中にある魔力が、凄い勢いで無くなっているのが分かる!
ちょっと待ってくれ!この本どれだけの魔力を吸ったら気がすむんだよ!
本は魔力を吸いドンドンと輝きを増していく、次第に目を開けれない程の強い光が書庫を埋め尽くす。
流石に眩しくて目が覚めたパール。
「なっなんじゃ?!何が起こっとるんじゃ!」
慌てて周りを見渡すも白く光って何も見えない。
「あっパール?起きたのか!気になる本に魔力を与えたら……こんな事になっちゃって……その」
ティーゴはイタズラが見つかった子供の様な顔で、申し訳なさそうに話す。
「なっ何じゃと?!まさかあの書物に魔力を!?」
「…………うん」
「何て事を!ティーゴよ今すぐその書物を離すんじゃっ!その本はお主の魔力を全て喰らい付くし生気を全て奪うんじゃ!」
「だって離れないんだよっ!この本」
「このままじゃとティーゴは魔力を吸われて死ぬ!ああっくそっ何処におるんじゃ?眩しくて姿が見えぬ!」
「えっ!?死ぬって!?ちょっと待ってくれよ」
ティーゴは慌てて両手をブンブンと思いっきり上下に振るも、本は離れない。
するとまた不思議な声が聞こえて来た。
ーーげぇっぷ……ふう。満腹じゃ。
「なっ?満腹?」
本はティーゴの魔力を三分の二程吸収し終わるとティーゴから離れた。
「本が離れた……」
俺は死なずに助かったのか?
本から眩い光が収まっていく。ティーゴの姿を捉えたパール。
「ティーゴ……無事じゃったか。良かった……」
パールは無事なティーゴの姿を確認し安堵した。
(そうか!ティーゴは創造神デミウルゴス様の加護を貰った時に、魔力が桁違いに上がったんじゃった。じゃから本に勝ったんじゃ……何てヤツじゃ)
「本当……ティーゴには驚かされてばかりじゃ」
「なっ何がだよ」
「本来ならの?この本に全ての魔力を吸われ、生気まで失い皆死んでおるんじゃよ。ワシはこの本に挑戦して魔力を吸われ死んでいった者を何人も見た」
「挑戦?」
「ああこの本にはの?封印されて……あっ!?」
パールが何かを思い出し、ティーゴに教えようとした時、本から何かが飛び出て来た。
『やったー久しぶりの外の世界なのじゃ!はぁ最高ー!』
「「えっ?」」
ティーゴとパールは慌てて声のする方を見ると本の上に気高く見目麗しい女性が浮かんでいた。
「……こんな所で寝てたのか……」
パールは新しく作られた書庫の奥にある机の上に、頭を乗せて座ったまま涎を垂らし寝ていた。
……ったく気持ち良さそうに寝て。禁忌の書物の事が気になり夢中になって調べてたら、そのまま寝ちゃったってパターンだろうな。
机には四つの禁忌の書が並べられていた。全て古代文字で書かれており、ティーゴには珍紛漢紛だが何故か一冊の書物が気になり手に取ってみた。
「何だ……?」
何を書いてるかなんて読めないけど、魔力をこの本に送れと言われてる気がする。
どうする?何か無性に送りたくてうずうずするけど……良いのかな。
いやっダメだ!危険な禁忌の書物ってパールが言ってた。
それに勝手に魔力を流して本を壊したりしたら大変だ!
一旦机の上に本を戻すも、再び手に取るティーゴ。
…………でもなぁ。本に『魔力を流してって』言われてる様な気がして、この手に持ってる本が手放せ無くなって来た。
困ったぞ……ちょっとだけ流してみる?ほんのちょい。ちょいなら何も起こらないよなきっと。
訳の分からない理由で自分を納得させるティーゴ。
「よしっ指先から……」
ティーゴは両手で書物を持ち指先から微量な魔力を流す……と?
「えっ?!うっわっ魔力がどんどん吸い取られて行く!ちょっ!?」
慌て書物を離そうとするも、手にピッタリくっ付き本が離れない!
本が生きているかの様にティーゴの魔力を吸収し続ける。
ーーああっ何て美味い魔力っ!妾の力が漲ってくる。
「なっ?!」
今何か聞こえたぞ?!本が喋ってるのか?何だ?
ティーゴの魔力を吸いどんどん輝きを増す書物。
「うわっ……」
体の中にある魔力が、凄い勢いで無くなっているのが分かる!
ちょっと待ってくれ!この本どれだけの魔力を吸ったら気がすむんだよ!
本は魔力を吸いドンドンと輝きを増していく、次第に目を開けれない程の強い光が書庫を埋め尽くす。
流石に眩しくて目が覚めたパール。
「なっなんじゃ?!何が起こっとるんじゃ!」
慌てて周りを見渡すも白く光って何も見えない。
「あっパール?起きたのか!気になる本に魔力を与えたら……こんな事になっちゃって……その」
ティーゴはイタズラが見つかった子供の様な顔で、申し訳なさそうに話す。
「なっ何じゃと?!まさかあの書物に魔力を!?」
「…………うん」
「何て事を!ティーゴよ今すぐその書物を離すんじゃっ!その本はお主の魔力を全て喰らい付くし生気を全て奪うんじゃ!」
「だって離れないんだよっ!この本」
「このままじゃとティーゴは魔力を吸われて死ぬ!ああっくそっ何処におるんじゃ?眩しくて姿が見えぬ!」
「えっ!?死ぬって!?ちょっと待ってくれよ」
ティーゴは慌てて両手をブンブンと思いっきり上下に振るも、本は離れない。
するとまた不思議な声が聞こえて来た。
ーーげぇっぷ……ふう。満腹じゃ。
「なっ?満腹?」
本はティーゴの魔力を三分の二程吸収し終わるとティーゴから離れた。
「本が離れた……」
俺は死なずに助かったのか?
本から眩い光が収まっていく。ティーゴの姿を捉えたパール。
「ティーゴ……無事じゃったか。良かった……」
パールは無事なティーゴの姿を確認し安堵した。
(そうか!ティーゴは創造神デミウルゴス様の加護を貰った時に、魔力が桁違いに上がったんじゃった。じゃから本に勝ったんじゃ……何てヤツじゃ)
「本当……ティーゴには驚かされてばかりじゃ」
「なっ何がだよ」
「本来ならの?この本に全ての魔力を吸われ、生気まで失い皆死んでおるんじゃよ。ワシはこの本に挑戦して魔力を吸われ死んでいった者を何人も見た」
「挑戦?」
「ああこの本にはの?封印されて……あっ!?」
パールが何かを思い出し、ティーゴに教えようとした時、本から何かが飛び出て来た。
『やったー久しぶりの外の世界なのじゃ!はぁ最高ー!』
「「えっ?」」
ティーゴとパールは慌てて声のする方を見ると本の上に気高く見目麗しい女性が浮かんでいた。
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