お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する

大福金

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本編 燦聖教編

ルウナ侯爵

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二階に上がると、一階と同じ様に泡を吹き苦しんでる燦聖教の者達、ここに来て女性が何人も居る。
今までは燦聖教は男しか居なかったのに、初めてだ。
黒マントが少し豪華だから、女性は立場が上の者が多いのかな?何て勝手な想像だけど。
女性であろうと悪は悪、二階の悪人達も分かりやすい場所に集めた。
獣人達は一階の広間に降りて貰った。

さてと……ラスボスがいる三階に行くか。

大きな両開きドアを開け部屋に入ると中にいた人全員が裸だった。
そして大きなベッドで裸の男が一人もがき苦しんでいる。

俺は目のやり場に困り服を着てくれと促すも、この部屋には服を着て入ってはいけないらしい。
どんだけ変態なんだルウナ侯爵って!クソッ。

俺は異空間の扉を開け急いで獣人のシファさんの所に行く。

「シファさんちょっとお願いだ!女性用の服を二十人分くらい用意して、一緒に来て欲しい!」

「……はっはい」
俺の剣幕にシファさんは圧倒されているが、服を集めてくれた。

「ティーゴ!どうしたんだそんなに慌てて」

「アレク!急ぎなんだっ後で説明するから」

俺はシファさんを連れてまた異空間の扉を開けパール達の所に戻る。

すると、ベッドの上でもがき苦しんでいた男とメフィストが居ない、不思議に思い残されたパールに話しを聞くと。

「それがには話しがあるとメフィストがルウナ侯爵を連れて何処かに転移しおった」

「ええっ!」

「ティーゴは何で異空間に行ったんじゃ?」

あっ!パールに説明して行くの忘れてた。

「いやっこの場所にいる人達の服が無いって言うから、シファさんを呼びに行ってたんだ」

「ほう……なるほどのう。確かに服は必要じゃの」

「シファさんお願い!」

俺はアイテムボックスにしまっていた服を出す。

「はいっ任せて下さい」

シファさんは裸の女性達の所に走って行った」

★    ★     ★


「あのうティーゴ様、数名の方が殺してくれと叫んでいまして、その……その方達は足の腱を切られ歩けなくされていて……そのう……身体中が傷だらけです」

シファはとても言いにくそうに状況を話す、それ程に残酷な事なんだと理解する。
その話を聞きティーゴとパールの顔色が変わった。

「その女性達の所に案内してくれ」

床に三人の女性達が座っていた。

パールが近づくと声を荒げた。

「ねぇ?お願いよっこんな体で生きてても辛いだけだ、いっそ殺して!やっとあの変態から解放されたんだ!もう私達の役目は終わった、だから殺して」

必死に殺してとパールに懇願する。

「分かったのじゃ……」

パールは三人の女性達を眠らせた。

「何でこの女性達だけがこんなにも傷だらけなんじゃ?」

他の人達は皆傷もなく怪我などもして無いように思う。

すると一人の女性が前に出て来た。

「わっ私達の為にっ……私達の代わりに痛め付けられてました。ルウナ侯爵に啖呵を切り、自分達が弱音を吐くまで、他の子に手を出すなとっううっ私達はずっと彼女達に守られて居たのです」

「そっそれじゃ……この数々の傷は……!」

「私達が受ける筈だった傷」

なんて事っなんでそこまでして庇うんだ。

すると別の女性が教えてくれた。自分達は同じ兎人族の集団で、この三人はリーダーで、捕まったのは自分達の責任だと言って皆の代わりに受けたと。

裸に焦って気が付かなかったけど、よく見たら皆ウサギの長い耳が目立っていた。こんなに目立つのに気付かないとか。

「これは……巻き戻りを使うか」

パールがそうポツリと呟いた。

「この屋敷に連れて来られたのはいつじゃ?」

「二年前に捕まって直ぐに……」

「分かった、お主達のリーダーの時を今から二年巻き戻らせる、それは全ての時じゃ、記憶も体も……」

「そっそれじゃあリーダーはっ昔のっ良かっ……」
「ああっ……!」

その場に居た兎人族の女性はその場に泣き崩れた。

「まだ泣くのは早いのじゃ、この女子が元に戻ったら喜ぶが良い」

《リ・ウインド》
《リ・ウインド》
《リ・ウインド》

パールは三人に時の巻き戻り魔法をかけた。

三人の体は光輝きまともに見る事が出来ない。
光が収まると……

体の傷は全て治り肌艶も良くその姿はすやすやと気持ち良さそうに眠っていた。

パールは眠りの魔法も解いた。

眠って居た兎人族の三人は慌てて立ち上がり周りをキョロキョロと見回している。

すると先程は気付かなかったが、他の兎人族よりも三人はひと回り大きかった。
兎人族は背が低く平均身長が百五十センチ、この三人は百六十センチを超えている。

三人は意味が分からないって顔をしていたが、シファの時と同じ様に【捕まったまま二年間ずっと眠っていた】事にした。
そして俺達が助けに来て目を覚ましたと言う話だ。

初めは狼狽ていたが、直ぐ様俺達の前に来て三人は跪いた。

「助けて頂きありがとうございます!私は兎人族リーダーミリーです」
「私は副リーダーファイです」
「同じく副リーダーのレイです」

「「「我ら三姉妹忠誠を近います!」」」

んん?忠誠?おかしいな。何か大袈裟な事になったぞ……。

兎人族に普通にしてくれて良いし、忠誠は要らないって言ってるのに全く話を聞いてくれない。

「ティーゴ様?何をされて?」

そんな中、メフィストがルウナ侯爵を連れて転移して来た。
ルウナ侯爵を見ると……泡を吹きガダガタと震えて居た。
何をしてたのか聞くのが怖いなぁ。


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