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本編 燦聖教編
アレクとシファ
しおりを挟む俺はエンシェントスパイダー達から色んな種類の糸を沢山もらった。
早速獣人達に持って行かないとな!アレクやシファさん喜んでくれるといいな。
今後糸が欲しい時は、レインボーマスカットやジュエルフラワーの蜜などと、交換して貰う事にした。
スパイダー達は甘い物が好物らしい。
「アレクーお待たせ!」
「ティーゴ!その手に持ってるのは……糸か?」
「そうさ!綺麗だろ?」
「なっ……何て綺麗なんだ!こんな糸見た事ねーぞ?」
「特別な糸が手に入ったんだよ」
「まぁ中に入ってくれよ。こんなに良い家を二号さんが俺達に作ってくれたんだ」
俺は二号が新たに作ったアレクとシファさんの家に入る。
部屋はまだ何もなく机とベッドが置いてあるだけだが、二人は幸せそうだ。
「おおっ!凄いな……これは機織り機?」
部屋には大きな機織り機が!
「そうなんですよ!オウ様が!こんなにも素敵な機織り機を作ってくださって!前に使っていた物の何倍も良い品です!はぁぁ感動なのです!」
シファさんは早口で機織り機の良さを語り尽くすと……ウットリと機織り機を抱きしめた。
「今朝、オウさんが機織り機を持って来てくれてな?それからずっとこの調子なんだよ」
クスクス
「玩具を貰った時の子供見たいだな」
「だな」
「あーー!ティーゴ様!その手に持っているのは!糸ですね!
この様にキラキラとした綺麗な糸は初めて見ました」
「あー!それはっ……エンシェントスパイダーの糸なんだよ!」
「エッ?エンシェントスパイダー?絶滅したとされる伝説の古代種……の糸⁉︎」
シファさんが凄い勢いで近付いて来た!
「ちょっ⁉︎シファさん?近いって!」
「はぁはぁっ……機織り女子なら一度は憧れるであろう!伝説の糸!ああっ何て美しいの!この糸を私が扱って良いだなんて!
ティーゴ様!幸せをありがとうございます!さぁ!作るわよ」
シファさんは興奮気味に機織り機に座ると楽しそうに織り出した。
「あの……な?普段は…こんな感じじゃないんだぞ?
シファはいつもは落ち着いて……冷静で……あっティーゴ⁈
その残念そうな目は何だよ!違うからな?なっ?」
クスクスッ
「ぶっっ何も思ってないって……」
「何も思って無くて何で笑うんだよ!」
アレクが必死にシファさんをフォローしてるけど……肉祭りの時から何となくわかってるよ?
まぁシファさんの幸せそうな姿を見れて良かったよ。
初めの出会いは本当に思い出したくも無い程に酷かったからな。
本当に良かった……。
「そうだアレク」
「何だ?」
「今後糸が欲しい時はな?
ジャイコブ達からジュエルフラワー、キュー達からレインボーマスカットを貰って、エンシェントスパイダー達がいる森に行き、糸と交換して来てくれるか?」
「おお……ずっと綺麗な糸が手に入る様に!さすがティーゴだな。任せてくれ」
⭐︎★⭐︎★⭐︎★⭐︎
さてと……銀太とスバルの所に行くか。
アイツら釣りの話を、俺に聞いて欲しそうだったからな。
どんな魚が釣れたんだ?楽しみだな。
キョロッ
銀太とスバルを探すが見当たらない。
何処にいるんだ?
いつもジャイコブ達の所かキュー達の所で遊んでいるのになぁ。
いない……。
んっ……?
露天風呂の所に獣人達が集まってるな?
何だ?何かあったのか?
ーー行って見るか。
「おい?どしたんだ?」
俺は慌て露天風呂に向かうと中では……
『主も風呂に入りに来たのか?』
『俺達海で汚れたからな?はぁ……サッパリして気持ち良いぜ。ティーゴの旦那も一緒に入ろうぜ?』
銀太とスバルが獣人女性達と仲良く湯船に浸かって居た。
「わーーーーーーーっ!!」
ドタドタドタドタドタドタッ
俺は慌てて露天風呂から飛び出した。
ビビッビックリしたぁ!
はっ裸の獣人の女性達が銀太達と楽しそうに露天風呂に入ってた!外に集まってた人達は順番待ちか!
なんて事!覗くつもりは無かったのに!いやっ裸は見て無い!見てないからな!
これは大至急!獣人達の風呂を作って貰わないと!男湯と女湯!
『主……どうしたのだ?真っ赤な顔して風呂から飛び出して行ったのだ』
『んん?暑かったのかー?』
「銀太様~♡スバル様~♡」
「そのお体洗わせて下さい」
『分かったのだー♪』
ティーゴが女湯を作らないと!っと悶々としてる中、獣人女性達は銀太とスバルのふわふわ毛に夢中なのであった。
ティーゴよ獣人女性達は別に今のままでも良さそうだよ?
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