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本編 燦聖教編
スパイダー達の住処
しおりを挟むパールは異空間に入るとすぐに二号を呼んだ。
「二号!何処におる?ちょっと手伝って欲しいのじゃ!」
『はい!ここに!』
パールがそう言うと二号は何処らかともなく颯爽と現れた。
パールに呼び出されたのが余程嬉しかったのか、二号は人化しているのにプリプリとしっぽを振ってる姿が見えてくる。
本当パールの事大好きだな。
「呼んだのはじゃの?このスパイダー達の住処を何処に作ろうかと思ってのう……」
『なるほど……広い方が良いですよね?』
「そうじゃのう……スパイダー達が住処にしておった森全てを持って来たからのう……広い方が良いじゃろうの?」
二号は『う~ん』っと少し悩み……
『皆の居住区とは少し離れてしまいますが畑の奥にある平原はどうですか?』
「むう!それで行くのじゃ!スパイダー達?ワシの後についてくるのじゃ!」
パールがゾロゾロとスパイダー達を引き連れ異空間を歩いて行く……。
スパイダー達は一列に並び後をついて行っている。
そんなにかしこまらなくても良いんだけどな……。
『主~其奴が新しい仲間になるスパイダーか?』
『おう!本当だな?』
釣りに行ってた銀太とスバルが帰って来たのか、ニコニコと嬉しそうに走って来た。
『ヒィィー!化け物……うう~ん』
『ギャ!』
バタン!
強さダダ漏れの銀太とスバルにビックリして、スパイダー達は全員気絶してしまった……。
見た目は可愛い小鳥と獣人なんだけどな……強さがダダ漏れてたか……。
銀太とスバルが申し訳なさそうな顔をしてし俺を見る。
こればっかりは仕方ない。
「大丈夫だからな?スパイダーはお前達の事知らなかったからビックリしただけだよ!お前達は何も悪くないからな?」
俺は二匹の頭をヨシヨシと撫でた。
気絶したスパイダー達をパールが魔法で起こし、また気絶されたら困るので異空間に住む仲間達の説明をする事に。
『なっ……SSSランクのフェンリルにグリフォン……それにケルベロスじゃと?SSSランクがそんなに集まって……』
「皆俺の大切な仲間達なんだ。優しい奴ばっかりだからな?安心してくれ」
他にもティアにジャイコブ達それにベヒィにキラ、ユパにパティとテイムした仲間を紹介していく。
『そっそんな凄い魔獣達をテイム出来る人族がいるなんて……妾は知らない。お主は本当に人族か?』
「人族だ!」
他にもテイムしてないけど可愛い仲間キューにキュウタそれにリンリンを紹介した。
テイムしていないのに皆が余りにも俺に懐いているので、エンシェントスパイダーは初めは驚いていたが、少し嬉しそうに微笑むと。
『お主はとても良い人族なんじゃの。此処におる魔獣や魔物達は皆お主の事が大好きなのが妾にまで伝わってくる』
「そうか?ありがとうな。それに俺の名はティーゴだ!ヨロシクな?」
『ティーゴ……宜しくなのじゃ』
皆の紹介が終わるとパールが二号を引き連れ現れた。
「さぁ!住処の場所まで歩いていくのじゃ!」
ぷぷっ
パールの奴張り切ってるなぁ。本当面倒見が良いからな。
『この辺りなら周りに何もないですし……俺達の家からもそんなに遠くない、この場所はどうだ?』
「決まりじゃ!」
ドオォォォォン!
けたたましい音と共に森が現れた!
「凄い……」
『妾達の住処が現れた!なんと!ガイアの森のままじゃ!』
スパイダー達は突然現れた住処の森にビックリし、キョロキョロと森を眺めていた様だが、住み慣れた住処。
直ぐに慣れいつも通りに過ごす様に。
この姿を見てエンシェントスパイダーとキングスパイダーはホッとしたのか御礼を言って来た。
『ありがとうございます。妾達はこれで安心して過ごせます』
『ありがとう!』
「フフッ?礼をゆうのはちぃと早いのじゃよ。のう?ティーゴよ!レインボーフラワーにアレじゃ!」
「アレ?ってまさか……慈愛の水?」
『それ以外に何があると言うんじゃ!』
はいはい分かりましたよパール様。
俺はいつもの様に愛情を込めて水をやる。大きくなれよー大好きだぞー。綺麗な花を咲かせてくれよー。
ジュエルフラワーは、あっと言う間に花を咲かせた。
『なっ?妾は……夢を見ておるのか?
花が突然咲いた……!後八十年は待たんと咲かぬと思っていたのに……!』
「俺の手から出る水は特殊効果があってな?植物が急成長するんだよ」
『そんな凄い事が……お主はやはり……人族は世を忍ぶ仮の姿で天使や…「人族だよ!世を忍んでない!」
俺は食い気味に否定した。魔獣からも天使とかは勘弁だ!
「ーーそれより早くスパイダー達に蜜を飲ませてやれよ?」
『そうじゃった!』
エンシェントスパイダーは急いでスパイダー達を集め蜜を飲ませて行った。
『一番早いスパイダーで百年後に進化する』と嬉しそうに話してくれた。百年後か楽しみだな。
余ったレインボーフラワーは、パールが枯れない内にとアイテムボックスに閉まった。
【レインボーフラワー】
ランク SS
別名【進化の花】
百年に一度だけ七色に輝く花を咲かせる。
花は一日で枯れてしまう。
スパイダーがこの花の蜜を舐めると虹色に輝くエンシェントスパイダーに進化する。
他の者達が舐めても虹色の魔獣や魔物に進化はしない。
レインボーとは七つの特色を意味する。
他の者達は舐めてみないと、どの様に進化するかは不明。ランクが上がる場合もある。何が起こるか分からない不思議な花。
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