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魅了魔法
しおりを挟む『良く聞いてね?
アリスティアを陥れた、その女は魅了魔法を使ってアリスティアの周りの人達を操っていたんだと思う』
「操って?」
『そうだ!』
『周りの態度が急変し過ぎだ。思い当たる節はない?』
!!!
確かに、私は皆との関係は悪く無かった。
弟のロイだって私の事を慕ってくれていたはずなのに、急に汚物を見る様な目で私を見てくる様になって……。悲しかった。
レイモンド皇子とだって、愛し合う事はなかったけどお互いを敬い尊重しあえる関係だったと思う……。
『アリスティア?思い当たる節があるんだね?』
「……はい」
色々と思い出す度に疑問が出て胸が苦しい。
『ふぅむ。許せないね。』
直ぐにアリスティアを連れて竜人国に帰るつもりだったけど、可愛い我番に酷い仕打ちをした女にはお仕置きが必要だね。
クスッ
ジェイデン様がいたずらっ子みたいに笑う。
『アリスティア、俺はちょっとだけフィルメルン王国に行く予定が出来た』
「えっ!?何で……⁉︎」
どうしてジェイデン様が私を追放した国に……⁉︎
『俺の大事なアリスティアに酷い事をした奴等に、少しだけ意地悪しようかなと思ってな。』
「そんなっ!もう良いんです!終わった事だし。」
『ダメだよ?俺が少しでも遅れていればアリスティアは魔獣に殺されていたかも知れないんだ……絶対に許せぬ』
『ちょっとだけ行って来るからね。アリスティアは此処で待っててね?』
『ルミエール!至急フィルメルン王国に連絡を入れろ!!』
「了解致しました。では準備して参ります。」
『ククッ急な申し入れに慌てるだろうな……』
ジェイデン様が悪い顔して笑ってる。。いったい何をする気?
「急ではありますが明日フィルメルン王国に行く手筈が完了致しました。」
えっ?もう?
早くない?
執事のルミエールさんは仕事の出来る男だわ。
ククッ
『明日が楽しみだな……』
ジェイデン様?どんな意地悪を考えてるの。
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