上 下
10 / 11
魔王討伐編

大賢者カスパール女神様を困らせる

しおりを挟む

「さぁどうするのじゃ?魔王よ」

「グッ… 人間の分際で我ら魔族より強いなんてこんな事があるのか…」

目の前の魔王は跪きもう虫の息だ。

「だが!只では死なん!我が呪い受け取るがいい!」

そう言うと魔王の体は光輝き光の集合体となりカスパールに向かって飛んできた。

バチィーンッ‼︎

光はカスパールによって弾き返された。

「グッ…」

魔王は息絶えた…何故か顔は笑っていた。

「なんじゃったのだ?今のは?何の呪いじゃ?まぁ全て弾いたからの。何でもよいか」

カスパールは気付いていなかった…細やかな光の小さな小さな粒子がカスパールについた事に…

「笑いながら死ぬとは変な奴じゃの!」

まぁよい!このまま魔王城を消してしまうか!

「皆、城の外に転移するぞ!」
「「「はいっ!」」」

カスパールは転移したと思ったら一瞬で城を消してしまった。

「凄い…これがカスパール様の力」

勇者シンはそう呟くとウットリとカスパールを見ていた。

「さすがカスパール様だね!結局最後まで僕達何の出番もなかったね。」
「本当にな!美味い飯を食べただけだな。」

エルフのファラサールと戦士のカイトは苦笑いしながら話をしている。


『カスパール様!最後に魔王が何かしたのって何かおかしい所ない?』

三号は魔王の異変が気になってカスパールの無事を確認する。

「大丈夫じゃ!何もないぞ?安心せい」

『良かった…』

一号二号三号達はカスパールに抱きついた…

「おいおい…どーしたのじゃ?腹が減ったのか?」

相変わらずカスパールは空気が読めない。


急にカスパール達を眩しい光が包んだと思うと次の瞬間カスパール達は何もない空間に移動していた。

「なっなんじゃ!コレは…これがさっきの魔王の呪いか?」

。。あのう…すみません

「ふぬう!魔王の奴め!ワシをこんな所に閉じ込めおって!」


。。あのう…カスパールさん。

「この空間はどうやったら出れるのじゃ?」

。。ちょっと!ねぇ!話を聞いてってば!

「魔法を打ちまくるかの?ふむ?」

『主~!ちょっと待って!何かこの光が喋ってる!』

スバルが何かに気付いたみたいだ。それをカスパールに伝える。
しかしカスパールは…

「なんじゃ!喋る光⁈そいつが悪か!吹き飛ばしてやる!」

。。ちょっと待って下さい!

そう言うと光は美しい女神の姿になった。

。。私は光の女神アグライアです。今回の魔族から民を救った褒美に私の加護を与えましょう。

「ふーん…そんな物はいらぬ!早く元の場所に帰すのじゃ!」

。。あっえっ?えーっ⁉︎いらないの?何で?皆が欲しがる加護だよ?

「いらぬと言うとろーが?早く帰すのじゃ!」

。。いやっでもね?人間で加護を貰えるとか何百年もないんだよ!名誉だよ!いるよね?

「シツコイ女神じゃのう…いらん!」

。。はわっ何このじーさん!加護を渡して帰らないと私が創造神様に怒られるじゃん!どーやって加護を…ブツブツ…

女神とカスパールのやり取りを周りのスバル達や勇者達は呆然となりながら見ていた…

余りにもカスパールが規格外すぎて女神の威厳がどんどん地に落ちて行く事にこの女神は全く気付いてないのが残念なところ

。。とりあえず加護貰ってくれたら帰るから!ねっ!貰って!

「嫌じゃと言うとろーが!」

。。何この!頑固じーさんは!お得なの!加護!わ、か、る?

「ああっ‼︎もう!面倒じゃの!
そうじゃ!三号は聖魔法が得意じゃったの?」

『えっ…うっうん』

三号は急に話を振られて戸惑うばかり。

「おい!女神よ!加護貰ってやるぞ!この三号に加護付けてくれ!」

。。良いの?はぁー…良かった♡ありがと!じゃあ加護付けとくねっ!

ポンッ‼︎

。。じゃあねー!
ボソッ
あーこれで創造神様から怒られずにすむわ。


気がつくと皆は元の場所に戻っていた…

「何じゃっ!あの勝手な女神は!」

カスパールただ一人怒っているが、他のメンバー達は女神との遭遇に呆然とするしかなかった。
しおりを挟む
感想 37

あなたにおすすめの小説

テイマーは死霊術師じゃありませんっ!

さんごさん
ファンタジー
異世界に転生することになった。 なんか「徳ポイント」的なのが貯まったらしい。 ついては好きなチートスキルがもらえるというので、もふもふに憧れて「テイム」のスキルをもらうことにした。 転生と言っても赤ちゃんになるわけではなく、神様が創った新しい肉体をもらうことに。いざ転生してみると、真っ暗な場所に歩く骸骨が! ひぃぃい!「テイム!テイム!テイム!」 なんで骸骨ばっかり!「テイム!テイムテイム!」 私は歩く。カタカタカタ。 振り返ると五十体のスケルトンが私に従ってついてくる。 どうしてこうなった!? 6/26一章完結しました この作品は、『三上珊瑚』名義で小説家になろうにも投稿しています

毛玉スライム飼ったらこうなる

一樹
ファンタジー
ダイエットのため、散歩が出来るペットを飼うことに決めた主人公は、ある日友達の提案で里親募集の張り紙をホームセンターに見に行く。 他のスーパーなどの休憩スペースにも提示されていることを知り、友達と一緒にハシゴをすることに。 その矢先、とある建物の前でぴょんぴょん跳ねている毛玉を見つけ、保護するのだった。 ※小説家になろうでも投稿しています。

テイマーはじめました(仮)

vvuuvv
ファンタジー
ゲームで動物と戯れたい。 その思いで、ゲームスタート! ※自己満足ストーリーです。 文章力、表現力等々初心者ですが、多めに見てもらえればと思います。 現在仮公開という状態ですので、ちょこちょこ内容が変わることがございます。

厄介者王子と落ちこぼれ魔法使い

ブッカー
ファンタジー
王子なのに城では厄介者扱いをされているローグ、ある日何者かに突然猫になってしまう魔法をかけられ殺されそうになる。何とか逃げたものの、瀕死の大けがを負ってしまった。そんな時に出会ったのは、落ちこぼれと評判の魔法使いのミルだった。ミルはなんとかローグを救うがその方法は、ローグを使役獣にすることだった。ひょんなことから使役獣になってしまったローグは果たして元に戻ることが出来るのか。 「小説家になろう」「カクヨム」にも投稿してます。

俺と幼女とエクスカリバー

鏡紫郎
ファンタジー
憧れた世界で人をやめ、彼女と出会い、そして俺は初めてあたりまえの恋におちた。 見知らぬ少女を助け死んだ俺こと明石徹(アカシトオル)は、中二病をこじらせ意気揚々と異世界転生を果たしたものの、目覚めるとなんと一本の「剣」になっていた。 最初の持ち主に使いものにならないという理由であっさりと捨てられ、途方に暮れる俺の目の前に現れたのは……なんと幼女!? しかもこの幼女俺を復讐のために使うとか言ってるし、でもでも意思疎通ができるのは彼女だけで……一体この先どうなっちゃうの!? 剣になった少年と無口な幼女の冒険譚、ここに開幕

護国の鳥

凪子
ファンタジー
異世界×士官学校×サスペンス!! サイクロイド士官学校はエスペラント帝国北西にある、国内最高峰の名門校である。 周囲を海に囲われた孤島を学び舎とするのは、十五歳の選りすぐりの少年達だった。 首席の問題児と呼ばれる美貌の少年ルート、天真爛漫で無邪気な子供フィン、軽薄で余裕綽々のレッド、大貴族の令息ユリシス。 同じ班に編成された彼らは、教官のルベリエや医務官のラグランジュ達と共に、士官候補生としての苛酷な訓練生活を送っていた。 外の世界から厳重に隔離され、治外法権下に置かれているサイクロイドでは、生徒の死すら明るみに出ることはない。 ある日同級生の突然死を目の当たりにし、ユリシスは不審を抱く。 校内に潜む闇と秘められた事実に近づいた四人は、否応なしに事件に巻き込まれていく……!

ゲーム中盤で死ぬ悪役貴族に転生したので、外れスキル【テイム】を駆使して最強を目指してみた

八又ナガト
ファンタジー
名作恋愛アクションRPG『剣と魔法のシンフォニア』 俺はある日突然、ゲームに登場する悪役貴族、レスト・アルビオンとして転生してしまう。 レストはゲーム中盤で主人公たちに倒され、最期は哀れな死に様を遂げることが決まっている悪役だった。 「まさかよりにもよって、死亡フラグしかない悪役キャラに転生するとは……だが、このまま何もできず殺されるのは御免だ!」 レストの持つスキル【テイム】に特別な力が秘められていることを知っていた俺は、その力を使えば死亡フラグを退けられるのではないかと考えた。 それから俺は前世の知識を総動員し、独自の鍛錬法で【テイム】の力を引き出していく。 「こうして着実に力をつけていけば、ゲームで決められた最期は迎えずに済むはず……いや、もしかしたら最強の座だって狙えるんじゃないか?」 狙いは成功し、俺は驚くべき程の速度で力を身に着けていく。 その結果、やがて俺はラスボスをも超える世界最強の力を獲得し、周囲にはなぜかゲームのメインヒロイン達まで集まってきてしまうのだった―― 別サイトでも投稿しております。

お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する

大福金
ファンタジー
次世代ファンタジーカップ【ユニークキャラクター賞】受賞作 《あらすじ》 この世界では12歳になると、自分に合ったジョブが決まる。これは神からのギフトとされこの時に人生が決まる。 皆、華やかなジョブを希望するが何に成るかは神次第なのだ。 そんな中俺はジョブを決める12歳の洗礼式で【魔物使い】テイマーになった。 花形のジョブではないが動物は好きだし俺は魔物使いと言うジョブを気にいっていた。 ジョブが決まれば12歳から修行にでる。15歳になるとこのジョブでお金を稼ぐ事もできるし。冒険者登録をして世界を旅しながらお金を稼ぐ事もできる。 この時俺はまだ見ぬ未来に期待していた。 だが俺は……一年たっても二年たっても一匹もテイム出来なかった。 犬や猫、底辺魔物のスライムやゴブリンでさえテイム出来ない。 俺のジョブは本当に魔物使いなのか疑うほどに。 こんな俺でも同郷のデュークが冒険者パーティー【深緑の牙】に仲間に入れてくれた。 俺はメンバーの為に必死に頑張った。 なのに……あんな形で俺を追放なんて‼︎ そんな無能な俺が後に…… SSSランクのフェンリルをテイム(使役)し無双する 主人公ティーゴの活躍とは裏腹に 深緑の牙はどんどん転落して行く…… 基本ほのぼのです。可愛いもふもふフェンリルを愛でます。 たまに人の為にもふもふ無双します。 ざまぁ後は可愛いもふもふ達とのんびり旅をして行きます。 もふもふ仲間はどんどん増えて行きます。可愛いもふもふ仲間達をティーゴはドンドン無自覚にタラシこんでいきます。

処理中です...