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魔王討伐編
大賢者カスパール女神様を困らせる
しおりを挟む「さぁどうするのじゃ?魔王よ」
「グッ… 人間の分際で我ら魔族より強いなんてこんな事があるのか…」
目の前の魔王は跪きもう虫の息だ。
「だが!只では死なん!我が呪い受け取るがいい!」
そう言うと魔王の体は光輝き光の集合体となりカスパールに向かって飛んできた。
バチィーンッ‼︎
光はカスパールによって弾き返された。
「グッ…」
魔王は息絶えた…何故か顔は笑っていた。
「なんじゃったのだ?今のは?何の呪いじゃ?まぁ全て弾いたからの。何でもよいか」
カスパールは気付いていなかった…細やかな光の小さな小さな粒子がカスパールについた事に…
「笑いながら死ぬとは変な奴じゃの!」
まぁよい!このまま魔王城を消してしまうか!
「皆、城の外に転移するぞ!」
「「「はいっ!」」」
カスパールは転移したと思ったら一瞬で城を消してしまった。
「凄い…これがカスパール様の力」
勇者シンはそう呟くとウットリとカスパールを見ていた。
「さすがカスパール様だね!結局最後まで僕達何の出番もなかったね。」
「本当にな!美味い飯を食べただけだな。」
エルフのファラサールと戦士のカイトは苦笑いしながら話をしている。
『カスパール様!最後に魔王が何かしたのって何かおかしい所ない?』
三号は魔王の異変が気になってカスパールの無事を確認する。
「大丈夫じゃ!何もないぞ?安心せい」
『良かった…』
一号二号三号達はカスパールに抱きついた…
「おいおい…どーしたのじゃ?腹が減ったのか?」
相変わらずカスパールは空気が読めない。
急にカスパール達を眩しい光が包んだと思うと次の瞬間カスパール達は何もない空間に移動していた。
「なっなんじゃ!コレは…これがさっきの魔王の呪いか?」
。。あのう…すみません
「ふぬう!魔王の奴め!ワシをこんな所に閉じ込めおって!」
。。あのう…カスパールさん。
「この空間はどうやったら出れるのじゃ?」
。。ちょっと!ねぇ!話を聞いてってば!
「魔法を打ちまくるかの?ふむ?」
『主~!ちょっと待って!何かこの光が喋ってる!』
スバルが何かに気付いたみたいだ。それをカスパールに伝える。
しかしカスパールは…
「なんじゃ!喋る光⁈そいつが悪か!吹き飛ばしてやる!」
。。ちょっと待って下さい!
そう言うと光は美しい女神の姿になった。
。。私は光の女神アグライアです。今回の魔族から民を救った褒美に私の加護を与えましょう。
「ふーん…そんな物はいらぬ!早く元の場所に帰すのじゃ!」
。。あっえっ?えーっ⁉︎いらないの?何で?皆が欲しがる加護だよ?
「いらぬと言うとろーが?早く帰すのじゃ!」
。。いやっでもね?人間で加護を貰えるとか何百年もないんだよ!名誉だよ!いるよね?
「シツコイ女神じゃのう…いらん!」
。。はわっ何このじーさん!加護を渡して帰らないと私が創造神様に怒られるじゃん!どーやって加護を…ブツブツ…
女神とカスパールのやり取りを周りのスバル達や勇者達は呆然となりながら見ていた…
余りにもカスパールが規格外すぎて女神の威厳がどんどん地に落ちて行く事にこの女神は全く気付いてないのが残念なところ
。。とりあえず加護貰ってくれたら帰るから!ねっ!貰って!
「嫌じゃと言うとろーが!」
。。何この!頑固じーさんは!お得なの!加護!わ、か、る?
「ああっ‼︎もう!面倒じゃの!
そうじゃ!三号は聖魔法が得意じゃったの?」
『えっ…うっうん』
三号は急に話を振られて戸惑うばかり。
「おい!女神よ!加護貰ってやるぞ!この三号に加護付けてくれ!」
。。良いの?はぁー…良かった♡ありがと!じゃあ加護付けとくねっ!
ポンッ‼︎
。。じゃあねー!
ボソッ
あーこれで創造神様から怒られずにすむわ。
気がつくと皆は元の場所に戻っていた…
「何じゃっ!あの勝手な女神は!」
カスパールただ一人怒っているが、他のメンバー達は女神との遭遇に呆然とするしかなかった。
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