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やり直しの人生 ソフィア十四歳スタンピード編
第二百話 結界石
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「シャルロッテ、本当に無理しないでね?」
「大丈夫です! 光の妖精リムから、光魔法を教えて貰ってたんです。前よりも強力な結界が張れます!」
シャルロッテが任せてっと、自信満々に胸の前で両手を握る。
ーーそうだぜ? 僕が直々に教えてあげたんだ。これくらい余裕さっ
リムがシャルロッテの頭の上で寝そべりながら、自分の事のように得意げに話す。
そうか、知らない間にリムに魔法を教えて貰ってたなんて。
シャルロッテは本当に真面目で良い子そして天使。
リムといえば、クッキーを寄越せとたまに遊びに来るイメージだったので、魔法を教えるなんて意外だったな。
今だって、さっき寄越せと言われて渡したクッキーを、幸せそうにポリポリと食べているし。
ふふ。その姿は可愛いんだけどね。
私達は今、何をしているのかと言うと。
王都にある結界石に、魔力を送りに来ている。
……なぜなら。
サラマンダーが、『一週間以内に火山が噴火し、スタンピードが始まるみたいだな』と言ったから。
強い聖魔法を送る事により結界が強化されて、今の何倍も強力な結界が張れるんだとか。
と言っても私は付き添いで、全てシャルロッテが行うんだけどね。
王都の結界石は全部で四本ある。
四本全てに魔力を送らなくてはならない。
シャルロッテが無理して、魔力切れを起こさないように。
私は見張り役で付いてきてるのだ。
だってすぐ「平気です」って無理するんだもん。
ダンジョン研修の時は、本当に死んじゃうんじゃないかと思って、すっごく心配したから。
ちょっと心配性になっているのかも知れない。
「では行きます!」
シャルロッテが結界石に聖魔法を送ると。
ダイヤモンドのように輝く光の粒子が、結界石に流れているのが見える。
「綺麗……」
うっとりと見惚れていると。
「フィア? 何が綺麗なんだい?」
「へっあっ……アイザック様!? どうしてここへ?」
私の横にアイザック様が立っていた。
今日は色々な会議があり、この場所にはついて来れないと言っていたはずなのに。
「大急ぎで会議を終わらせて来たのさ」
「そうなんですか。それはお疲れ様です」
「だって……フィアだけにしとくと何をしでかすやら心配で心配で……」
「ん? アイザック様? 声がちっちゃくて聞こえません」
「あっ何でもないよ。ところでさっき綺麗と言っていたのは何がだい?」
アイザック様はニコリと笑って話を変えた。
むむむ。何だか腑に落ちないけれど。
「それはですね、シャルロッテが送っている魔法の色が、宝石みたいに輝いて見えたので思わず」
「えっ!? ソフィアには送っている魔法がそんな風に見えてるの!?」
アイザック様が少し目を見開き驚いている。
あれ? そんなに変な事なの?
「は……はい」
「普通はね? そんな風には見えないよ」
「えっ……」
見えない? このキラキラした宝石みたいな光が見えないの?
それは何だか勿体ないような。
「ファーブルのような魔力数値が高い者でさえ、空気が揺れているとか、エネルギーを感じるとか、が精一杯だね。ソフィアは本当……規格外すぎる」
そう言って頭を撫でてくれるのだけど……アイザック様の顔が近くて。
ちょっと恥ずかしい。
★★★
「ふぅーっ。終わりました! さぁ次に行きましょう」
「シャルロッテ、ちょっと休憩しましょう?」
「いえ、そんな訳には行きません」
シャルロッテは首を横にふる。こんな時のシャルロッテは頑固で譲らない。
「だけど……」
「結界石は同じ日に四本全てに魔力を送り終えないと、効果がないと聞きました。全て終えたらソフィア様が作ってくれたケーキを食べて休憩しましょう」
そう言って、太陽のような笑顔で微笑まれたら、何も言い返せない。
「分かった。でも絶対に無理だけはしないでね。約束だよ?」
「はい! 勿論です」
だけどシャルロッテは休む事なく、半日で全ての結界石に魔力を送り終えた。
すごい。すごすぎる。
シャルロッテは、凄まじい速さで成長を遂げていた。
その勇姿を見た私は、自分も頑張らなくちゃと改めて決意するのだった。
★★★
白豚令嬢を読んで頂きありがとうございます。
とうとう二百話まで到達しました。
ソフィア達を応援してくれる読者様のおかげです。
これからも連載頑張ります。
来週の火曜日はコミカライズの更新日ですね。
次はとうとう……ファーブル&アレスが!?
今からワクワクしてる私です。
「大丈夫です! 光の妖精リムから、光魔法を教えて貰ってたんです。前よりも強力な結界が張れます!」
シャルロッテが任せてっと、自信満々に胸の前で両手を握る。
ーーそうだぜ? 僕が直々に教えてあげたんだ。これくらい余裕さっ
リムがシャルロッテの頭の上で寝そべりながら、自分の事のように得意げに話す。
そうか、知らない間にリムに魔法を教えて貰ってたなんて。
シャルロッテは本当に真面目で良い子そして天使。
リムといえば、クッキーを寄越せとたまに遊びに来るイメージだったので、魔法を教えるなんて意外だったな。
今だって、さっき寄越せと言われて渡したクッキーを、幸せそうにポリポリと食べているし。
ふふ。その姿は可愛いんだけどね。
私達は今、何をしているのかと言うと。
王都にある結界石に、魔力を送りに来ている。
……なぜなら。
サラマンダーが、『一週間以内に火山が噴火し、スタンピードが始まるみたいだな』と言ったから。
強い聖魔法を送る事により結界が強化されて、今の何倍も強力な結界が張れるんだとか。
と言っても私は付き添いで、全てシャルロッテが行うんだけどね。
王都の結界石は全部で四本ある。
四本全てに魔力を送らなくてはならない。
シャルロッテが無理して、魔力切れを起こさないように。
私は見張り役で付いてきてるのだ。
だってすぐ「平気です」って無理するんだもん。
ダンジョン研修の時は、本当に死んじゃうんじゃないかと思って、すっごく心配したから。
ちょっと心配性になっているのかも知れない。
「では行きます!」
シャルロッテが結界石に聖魔法を送ると。
ダイヤモンドのように輝く光の粒子が、結界石に流れているのが見える。
「綺麗……」
うっとりと見惚れていると。
「フィア? 何が綺麗なんだい?」
「へっあっ……アイザック様!? どうしてここへ?」
私の横にアイザック様が立っていた。
今日は色々な会議があり、この場所にはついて来れないと言っていたはずなのに。
「大急ぎで会議を終わらせて来たのさ」
「そうなんですか。それはお疲れ様です」
「だって……フィアだけにしとくと何をしでかすやら心配で心配で……」
「ん? アイザック様? 声がちっちゃくて聞こえません」
「あっ何でもないよ。ところでさっき綺麗と言っていたのは何がだい?」
アイザック様はニコリと笑って話を変えた。
むむむ。何だか腑に落ちないけれど。
「それはですね、シャルロッテが送っている魔法の色が、宝石みたいに輝いて見えたので思わず」
「えっ!? ソフィアには送っている魔法がそんな風に見えてるの!?」
アイザック様が少し目を見開き驚いている。
あれ? そんなに変な事なの?
「は……はい」
「普通はね? そんな風には見えないよ」
「えっ……」
見えない? このキラキラした宝石みたいな光が見えないの?
それは何だか勿体ないような。
「ファーブルのような魔力数値が高い者でさえ、空気が揺れているとか、エネルギーを感じるとか、が精一杯だね。ソフィアは本当……規格外すぎる」
そう言って頭を撫でてくれるのだけど……アイザック様の顔が近くて。
ちょっと恥ずかしい。
★★★
「ふぅーっ。終わりました! さぁ次に行きましょう」
「シャルロッテ、ちょっと休憩しましょう?」
「いえ、そんな訳には行きません」
シャルロッテは首を横にふる。こんな時のシャルロッテは頑固で譲らない。
「だけど……」
「結界石は同じ日に四本全てに魔力を送り終えないと、効果がないと聞きました。全て終えたらソフィア様が作ってくれたケーキを食べて休憩しましょう」
そう言って、太陽のような笑顔で微笑まれたら、何も言い返せない。
「分かった。でも絶対に無理だけはしないでね。約束だよ?」
「はい! 勿論です」
だけどシャルロッテは休む事なく、半日で全ての結界石に魔力を送り終えた。
すごい。すごすぎる。
シャルロッテは、凄まじい速さで成長を遂げていた。
その勇姿を見た私は、自分も頑張らなくちゃと改めて決意するのだった。
★★★
白豚令嬢を読んで頂きありがとうございます。
とうとう二百話まで到達しました。
ソフィア達を応援してくれる読者様のおかげです。
これからも連載頑張ります。
来週の火曜日はコミカライズの更新日ですね。
次はとうとう……ファーブル&アレスが!?
今からワクワクしてる私です。
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