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やり直しの人生 ソフィア十三歳魔法学園編

第百九十七話 こんにちわ。お久しぶりのアイリーンです再び。

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「あっ……あのう、私に何の用が?」

 いきなり自分に面会に来た人物がジーニアスだと分かり、動揺が隠せないアイリーン。
 以前の彼女だと、私を助けに来てくれたのね♡  っとお花畑満開な妄想をしそうだが、アイリーンも修道院で成長した。今はもうそんな甘い考えはない。

 面会室に少しの沈黙が続く。

「ヒロウナ嬢、何だか……雰囲気が変わったね」
「え? そっそうですか?」

 今のアイリーンは付き物が落ちたようにスッキリとし、以前あったネットリと絡みつくような嫌な感じが一切しない。それをジーニアスも感じ取っているのだろう。

「ああ。前はっ……まっ。んんっ。いっ今はそれより、君に聞きたいことがあってね」
「私に……聞きたい事ですか?」
「そうなんだ。君の予言について」
「予言!? 何を? そんな能力があればっ……」
「ああ、君の言い方に変えると乙女ゲームについて」
「乙女ゲーム……」

 ジーニアスがそう言うと、眉をピクリと動かすアイリーン。
 何を質問されるんだろう? っと動揺しているのが分かる。

「その件については、全てお話ししたはずです」
「あのね? この前ダンジョン研修があったんだ。それをヒロウナ嬢は、一悶着レベルで言っていたはずなんだけど」
「……? えっはい」

 アイリーンは何を言ってるんだろうと首を傾げる。

「それがダンジョンで死霊系魔物が溢れて、一緒に行った生徒達は死にかけたんだ」
「えええっ?! それってデスルート!?」

 アイリーンの言葉に、ジーニアスの表情が冷酷な顔色に変わる

「やっぱり知ってるんだね」
「えっ……いや。知ってたけど、忘れていたというか……」
「どうしてその事を教えてくれなかったんだっ!」

 ジーニアスが机をダンっと叩く。

「ひっ!」
「あっ……すまない。怖がらせるつもりはない。つい思わず興奮してしまった」
「大丈夫です。あのう……もしかして、王族二人、それに攻略たいしょ……アレス様、ファーブル様も一緒にダンジョンに入ったのですか?」
「!?  どうしてそれを?」

 アイリーンの言葉に、驚きが隠せないジーニアス。思わず席を立ち上がる。

「……その人達が揃ってしまうと、デスルートが解放されて死霊系魔物に襲われるんです」
(嘘でしょう? デスルートが解放だなんて……そんな事が起こるなんて!? じゃあその後は死のスタンピード……)

 アイリーンの顔色がドンドンと青ざめていく。

「デスルート? それはダンジョンに入るメンバーによって発生したと?」
「はい。本来なら学年が上のアレス様とファーブル様は一緒に行くことはなかったはずなので、そこに王族の方が二人揃うとデスルートは発生します」
「……………そうか。君の言う通り、そのメンバーが揃ってダンジョンに行ったんだ」
「ええ!? そんな事があるの!? あっすみません」
「いやっ、いいんだ。普通に話してくれ」
「……はい」

 アイリーンはそんな事が起こった事に困惑を隠せないでいた。

「それで、僕が君に会いに来た理由は…… 「スタンピードについてですね」!?」

 ジーニアスが言うより先に答えるアイリーン。
 その事に、なんで知ってるんだと驚きが隠せず固まるジーニアス。

「私が知ってるゲームでは、デスルートが解放されると、おまけで死のスタンピードが付いて来るんです。でもそのルートに行った人を聞いた事がない。そのルートの話を知らないので、未知なんです」

「ちょっと待ってくれ!? 死のスタンピードだと!?」

「はい。これはデスルートとセットになっていて、でもこのルートの先はどうなるのか、私も分からないんです」

「分からない……そうか」

 ジーニアスはガクッとソファーに倒れるように座り込む。

「実はね。僕はその事の対処法を君が知らないか……聞きに来たんだ」
「…………あっ」

 全てを察したアイリーンは申し訳なさそうに下を向く。

「死のスタンピードって……ふぅ……」

 ジーニアスはアイリーンの話を聞いて、絶対にソフィアを……誰も死なせるものかと強く願うのだった。




★★★



 ソフィアの暗算対決、見ていただけましたか?
 面白かったですよね?。私は楽しくって声を出して笑ってしまいました。
 次の更新は5月9日予定です。なななんと! ファーブルが登場です。
 どんな姿で描いて頂けるのか今からワクワクしています。

 そしてそして!
【お知らせ】です♡

 本日、朝6時に新作を投稿します。短編ですが読んで頂けたら嬉しいです♡
 猫獣人に転生した主人公のお話です。
 よろしければ感想など頂けると泣いて喜びます。

『【もふもふ転生】病弱で何もできなかった僕。森で猫カフェをオープンしたら、モフモフ好きのお客様に大好評でした』


 


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