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やり直しの人生 ソフィア十三歳魔法学園編
第百八十八話 増悪の闇からの……
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「あぐぐぐぎぎぎっ」
脳が……ヒドイ憎悪……にっ……支配されっ……こんな私にした奴らが憎い憎い憎い憎い憎いっ!
王家が憎い憎い憎いにくい………………………!
———負けない!
「憎くない! 憎くなんてないんだから!」
私がまとめてみんな……みっ……苦しいっ許せなっ……くない!
———色んな増悪が頭に入ってきて……理性がぶっ飛びそうになる。
でも負けない! 絶対に負けない!
「みんなを私が癒してあげる! 絶対に助けるから!」
私は強く願った。
癒したいと。
この黒い靄を浄化したいと。
みんなを絶対に助けたいと。
ここから出るんだと。
———次の瞬間。
「ひゃわっ!? まぶしっ!」
目が開けてられない程に球体が光る。
暖かくて気持ちいい何かに優しく包まれて……。
……これは私の魔力?
魔力が体から溢れ出て、球体の中を覆っていた靄を滅して行く。
濁っていた黒が、キラキラした光に変わる。
球体を覆っていた全ての黒が、光に変わり膨らんでいく。
球体の中は光の粒子でパンパンに膨れ上がる。
私の意識もクリアにハッキリしてきた。
眩しくって目が開けられないけれど。
「よしっ! もっと魔力放出! みんなを助けて」
そう強く願った瞬間。
バアアアアアアアアッン!!
大きな音を出して球体が破裂した。
光の粒子を撒き散らしながら。
キラキラと輝きながら。
光の粒子は、ダンジョン内にいる人達の身体に付着していく。
死霊たちに付着すると、瞬く間に浄化する。
人に付着すると傷を癒す。
「これは何だ!?」
「傷が癒えていく……!?」
「これは癒しの光……?」
「どこから?」
「死霊たちが消滅していく……」
「……俺たち助かったのか?」
光の粒子によって、傷を負ったクラスメートたちの体が回復する。
光の浄化は荒んだ心も癒していく。
死の恐怖により狂いそうだった心も全て癒していく。
「…………んん?」
「シャルロッテ! 良かったぁぁぁぁぁっ。このまま目を開けなかったらどうしようかとっううっ」
「ダッダイアナ様!? っくっ苦しっ」
気を失っていたシャルロッテも目を覚ました。
ダイアナが喜びの余りぎゅっと抱きしめる。
良かった。
みんな助かった。
私は?
あれ?
球体から出て。
みんなが見えるのに。
私はまだ宙に浮かんでいるような……?
「ひっ!!」
気がつくと私はふわふわと宙に浮かんでいた。
光の粒子を纏いながら。
「フィア……君が助けてくれたのか」
「ソフィア様……」
「探したんだぜ? ったくいいとこ取りだなお前は」
「ありがとねソフィア」
「ソフィア生きていた……良かった」
「……女神ソフィア様」
私の存在に気づいたアイザック様たちが、集まってきた。
みんなが私に注目しているのが分かる。
だって。
ホワホワしていた意識が鮮明になって来たから。
浮かんでいる私の所にみんなが集まって来る。
私はというと、みんなの元へとゆっくりと下に降りていく。
このまま下に降りたら。
なんとなくやばいような気がする。
さすがに私でも分かる。
だって……だって……私を見つめるみんなの顔が……。
恍惚としているんだもん!
★★★
さてさてまた女神ソフィアになりそうな感じですね。
お礼です。
みなさま沢山のエールをありがとうございます。
貴重な時間をさいて、私を応援してくれる気持ちが嬉しくて。
本当に感謝しかありません。
泣きそうになりました。
もっともっと素敵な作品をお届けできるよう頑張ります。
脳が……ヒドイ憎悪……にっ……支配されっ……こんな私にした奴らが憎い憎い憎い憎い憎いっ!
王家が憎い憎い憎いにくい………………………!
———負けない!
「憎くない! 憎くなんてないんだから!」
私がまとめてみんな……みっ……苦しいっ許せなっ……くない!
———色んな増悪が頭に入ってきて……理性がぶっ飛びそうになる。
でも負けない! 絶対に負けない!
「みんなを私が癒してあげる! 絶対に助けるから!」
私は強く願った。
癒したいと。
この黒い靄を浄化したいと。
みんなを絶対に助けたいと。
ここから出るんだと。
———次の瞬間。
「ひゃわっ!? まぶしっ!」
目が開けてられない程に球体が光る。
暖かくて気持ちいい何かに優しく包まれて……。
……これは私の魔力?
魔力が体から溢れ出て、球体の中を覆っていた靄を滅して行く。
濁っていた黒が、キラキラした光に変わる。
球体を覆っていた全ての黒が、光に変わり膨らんでいく。
球体の中は光の粒子でパンパンに膨れ上がる。
私の意識もクリアにハッキリしてきた。
眩しくって目が開けられないけれど。
「よしっ! もっと魔力放出! みんなを助けて」
そう強く願った瞬間。
バアアアアアアアアッン!!
大きな音を出して球体が破裂した。
光の粒子を撒き散らしながら。
キラキラと輝きながら。
光の粒子は、ダンジョン内にいる人達の身体に付着していく。
死霊たちに付着すると、瞬く間に浄化する。
人に付着すると傷を癒す。
「これは何だ!?」
「傷が癒えていく……!?」
「これは癒しの光……?」
「どこから?」
「死霊たちが消滅していく……」
「……俺たち助かったのか?」
光の粒子によって、傷を負ったクラスメートたちの体が回復する。
光の浄化は荒んだ心も癒していく。
死の恐怖により狂いそうだった心も全て癒していく。
「…………んん?」
「シャルロッテ! 良かったぁぁぁぁぁっ。このまま目を開けなかったらどうしようかとっううっ」
「ダッダイアナ様!? っくっ苦しっ」
気を失っていたシャルロッテも目を覚ました。
ダイアナが喜びの余りぎゅっと抱きしめる。
良かった。
みんな助かった。
私は?
あれ?
球体から出て。
みんなが見えるのに。
私はまだ宙に浮かんでいるような……?
「ひっ!!」
気がつくと私はふわふわと宙に浮かんでいた。
光の粒子を纏いながら。
「フィア……君が助けてくれたのか」
「ソフィア様……」
「探したんだぜ? ったくいいとこ取りだなお前は」
「ありがとねソフィア」
「ソフィア生きていた……良かった」
「……女神ソフィア様」
私の存在に気づいたアイザック様たちが、集まってきた。
みんなが私に注目しているのが分かる。
だって。
ホワホワしていた意識が鮮明になって来たから。
浮かんでいる私の所にみんなが集まって来る。
私はというと、みんなの元へとゆっくりと下に降りていく。
このまま下に降りたら。
なんとなくやばいような気がする。
さすがに私でも分かる。
だって……だって……私を見つめるみんなの顔が……。
恍惚としているんだもん!
★★★
さてさてまた女神ソフィアになりそうな感じですね。
お礼です。
みなさま沢山のエールをありがとうございます。
貴重な時間をさいて、私を応援してくれる気持ちが嬉しくて。
本当に感謝しかありません。
泣きそうになりました。
もっともっと素敵な作品をお届けできるよう頑張ります。
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