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やり直しの人生 ソフィア十三歳魔法学園編
第百七十七話 さてどうするの?
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グラードン王女をアイザック様、ジーニアス様、ファーブル様、ソウ先生達がグルっと囲いみんなが代わる代わる問いただしている。
だけどグラードン王女は何も返事を返さず、ダンマリを通しているんだけど……。
「グラードン王女? 黙っていても無駄だよ? どう足掻いたって、僕らの糾弾は終わらないから。まぁどうやっても許すつもりまないけどね? だって僕のフィアを傷付けようとした罪は重い」
「え? アイザック様?」
最後の方が聞き取れなかったのか、シルビア様が思わず声を上げる。
確かに最後の方は早口で聞き取れなかったけれど。
「何度も言ったけど、僕の名前を呼ぶことを許した覚えはないよ?」
「ひっ!」
アイザック様の氷の槍が突き刺さる。まぁ氷の槍のような眼差しってことなんだけど。
それを見たシルビア様は震え上がる。
何回も注意されているんだから、言わなきゃいいのに。
「で? 何も言わないなら、嘘発見の魔道具があるのでその前で話してもらうまで」
「へっ? 嘘発見器!? そんなのがあるの!?」
口角だけ少しあげたジーニアス様が、そう言って片方だけのメガネを人差し指でクイっと上げた。
「色々と問題ある方が多いのでね? 試行錯誤を繰り返し研究してね? 去年完成したんだよ」
「そ……そんなっ」
ジーニアス様の言葉に足元から崩れるように座り込んだシルビア王女。
「じゃ行こうか? このままこうしていても時間の無駄なのでね」
アイザック様が右手を上げた。
「ふぇ?! いいっ行くって!?」
どこからともなく現れた騎士団の人がシルビア様を立たせる。
「ちょっ!? ちょっと!? 私は王女なのよ? 気安く様らないで!」
シルビア王女が叫ぶ中、騎士団の人達によって容赦なくどこかへと連れていかれる。
その後をアイザック様たちが後をついて行く。
「じゃ? 僕たちは大事な用があるので失礼するね?」
アイザック様がそう言って右手をヒラヒラとさせた後、騎士団の後をついて行く。
「僕はこの後も授業があるので、お願いしますね」
「僕もここに残るわ~」
ソウ先生とファーブル様がアイザック様に深くお辞儀をする。
「大丈夫ですよ。後は僕らに任せてください」
そう言ってアイザック様とジーニアス様が、騎士団と一緒にシルビア王女を連れて魔法練習場を去っていった。
「なんだか嵐のようでしたね」
「……ですね」
私の横でシャルロッテとダイアナが、なんとも言えないような顔で話していた。
うん。その気持ち同感。
ほんと何がしたかったんだろう。
少しだけアイリーンと似ているなぁなんて思ったり。
★★★
【12月27日】本日12時からアルファポリス様にて、コミカライズがスタートします。
漫画家様のお力により素晴らしい作品に仕上がっております。
すごく楽しい上がりになっていますので、ぜひ読んでみてくださいね。
だけどグラードン王女は何も返事を返さず、ダンマリを通しているんだけど……。
「グラードン王女? 黙っていても無駄だよ? どう足掻いたって、僕らの糾弾は終わらないから。まぁどうやっても許すつもりまないけどね? だって僕のフィアを傷付けようとした罪は重い」
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最後の方が聞き取れなかったのか、シルビア様が思わず声を上げる。
確かに最後の方は早口で聞き取れなかったけれど。
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それを見たシルビア様は震え上がる。
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「そ……そんなっ」
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「ふぇ?! いいっ行くって!?」
どこからともなく現れた騎士団の人がシルビア様を立たせる。
「ちょっ!? ちょっと!? 私は王女なのよ? 気安く様らないで!」
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その後をアイザック様たちが後をついて行く。
「じゃ? 僕たちは大事な用があるので失礼するね?」
アイザック様がそう言って右手をヒラヒラとさせた後、騎士団の後をついて行く。
「僕はこの後も授業があるので、お願いしますね」
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「大丈夫ですよ。後は僕らに任せてください」
そう言ってアイザック様とジーニアス様が、騎士団と一緒にシルビア王女を連れて魔法練習場を去っていった。
「なんだか嵐のようでしたね」
「……ですね」
私の横でシャルロッテとダイアナが、なんとも言えないような顔で話していた。
うん。その気持ち同感。
ほんと何がしたかったんだろう。
少しだけアイリーンと似ているなぁなんて思ったり。
★★★
【12月27日】本日12時からアルファポリス様にて、コミカライズがスタートします。
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