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やり直しの人生 ソフィア十三歳魔法学園編
第百四十九話 孤児院
しおりを挟む「あわっ!」
どーなってるの? お屋敷の外に出たら、イヤシデアール侯爵がいたお屋敷全体がキラキラと眩しい程に輝いている。
「うわっ? 何だこれっ屋敷がキラキラしてない?」
「もはや別の建物だよね。これは」
「綺麗ですね」
アイザック様達も、光輝くお屋敷を不思議そうにマジマジと見ている。
お父様は額に手をやり頭を横に振っている? あれ? あの仕草は、私が何かやらかした時に良くするやつ……んん? またやらかした?
「ええと……だね。この建物の原因は、フィアたんがイヤシデアール侯爵に使った魔法のせいだね」
「えっ……私の?」
私……建物をキラキラにする魔法なんて使ってませんよ?
「フィアたんはさ? 侯爵の部屋で何かキラキラする謎の魔法使っただろ?」
「キラキラ……あっ! はい」
「その光がね漏れて屋敷全体がこんな事になってるんだと思うよ?」
「あわっ……」
そんなに広範囲でなんて思って無かったんだけどな。いっぱいとか願ったからかな?
「さすがソフィア様ですね」
シャルロッテ? そんな尊敬した目で私を見ないで? これは後でお父様からたっぷりと叱られる案件だから。
「相変わらずソフィアは規格外だな」
「はははっ本当にな」
くうっ楽しそうに笑ってくれちゃって、こっちはいつお父様の雷が落ちてくるかと、ヒヤヒヤしてるのに。
「色々と言いたい事は有るんだがね? 私はこの後直ぐ、この事を陛下に報告しに行かないといけない。また明日の朝に戻ってくるから、この続きは明日だね」
おおっ良かったぁ。明日になったらきっともう忘れてるわね。くふふっ
「ソフィア? くれぐれも無茶しないようにね?」
お父様は私の頭を優しく撫で、アイザック様に何か伝え終わると、忙しそうに王都へと戻って行った。
「私たちはどうする?」
「んん? そうだね。街をのんびり探索する? この前は一緒に行けなかったし」
私の腰に手を回し、至近距離で話しかけてくるアイザック様。距離が近いですよ? さすがに恥ずかしいのでするりと逃れる。
「あっそうだわ。まだ沢山ビックボアの肉があるの! 孤児院に寄付しに行きたい」
「わぁ! さすがソフィア様。賛成ですわ!」
シャルロッテかが可愛いくピョンピョンと飛び跳ね賛同してくれる。可愛いいなぁ。
「いいんじゃない? 貴重な食料だものね。喜んで貰えるよ」
「僕はフィアとのデートが良かったけど、まぁ仕方ないね。行こうか孤児院に」
★★★
街の人に孤児院の場所を聞くと、かなり町外れにある様だ。なんだろう、歩いて行く程に建物が老朽化している。街道なんて穴ぼこだらけで、こんなんじゃ馬車なんて走れっこない。
「ソフィア……どうやらあれが孤児院のようだぞ」
ジーニアス様が辛そうに指差してくれた建物の周りに、痩せ細り虚ろな目をした子供たちが座っていた。
「これが?」
これが孤児院だって?! 壊れた元教会らしき建物だよ? 屋根だって穴が空いてるし、こんな状況酷すぎる。これも全てカッツアゲの仕業よね。許せないんだから!
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