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やり直しの人生 ソフィア十三歳魔法学園編

第百三十五話 ここは……?!

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「んん~っもうお腹いっぱいだよう……食べ……? ふぁ?」

「ソフィア様? 目が覚めましたか?」

 えっ? 目を覚まし……て? 私寝て? ふと声のする方を見ると、シャルロッテが心配そうに覗きこんでいた。

 えっ? 何でまたシャルロッテに膝枕されてるの? 私はケーキを食べていて……それで……!?

「ああっ! そうだった!」

 思い出した! ケーキを食べていたら急に眠くなって……もしかしてその後何処かに拐われた? 

 ここは何処?

 慌て起き上がり、周りを見ると自分たちの他にも女の子がいた。

 私達は部屋の片隅に作られた檻のような鉄格子の入れ物の中にいた。
 それはまるで、心無い人が動物を見世物として使う時に入れるような檻だ。

 私とシャルロッテの他に、女の子が三人。全員で五人か……この檻をぶち壊して出る事は簡単だけど、屋敷の全容が分からない今、三人の女の子を連れて逃げるのは得策じゃない。

 ここは少し冷静に様子を見た方がいい気がする。

 静かに時が過ぎるのを待っていると、一人の女の子が叫びだした。きっとこの空気に耐えられ無かったんだろう。

「ちょっと! 出しなさいよ! こんな所に連れて来てどーする気なのよ!お願いだから出してぇ」

 そう言って鉄格子をガシャンガシャンと何度も叩く。

「うっうう……お母さんっ家に帰してよ……」
「怖いっ! 嫌だあぁぁぁ」

 その声を皮切りに、他の女の子達もつられる様に騒ぎだした。

 すると騒ぎを聞きつけた男二人が部屋に入って来た。身なりからすると、冒険者の様にみえる。

「おやおや……目が覚めたのかな? だがな? どんなに騒いでも無駄だぜ? この部屋は防音と逃げれない様に結界の魔道具が設置してあるのからな」

 男二人は嫌らしい目つきで、私達一人一人を舐める様に見ていく。
 何この気持ち悪い視線は……おぇっ。

「お願いします! 家に帰して下さい! お父さんとお母さんが心配しています」

 女の子が泣きながら懇願している。だがそれを嘲笑うかのように男は一瞥した。

「ふうん? その願いは聞けないなあ。だってお前らはな今夜この後、競売に賭けられて貴族様に売られていくんだよ」

「えっ……?」

「奴隷としてな? はははっその平民の癖に整った顔を恨むんだな」

「そうだな? お前らは変態貴族様が可愛がってくれるだろうよ?」

「いやぁぁぁぁぁ!」

 その話を聞いた一人の女の子が、ショックで倒れてしまう。その横に居る他の二人は、真っ青になり固まってしまった。

 その姿を見た男達は、ニヤリと意地悪く笑うと踵を翻し部屋を出ていった。

 ちょっと待って! ええと落ち着け私。ヤバい情報が大渋滞しているんだけど?!
 まずこの国では、ドレイは買うことも売る事も禁止だ。もし見つかると懲罰刑に下される。
 さらには、オークションで人を競売に賭けるなんて以ての外だ。

 もしかして私は今、この街でヤバい事が行われている。一番中枢にいるんじゃ……。

 そういった話を小声でシャルロッテに伝えると、シャルロッテも同じ事を考えていたらしく。この後どうするかを二人でじっくり……は無理か。
 あの男達が言ってたわ、確か今日の夜には、私達をオークションに賭けるって。って事は、それまでに関わってる奴等全員を、一網打尽にするアイデアを考えなくちゃいけないんだわ。
 ようっし見てなさいよ! 許さないんだから。


 この時ソフィアが、メラメラと闘志を燃やしたせいで、この後アイザックとジーニアスは、目玉が飛び出る程に驚く羽目になるんだが……。

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