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ルチア十六歳、魔法学園編
作戦会議
しおりを挟むーーバカ竜王! 何て事してんだよ!
ーー本当だよ。ルチィに関してここまでバカとは……ルチィが委員長とかさ? 別の人に出来たよね? 何でわざわざ目立つ様に持っていくかな?
『うぬう……』
シェラ様は今、学園長室にて白ちゃん黒ちゃんからお説教されてる。
ーールチィの事大事なんだよね?じゃあ今日の行動は正解? ん?
『すまない……俺が間違えてたのだ。ルチィが学園にいるなら、少しでも一緒に居たくて』
ーーもう、起きてしまった事を話してもウダウダと言っても仕方ないからね。今後をどーするか相談しようか!
ーーそうだな! だがな? バカ竜王よ。お前はルチィの事となるとバカになりすぎる! もう少し考えろ!
『うぅむ……すまぬ』
シェラ様はしょぼんと落ち込んでしまった。シェラ様の頭にある筈の無い耳が、ぺたんと下がってる様だ。
ーーまず、質問なんだが? シェラはあの突っかかって来た、エルフ族の女とは知り合いなのか?
『うむ? シャリオンの事か?
彼奴はやたらと嫁にしてくれと迫ってくる女子での。俺にはその気もないし断っておった。今はルチィと言う番もいるし。全く考えられないな』
えっ! あの美人エルフはシェラ様が好きなの?
ーーおいおい好かれてんのかよ。面倒だな。
ーーあのシャリオンと言う女は既にルチィの事を、目の敵にしてるぞ?
ーーこのままだと、何れ愛し子だと皆の前でバレるだろうな!
『ふうむ。困ったの……どうすれば』
ーーお前はシャリオンが、ルチィに嫌がらせをしないよう見張っていろ!
『わかったのだ……』
え? シェラ様の事が好きな美人エルフさんを相手にするの?
嫌だ……シェラ様が美人エルフさんと一緒に居るとか、考えるだけでモヤモヤする……嫌だ。
『ルチィ? どうしたのか? そんな顔をして。何処か辛いのか?』
シェラ様が優しく頭をなで私の顔を覗き込む。
「あっ? やっなっ……何でもないよ?」
私、そんな辛そうな顔してた?
でも……こんな気持ち言える訳ない。
ーーでは、シェラは極力ルチィに話しかけることを禁ずる。
『なっなんで? そんな……せっかく学園にルチィが居るのに』
ーーわかんないの? 竜王様のシェラと居るだけで、目立つんだよ! これ以上ルチィが目立ったら穏便な学園生活はムリだ。
ーールチィが大事なら控えろ! 分かったな? こうやって理事長室に居る時は、誰の目も気にせず会えるんだしね。
『此処で会えるなら……分かった控えるのだ俺は話しかけない』
私の為なんだけと、学園にシェラ様が居るのに、話ができないとか少し寂しいな……。
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