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ヴィルヘルニア帝国
到着!
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「この大きな橋を渡ると、ヴィルヘルミナ帝国が見えて来ますよ」
「おおっ? まじか?」
俺は馬車に付けられた小窓から外を覗く。
すると大きな橋を俺たちが乗っている馬車が渡っていた。日本で例えるなら淡路島と関西を繋ぐ明石海峡大橋くらいある。それより大きいかもだな。
これは川なのか? それとも海なのか?
「なぁ、キャロ? この大きなのは川か?」
「はい。そうです! この大きな川のせいでヴィルヘルミナ帝国は孤立していましたが、今渡っている大きな橋が出来たおかげで、他国との交流が盛んになりました」
キャロがこの大きな橋ができた経由を教えてくれる。
俺がいた世界とは違う作りの構造みたいで、魔道具を使って作られた橋なんだとか。だってさ、この橋……浮いてるんだよな。
前にいた世界だとありえないよな。この浮いている理由が魔道具の力なんだとか。
不思議だよなぁ……まぁそんなこと言ったら、魔法や琥珀たちの存在自体が一番不思議だしな。
「乱道様? どうしました?」
橋を見ながら少しニヤつく俺を見て、不思議そうにキャロが見てくる
どうやら考えていたことが表情にでてたみたいだな。くっそ恥ずかしいが、ここは冷静に。
「んん? もうすぐヴィルヘルミナに着くんだろ? 楽しみだと思ってさ」
「ふふふ、楽しみにしてくださいね」
「おう!」
キャロとそんな会話を交わしながら、馬車は大きな橋を渡っていく。
「乱道様、橋を渡り終えます! あの大きな赤い旗が見えますか? あれがヴィルヘルミナを象徴する国旗です」
「……旗?」
キャロに言われて外を見ると、大きな赤い旗に獣人のシンボルマーク? が描かれた旗が風に揺らめき目立っていた。
「すげー旗の数だな。何本あんだ?」
真っ赤な旗は見えるだけで、10本は掲げられていた。
「あの沢山の国旗で飾られているアーチ状の大きな門をくぐると、ヴィルヘルミナ帝国の領地です」
キャロがそう言って大きな門を指差す。
この門をくぐると、エセ王国とはおさらばってことだよな。
ハァ~……今思い返しても、エセ王国にはミント達以外ではなんのいい思い出もねーからな。
門の受付に身分証を提示して門をくぐる。
俺たちは身分証がないわけで、本来ならこの門を通ることが出来なかった。
キャロの商会スタッフとして、通過することが出来た。
ほんとキャロさまさまだ。王族の紋章の力はすごいな。
ヴィルヘルミナ帝国に着いたら、俺の身分証も作ってくれるみたいで、ほんとキャロには頭が上がらない。
大きな門を潜り抜けると、美しい街道が広がり遠くに大きな城を中心とした街並みが視界に入った。
これがヴィルヘルミナ帝国らしい。
馬車でさらに三十分ほど走ると、ヴィルヘルミナ城下町に到着した。
街並みを見るだけでも、エセ王国とは比べもんにならねーくらいに発展しているのがわかる。
俺はドキドキしながら街へと入っていった。
「おおっ? まじか?」
俺は馬車に付けられた小窓から外を覗く。
すると大きな橋を俺たちが乗っている馬車が渡っていた。日本で例えるなら淡路島と関西を繋ぐ明石海峡大橋くらいある。それより大きいかもだな。
これは川なのか? それとも海なのか?
「なぁ、キャロ? この大きなのは川か?」
「はい。そうです! この大きな川のせいでヴィルヘルミナ帝国は孤立していましたが、今渡っている大きな橋が出来たおかげで、他国との交流が盛んになりました」
キャロがこの大きな橋ができた経由を教えてくれる。
俺がいた世界とは違う作りの構造みたいで、魔道具を使って作られた橋なんだとか。だってさ、この橋……浮いてるんだよな。
前にいた世界だとありえないよな。この浮いている理由が魔道具の力なんだとか。
不思議だよなぁ……まぁそんなこと言ったら、魔法や琥珀たちの存在自体が一番不思議だしな。
「乱道様? どうしました?」
橋を見ながら少しニヤつく俺を見て、不思議そうにキャロが見てくる
どうやら考えていたことが表情にでてたみたいだな。くっそ恥ずかしいが、ここは冷静に。
「んん? もうすぐヴィルヘルミナに着くんだろ? 楽しみだと思ってさ」
「ふふふ、楽しみにしてくださいね」
「おう!」
キャロとそんな会話を交わしながら、馬車は大きな橋を渡っていく。
「乱道様、橋を渡り終えます! あの大きな赤い旗が見えますか? あれがヴィルヘルミナを象徴する国旗です」
「……旗?」
キャロに言われて外を見ると、大きな赤い旗に獣人のシンボルマーク? が描かれた旗が風に揺らめき目立っていた。
「すげー旗の数だな。何本あんだ?」
真っ赤な旗は見えるだけで、10本は掲げられていた。
「あの沢山の国旗で飾られているアーチ状の大きな門をくぐると、ヴィルヘルミナ帝国の領地です」
キャロがそう言って大きな門を指差す。
この門をくぐると、エセ王国とはおさらばってことだよな。
ハァ~……今思い返しても、エセ王国にはミント達以外ではなんのいい思い出もねーからな。
門の受付に身分証を提示して門をくぐる。
俺たちは身分証がないわけで、本来ならこの門を通ることが出来なかった。
キャロの商会スタッフとして、通過することが出来た。
ほんとキャロさまさまだ。王族の紋章の力はすごいな。
ヴィルヘルミナ帝国に着いたら、俺の身分証も作ってくれるみたいで、ほんとキャロには頭が上がらない。
大きな門を潜り抜けると、美しい街道が広がり遠くに大きな城を中心とした街並みが視界に入った。
これがヴィルヘルミナ帝国らしい。
馬車でさらに三十分ほど走ると、ヴィルヘルミナ城下町に到着した。
街並みを見るだけでも、エセ王国とは比べもんにならねーくらいに発展しているのがわかる。
俺はドキドキしながら街へと入っていった。
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