14 / 48
秘密にして下さいね
しおりを挟む
わたくし、あのう……ちょっと変わった鑑定スキルを持っていまして。
「変わった鑑定スキル?」
「はい。人の鑑定もできるのです。そこに体調の変化などが出ます」
「えっ、ちょっと待ってくれ!? アルビダ嬢を疑うわけじゃないが、人を鑑定できるなんて聞いたことがない。ましてや君は、スキル選定の儀をまだ受けてないですよね?」
アルビタの話を聞いたジェイデンが驚き慌てる。
それはそうだろう。いきなり鑑定スキルを持っていると言われ、はいそうですか。と信じる方がおかしい。
原因不明の病気を急に分かったと言われて、信用できる訳がない。
アルビタはどうしたら信じてもらえるのか考えた。
これは実際に見て信じて頂くしかないですわ。
「ジェイデン様、信じて頂くために貴方を鑑定させていただきますね。それで違えば、諦めます」
アルビダに自分を鑑定させてくれと言われ戸惑うが、もし……アルビダの話していたことが本当ならと、一縷の望みが捨て切れずジェイデンはアルビダの要求を飲んだ。
「……分かった。僕のことを鑑定してみて」
「はい!」
ここでミスすれば全てが終わる。
信用してもらえるように全力で向かうのよ。
鑑定
——————————————————————
名前 ジェイデン・リンドール
年齢 十一歳
体調 寝不足
魔力 ★★★★
スキル 闇魔法♢♢♢
治癒魔法♢←new
好感度 ♡♡
———————————————————————
なるほど……体調は寝不足。
これをクリックしてさらに深く読み取る。
———————————————————————
※症状 三日間ほどまともに寝ていない。妹の事が心配で寝れない。
※薬 妹の病が治る事。
なるほど、睡眠不足の原因は妹ジュリア様の病気ですね。
———ん? このスキルのnewっていうのは何かしら?
アルビダは気になり【new】の文字に軽く触れる。
——————————————————————
※新しく取得したスキルの事を表す。スキルは稀に後天的に得る事がある。
——————————————————————
新しく得たスキル! 後天的にスキルを得る事ができるなんて、これは知られていない情報ですね。
———そうですわ!
後天的があるなら、先天的があってもおかしくない! わたくしのこの鑑定スキルは先天的に得た、生まれ持ったスキルということにしましょう。
ふふふ。我ながらいいアイデアですわ。
「鑑定できました。鑑定で見えたのは、ジェイデン様の体調が寝不足なこと、ここ三日程まともに眠れていない」
「なるほどね。でもそれくらいのことなら、目の下のクマだったり、メイド達からの情報でどうにかなりますね」
ジェイデンはそれくらいの情報では信用できないと言った表情で、少し残念そうに微笑む。
「情報はそれだけではありませんわ。ジェイデン様のスキルは闇魔法」
「それも父親から聞けばわかる情報ですね?」
「さらに新しく得たスキル治癒魔法を、最近後天的に授かりましたね」
「……………え!?」
闇魔法までは普通に話していたジェイデンだが、アルビダから治癒魔法の話をされ、驚き固まる。
「それは……お父様と、司祭様しか知らない情報なのに! どどっ、どうしてそれを君が知ってるんだ!?」
冷静沈着なジェイデンが、声を荒げて驚いている。
「ですから、鑑定で調べて分かったのですわ」
「……鑑定で……そうか……なるほど」
ジェイデンはブツブツと独り言を言っていたかと思うと、アルビダの事を真剣な目で見つめた。
「アルビダ嬢、さっきは試すような事をして申し訳ない。君の鑑定は本物だ、どうか妹のためにその力を貸してくれませんか?」
ジェイデンは目に涙を溜め、アルビダに懇願するのだった。
「変わった鑑定スキル?」
「はい。人の鑑定もできるのです。そこに体調の変化などが出ます」
「えっ、ちょっと待ってくれ!? アルビダ嬢を疑うわけじゃないが、人を鑑定できるなんて聞いたことがない。ましてや君は、スキル選定の儀をまだ受けてないですよね?」
アルビタの話を聞いたジェイデンが驚き慌てる。
それはそうだろう。いきなり鑑定スキルを持っていると言われ、はいそうですか。と信じる方がおかしい。
原因不明の病気を急に分かったと言われて、信用できる訳がない。
アルビタはどうしたら信じてもらえるのか考えた。
これは実際に見て信じて頂くしかないですわ。
「ジェイデン様、信じて頂くために貴方を鑑定させていただきますね。それで違えば、諦めます」
アルビダに自分を鑑定させてくれと言われ戸惑うが、もし……アルビダの話していたことが本当ならと、一縷の望みが捨て切れずジェイデンはアルビダの要求を飲んだ。
「……分かった。僕のことを鑑定してみて」
「はい!」
ここでミスすれば全てが終わる。
信用してもらえるように全力で向かうのよ。
鑑定
——————————————————————
名前 ジェイデン・リンドール
年齢 十一歳
体調 寝不足
魔力 ★★★★
スキル 闇魔法♢♢♢
治癒魔法♢←new
好感度 ♡♡
———————————————————————
なるほど……体調は寝不足。
これをクリックしてさらに深く読み取る。
———————————————————————
※症状 三日間ほどまともに寝ていない。妹の事が心配で寝れない。
※薬 妹の病が治る事。
なるほど、睡眠不足の原因は妹ジュリア様の病気ですね。
———ん? このスキルのnewっていうのは何かしら?
アルビダは気になり【new】の文字に軽く触れる。
——————————————————————
※新しく取得したスキルの事を表す。スキルは稀に後天的に得る事がある。
——————————————————————
新しく得たスキル! 後天的にスキルを得る事ができるなんて、これは知られていない情報ですね。
———そうですわ!
後天的があるなら、先天的があってもおかしくない! わたくしのこの鑑定スキルは先天的に得た、生まれ持ったスキルということにしましょう。
ふふふ。我ながらいいアイデアですわ。
「鑑定できました。鑑定で見えたのは、ジェイデン様の体調が寝不足なこと、ここ三日程まともに眠れていない」
「なるほどね。でもそれくらいのことなら、目の下のクマだったり、メイド達からの情報でどうにかなりますね」
ジェイデンはそれくらいの情報では信用できないと言った表情で、少し残念そうに微笑む。
「情報はそれだけではありませんわ。ジェイデン様のスキルは闇魔法」
「それも父親から聞けばわかる情報ですね?」
「さらに新しく得たスキル治癒魔法を、最近後天的に授かりましたね」
「……………え!?」
闇魔法までは普通に話していたジェイデンだが、アルビダから治癒魔法の話をされ、驚き固まる。
「それは……お父様と、司祭様しか知らない情報なのに! どどっ、どうしてそれを君が知ってるんだ!?」
冷静沈着なジェイデンが、声を荒げて驚いている。
「ですから、鑑定で調べて分かったのですわ」
「……鑑定で……そうか……なるほど」
ジェイデンはブツブツと独り言を言っていたかと思うと、アルビダの事を真剣な目で見つめた。
「アルビダ嬢、さっきは試すような事をして申し訳ない。君の鑑定は本物だ、どうか妹のためにその力を貸してくれませんか?」
ジェイデンは目に涙を溜め、アルビダに懇願するのだった。
13
お気に入りに追加
647
あなたにおすすめの小説

(本編完結)無表情の美形王子に婚約解消され、自由の身になりました! なのに、なんで、近づいてくるんですか?
水無月あん
恋愛
本編は完結してます。8/6より、番外編はじめました。よろしくお願いいたします。
私は、公爵令嬢のアリス。ピンク頭の女性を腕にぶら下げたルイス殿下に、婚約解消を告げられました。美形だけれど、無表情の婚約者が苦手だったので、婚約解消はありがたい! はれて自由の身になれて、うれしい! なのに、なぜ、近づいてくるんですか? 私に興味なかったですよね? 無表情すぎる、美形王子の本心は? こじらせ、ヤンデレ、執着っぽいものをつめた、ゆるゆるっとした設定です。お気軽に楽しんでいただければ、嬉しいです。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです
新条 カイ
恋愛
ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。
それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?
将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!?
婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。
■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…)
■■

王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」

竜人のつがいへの執着は次元の壁を越える
たま
恋愛
次元を超えつがいに恋焦がれるストーカー竜人リュートさんと、うっかりリュートのいる異世界へ落っこちた女子高生結の絆されストーリー
その後、ふとした喧嘩らか、自分達が壮大な計画の歯車の1つだったことを知る。
そして今、最後の歯車はまずは世界の幸せの為に動く!

じゃない方の私が何故かヤンデレ騎士団長に囚われたのですが
カレイ
恋愛
天使な妹。それに纏わりつく金魚のフンがこの私。
両親も妹にしか関心がなく兄からも無視される毎日だけれど、私は別に自分を慕ってくれる妹がいればそれで良かった。
でもある時、私に嫉妬する兄や婚約者に嵌められて、婚約破棄された上、実家を追い出されてしまう。しかしそのことを聞きつけた騎士団長が何故か私の前に現れた。
「ずっと好きでした、もう我慢しません!あぁ、貴方の匂いだけで私は……」
そうして、何故か最強騎士団長に囚われました。

【本編完結】副団長様に愛されすぎてヤンデレられるモブは私です。
白霧雪。
恋愛
王国騎士団副団長直属秘書官――それが、サーシャの肩書きだった。上官で、幼馴染のラインハルトに淡い恋をするサーシャ。だが、ラインハルトに聖女からの釣書が届き、恋を諦めるために辞表を提出する。――が、辞表は目の前で破かれ、ラインハルトの凶悪なまでの愛を知る。
敗戦して嫁ぎましたが、存在を忘れ去られてしまったので自給自足で頑張ります!
桗梛葉 (たなは)
恋愛
タイトルを変更しました。
※※※※※※※※※※※※※
魔族 vs 人間。
冷戦を経ながらくすぶり続けた長い戦いは、人間側の敗戦に近い状況で、ついに終止符が打たれた。
名ばかりの王族リュシェラは、和平の証として、魔王イヴァシグスに第7王妃として嫁ぐ事になる。だけど、嫁いだ夫には魔人の妻との間に、すでに皇子も皇女も何人も居るのだ。
人間のリュシェラが、ここで王妃として求められる事は何もない。和平とは名ばかりの、敗戦国の隷妃として、リュシェラはただ静かに命が潰えていくのを待つばかり……なんて、殊勝な性格でもなく、与えられた宮でのんびり自給自足の生活を楽しんでいく。
そんなリュシェラには、実は誰にも言えない秘密があった。
※※※※※※※※※※※※※
短編は難しいな…と痛感したので、慣れた文字数、文体で書いてみました。
お付き合い頂けたら嬉しいです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる