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四十五話 アニキ、田所さんと話す
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「ぐううううっ! 地味にショウガ臭い!!」
尚もバルムンクをかざすアイカちゃんが思わず左腕で口元をおおった。
ショウガ独特のツーンとした香りが苦手な人もいる。
こんな時、ドカグイイエローだったら、全部カレーに混ぜて臭いを消せるのだが……。
やめておこう……過去の栄光にすがっても仕方のない話だ。
今は、ボクの出番ではない。彼女たちを信じて見守るべきだ。
「うちの出番ね。スイートマジック! レインドロップ!!」
「おおっ―――!!」
自然と歓声が上がった。
初めて魔法少女っぽい魔法を見たのかもしれない。
暑い日差しの中で、ヤキンバ(通称)だけに降りしきる雨。
ドラマの撮影とかでよく見る舞台裏ようなワンシーンに、上がりかかったテンションが一気に平常値へと戻ってゆく。
因みに、何故ヤキンバという名前にしたのかというと……その昔、東京制圧を目論んだヤーマンバという種族がいた。
似ているのだ。彼の麺の色艶がヤーマンバ族の特殊メイクの色に、ヒサロというマシーンにより量産されていた、あの一族は世間に逆らおうとも時代の流れには逆らえず、黒い歴史帳に載せられ全滅したという。
それは、そうとヤキンバがエロいことになっている。
浴びた雨の影響で全身が粘って、ろくに身動きが取れずにいる。
おそらくは普通の雨じゃない。
糸引きながら、困惑するその横顔は、もはやヤキソバでがなく納豆にも見えてくる。
「いぐぞぉぉぉぉ――――!! エンタングルメント・トーチ!」
某アーティスト顔負けの、アイカちゃんのかけ声が夏の海岸に響き渡る。
バルムンクの刀身が真っ赤に発光し、燃え盛る。
何が燃えているのか? 聞くまでもない……彼女の闘志がバルムンクに伝わっているのだ。
「ハッァアアア――――皇斬玖!!」
技名が適当すぎるにもほどがある。しかも振り抜いた大剣の一撃がカッコよく決まっているから妙に否定しにくい。
「がああああっはあ!!」
燃えるバルムンクに斬られ、切り傷と火傷を負ったヤキンバの悲鳴がこだました。
砂地に埋もれ転がり回る姿に、同情を禁じ得ないが相手は調理済みの一品だ。
再加熱したと思えば、悩むことなく受け入れられるだろう。
「トドメだ! 紐野郎」
ヒモかどうか知らないけれど、アイカちゃんの追撃がヤキンバに直撃する。
間髪入れずに飛んでくる炎の剣戟により、勝負は見えたかに思えた。
「変わり麺の術」
ホロホロと身をほぐしながら、散らばってゆく麺。
そう、斬られたのは彼が脱ぎ捨てた肉体の一部、いわば脱皮した生物の抜け殻である。
「ふあっあああああ!! ゴフッ!!」
しかし、ダメージはちゃんと通っていた。何一つとして変わっていない……。
変わったのはヤキンバの勢いだけである。そういうお笑い芸人みたいなノリで済まされるのはお笑い芸人だけだ。
悪党がやっていいことではない。
「しからば、相打ちを―――――」
どう見ても、そんな真似したら即DEATHルートに直行するのに、まったくもって無茶しやがって……。
ヤキンバ渾身の一撃がフィグちゃんをに照準を当て襲いかかってくる。
勝てない相手には絶対にしかけてこない。その信条がダサい。
「どうやら、まにあ―――――田所フラァァアアッシュ―――――!!」
突如として、眼鏡のオッサンが乱入してきた。
本当に何の前ぶれもなく、嵐のように現われたと思いきやムエタイの飛び膝蹴りをかまし、生身で変体を沈めてしまった。
「いつになっても姿を見えないから来てみたが、いきなり変体と遭遇するとはな。君たちも災難だったな」
ぐったりとした怪人の首根っこを掴みながらオッサンはこっちを振り向いた。
「店長!! わざわざ、ご足労願わなくとも私たちで処理しましたのに」
「何を言うか、教え子の窮地を見過ごせるわけがないだろう」
レネ子さんにそう言い放つと、オッサンはニカッと笑った。
アロハシャツに短パン姿の中年の、その渋さが何故かカッコよく見えてしまう。
現に三人はオッサンを前にかしこまっていた。
敬意を払っているというべきか、彼を特別視しているような気がする。
「おや、君かね? ドブネズミが言っていた新人とは?」
思わぬ、名が出てきた。
この人はドブさんの知り合いみたいだが……何者なんだ?
「済まない、いきなり話を振られても分からんか。僕は田所魔法技術研究所の所長、田所耕作という」
「えっ? ドブデバイスの!?」
「そうそう、アレも奴に急かされて作った物だけど、ちゃんと役立っているかな?」
「あっ、はい。凄く、助かってます」
ボクは何度も、うなづきながらも三人の方へと目をやっていた。
田所さんの名は魔法アイテムの開発者として知っていたけど、アイカちゃんたちとは一体、どのような関係なのだろう。
教え子と言っていた辺り教官のような立場なのだろうか?
「気になるかい? ならば、ついて来なさい。僕が何者かは、そこでハッキリする、モチロン彼女たちとの関係もね」
「あの……その変体をどうするつもりなんですか!?」
「ああ、これか! 魔法少女に必要なエネルギーを抽出したら、ラボに回すつもりだよ」
ラボという単語を平然と使う田所さんにボクは少なからず抵抗を覚えた。
本来なら、すぐに人の姿に戻すべきだと思うのだが……考え方が甘いのか?
とにかく、間接的に関わり合いがある以上ついてゆくのが正解だと思う。
もしかしたら、田所さんはドブさんについても何か知っているのかもしれない。
尚もバルムンクをかざすアイカちゃんが思わず左腕で口元をおおった。
ショウガ独特のツーンとした香りが苦手な人もいる。
こんな時、ドカグイイエローだったら、全部カレーに混ぜて臭いを消せるのだが……。
やめておこう……過去の栄光にすがっても仕方のない話だ。
今は、ボクの出番ではない。彼女たちを信じて見守るべきだ。
「うちの出番ね。スイートマジック! レインドロップ!!」
「おおっ―――!!」
自然と歓声が上がった。
初めて魔法少女っぽい魔法を見たのかもしれない。
暑い日差しの中で、ヤキンバ(通称)だけに降りしきる雨。
ドラマの撮影とかでよく見る舞台裏ようなワンシーンに、上がりかかったテンションが一気に平常値へと戻ってゆく。
因みに、何故ヤキンバという名前にしたのかというと……その昔、東京制圧を目論んだヤーマンバという種族がいた。
似ているのだ。彼の麺の色艶がヤーマンバ族の特殊メイクの色に、ヒサロというマシーンにより量産されていた、あの一族は世間に逆らおうとも時代の流れには逆らえず、黒い歴史帳に載せられ全滅したという。
それは、そうとヤキンバがエロいことになっている。
浴びた雨の影響で全身が粘って、ろくに身動きが取れずにいる。
おそらくは普通の雨じゃない。
糸引きながら、困惑するその横顔は、もはやヤキソバでがなく納豆にも見えてくる。
「いぐぞぉぉぉぉ――――!! エンタングルメント・トーチ!」
某アーティスト顔負けの、アイカちゃんのかけ声が夏の海岸に響き渡る。
バルムンクの刀身が真っ赤に発光し、燃え盛る。
何が燃えているのか? 聞くまでもない……彼女の闘志がバルムンクに伝わっているのだ。
「ハッァアアア――――皇斬玖!!」
技名が適当すぎるにもほどがある。しかも振り抜いた大剣の一撃がカッコよく決まっているから妙に否定しにくい。
「がああああっはあ!!」
燃えるバルムンクに斬られ、切り傷と火傷を負ったヤキンバの悲鳴がこだました。
砂地に埋もれ転がり回る姿に、同情を禁じ得ないが相手は調理済みの一品だ。
再加熱したと思えば、悩むことなく受け入れられるだろう。
「トドメだ! 紐野郎」
ヒモかどうか知らないけれど、アイカちゃんの追撃がヤキンバに直撃する。
間髪入れずに飛んでくる炎の剣戟により、勝負は見えたかに思えた。
「変わり麺の術」
ホロホロと身をほぐしながら、散らばってゆく麺。
そう、斬られたのは彼が脱ぎ捨てた肉体の一部、いわば脱皮した生物の抜け殻である。
「ふあっあああああ!! ゴフッ!!」
しかし、ダメージはちゃんと通っていた。何一つとして変わっていない……。
変わったのはヤキンバの勢いだけである。そういうお笑い芸人みたいなノリで済まされるのはお笑い芸人だけだ。
悪党がやっていいことではない。
「しからば、相打ちを―――――」
どう見ても、そんな真似したら即DEATHルートに直行するのに、まったくもって無茶しやがって……。
ヤキンバ渾身の一撃がフィグちゃんをに照準を当て襲いかかってくる。
勝てない相手には絶対にしかけてこない。その信条がダサい。
「どうやら、まにあ―――――田所フラァァアアッシュ―――――!!」
突如として、眼鏡のオッサンが乱入してきた。
本当に何の前ぶれもなく、嵐のように現われたと思いきやムエタイの飛び膝蹴りをかまし、生身で変体を沈めてしまった。
「いつになっても姿を見えないから来てみたが、いきなり変体と遭遇するとはな。君たちも災難だったな」
ぐったりとした怪人の首根っこを掴みながらオッサンはこっちを振り向いた。
「店長!! わざわざ、ご足労願わなくとも私たちで処理しましたのに」
「何を言うか、教え子の窮地を見過ごせるわけがないだろう」
レネ子さんにそう言い放つと、オッサンはニカッと笑った。
アロハシャツに短パン姿の中年の、その渋さが何故かカッコよく見えてしまう。
現に三人はオッサンを前にかしこまっていた。
敬意を払っているというべきか、彼を特別視しているような気がする。
「おや、君かね? ドブネズミが言っていた新人とは?」
思わぬ、名が出てきた。
この人はドブさんの知り合いみたいだが……何者なんだ?
「済まない、いきなり話を振られても分からんか。僕は田所魔法技術研究所の所長、田所耕作という」
「えっ? ドブデバイスの!?」
「そうそう、アレも奴に急かされて作った物だけど、ちゃんと役立っているかな?」
「あっ、はい。凄く、助かってます」
ボクは何度も、うなづきながらも三人の方へと目をやっていた。
田所さんの名は魔法アイテムの開発者として知っていたけど、アイカちゃんたちとは一体、どのような関係なのだろう。
教え子と言っていた辺り教官のような立場なのだろうか?
「気になるかい? ならば、ついて来なさい。僕が何者かは、そこでハッキリする、モチロン彼女たちとの関係もね」
「あの……その変体をどうするつもりなんですか!?」
「ああ、これか! 魔法少女に必要なエネルギーを抽出したら、ラボに回すつもりだよ」
ラボという単語を平然と使う田所さんにボクは少なからず抵抗を覚えた。
本来なら、すぐに人の姿に戻すべきだと思うのだが……考え方が甘いのか?
とにかく、間接的に関わり合いがある以上ついてゆくのが正解だと思う。
もしかしたら、田所さんはドブさんについても何か知っているのかもしれない。
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