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三十八話
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試験の課題である素材を危うく取り違えるところだったギデオンとメリッサ。
高純度の金を求め、仕切り直すもパーティーメンバーだったはずのカナタ・弁慶によりメリッサを人質にとられてしまった。
元三ッ星冒険者である弁慶、決して容姿で判断してはいけない。
その実力は未知数。
今もこうしてギデオンを隙をついて事を有利にしようとしている。
「カナタ、彼女を離せ!」
「彼女は俺のモンでか? ふぅー、やれやれだ」
「もう一度だけ言う。メリッサを返せ!」
「んはぁ、一ッ星ごときが三ッ星の小生に歯向かうとは、いとおかし。そのピュアなハートをどうして仕事に向けられないのか、嘆かわし!!」
カナタの言葉はギデオンの耳には届いていなかった。
銃を構え照準を定める。
相手が人質を盾にするというのなら人質が傷つけられる前に始末すればいい。
ヘッドショットならメリッサを誤射することなく即座に撃ち抜ける。
決意を胸に彼は引き金に手をかける。
「待てえと、言っているだろうが」
このままだとギデオンに撃たれてしまうと焦る弁慶。
信念や誇りなど一つも持ち合わせていない。
利用できる者は惜しみなく出す。
彼はギデオンへ見せつけるようにメリッサを自分の前に押し出した。
なんと卑劣だとも、なんて愚劣だと罵倒されても、どこ吹く風。
自身の身勝手な振る舞いにより、疑われ蔑まれる事はしょっちゅうだ。
正義など漠然とした何かであって、中身は空っぽだ。
そう主張してみるも常に空なのは、己の心中だ。
それでも、自分は間違っていない。
むしろ、自分こそが正解だ。
という心理的バイアスに陥っている弁慶は追い込まれれば追い込まれるほどに強固な姿勢をとってくる。
「この女を傷物にしたくなければ、大人しく武器を捨てろ!」
「ギデさん……私に構わず、逃げて……うっ」
「誰が口をきいていいと言った!? この人質風情がぁあ」
逆上した弁慶がメリッサの首を締めつける。
男の腕に挟まれ、苦しそうな表情で彼女は抵抗する。
このままだと首の骨が折れてしまう。
「やめろ!! 武器を手放すから、彼女を解放しろ」
猟銃を地面に投げすてるギデオンに弁慶がほくそ笑む。
「これでナギ子のカタキが取れる。いや、いいですなぁー無抵抗な人間をいたぶるのは」
「ああっ! うっああああ」
首を鷲掴みされ、地面に押し倒されたメリッサの声にならない悲鳴が上がる。
その瞬間―――
弁慶の目の前に黒い影が飛んできた。
ギデオンの魔獣、スコルだ。
猟犬ように獲物に襲い掛かってくるスコルに生命の危険を察知した彼は即座に距離を置く。
そのわずかな間に、ギデオンは素早くメリッサの元へと駆け寄った。
「しっかりするんだ! メリッサ」
「ううっ……ギデさん」
相当、強く頭を打ちつけられたようだ。
メリッサは口元から血が混ざった唾液を垂れ流し全身を痙攣させていた。
脳震盪をおこしている。
このまま彼女を無闇に動かすのはリスクが大き過ぎる。
首の骨が折れている可能性もあるだろう。
だからと言って、手当しないで放置するわけにはいかない。
彼女には一刻も早く応急処置が必要だ。
「くっ、無い無い無い! ポーションでも着付け薬でも駄目だ! 彼女を治す薬はないのか!?」
鞄の中身をぶちまけて探してみても、使えそうな薬品はない。
歯がゆい思いをしながらギデオンは苦悩した。
外傷治療薬など、そう都合よく所持しているわけがない。
それこそ、入手困難な霊薬や秘薬に該当する。
考えられる治療法は三つ。
頼りになるのは、秘薬相当の効力を持つアルラウネの体液か、ジャングルの入り口で待機している試験管の治癒魔法ぐらいだ。
どちらもここから行くと、かなりの距離移動を要する。
その間に彼女の身がもつとは到底考えられない。
「……もはや、アレしかない」
薬とは言い難いが、似たような効果を発揮するモノをギデオンを持っている。
三つ目の治療法、スキルによる回復効果。
これは、いざという時の手段として温存していた。
それでもメリッサを救えるのであれば、彼に迷う理由などはない。
さっそく聖水の瓶、その栓が開けられた。
まる五日、溜め込んだ蜜酒が瓶の中を満たしている。
彼女の口元に近づけ、一口ぶんだけ飲ませた。
「うううっ、熱い……身体が焼けるように熱い」
蜜酒を飲ませた途端、メリッサがうめき声を上げた。
元よりアルコールに弱い体質の彼女だ。
身体になじむまで、かなりの苦痛を伴う。
彼女がどうなってしまうのか? 分からない。
むろん、身体は蜜酒の自然治癒能力により回復するだろう。
問題はそこからだ。
泥酔した彼女は暴走する癖がある。
もしも、その悪癖が神酒により強化されてしまったら、間違いなく誕生してしまう。
最凶の戦士が――――!!
ハラハラとするギデオン。
蜜酒がなじんだのか、メリッサが頭を手で押えフラフラと起き上がった。
「大丈夫か? 意識はちゃんと保っているか?」
「ら、らいひょーふれす。それより、ひゃいふは、何処にいったのれす?」
「弁慶か? スコルが追走している」
「はーい! ヒクッ、私に館がへが手……」
「お、おい。しっかりしてくれ!」
眼の視点が定まらないまま、しっちゃかめっちゃかに身体を振る、彼女は完全に出来上がっていた。
ある意味、完成形であるが三分に一度は思考が停止しかけている。
やばいのではないのかと酒を与えた本人も焦る。
しかし、彼女が持ちかけた策は、これ以上にない妙案だった。
「分かった。それで行こう、囮役は僕がひきうける。奴がきたら君が対処するんだ」
「ういいいぃい!!」
かくして、弁慶討伐作戦が開始された。
本当に戦うのか? と何度、訊いても彼女の決意は固く止められない。
立っているのもやっとの様子の彼女だが、ギデオンにははっきりと感じ取れていた。
メリッサの中には底知れぬ、何かが目覚めつつあると。
高純度の金を求め、仕切り直すもパーティーメンバーだったはずのカナタ・弁慶によりメリッサを人質にとられてしまった。
元三ッ星冒険者である弁慶、決して容姿で判断してはいけない。
その実力は未知数。
今もこうしてギデオンを隙をついて事を有利にしようとしている。
「カナタ、彼女を離せ!」
「彼女は俺のモンでか? ふぅー、やれやれだ」
「もう一度だけ言う。メリッサを返せ!」
「んはぁ、一ッ星ごときが三ッ星の小生に歯向かうとは、いとおかし。そのピュアなハートをどうして仕事に向けられないのか、嘆かわし!!」
カナタの言葉はギデオンの耳には届いていなかった。
銃を構え照準を定める。
相手が人質を盾にするというのなら人質が傷つけられる前に始末すればいい。
ヘッドショットならメリッサを誤射することなく即座に撃ち抜ける。
決意を胸に彼は引き金に手をかける。
「待てえと、言っているだろうが」
このままだとギデオンに撃たれてしまうと焦る弁慶。
信念や誇りなど一つも持ち合わせていない。
利用できる者は惜しみなく出す。
彼はギデオンへ見せつけるようにメリッサを自分の前に押し出した。
なんと卑劣だとも、なんて愚劣だと罵倒されても、どこ吹く風。
自身の身勝手な振る舞いにより、疑われ蔑まれる事はしょっちゅうだ。
正義など漠然とした何かであって、中身は空っぽだ。
そう主張してみるも常に空なのは、己の心中だ。
それでも、自分は間違っていない。
むしろ、自分こそが正解だ。
という心理的バイアスに陥っている弁慶は追い込まれれば追い込まれるほどに強固な姿勢をとってくる。
「この女を傷物にしたくなければ、大人しく武器を捨てろ!」
「ギデさん……私に構わず、逃げて……うっ」
「誰が口をきいていいと言った!? この人質風情がぁあ」
逆上した弁慶がメリッサの首を締めつける。
男の腕に挟まれ、苦しそうな表情で彼女は抵抗する。
このままだと首の骨が折れてしまう。
「やめろ!! 武器を手放すから、彼女を解放しろ」
猟銃を地面に投げすてるギデオンに弁慶がほくそ笑む。
「これでナギ子のカタキが取れる。いや、いいですなぁー無抵抗な人間をいたぶるのは」
「ああっ! うっああああ」
首を鷲掴みされ、地面に押し倒されたメリッサの声にならない悲鳴が上がる。
その瞬間―――
弁慶の目の前に黒い影が飛んできた。
ギデオンの魔獣、スコルだ。
猟犬ように獲物に襲い掛かってくるスコルに生命の危険を察知した彼は即座に距離を置く。
そのわずかな間に、ギデオンは素早くメリッサの元へと駆け寄った。
「しっかりするんだ! メリッサ」
「ううっ……ギデさん」
相当、強く頭を打ちつけられたようだ。
メリッサは口元から血が混ざった唾液を垂れ流し全身を痙攣させていた。
脳震盪をおこしている。
このまま彼女を無闇に動かすのはリスクが大き過ぎる。
首の骨が折れている可能性もあるだろう。
だからと言って、手当しないで放置するわけにはいかない。
彼女には一刻も早く応急処置が必要だ。
「くっ、無い無い無い! ポーションでも着付け薬でも駄目だ! 彼女を治す薬はないのか!?」
鞄の中身をぶちまけて探してみても、使えそうな薬品はない。
歯がゆい思いをしながらギデオンは苦悩した。
外傷治療薬など、そう都合よく所持しているわけがない。
それこそ、入手困難な霊薬や秘薬に該当する。
考えられる治療法は三つ。
頼りになるのは、秘薬相当の効力を持つアルラウネの体液か、ジャングルの入り口で待機している試験管の治癒魔法ぐらいだ。
どちらもここから行くと、かなりの距離移動を要する。
その間に彼女の身がもつとは到底考えられない。
「……もはや、アレしかない」
薬とは言い難いが、似たような効果を発揮するモノをギデオンを持っている。
三つ目の治療法、スキルによる回復効果。
これは、いざという時の手段として温存していた。
それでもメリッサを救えるのであれば、彼に迷う理由などはない。
さっそく聖水の瓶、その栓が開けられた。
まる五日、溜め込んだ蜜酒が瓶の中を満たしている。
彼女の口元に近づけ、一口ぶんだけ飲ませた。
「うううっ、熱い……身体が焼けるように熱い」
蜜酒を飲ませた途端、メリッサがうめき声を上げた。
元よりアルコールに弱い体質の彼女だ。
身体になじむまで、かなりの苦痛を伴う。
彼女がどうなってしまうのか? 分からない。
むろん、身体は蜜酒の自然治癒能力により回復するだろう。
問題はそこからだ。
泥酔した彼女は暴走する癖がある。
もしも、その悪癖が神酒により強化されてしまったら、間違いなく誕生してしまう。
最凶の戦士が――――!!
ハラハラとするギデオン。
蜜酒がなじんだのか、メリッサが頭を手で押えフラフラと起き上がった。
「大丈夫か? 意識はちゃんと保っているか?」
「ら、らいひょーふれす。それより、ひゃいふは、何処にいったのれす?」
「弁慶か? スコルが追走している」
「はーい! ヒクッ、私に館がへが手……」
「お、おい。しっかりしてくれ!」
眼の視点が定まらないまま、しっちゃかめっちゃかに身体を振る、彼女は完全に出来上がっていた。
ある意味、完成形であるが三分に一度は思考が停止しかけている。
やばいのではないのかと酒を与えた本人も焦る。
しかし、彼女が持ちかけた策は、これ以上にない妙案だった。
「分かった。それで行こう、囮役は僕がひきうける。奴がきたら君が対処するんだ」
「ういいいぃい!!」
かくして、弁慶討伐作戦が開始された。
本当に戦うのか? と何度、訊いても彼女の決意は固く止められない。
立っているのもやっとの様子の彼女だが、ギデオンにははっきりと感じ取れていた。
メリッサの中には底知れぬ、何かが目覚めつつあると。
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