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Chapter.2:黄昏の戦乙女と第一回イベント
21話:第一回イベント①
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やることが山ほどあると、日々はあっという間に過ぎ去っていくもので。
気が付けば、FFOの第一回イベントの当日になっていた。
イベントの開始は夜なので、それまで黄昏の戦乙女の修復度を増やすことができる。
現在の修復度はこんな感じだ。
[戦艦・ホーム]黄昏の戦乙女
修復度:120345.2/1000000
1万どころか10万の大台も突破して、ようやく修復度の一割といったところ。あと約82万もの修復度を稼がないといけないと考えると、ちょっと気分が滅入ってくるね。
ただ、この作業のおかげで《初級鍛冶》のスキルレベルがガンガン上がっているのは嬉しい限りだ。もうすぐレベルも50になる。そうすれば、さらに上位の《中級鍛冶》に派生させることができるだろう。
後は《採掘》スキルが《初級採掘》スキルに派生し、より質のいい鉱石が多く手に入るようになったことも嬉しい。おかげで〈ノースディア廃鉱山〉で手に入るアルタイト鉱石とイルタイト鉱石の数が増え、新たにウルタイト鉱石という新素材も掘り出せるようになった。
掲示板情報だけど、《中級採掘》スキルでエルタイト鉱石という新たな鉱石を掘り出せるようになるらしい。新しい鉱石は大歓迎なので、このままスキルレベルを上げていきたいところだ。
「そんで、イベントに参加するためにはどうすればいいんだ? 俺たちはずっと生産活動をしてて、情報を集めてないんだが」
「時間が来る前に始まりの街の中に入って入ればいいみたいだね。入ってさえいれば、自動的に特設フィールドまで転移させてくれるらしいよ」
「なるほどなぁ。ま、俺たち整備班が街の防衛に役立てるとは思えねぇが、できる限りやってみるさ」
『でも、親方たちも結構戦えるようになってきたよね? そりゃあ、生粋の戦闘プレイヤーと比べたらあれだけど』
「まぁな。余ったSPで武器カテゴリーのスキルを取ったんだ。少なくとも足でまといにはならねぇよ」
「自分たちで戦闘もできると、わざわざ他のプレイヤーに素材の回収を頼まなくてもよくなりますからね」
「ええ。それに、たまには思いっきり身体を動かしたくなる日もあります。現実の身体ではありませんが」
「だな」
『なるほど』
私たちは取り留めのない雑談をしつつ、始まりの街へと向かう。
始まりの街には時間に余裕を持って着いたので、南門の近くにあった屋台で休憩をとった。
門からはたくさんのプレイヤーが入って来ており、皆これから始まるイベントを楽しみにしているようだ。
『あ、そういえば。私たちは一応、南門を守るってことでいいんだよね?』
今回のイベントは防衛戦。つまり、街の入り口である四つの門を守らないといけないわけだ。
恐らく、他の門にも様々なプレイヤーが集結しているはず。
私の問いに、ヴィーンが掲示板を確認しつつ答えた。
「そうだね。北も西も東も、大手のクランが守っているみたいだけど、南はそういうわけにもいかないらしくてね」
『というと?』
「つまり、大手クランの指示に従えないハミダシモノばかりが南門の防衛に当たってるってことだよ」
『……いきなり不安になってくるね』
大手のクランに仕切られるのを嫌がった中小規模のクランが、南門に集まってるってことだよね。
……それ、私たちもその枠に入れられてない? 別に、指示に従いたくないなんて思ってないんだけどな。重要なのは、みんなでイベントをクリアすることだし。
とにかく南門班は、チームワークの欠片もないような班だってことは分かった。私たちは、なるだけ街に被害がいかないようにするしかないかな。
『そうだヴィーン。アタシたちは南門を防衛するって話だったけどよ。仮に南門を守り切った上で、他の門が苦戦してたら助けに行ってもいいんだよな?』
「それはもちろんいいはずだよ。そもそも、イベントにはどこどこの門担当だなんて項目はないわけだからね」
『それもそっか』
うーん、他の門かぁ。あっ、そういえば。
『そうだ。他の三つの門って、それぞれ大手のクランが防衛を仕切ってるんだよね?』
「そうだね」
『そのクランの情報ってあったりする?』
「もちろんだとも。聞きたいかい?」
『是非!』
「ふふ。分かった。ではまず北門から――」
中小規模のクランは数あれど、所属人数が百人を超える大規模クランというのは、あまり存在していない。
その中でも北門を担当するのは、カンナヅキさんという獣人プレイヤーがクラマスを務める【モフモフ帝国】。何でも、ケモナーの人が多く所属しているクランらしい。
クラン全体のチームワークもよく、最近では東の遺跡を主に攻略しているらしい。特に、クラマスであるカンナヅキさんの斧の一撃は大地をも砕く一撃と言われている。後は、サブマスの狐獣人の人も強いって噂だ。
そして西門を担当するのが、翼人のリリスタリアさんが率いる【お嬢様の集い】。
その名前からは想像もできない程に武闘派のクランのようで、最近メキメキと実力をつけていっているらしい。
メンバーは基本的にリリスタリアさんを信奉しているらしく、また彼女の槍捌きも見事なものなのだとか。
最後に、東門を担当するのがユージン……つまり、私の兄さんがクラマスのクラン、【極天】。
大規模でありながら、特殊なスキルを持つプレイヤーを数多く抱えている。
特にクラマスのユージン兄さんは、エクストラレベルでありながらもユニークレベルの能力を持つスキルを持っているらしい。
FFO最強、天の極みに立つ者と呼ばれることもあるんだとか。身内としては、嬉しいような追いつきたいような、複雑な心境だ。後でからかってやろう。
その三つのクランにそれぞれ、指示を仰ぐクランや個人のプレイヤーが合流している感じらしい。
で、そこに入れなかった溢れ者の集団が南門担当ってわけですか。問題とか起きなきゃいいけどなぁ。
と、そんな話をしていたら、いつの間にかイベントの開始時刻まであと少し。
アイテムボックスの中身など、最終確認を行う。まぁ、仮に忘れ物があっても、ガレージを展開すればいいだけだからね。本当に便利なアイテムだ。
〈Ⅹ、Ⅸ……〉
カウントダウンが始まり、そしてゼロになる。
〈カウントオーバー。これより、プレイヤーの皆さんをイベント特設フィールドへと転移させます。イベントに参加されるプレイヤーは、街の外にでないようにお願いします〉
一瞬の浮遊感の後に、着地。
……本当に転移したのかな? 景色は全く変わってないんだけど。
と、思っていると、目の前の屋台にいるはずのNPC……現地人はいなくなっていた。
そこに残されたのは、人の居なくなった屋台だけ。まるで最初から誰もいなかったかのように静かだ。
……まぁ、周りはプレイヤーの話し声でうるさいんだけどね。
『……ほんとに、始まりの街のコピーなんだ』
「みたいだね。さ、ここで惚けてる暇はないよ。南門を担当するプレイヤーが我先にと門の外に展開するだろうからね。私たちは少し離れた場所に行こう」
『あ、なら門の上に行かない? 街を守る外壁なんだから、兵士とか衛兵たちが上がれるような階段があるかもしれないし。仮になくても、ロープかなんかで上から吊るせばみんな登ってこられるしね!』
「うん。そうだね。そうしようか。ちなみに、ロープは持っているかい?」
『もち。《裁縫》スキルで手慰みに作ったロープがあるよ』
「分かった。もし外壁の上に登るための方法がなかったら、ロープを頼むよ」
『任せて!』
私たちは、門の外に殺到する他のプレイヤーたちから少し離れた壁まで歩く。
壁の高さは、目算でおよそ18メートルほど。これだけ大きな壁なら、生半可なモンスターは街へ入ってくることすらできないだろう。
……そもそも、ここ始まりの街だからね。いきなりこの外壁を突破してくるようなやばいモンスターは出てこないと思うんだけど。
『……入口、あった』
『よし、でかした!』
「早速登ってみようか」
アイちゃんの見つけた入口に、私たちは全員で入っていく。衛兵用なだけあって、それなりの大きさがある。身長の高いレンでも余裕を持って通れる大きさだ。
外壁の上へは階段で向かうと思ってたんだけど、どうやら上に通じる昇降機があるらしい。
……そういえば、魔道具があるって話だったっけ。てっきり街灯とか、そういったものだけかと思ってたけど……魔法の力ってすごい。
私たちは昇降機のおかげで時間をかけずに外壁の上へと登った。
高さ18メートルもの壁の上からは、街やその周辺が一望できる。
見れば、私たち以外にも何組かのプレイヤーが外壁の上に登っているみたいだ。
そして南門の先には、大きく昇る土煙が見える。きっと、あれがここを襲いに来るっていうモンスターたちだろう。
『……よし、やるぞ』
私はその場で小さく拳を握る。
こうして、私たちの一回目となるイベントは幕を上げた。
気が付けば、FFOの第一回イベントの当日になっていた。
イベントの開始は夜なので、それまで黄昏の戦乙女の修復度を増やすことができる。
現在の修復度はこんな感じだ。
[戦艦・ホーム]黄昏の戦乙女
修復度:120345.2/1000000
1万どころか10万の大台も突破して、ようやく修復度の一割といったところ。あと約82万もの修復度を稼がないといけないと考えると、ちょっと気分が滅入ってくるね。
ただ、この作業のおかげで《初級鍛冶》のスキルレベルがガンガン上がっているのは嬉しい限りだ。もうすぐレベルも50になる。そうすれば、さらに上位の《中級鍛冶》に派生させることができるだろう。
後は《採掘》スキルが《初級採掘》スキルに派生し、より質のいい鉱石が多く手に入るようになったことも嬉しい。おかげで〈ノースディア廃鉱山〉で手に入るアルタイト鉱石とイルタイト鉱石の数が増え、新たにウルタイト鉱石という新素材も掘り出せるようになった。
掲示板情報だけど、《中級採掘》スキルでエルタイト鉱石という新たな鉱石を掘り出せるようになるらしい。新しい鉱石は大歓迎なので、このままスキルレベルを上げていきたいところだ。
「そんで、イベントに参加するためにはどうすればいいんだ? 俺たちはずっと生産活動をしてて、情報を集めてないんだが」
「時間が来る前に始まりの街の中に入って入ればいいみたいだね。入ってさえいれば、自動的に特設フィールドまで転移させてくれるらしいよ」
「なるほどなぁ。ま、俺たち整備班が街の防衛に役立てるとは思えねぇが、できる限りやってみるさ」
『でも、親方たちも結構戦えるようになってきたよね? そりゃあ、生粋の戦闘プレイヤーと比べたらあれだけど』
「まぁな。余ったSPで武器カテゴリーのスキルを取ったんだ。少なくとも足でまといにはならねぇよ」
「自分たちで戦闘もできると、わざわざ他のプレイヤーに素材の回収を頼まなくてもよくなりますからね」
「ええ。それに、たまには思いっきり身体を動かしたくなる日もあります。現実の身体ではありませんが」
「だな」
『なるほど』
私たちは取り留めのない雑談をしつつ、始まりの街へと向かう。
始まりの街には時間に余裕を持って着いたので、南門の近くにあった屋台で休憩をとった。
門からはたくさんのプレイヤーが入って来ており、皆これから始まるイベントを楽しみにしているようだ。
『あ、そういえば。私たちは一応、南門を守るってことでいいんだよね?』
今回のイベントは防衛戦。つまり、街の入り口である四つの門を守らないといけないわけだ。
恐らく、他の門にも様々なプレイヤーが集結しているはず。
私の問いに、ヴィーンが掲示板を確認しつつ答えた。
「そうだね。北も西も東も、大手のクランが守っているみたいだけど、南はそういうわけにもいかないらしくてね」
『というと?』
「つまり、大手クランの指示に従えないハミダシモノばかりが南門の防衛に当たってるってことだよ」
『……いきなり不安になってくるね』
大手のクランに仕切られるのを嫌がった中小規模のクランが、南門に集まってるってことだよね。
……それ、私たちもその枠に入れられてない? 別に、指示に従いたくないなんて思ってないんだけどな。重要なのは、みんなでイベントをクリアすることだし。
とにかく南門班は、チームワークの欠片もないような班だってことは分かった。私たちは、なるだけ街に被害がいかないようにするしかないかな。
『そうだヴィーン。アタシたちは南門を防衛するって話だったけどよ。仮に南門を守り切った上で、他の門が苦戦してたら助けに行ってもいいんだよな?』
「それはもちろんいいはずだよ。そもそも、イベントにはどこどこの門担当だなんて項目はないわけだからね」
『それもそっか』
うーん、他の門かぁ。あっ、そういえば。
『そうだ。他の三つの門って、それぞれ大手のクランが防衛を仕切ってるんだよね?』
「そうだね」
『そのクランの情報ってあったりする?』
「もちろんだとも。聞きたいかい?」
『是非!』
「ふふ。分かった。ではまず北門から――」
中小規模のクランは数あれど、所属人数が百人を超える大規模クランというのは、あまり存在していない。
その中でも北門を担当するのは、カンナヅキさんという獣人プレイヤーがクラマスを務める【モフモフ帝国】。何でも、ケモナーの人が多く所属しているクランらしい。
クラン全体のチームワークもよく、最近では東の遺跡を主に攻略しているらしい。特に、クラマスであるカンナヅキさんの斧の一撃は大地をも砕く一撃と言われている。後は、サブマスの狐獣人の人も強いって噂だ。
そして西門を担当するのが、翼人のリリスタリアさんが率いる【お嬢様の集い】。
その名前からは想像もできない程に武闘派のクランのようで、最近メキメキと実力をつけていっているらしい。
メンバーは基本的にリリスタリアさんを信奉しているらしく、また彼女の槍捌きも見事なものなのだとか。
最後に、東門を担当するのがユージン……つまり、私の兄さんがクラマスのクラン、【極天】。
大規模でありながら、特殊なスキルを持つプレイヤーを数多く抱えている。
特にクラマスのユージン兄さんは、エクストラレベルでありながらもユニークレベルの能力を持つスキルを持っているらしい。
FFO最強、天の極みに立つ者と呼ばれることもあるんだとか。身内としては、嬉しいような追いつきたいような、複雑な心境だ。後でからかってやろう。
その三つのクランにそれぞれ、指示を仰ぐクランや個人のプレイヤーが合流している感じらしい。
で、そこに入れなかった溢れ者の集団が南門担当ってわけですか。問題とか起きなきゃいいけどなぁ。
と、そんな話をしていたら、いつの間にかイベントの開始時刻まであと少し。
アイテムボックスの中身など、最終確認を行う。まぁ、仮に忘れ物があっても、ガレージを展開すればいいだけだからね。本当に便利なアイテムだ。
〈Ⅹ、Ⅸ……〉
カウントダウンが始まり、そしてゼロになる。
〈カウントオーバー。これより、プレイヤーの皆さんをイベント特設フィールドへと転移させます。イベントに参加されるプレイヤーは、街の外にでないようにお願いします〉
一瞬の浮遊感の後に、着地。
……本当に転移したのかな? 景色は全く変わってないんだけど。
と、思っていると、目の前の屋台にいるはずのNPC……現地人はいなくなっていた。
そこに残されたのは、人の居なくなった屋台だけ。まるで最初から誰もいなかったかのように静かだ。
……まぁ、周りはプレイヤーの話し声でうるさいんだけどね。
『……ほんとに、始まりの街のコピーなんだ』
「みたいだね。さ、ここで惚けてる暇はないよ。南門を担当するプレイヤーが我先にと門の外に展開するだろうからね。私たちは少し離れた場所に行こう」
『あ、なら門の上に行かない? 街を守る外壁なんだから、兵士とか衛兵たちが上がれるような階段があるかもしれないし。仮になくても、ロープかなんかで上から吊るせばみんな登ってこられるしね!』
「うん。そうだね。そうしようか。ちなみに、ロープは持っているかい?」
『もち。《裁縫》スキルで手慰みに作ったロープがあるよ』
「分かった。もし外壁の上に登るための方法がなかったら、ロープを頼むよ」
『任せて!』
私たちは、門の外に殺到する他のプレイヤーたちから少し離れた壁まで歩く。
壁の高さは、目算でおよそ18メートルほど。これだけ大きな壁なら、生半可なモンスターは街へ入ってくることすらできないだろう。
……そもそも、ここ始まりの街だからね。いきなりこの外壁を突破してくるようなやばいモンスターは出てこないと思うんだけど。
『……入口、あった』
『よし、でかした!』
「早速登ってみようか」
アイちゃんの見つけた入口に、私たちは全員で入っていく。衛兵用なだけあって、それなりの大きさがある。身長の高いレンでも余裕を持って通れる大きさだ。
外壁の上へは階段で向かうと思ってたんだけど、どうやら上に通じる昇降機があるらしい。
……そういえば、魔道具があるって話だったっけ。てっきり街灯とか、そういったものだけかと思ってたけど……魔法の力ってすごい。
私たちは昇降機のおかげで時間をかけずに外壁の上へと登った。
高さ18メートルもの壁の上からは、街やその周辺が一望できる。
見れば、私たち以外にも何組かのプレイヤーが外壁の上に登っているみたいだ。
そして南門の先には、大きく昇る土煙が見える。きっと、あれがここを襲いに来るっていうモンスターたちだろう。
『……よし、やるぞ』
私はその場で小さく拳を握る。
こうして、私たちの一回目となるイベントは幕を上げた。
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