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Chapter.1:錆び朽ちた魔機人《マギナ》
8話:勝利者への褒美②
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『すっご……』
ドアノブを引き中に入った私を待っていたのは、色とりどりの宝石だった。謎のランプに照らされた宝石はそれぞれ異なる輝きを放っており、幻想的な雰囲気を醸し出している。
思わず、感嘆の言葉が出てしまったほどだ。とりあえず《鑑定》、しよっか?
[素材・アイテム]改良型八九式魔導石 レア度:UR+ 魔力保有量:S
[素材・アイテム]八九式魔導石 レア度:UR 魔力保有量:A-
[素材・アイテム]八八式魔導石 レア度:UR- 魔力保有量:C+
『あびゃばばばばばばばばばばば!?!?!?』
《鑑定》内容がとんでもなさ過ぎた。これは宝石なんかじゃなかった、もっとやばいものだったよ!
魔力保有量はわかる。その魔導石? とやらがどれだけの魔力を持っているか。また、どれだけの魔力を込めることができるかという情報だろう。
さすがに現状では、それがどれだけすごい量なのかは判別つかないけど。
それにしても数がすごい。最高峰の魔導石だけで100個、次点のものが500個、一般的なものだと1000個になる。
レア度も最高レアリティのURだ。さっきのアーティファクトの残骸が霞んでしまうレベルのシロモノだよ? 軽く発狂しかけたね。てかしてる。
『ん、説明書きみたいのが貼ってある?』
魔導石の置かれている棚に一枚のペラ紙が貼ってあった。奇しくもそれは、先ほどドアに貼ってあったものと似たように思えた。
『はるか昔に魔機人のパーツ、及び武装に使われていた魔導石。
かつての賢人たちは改良に改良を重ね、最高峰の魔力保有量を持つ魔導石を作り上げた。
その特性上、どの属性にも対応できるまさに理想の魔導石が完成した。
今では失われた製法で、作り出すことは不可能に近い』
私がそれを読むと、紙は光の粒子となり消えていった。多分、ここに置いてあるものの説明書きかな?
今では失われてる製法……つまり、ロストテクノロジーってところか。他にも色々失われた製法のアイテムがありそうで、ちょっとワクワクするね。
でも、とりあえずこれらをインベントリに……あ、一括で全部入っちゃった。それぞれのアイテムが一スタック扱いみたいで、インベントリの容量はそんなに食わないようだ。
……これ、持って帰っていいよね? ダメって言われてももう返さないよ?
『むふふ』
輝かしい光を放っていた魔導石を全て収納し終わり、部屋の奥へ恐る恐る進む。
もう魔導石だけでお腹いっぱいなんですけど、まだなにかある感じがするんだよね。っていうか絶対あるでしょ。
両隣を空の棚で埋め尽くされた(魔導石を取ったからだけど)部屋を奥へ奥へと進んだ私の目の前に、一つの宝箱が現れた。
もう、これでもかとキンキラキンに装飾された宝箱だ。中に入ってるアイテムの想像がつかない。
ちなみに宝箱はオブジェクト扱いで《鑑定》してもなにもわからなかった。開けるしか、ないか……。
『……』
言葉にならないとは、こういうことを言うのだろうか。
[素材・アイテム]作成途中の魔力結晶炉 レア度:UR+
魔力保有量:?
魔力伝導率:?
最高レアリティのオンパレードじゃないですか! サービス初日に手に入れていいアイテムじゃないよ運営さん!?
いや、ゲーマーとしては喜ぶべきところなんだろうけど……なんか、手が震えてきた……。
こちらにも、例に漏れず説明書きのペラ紙が貼ってあった。
よし、確認しよう。
『はるか昔の稀代の天才発明家、マギアーノ・クライスドーラ博士が作り上げた魔力結晶炉。
その作成途中の品であり、完成品は主に魔機人の動力炉として使われる。
完成の日の目を見る前にマギアーノ博士が死んでしまい、長い年月を経てもなおマギアーノ博士の研究室に残されていた。
いつの日か、自身を完全な姿へと作り上げてくれる人物を待ち望んでいる』
魔機人の動力炉? なるほど、魔力を動力にしてるってそういう事か……。
んー、私の中の魔力結晶炉、取り出せたりするかな?
そう思った瞬間、カションカションと身体の中から音が響く。
その音に驚いていると、胸部装甲がカションと開き、中から翡翠に輝く魔力結晶が現れた。
それからはうっすらと翡翠の粒子が放たれており、感想を述べるとしたら綺麗、という感想が浮かんだ。
手に持った作成途中の魔力結晶炉と見比べてみると、たしかに似ている。
ただやはり作成途中だからなのか、一目見ただけだと同じものには思えないだろう。これ、プレイヤーが完成させられるものなのかな?
少なくとも、今の《パーツクリエイト》のレベルでは絶対に手が出せないだろうことはわかる。
いずれこの動力炉を完成させて、ツインマギアスタルドライヴ! とか言ってみたいよね。
自分の魔力結晶炉を身体の中へとしまい、作成途中の魔力結晶炉をインベントリへ。なんだかんだ言ったけど、貰えるものはなんでも貰う主義だからね。勿体ないし。
私は部屋を出る前に一度だけ後ろを振り返り、木製の扉を閉じる。その瞬間、きれいさっぱりとその扉は消えてしまった。
『ご褒美にしても度が過ぎるよ……こんなの持って歩きたくない……』
いくら貰えるものはなんでも貰う主義の私でも、ここまでのものは想定していなかった。
とりあえずガレージに戻ろう。倉庫に入れちゃえば奪われる心配もなくなるからね。
『はぁ~』
どうしてこうなったのだろう。隠しダンジョンを見つけて、ボスを討伐して、レア素材を見つけて。
とっても嬉しいはずなのになぁ。なんでかなぁ。気分が重いなぁ……。
私は足を引きずるくらいの重い足取りで、ダンジョンを後にした。
[所持スキル]
《魔機人》Lv.25(4up↑)
《武装》Lv.25(3up↑) 《パーツクリエイト》Lv.1
《自動修復》Lv22(5up↑)《自動供給》Lv.12(2up↑)
《刀剣》Lv.30(MAX)《鑑定》Lv.-- 《感知》Lv.13(3up↑)《直感》Lv.24(3up↑)《敏捷強化》Lv.22(3up↑)
残りSP23
ドアノブを引き中に入った私を待っていたのは、色とりどりの宝石だった。謎のランプに照らされた宝石はそれぞれ異なる輝きを放っており、幻想的な雰囲気を醸し出している。
思わず、感嘆の言葉が出てしまったほどだ。とりあえず《鑑定》、しよっか?
[素材・アイテム]改良型八九式魔導石 レア度:UR+ 魔力保有量:S
[素材・アイテム]八九式魔導石 レア度:UR 魔力保有量:A-
[素材・アイテム]八八式魔導石 レア度:UR- 魔力保有量:C+
『あびゃばばばばばばばばばばば!?!?!?』
《鑑定》内容がとんでもなさ過ぎた。これは宝石なんかじゃなかった、もっとやばいものだったよ!
魔力保有量はわかる。その魔導石? とやらがどれだけの魔力を持っているか。また、どれだけの魔力を込めることができるかという情報だろう。
さすがに現状では、それがどれだけすごい量なのかは判別つかないけど。
それにしても数がすごい。最高峰の魔導石だけで100個、次点のものが500個、一般的なものだと1000個になる。
レア度も最高レアリティのURだ。さっきのアーティファクトの残骸が霞んでしまうレベルのシロモノだよ? 軽く発狂しかけたね。てかしてる。
『ん、説明書きみたいのが貼ってある?』
魔導石の置かれている棚に一枚のペラ紙が貼ってあった。奇しくもそれは、先ほどドアに貼ってあったものと似たように思えた。
『はるか昔に魔機人のパーツ、及び武装に使われていた魔導石。
かつての賢人たちは改良に改良を重ね、最高峰の魔力保有量を持つ魔導石を作り上げた。
その特性上、どの属性にも対応できるまさに理想の魔導石が完成した。
今では失われた製法で、作り出すことは不可能に近い』
私がそれを読むと、紙は光の粒子となり消えていった。多分、ここに置いてあるものの説明書きかな?
今では失われてる製法……つまり、ロストテクノロジーってところか。他にも色々失われた製法のアイテムがありそうで、ちょっとワクワクするね。
でも、とりあえずこれらをインベントリに……あ、一括で全部入っちゃった。それぞれのアイテムが一スタック扱いみたいで、インベントリの容量はそんなに食わないようだ。
……これ、持って帰っていいよね? ダメって言われてももう返さないよ?
『むふふ』
輝かしい光を放っていた魔導石を全て収納し終わり、部屋の奥へ恐る恐る進む。
もう魔導石だけでお腹いっぱいなんですけど、まだなにかある感じがするんだよね。っていうか絶対あるでしょ。
両隣を空の棚で埋め尽くされた(魔導石を取ったからだけど)部屋を奥へ奥へと進んだ私の目の前に、一つの宝箱が現れた。
もう、これでもかとキンキラキンに装飾された宝箱だ。中に入ってるアイテムの想像がつかない。
ちなみに宝箱はオブジェクト扱いで《鑑定》してもなにもわからなかった。開けるしか、ないか……。
『……』
言葉にならないとは、こういうことを言うのだろうか。
[素材・アイテム]作成途中の魔力結晶炉 レア度:UR+
魔力保有量:?
魔力伝導率:?
最高レアリティのオンパレードじゃないですか! サービス初日に手に入れていいアイテムじゃないよ運営さん!?
いや、ゲーマーとしては喜ぶべきところなんだろうけど……なんか、手が震えてきた……。
こちらにも、例に漏れず説明書きのペラ紙が貼ってあった。
よし、確認しよう。
『はるか昔の稀代の天才発明家、マギアーノ・クライスドーラ博士が作り上げた魔力結晶炉。
その作成途中の品であり、完成品は主に魔機人の動力炉として使われる。
完成の日の目を見る前にマギアーノ博士が死んでしまい、長い年月を経てもなおマギアーノ博士の研究室に残されていた。
いつの日か、自身を完全な姿へと作り上げてくれる人物を待ち望んでいる』
魔機人の動力炉? なるほど、魔力を動力にしてるってそういう事か……。
んー、私の中の魔力結晶炉、取り出せたりするかな?
そう思った瞬間、カションカションと身体の中から音が響く。
その音に驚いていると、胸部装甲がカションと開き、中から翡翠に輝く魔力結晶が現れた。
それからはうっすらと翡翠の粒子が放たれており、感想を述べるとしたら綺麗、という感想が浮かんだ。
手に持った作成途中の魔力結晶炉と見比べてみると、たしかに似ている。
ただやはり作成途中だからなのか、一目見ただけだと同じものには思えないだろう。これ、プレイヤーが完成させられるものなのかな?
少なくとも、今の《パーツクリエイト》のレベルでは絶対に手が出せないだろうことはわかる。
いずれこの動力炉を完成させて、ツインマギアスタルドライヴ! とか言ってみたいよね。
自分の魔力結晶炉を身体の中へとしまい、作成途中の魔力結晶炉をインベントリへ。なんだかんだ言ったけど、貰えるものはなんでも貰う主義だからね。勿体ないし。
私は部屋を出る前に一度だけ後ろを振り返り、木製の扉を閉じる。その瞬間、きれいさっぱりとその扉は消えてしまった。
『ご褒美にしても度が過ぎるよ……こんなの持って歩きたくない……』
いくら貰えるものはなんでも貰う主義の私でも、ここまでのものは想定していなかった。
とりあえずガレージに戻ろう。倉庫に入れちゃえば奪われる心配もなくなるからね。
『はぁ~』
どうしてこうなったのだろう。隠しダンジョンを見つけて、ボスを討伐して、レア素材を見つけて。
とっても嬉しいはずなのになぁ。なんでかなぁ。気分が重いなぁ……。
私は足を引きずるくらいの重い足取りで、ダンジョンを後にした。
[所持スキル]
《魔機人》Lv.25(4up↑)
《武装》Lv.25(3up↑) 《パーツクリエイト》Lv.1
《自動修復》Lv22(5up↑)《自動供給》Lv.12(2up↑)
《刀剣》Lv.30(MAX)《鑑定》Lv.-- 《感知》Lv.13(3up↑)《直感》Lv.24(3up↑)《敏捷強化》Lv.22(3up↑)
残りSP23
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