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きうちゃん7 お屋敷のお姉さん (エロ有)改
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きうちゃんはお城から人間の街へ行くために空を飛ぶ。コウモリの羽を羽ばたかせ踊るように楽しげに空を翔ける。人間の女の子とほとんど違わないきうちゃんのたった一つの吸血鬼らしいところは、ご主人様にもらった空を自由に飛べるこの羽だ。
人間の世界との行き来の仕組みについて、きうちゃんはよく分かっていない。なんとなくいつもの方向へ飛んでいるとそのうち景色は変わって、暗い森から人工の灯りが散りばめられた地上が見えて来る。きっとこれもご主人様の加護なのだと思っていた。
いつもと同じ方向へ向かえば、お兄さんの住む街に辿り着く。でも今日のきうちゃんはちょっとだけ勇気を出して、少し進路を変え知らない街を目指した。
暗い森の続く景色が、ある時を境にガラリと変わる。人間の世界へ着いたきうちゃんは、誘われるように街の明かりの集まる方へと羽ばたいて行く。そして森を越えて街の方に向かおうとしていたとき、人里から離れた森の一角にお屋敷が建っているのを見つけた。
「あれ?こんなところにお家でしょうか……?」
それはまさにお化けや吸血鬼なんかが住んでいそうな古い洋館で、ちょっと興味を惹かれたきうちゃんはその建物の周りをぐるりと巡ってみることにした。夜の森にひっそりと佇むお屋敷にはほとんど人の気配も無く、ただ二階部分の一室にだけ明かりが灯っている。その様子はまるで夜の海に漁火を掲げた漁船のようだ。
明かりのついた窓の中をこっそり覗いて見ると、そこにはひとりの少女の姿があった。彼女は窓辺に置かれたベロア張りの古めかしいソファに座り、真剣な顔つきで本を読んでいる。こめかみに落ちる髪を掬って耳に掛ける動作が知的に映る、細身の眼鏡を掛けた綺麗なお嬢さんだった。
「おあつらえ向きの美少女です! お声がけしたいけど……急に窓からお邪魔しても大丈夫かなぁ?」
きうちゃんは人間との距離感を掴みかねている。どうしたものかと窓の外を行ったり来たりしていると、そのうち顔を上げた少女の視線がきうちゃんを捉えた。
コウモリの羽を生やして空を飛んでいる間、人間からきうちゃんの姿はわからない。ご主人様の力によってただのコウモリに見えている筈だった。しかし眼鏡の奥の少女の瞳は、確かにきうちゃんを見て瞳孔を大きく開いたように見えた。
間もなく彼女は窓を開けて、真っ直ぐきうちゃんに向かって手を振ってみせる。
「こんばんは。そんなところで何をしてるの?」
きうちゃんはドキドキしながらも、おいでと手招きする少女に招かれるままベランダに降り立つ。すると彼女は笑顔できうちゃんを歓迎してくれた。思いがけず最初から好意的な様子なので、まずは自己紹介をしてみることにする。
「あ、あの……はじめましてお姉さん。きうちゃんと呼んでください」
おずおずと挨拶してみたがきうちゃんは緊張でガチガチだ。でもそんな姿に、彼女は微笑ましいものを見るかのような視線を向ける。
「よろしくね、きうちゃん。可愛いね。お洋服も可愛い」
「あ、ありがとうございます……その、お姉さんも素敵です!」
いつも以上に気合いを入れた今日のきうちゃんは、ちょっと露出の多めで背中の空いたリボン編み編みなレースアップのトップスにミニスカートという出立ち。背中が出ているので羽の出し入れだって自由自在でとても便利。
きうちゃんはお姉さんに誉められ嬉しくなってちょっと笑顔を見せる。そんなきうちゃんに、お姉さんもニコニコと微笑んでいた。
「ねえ、きうちゃんはどこから来たの? それでこれからどこかへ行くところなのかしら」
「わたしはお仕事中なのです。でもあの、お姉さんが協力してくれるなら嬉しいのですが……」
「私に出来ること? ちょっと待ってて、お茶淹れてくるからゆっくりお話し聞かせてくれるかな」
そう言ってお姉さんは笑顔のまま部屋を出て行った。きうちゃんはソファの上でお行儀よく座りながら、ちらちらと室内に視線を泳がせる。
黒味がかった褐色のフローリングは、長い年月を使い込まれた艶のある風合いを醸しだしていた。ソファのフレームと同じく、室内の調度品は暗褐色に統一されている。壁紙にはトランプのダイヤに植物が絡んだような模様がいくつも並んでいるのが印象深い。同じ人間世界でもお兄さんのお家とは随分趣が違うなあと、お部屋の様子をぼんやり眺めていた。
しばらくするとお姉さんがトレーを手に戻ってくる。
「待たせてごめんね、きうちゃんはプリン好き?」
「大好きです!」
「よかった、私も好きなんだ。つい冷蔵庫に沢山ストックしちゃうの」
ふふふ、と笑うお姉さんに釣られてきうちゃんもにこにこになる。プリンを頬張っているうちに緊張もずいぶんほぐれていった。トロトロバニラ風味のカスタードプリンで口触り滑らか。上に載ったふわふわのホイップクリームと舌の上で混ざり合って溶ける。底に敷かれたカラメルソースはさらっとしていて自然に滲み、まったりした味にアクセントを添えてくれる。プリンおいしいです。
おやつを平らげたきうちゃんは、紅茶をいただきながらお姉さんに説明する。
「それでですね、お姉さんには吸血鬼であるご主人様に会っていただきたいのです」
「まあ吸血鬼。なんだか怖い人な気がするけど」
「いえ、ご主人様はとてもお優しい方なので! あらゆる意味で紳士なのでどうぞご安心ください」
胸を張るきうちゃんの姿に、お姉さんは目を細めた。ご主人様のことを話すきうちゃんはまるで自分のことのように誇らしげにしている。
「そうねえ……ちょっとよくわからないけど、きうちゃんのお話にはすごく興味あるな」
「ほんとですか!」
きうちゃんはその言葉にパアッと笑顔になった。
「それなら、ぜひお城においで下さい! 百聞は一見にしかずです。きっと楽しんでいただけますよ」
お姉さんの手をとって立ち上がらせると、るんるん気分で窓辺に誘導しようとする。お姉さんはきうちゃんの姿をまじまじと見つめて、不思議そうな顔をしていた。
「きうちゃんも吸血鬼なら、さっき背中に見えていた羽は本物なの? 今は見当たらないけど」
「ご心配はいりません。ご主人様から頂いた羽は高性能で出し入れ自由なのです!」
そう言ってお姉さんに見えるように、ブラウスを少しずらして肩甲骨をあらわにする。目を閉じて意識を集中させると、何にもなかったはずの背中には深い紫色をしたコウモリの羽が出現していた。きうちゃんはお姉さんに向かってどうでしょうと言わんばかりに胸を張る。
「わぁ、素敵。きうちゃんこんなにかわいいのに、コウモリの羽なんてギャップあるね。ちょっと触ってもいい?」
「どうぞどうぞ! 好きなだけごらんください」
自慢の羽を褒められてご満悦である。きうちゃんはもう一度ソファに沈み込むと、羽を見せてあげるため今度は後ろ向きで膝立ちになる。
「……ああ、すごい……本当に皮膚から羽が生えてる。柔らかいお肌から皮膜が伸びて………なんて綺麗なのかしら」
お姉さんはうっとりした様子で背中に指先を這わせる。肩甲骨から伸びていく肌と羽の曲線を何度も往復されて、たまらず「ひゃん」なんて声をあげてしまった。きうちゃんはくすぐったがってちょっと身をよじる。
なんだかお姉さん最初と印象違うかもと感じたが、まあまあご主人様だって色んなところツンツンスキンシップしてくるし、取り敢えずされるがままにしておくことにした。
しかしお姉さんの行為はエスカレートしていく。とうとう背後から抱きすくめるように密着してきたかと思うと、羽の付け根に顔を埋める。そして肩甲骨からグラデーションに色を変えていく皮膜のはじまりに、ねっとり舌を這わせてきた。ぞわぞわする感覚に、きうちゃんは思わず情けない声をあげてのけ反ってしまう。
「いひゃぁあっ? お姉さんっ、あのちょっとそれはくすぐったすぎと言いますか、とにかく待ってくださーい!」
背中越しに涙目で訴えかけるきうちゃんを目にしたお姉さんは、堪えきれないとばかりににんまりとした笑みを見せる。その表情にちょっと不安な気持ちが湧いてくるのを感じてしまった。
お姉さんは徐にきうちゃんのブラホックを外すと、背後からおっぱいの重量を確かめるように掬い上げた。ブラウスの下からも、いちばん先端の可愛らしい突起が僅かに自己主張している。
突然すぎて恥ずかしくなったきうちゃんの顔はピンク色に染まってしまった。お姉さんは手に余るほどのきうちゃんのぷにぷにを、むにゅむにゅ両手で揉みしだく。
「きうちゃんのおっぱい元気いっぱいプルンプルンで最高」
「えっあっ、ありがとうございます?」
きうちゃんは素直なので、困惑しながらもお礼を欠かさない。特におっぱいを褒められるとどんな相手でも好感度が跳ね上がるので、彼女を見かけたら積極的に褒めてあげるが吉と言える。これ豆知識。
お姉さんはきうちゃんの胸の先端を摘んで、くにくにと刺激し始めた。その度にきうちゃんはぴくんと体を震わせてしまう。敏感な部分をこりっこりと弄られて、次第に乳首はピンと張り詰めていった。
「んっ、あの……あまりそこのところばかり触られるのは……ちょっと痛痒い感じがしますので……」
「じゃあどこ触ってほしいのかな?」
「できれば少しずらしていただいて、もっとプニプニしてるとこの方がいいのではと思うのですが……!」
「んー、このへん?」
乳首を虐めていた手が脇腹をつうーっと撫で、おへその下に到達する。下腹の肉をプニプニ摘んで、お姉さんはなんとも楽しそうな声を上げた。
「きうちゃんてば、お腹もぷよぷよ柔らかくて気持ちいいね」
「お腹はそんなぷよぷよじゃないですよ!? ………ぷよ、くらいだと思います……」
お姉さんはきうちゃんの下腹部を撫でながら、当然のように乳首をいじめ続ける。背後から密着するお姉さんの柔らかい体の感触がなんだか気持ち良くて、強く拒否することもできない。
ピンク色の靄がかかったように頭がふわふわしてきて、きうちゃんはお姉さんの行為に羽のことなんて全然関係なくなってることさえ言及できなくなってしまっている。お姉さんはそんな様子を察してか、きうちゃんの体を向き直らせた。
「ねえきうちゃん、プリン美味しかった?」
「あ…はい、プリンはあの、すごく美味しかったです」
唐突な問いかけにも律儀に返す。きうちゃんは良い子ではあるがそういう場合じゃないしどうにもポンコツである。
「良かった。じゃあその代わりにきうちゃんのプリンは私が食べちゃうね」
「なんでですか!? 私はプリンじゃないですよぉ」
「それじゃあいただきまーす」
「うわーん!?」
お姉さんはきうちゃんのブラジャーをずらすと、ピンと立った乳首をぱくんっと口に含んだ。ずっと弄ばれ続けて敏感になったきうちゃんの体はまたもやビクリと反応する。
「うひゃぁん」
舌で転がされ、甘噛みされるとたまらず変な声が漏れてしまう。
「きうちゃんのおっぱい、甘くてプルプルでほんとプリンみたい。ずっと食べていたいわぁ……」
「あの、お姉さん? なにか変じゃないですか??」
お姉さんはぴんぴんに自己主張し始めた反対側の乳首を指先でつまんでくいくい引っ張る。たまらずきうちゃんの腰がお姉さんの指先に操られるようにくねった。
「んあああっ、痛いっ……やめてください………」
「嘘ついちゃダメでしょ? おっぱい触られて感じてるもんね、きゅぅぅぅっってして欲しいのよね?」
お姉さんが手を動かすたびに、ブラウスの下からはぷりんっと柔らかそうなおっぱいが顔を出す。片方のおっぱいも手で揉まれ、吸われ続けている。その度にきうちゃんの体がぴくっぴくっと震え、口から熱い吐息を漏らしてしまう。きうちゃんにとってそれは未知の感覚だった。自分の意志とは関係なく高まる興奮に、ただ為す術もなく身を預けるしかなかった。
しばらくするときうちゃんの抵抗の言葉もなくなり、お姉さんの指に合わせて喘ぐようになっていた。
「あら?どうしたのきうちゃん。お目めとろんとしちゃって。気持ちよくなっちゃった?」
「は、はいぃ~おっぱいきもちいぃです~」
ご主人様やお兄さんに触らせてあげるときはこんなふうにはならなかったのに。お姉さんの手つきには、おっぱいで感じさせてへにょへにょにするという明確な意思があった。
きうちゃんはさっきから腰をくねらせて、太ももを擦り合わせるようにもじもじしている。
お姉さんはそんな様子のきうちゃんにほくそ笑み、下半身に手を伸ばした。スカートを捲り上げると、下着が湿っているのが確認できる。
「あ、あの……そこ汚いですから……」
「大丈夫よ。むしろここが一番美味しい場所なの。部位で言うならトロね、トロ」
そう言うとショーツを剥ぎ取り、きうちゃんの股間をむき出しにする。そこには小さな突起物がくっきりと浮かび上がっていた。お姉さんはきうちゃんのツンと立ったクリトリスを2本の指で摘んで優しくくにゅくにゅしてあげる。
「ふわあぁぁぁぁっ!!そ、それダメぇ!!」
「きうちゃんのかーわいい。それにすっごくエッチな匂いさせちゃって……」
お股に顔を近づけてクンクンするお姉さん。きうちゃんは恥ずかしくてガチ泣き寸前である。
「やだぁ! そんなところ嗅がないでくださいぃ! あっ、ダメダメダメですっ、舐めないでぇ!」
悲痛な訴えも虚しくスルーされ、一番大事な部分へとお姉さんの舌が侵入してくる。女の子の穴に感じるゾクゾクした違和感と恥ずかしさが一緒になって、きうちゃんは混乱した。
「はうぅ、やめてくださぁいっ……ひあぁっ」
「ああ……可愛い、美味しいわきうちゃん。あなた本当に最高の逸材よ」
きうちゃんの抵抗も空しく、どんどんお姉さんの攻めが激しくなっていく。お姉さんの口の中はすごく熱かった。舌で中をかき回されると頭の中が溶けてしまいそうな快感に襲われる。さらに敏感な芽を甘噛みされ、同時に中の上の方をつつかれるとたまらない気持ちになるのだ。
「やらあぁっ! はうぅっ!ひゃん!あっ!あっ!」
きうちゃんは今までにないほど大きな声を出して身悶えた。あまりの刺激に思わず逃げ出そうとするが腰が抜けて立ち上がることができない。お姉さんはきうちゃんの抵抗など全く意に介さず、むしろそれを楽しんでいるようにすら見える。
「ほ~らきうちゃん、逃げても無駄よ。悪い子にはオシオキしちゃおうかな」
「わたし悪いことなんてしてませええええん!」
「口ごたえするのはいけない子だよねぇ?」
お姉さんはくすくす笑みを浮かべながら、隠し持っていた怪しげな模様の描かれた手袋を嵌める。そしてうっとりした顔できうちゃんの頬を撫でたかと思うと、手袋を嵌めた指先を口の中に押し込んできた。
「んむうううっ!?」
「噛みついてこないのね、賢明よ。この手袋には銀でメッキされた特別な繊維が使われてるから、迂闊に牙を立てれば折れちゃうかもよ?」
微笑んだままきうちゃんの口内を手袋ごと蹂躙するお姉さん。吸血鬼の牙を警戒してのことだろうが、こんなことしなくたってきうちゃんはまだ半人前で牙も生えていない。きうちゃんは涙目でよだれを止められないまま抵抗することも出来なかった。
「ふふ、ほらね? すぐいい子になった。でも念の為もうちょっと我慢してね?」
開かされた口腔にたくさん穴の開いた丸くて硬いものが押し込められ、ぐるりと回ったベルトが頭の後ろで固定される。
「はういえくらはいー!」
「よく聞き取れなかったけど、外してくださいかな?」
涙目になって頷くきうちゃんだったが、お姉さんは外してくれるどころかきうちゃんをソファに押さえつけ、手袋をしていない方の指先で敏感な部分への愛撫を続ける。
恥ずかしいところを責められ続け、頭はぼんやりとして思考はまともに働かない。もはや何をされているかもわからないくらいきうちゃんは快楽に溺れてすっかり抵抗の意思も無くなっていた。
お姉さんはちゅううっときうちゃんの突起を強く吸い上げ、ぐちゃぐちゃになった入り口につぷんと中指を差し込んでいく。きうちゃんの粘膜はぬるりとお姉さんの指を飲み込んでしまった。体内に感じる異物感に体を強ばらせるが、それは無意識に中を締め付け指の感触をより感じてしまうことになる。
「んううぅ……い、いひゃい……っ」
「痛い? でもほんとに痛いだけ? だったらどうしてこんなことになってるのかしら?」
お姉さんが指を引き抜くと同時に、赤い肉の間からとろりと蜜が滴り落ちる。お姉さんはそれを掬い取るようにして肉芽に塗りつけた。
そのまま親指でクリトリスを押しつぶすように強く捏ね回しながら、人差し指と中指をダラダラ蜜を溢れさせている穴に当てがう。今度は2本の指を挿入し、すんなり入ることを確かめるとじゅぷじゅぷ音を立てて激しく抜き差しを繰り返した。
「んんーーーっ!? おあか変なのっ、あめえっ、やめてくらはいぃぃっ!」
きうちゃんは自分の体に異変を感じていた。これまでとは違う強烈な感覚に怯え、無意識のうちにお姉さんにしがみついてしまう。しかしそれがいけなかった。きうちゃんはよりいっそう強くお姉さんの手にクリトリスを押し付けてしまう。それは自分から快感を求めているのと変わらない行為だった。
次の瞬間、きうちゃんの体は弓なりに仰け反りビクビク痙攣し始めた。
「あぅ、あうぅ………ひもちいぃ、れす……」
「可愛いよ、きうちゃん♡」
盛大にイカされて息も絶え絶えなきうちゃんは、真っ赤な顔のまま口枷越しで必死に呼吸を整えようとしていた。お姉さんにしがみついていた手にも力が入らない。彼女はそんなきうちゃんをあやすように髪を撫で、苦しそうにしている口元の枷をようやく外してくれた。
きうちゃんの顔はよだれと涙でべちゃべちゃで、それを拭う気力さえないようだ。
「よしよし疲れちゃったね。ところで吸血鬼は十字架が苦手なのがセオリーだけど、きうちゃんはどうなのかな?」
「はぁ…はぁ……、え? ええっと、そういう系のアクセサリーは合わせたことないので……」
きうちゃんの好みはざっくり言うとお花やレースなんかの甘めなテイストのもの。しかし明らかにお姉さんはそういうことを聞いているのではない。
ソファに押し付けられ動けないきうちゃんの首に、お姉さんはトレーの下から取り出した金属製の輪っかをかちゃりと嵌めた。小さな銀色のクロスチャームがキラキラ揺れている。
それを着けられた途端、きうちゃんは体の力が抜けていくような感覚に捉われた。背中の羽も元気をなくして行ったかと思うと、萎むように消えてしまう。
「ひぇえ……なんですかこれぇ?」
「ふふ、これであなたは私のペットよ。可愛い吸血鬼さん?」
「ペット!?」
「吸血鬼は人じゃないし特に条例で保護されてもいないから、捕まえた人が好きなようにできちゃうの♡」
「でででできちゃわないですよ!? 道徳心とか倫理観とかそのへんどうなってるんですか!?」
「大丈夫、責任持ってちゃんと死ぬまで面倒見てあげるから安心していいよ」
「そういう道徳じゃないですよぉ」
こうしてきうちゃんはお姉さんのペットとして暮らすことになったのでした。
めでたしめでたし。嘘だけど。
人間の世界との行き来の仕組みについて、きうちゃんはよく分かっていない。なんとなくいつもの方向へ飛んでいるとそのうち景色は変わって、暗い森から人工の灯りが散りばめられた地上が見えて来る。きっとこれもご主人様の加護なのだと思っていた。
いつもと同じ方向へ向かえば、お兄さんの住む街に辿り着く。でも今日のきうちゃんはちょっとだけ勇気を出して、少し進路を変え知らない街を目指した。
暗い森の続く景色が、ある時を境にガラリと変わる。人間の世界へ着いたきうちゃんは、誘われるように街の明かりの集まる方へと羽ばたいて行く。そして森を越えて街の方に向かおうとしていたとき、人里から離れた森の一角にお屋敷が建っているのを見つけた。
「あれ?こんなところにお家でしょうか……?」
それはまさにお化けや吸血鬼なんかが住んでいそうな古い洋館で、ちょっと興味を惹かれたきうちゃんはその建物の周りをぐるりと巡ってみることにした。夜の森にひっそりと佇むお屋敷にはほとんど人の気配も無く、ただ二階部分の一室にだけ明かりが灯っている。その様子はまるで夜の海に漁火を掲げた漁船のようだ。
明かりのついた窓の中をこっそり覗いて見ると、そこにはひとりの少女の姿があった。彼女は窓辺に置かれたベロア張りの古めかしいソファに座り、真剣な顔つきで本を読んでいる。こめかみに落ちる髪を掬って耳に掛ける動作が知的に映る、細身の眼鏡を掛けた綺麗なお嬢さんだった。
「おあつらえ向きの美少女です! お声がけしたいけど……急に窓からお邪魔しても大丈夫かなぁ?」
きうちゃんは人間との距離感を掴みかねている。どうしたものかと窓の外を行ったり来たりしていると、そのうち顔を上げた少女の視線がきうちゃんを捉えた。
コウモリの羽を生やして空を飛んでいる間、人間からきうちゃんの姿はわからない。ご主人様の力によってただのコウモリに見えている筈だった。しかし眼鏡の奥の少女の瞳は、確かにきうちゃんを見て瞳孔を大きく開いたように見えた。
間もなく彼女は窓を開けて、真っ直ぐきうちゃんに向かって手を振ってみせる。
「こんばんは。そんなところで何をしてるの?」
きうちゃんはドキドキしながらも、おいでと手招きする少女に招かれるままベランダに降り立つ。すると彼女は笑顔できうちゃんを歓迎してくれた。思いがけず最初から好意的な様子なので、まずは自己紹介をしてみることにする。
「あ、あの……はじめましてお姉さん。きうちゃんと呼んでください」
おずおずと挨拶してみたがきうちゃんは緊張でガチガチだ。でもそんな姿に、彼女は微笑ましいものを見るかのような視線を向ける。
「よろしくね、きうちゃん。可愛いね。お洋服も可愛い」
「あ、ありがとうございます……その、お姉さんも素敵です!」
いつも以上に気合いを入れた今日のきうちゃんは、ちょっと露出の多めで背中の空いたリボン編み編みなレースアップのトップスにミニスカートという出立ち。背中が出ているので羽の出し入れだって自由自在でとても便利。
きうちゃんはお姉さんに誉められ嬉しくなってちょっと笑顔を見せる。そんなきうちゃんに、お姉さんもニコニコと微笑んでいた。
「ねえ、きうちゃんはどこから来たの? それでこれからどこかへ行くところなのかしら」
「わたしはお仕事中なのです。でもあの、お姉さんが協力してくれるなら嬉しいのですが……」
「私に出来ること? ちょっと待ってて、お茶淹れてくるからゆっくりお話し聞かせてくれるかな」
そう言ってお姉さんは笑顔のまま部屋を出て行った。きうちゃんはソファの上でお行儀よく座りながら、ちらちらと室内に視線を泳がせる。
黒味がかった褐色のフローリングは、長い年月を使い込まれた艶のある風合いを醸しだしていた。ソファのフレームと同じく、室内の調度品は暗褐色に統一されている。壁紙にはトランプのダイヤに植物が絡んだような模様がいくつも並んでいるのが印象深い。同じ人間世界でもお兄さんのお家とは随分趣が違うなあと、お部屋の様子をぼんやり眺めていた。
しばらくするとお姉さんがトレーを手に戻ってくる。
「待たせてごめんね、きうちゃんはプリン好き?」
「大好きです!」
「よかった、私も好きなんだ。つい冷蔵庫に沢山ストックしちゃうの」
ふふふ、と笑うお姉さんに釣られてきうちゃんもにこにこになる。プリンを頬張っているうちに緊張もずいぶんほぐれていった。トロトロバニラ風味のカスタードプリンで口触り滑らか。上に載ったふわふわのホイップクリームと舌の上で混ざり合って溶ける。底に敷かれたカラメルソースはさらっとしていて自然に滲み、まったりした味にアクセントを添えてくれる。プリンおいしいです。
おやつを平らげたきうちゃんは、紅茶をいただきながらお姉さんに説明する。
「それでですね、お姉さんには吸血鬼であるご主人様に会っていただきたいのです」
「まあ吸血鬼。なんだか怖い人な気がするけど」
「いえ、ご主人様はとてもお優しい方なので! あらゆる意味で紳士なのでどうぞご安心ください」
胸を張るきうちゃんの姿に、お姉さんは目を細めた。ご主人様のことを話すきうちゃんはまるで自分のことのように誇らしげにしている。
「そうねえ……ちょっとよくわからないけど、きうちゃんのお話にはすごく興味あるな」
「ほんとですか!」
きうちゃんはその言葉にパアッと笑顔になった。
「それなら、ぜひお城においで下さい! 百聞は一見にしかずです。きっと楽しんでいただけますよ」
お姉さんの手をとって立ち上がらせると、るんるん気分で窓辺に誘導しようとする。お姉さんはきうちゃんの姿をまじまじと見つめて、不思議そうな顔をしていた。
「きうちゃんも吸血鬼なら、さっき背中に見えていた羽は本物なの? 今は見当たらないけど」
「ご心配はいりません。ご主人様から頂いた羽は高性能で出し入れ自由なのです!」
そう言ってお姉さんに見えるように、ブラウスを少しずらして肩甲骨をあらわにする。目を閉じて意識を集中させると、何にもなかったはずの背中には深い紫色をしたコウモリの羽が出現していた。きうちゃんはお姉さんに向かってどうでしょうと言わんばかりに胸を張る。
「わぁ、素敵。きうちゃんこんなにかわいいのに、コウモリの羽なんてギャップあるね。ちょっと触ってもいい?」
「どうぞどうぞ! 好きなだけごらんください」
自慢の羽を褒められてご満悦である。きうちゃんはもう一度ソファに沈み込むと、羽を見せてあげるため今度は後ろ向きで膝立ちになる。
「……ああ、すごい……本当に皮膚から羽が生えてる。柔らかいお肌から皮膜が伸びて………なんて綺麗なのかしら」
お姉さんはうっとりした様子で背中に指先を這わせる。肩甲骨から伸びていく肌と羽の曲線を何度も往復されて、たまらず「ひゃん」なんて声をあげてしまった。きうちゃんはくすぐったがってちょっと身をよじる。
なんだかお姉さん最初と印象違うかもと感じたが、まあまあご主人様だって色んなところツンツンスキンシップしてくるし、取り敢えずされるがままにしておくことにした。
しかしお姉さんの行為はエスカレートしていく。とうとう背後から抱きすくめるように密着してきたかと思うと、羽の付け根に顔を埋める。そして肩甲骨からグラデーションに色を変えていく皮膜のはじまりに、ねっとり舌を這わせてきた。ぞわぞわする感覚に、きうちゃんは思わず情けない声をあげてのけ反ってしまう。
「いひゃぁあっ? お姉さんっ、あのちょっとそれはくすぐったすぎと言いますか、とにかく待ってくださーい!」
背中越しに涙目で訴えかけるきうちゃんを目にしたお姉さんは、堪えきれないとばかりににんまりとした笑みを見せる。その表情にちょっと不安な気持ちが湧いてくるのを感じてしまった。
お姉さんは徐にきうちゃんのブラホックを外すと、背後からおっぱいの重量を確かめるように掬い上げた。ブラウスの下からも、いちばん先端の可愛らしい突起が僅かに自己主張している。
突然すぎて恥ずかしくなったきうちゃんの顔はピンク色に染まってしまった。お姉さんは手に余るほどのきうちゃんのぷにぷにを、むにゅむにゅ両手で揉みしだく。
「きうちゃんのおっぱい元気いっぱいプルンプルンで最高」
「えっあっ、ありがとうございます?」
きうちゃんは素直なので、困惑しながらもお礼を欠かさない。特におっぱいを褒められるとどんな相手でも好感度が跳ね上がるので、彼女を見かけたら積極的に褒めてあげるが吉と言える。これ豆知識。
お姉さんはきうちゃんの胸の先端を摘んで、くにくにと刺激し始めた。その度にきうちゃんはぴくんと体を震わせてしまう。敏感な部分をこりっこりと弄られて、次第に乳首はピンと張り詰めていった。
「んっ、あの……あまりそこのところばかり触られるのは……ちょっと痛痒い感じがしますので……」
「じゃあどこ触ってほしいのかな?」
「できれば少しずらしていただいて、もっとプニプニしてるとこの方がいいのではと思うのですが……!」
「んー、このへん?」
乳首を虐めていた手が脇腹をつうーっと撫で、おへその下に到達する。下腹の肉をプニプニ摘んで、お姉さんはなんとも楽しそうな声を上げた。
「きうちゃんてば、お腹もぷよぷよ柔らかくて気持ちいいね」
「お腹はそんなぷよぷよじゃないですよ!? ………ぷよ、くらいだと思います……」
お姉さんはきうちゃんの下腹部を撫でながら、当然のように乳首をいじめ続ける。背後から密着するお姉さんの柔らかい体の感触がなんだか気持ち良くて、強く拒否することもできない。
ピンク色の靄がかかったように頭がふわふわしてきて、きうちゃんはお姉さんの行為に羽のことなんて全然関係なくなってることさえ言及できなくなってしまっている。お姉さんはそんな様子を察してか、きうちゃんの体を向き直らせた。
「ねえきうちゃん、プリン美味しかった?」
「あ…はい、プリンはあの、すごく美味しかったです」
唐突な問いかけにも律儀に返す。きうちゃんは良い子ではあるがそういう場合じゃないしどうにもポンコツである。
「良かった。じゃあその代わりにきうちゃんのプリンは私が食べちゃうね」
「なんでですか!? 私はプリンじゃないですよぉ」
「それじゃあいただきまーす」
「うわーん!?」
お姉さんはきうちゃんのブラジャーをずらすと、ピンと立った乳首をぱくんっと口に含んだ。ずっと弄ばれ続けて敏感になったきうちゃんの体はまたもやビクリと反応する。
「うひゃぁん」
舌で転がされ、甘噛みされるとたまらず変な声が漏れてしまう。
「きうちゃんのおっぱい、甘くてプルプルでほんとプリンみたい。ずっと食べていたいわぁ……」
「あの、お姉さん? なにか変じゃないですか??」
お姉さんはぴんぴんに自己主張し始めた反対側の乳首を指先でつまんでくいくい引っ張る。たまらずきうちゃんの腰がお姉さんの指先に操られるようにくねった。
「んあああっ、痛いっ……やめてください………」
「嘘ついちゃダメでしょ? おっぱい触られて感じてるもんね、きゅぅぅぅっってして欲しいのよね?」
お姉さんが手を動かすたびに、ブラウスの下からはぷりんっと柔らかそうなおっぱいが顔を出す。片方のおっぱいも手で揉まれ、吸われ続けている。その度にきうちゃんの体がぴくっぴくっと震え、口から熱い吐息を漏らしてしまう。きうちゃんにとってそれは未知の感覚だった。自分の意志とは関係なく高まる興奮に、ただ為す術もなく身を預けるしかなかった。
しばらくするときうちゃんの抵抗の言葉もなくなり、お姉さんの指に合わせて喘ぐようになっていた。
「あら?どうしたのきうちゃん。お目めとろんとしちゃって。気持ちよくなっちゃった?」
「は、はいぃ~おっぱいきもちいぃです~」
ご主人様やお兄さんに触らせてあげるときはこんなふうにはならなかったのに。お姉さんの手つきには、おっぱいで感じさせてへにょへにょにするという明確な意思があった。
きうちゃんはさっきから腰をくねらせて、太ももを擦り合わせるようにもじもじしている。
お姉さんはそんな様子のきうちゃんにほくそ笑み、下半身に手を伸ばした。スカートを捲り上げると、下着が湿っているのが確認できる。
「あ、あの……そこ汚いですから……」
「大丈夫よ。むしろここが一番美味しい場所なの。部位で言うならトロね、トロ」
そう言うとショーツを剥ぎ取り、きうちゃんの股間をむき出しにする。そこには小さな突起物がくっきりと浮かび上がっていた。お姉さんはきうちゃんのツンと立ったクリトリスを2本の指で摘んで優しくくにゅくにゅしてあげる。
「ふわあぁぁぁぁっ!!そ、それダメぇ!!」
「きうちゃんのかーわいい。それにすっごくエッチな匂いさせちゃって……」
お股に顔を近づけてクンクンするお姉さん。きうちゃんは恥ずかしくてガチ泣き寸前である。
「やだぁ! そんなところ嗅がないでくださいぃ! あっ、ダメダメダメですっ、舐めないでぇ!」
悲痛な訴えも虚しくスルーされ、一番大事な部分へとお姉さんの舌が侵入してくる。女の子の穴に感じるゾクゾクした違和感と恥ずかしさが一緒になって、きうちゃんは混乱した。
「はうぅ、やめてくださぁいっ……ひあぁっ」
「ああ……可愛い、美味しいわきうちゃん。あなた本当に最高の逸材よ」
きうちゃんの抵抗も空しく、どんどんお姉さんの攻めが激しくなっていく。お姉さんの口の中はすごく熱かった。舌で中をかき回されると頭の中が溶けてしまいそうな快感に襲われる。さらに敏感な芽を甘噛みされ、同時に中の上の方をつつかれるとたまらない気持ちになるのだ。
「やらあぁっ! はうぅっ!ひゃん!あっ!あっ!」
きうちゃんは今までにないほど大きな声を出して身悶えた。あまりの刺激に思わず逃げ出そうとするが腰が抜けて立ち上がることができない。お姉さんはきうちゃんの抵抗など全く意に介さず、むしろそれを楽しんでいるようにすら見える。
「ほ~らきうちゃん、逃げても無駄よ。悪い子にはオシオキしちゃおうかな」
「わたし悪いことなんてしてませええええん!」
「口ごたえするのはいけない子だよねぇ?」
お姉さんはくすくす笑みを浮かべながら、隠し持っていた怪しげな模様の描かれた手袋を嵌める。そしてうっとりした顔できうちゃんの頬を撫でたかと思うと、手袋を嵌めた指先を口の中に押し込んできた。
「んむうううっ!?」
「噛みついてこないのね、賢明よ。この手袋には銀でメッキされた特別な繊維が使われてるから、迂闊に牙を立てれば折れちゃうかもよ?」
微笑んだままきうちゃんの口内を手袋ごと蹂躙するお姉さん。吸血鬼の牙を警戒してのことだろうが、こんなことしなくたってきうちゃんはまだ半人前で牙も生えていない。きうちゃんは涙目でよだれを止められないまま抵抗することも出来なかった。
「ふふ、ほらね? すぐいい子になった。でも念の為もうちょっと我慢してね?」
開かされた口腔にたくさん穴の開いた丸くて硬いものが押し込められ、ぐるりと回ったベルトが頭の後ろで固定される。
「はういえくらはいー!」
「よく聞き取れなかったけど、外してくださいかな?」
涙目になって頷くきうちゃんだったが、お姉さんは外してくれるどころかきうちゃんをソファに押さえつけ、手袋をしていない方の指先で敏感な部分への愛撫を続ける。
恥ずかしいところを責められ続け、頭はぼんやりとして思考はまともに働かない。もはや何をされているかもわからないくらいきうちゃんは快楽に溺れてすっかり抵抗の意思も無くなっていた。
お姉さんはちゅううっときうちゃんの突起を強く吸い上げ、ぐちゃぐちゃになった入り口につぷんと中指を差し込んでいく。きうちゃんの粘膜はぬるりとお姉さんの指を飲み込んでしまった。体内に感じる異物感に体を強ばらせるが、それは無意識に中を締め付け指の感触をより感じてしまうことになる。
「んううぅ……い、いひゃい……っ」
「痛い? でもほんとに痛いだけ? だったらどうしてこんなことになってるのかしら?」
お姉さんが指を引き抜くと同時に、赤い肉の間からとろりと蜜が滴り落ちる。お姉さんはそれを掬い取るようにして肉芽に塗りつけた。
そのまま親指でクリトリスを押しつぶすように強く捏ね回しながら、人差し指と中指をダラダラ蜜を溢れさせている穴に当てがう。今度は2本の指を挿入し、すんなり入ることを確かめるとじゅぷじゅぷ音を立てて激しく抜き差しを繰り返した。
「んんーーーっ!? おあか変なのっ、あめえっ、やめてくらはいぃぃっ!」
きうちゃんは自分の体に異変を感じていた。これまでとは違う強烈な感覚に怯え、無意識のうちにお姉さんにしがみついてしまう。しかしそれがいけなかった。きうちゃんはよりいっそう強くお姉さんの手にクリトリスを押し付けてしまう。それは自分から快感を求めているのと変わらない行為だった。
次の瞬間、きうちゃんの体は弓なりに仰け反りビクビク痙攣し始めた。
「あぅ、あうぅ………ひもちいぃ、れす……」
「可愛いよ、きうちゃん♡」
盛大にイカされて息も絶え絶えなきうちゃんは、真っ赤な顔のまま口枷越しで必死に呼吸を整えようとしていた。お姉さんにしがみついていた手にも力が入らない。彼女はそんなきうちゃんをあやすように髪を撫で、苦しそうにしている口元の枷をようやく外してくれた。
きうちゃんの顔はよだれと涙でべちゃべちゃで、それを拭う気力さえないようだ。
「よしよし疲れちゃったね。ところで吸血鬼は十字架が苦手なのがセオリーだけど、きうちゃんはどうなのかな?」
「はぁ…はぁ……、え? ええっと、そういう系のアクセサリーは合わせたことないので……」
きうちゃんの好みはざっくり言うとお花やレースなんかの甘めなテイストのもの。しかし明らかにお姉さんはそういうことを聞いているのではない。
ソファに押し付けられ動けないきうちゃんの首に、お姉さんはトレーの下から取り出した金属製の輪っかをかちゃりと嵌めた。小さな銀色のクロスチャームがキラキラ揺れている。
それを着けられた途端、きうちゃんは体の力が抜けていくような感覚に捉われた。背中の羽も元気をなくして行ったかと思うと、萎むように消えてしまう。
「ひぇえ……なんですかこれぇ?」
「ふふ、これであなたは私のペットよ。可愛い吸血鬼さん?」
「ペット!?」
「吸血鬼は人じゃないし特に条例で保護されてもいないから、捕まえた人が好きなようにできちゃうの♡」
「でででできちゃわないですよ!? 道徳心とか倫理観とかそのへんどうなってるんですか!?」
「大丈夫、責任持ってちゃんと死ぬまで面倒見てあげるから安心していいよ」
「そういう道徳じゃないですよぉ」
こうしてきうちゃんはお姉さんのペットとして暮らすことになったのでした。
めでたしめでたし。嘘だけど。
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