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「披露宴」
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「披露宴」
そこから「手術後・・・」との文字が浮かんだあと、ベッドに寝ている夏子と陽菜が映し出され「手術後48時間…、ふたりの意識は戻らない・・・」と文字が流れる。
画面の角度が変わり、「手術後30日・・・。未だ意識は戻る気配はない・・・」と再び文字が流れる。
夏子のベッドには弘道と満が、陽菜のベッドには良太郎がついて意識の戻らない二人の手を握り何か話しかけている様子が映し出される。ナレーションで、良太郎と満は学校帰りに毎日、弘道は当直の日以外は毎日見舞いに訪れ、当直明けは何時間も夏子の横で目を覚ますことを祈り続けていたことが語られた。
満は夏子の点滴のラインがついた左手を両手で握り
「夏子先輩、目を覚ましてくださいよ…。お願いします。僕、夏子先輩に守ってもらってばかりで何もお返しできてないじゃないですか…。元気になって、夏子先輩と弘道さんと三人でまた楽しく遊びましょうよ…。」
と語り掛ける。
良太郎は、濡らしたハンカチでベッドで眠り続ける1ミリたりとも動かない陽菜の頬やおでこを拭きつつ、
「陽菜ちゃん、まだ寝たままなんかな?こんな事ならもっと陽菜ちゃんとの時間を大切にしておくべきやったな…。この5年間、陽菜ちゃんの笑顔がいつも隣にあるのが「当たり前」やと思い込んでた…。何があってもいつも明るく話しかけてくれる陽菜ちゃんに甘えてしもてたんやな。
僕が愛した唯一の三次元の女の子やのに、今の陽菜ちゃんは「三次元」やけど「静止画」やもんな…。ひと月前みたいにまた僕に明るく話しかけてや。元気になった暁には今度こそ……。とにかく目を覚ましてもう一度「良太郎」って呼んでよ…。」
と涙を浮かべ陽菜の耳元で優しく囁く。
弘道は、見舞いに訪れる都度、いろんな思い出話を眠ったままの夏子に語りかけ続けた。ある時は
「卒業後、なっちゃんを「成敗」から何度も排除しようとして怒らせたよな…。なっちゃんは「正義感」に火がついてしまうと相手が銃だろうと爆弾だろうと突っ込んで行ってしまうもんな…。
いつかこうなってしまうって思ってたんや。俺はそれが怖くてなっちゃんが危険な目に合うのを避けたかったんや…。決してなっちゃんの事を「足手まとい」とか「邪魔」って思った事なんか一度も無いんやで。そこは信じてな…。」
と謝った。
ある時は高校時代を思い出して夏子との出会いのエピソードを話した。
「最初になっちゃんと話したんは、門工1年の春やったなぁ…。俺が3人のヤンキーにからまれてる友達を助けに入って逆しばきにあってるところに通りかかったなっちゃんが助太刀に入ってきて、俺と一緒に逆しばきにあったんやったよなぁ…。
ぼこぼこにされてヤンキーが去った後に、「なに弱いくせして入ってきてんねん!」って俺があきれ顔で言ったら「義を見て為さざりは勇無きなし」やろと、目に青たん作って、唇の端から血を流しながらまっすぐ語るなっちゃんに引かれたんや…。もしかしたら最初に会ったあの時からまっすぐに正義を貫くなっちゃんの事を好きやったんかもしれへんな…」
また別の日には、スマホの待ち受けにしている「ポリスレンジャー」の画面を眠り続ける夏子の顔の前で見せて
「よく、なっちゃんには励ましてもろたよな…。俺が「ポリスレンジャー」が好きで今でもDVDを見てるんやって言っても笑うことなく「弘道、正義の味方になるんやったら、強くならんとな!弘道のまっすぐな心に強い肉体が備わったら、ほんまもんの正義の味方や!頑張ってほんまもんの「ポリスレンジャー」を目指せよ!」のなっちゃんの一言で警察官を目指し始めたんやったなぁ…。」
と別の思い出を語った。
「仲間の熱い思いと祈りで奇跡が起こった。医師も諦めていた二人の目が開いたのは銃撃を受けてから40日目の事だった。」とナレーションが入った。
画面が切り替わり、ベッドの上で体を起こせるようになった夏子と陽菜が映し出される。しかし、何一つ言葉が出てこない。見舞いに来た弘道、良太郎、満に対して誰かわからないでいる。医師の診断では「心因性記憶喪失」にかかってしまっているという事だった。
それでも喜ぶ弘道、良太郎、満に不思議な目を向けながら見舞いの時間は終わり、夏子と陽菜は夜を迎えた。担当看護師を自ら申し出たなじみの看護師の奥村みゆきが夏子と陽菜にこの40日間のことをこっそり教えた。
そのことで夏子は弘道の本当の気持ちを知り、陽菜は良太郎の優しさを再認識した。いろいろ弘道の事を考えるようになった夏子と良太郎との過去を必死に思い出そうとする陽菜…。
再びの奇跡はふとしたことで起きた。大部屋に移った二人の記憶を呼び起こすヒントが偶然にも目に入ってきた。
夏子は隣のベッドのテレビに映っていた古い刑事ドラマの銃撃シーンを目にした。陽菜は隣の患者が見ていたユーチューブの「初芽クミ」の動画が目に入り二人は突然記憶を取り戻した。
そこから陽菜のリハビリに付き添う良太郎と一気に心の距離が近づいていった。元々好き合っていたこともあり、病院の廊下の影で二人で抱き合う姿をみゆきに見つかり「そういうことは退院してからゆっくりしなさい。」と怒られた。
夏子は、弘道と満が一緒に来た時に過去の状況を二人から聞き
「私は弘道も満君も好きで、満君は弘道が一番好きで私は女としては一番好き、弘道は私を好きで満君は可愛い後輩っていう不思議な三角関係やけど三人で一緒になるでもええやん。こんな私を大事にしてくれてほんまにありがとうな!弘道も満君も大好きやで!」
と妙に納得していた。
意識をとり戻した後は、二人とも順調に回復し、退院の日に5人2組のカップルでホテルへ向かうシーンで「夏子も陽菜も念願成就し、無事に「最初」をささげることに成功(性交)した。」と木曜スペシャル風のテロップが出て最後に「合体」と画面いっぱいの文字が出て再現ドラマは終わった。
会場に笑いが起こると同時に「なっちゃんよかったなー!」、「陽菜ちゃんおめでとー!」の声と拍手が会場に起こった。
檜が再びマイクと取り、祝いの言葉を直に求めた。リング上に上がり、マイクを受け取った直は、壇上の弘道、良太郎、満に「はがき大」の平たい箱を手渡した。満が興味を持って開けると男物の数珠が入っていた。弘道と良太郎も同様だった。
怪訝な顔をする3人にむかって直は話し始めた。
「篠原君、上坊君、そして相須君。この度は心からお悔やみ申し上げるわな。夏子と陽菜というニコニコ商店街の「あほあほ爆弾」を抱えてこれから地獄の毎日を過ごすことを考えると、お悔やみの言葉しか出てけえへん…。」
檜が慌てて「直さん、結婚式やねんからもうちょっと何とかならへんのですか?数珠にお悔やみの言葉って縁起でもあれへんやないですか…。」と小声で囁くが聞く耳を持たない。
「あほをそのまま絵にしたような夏子と、そのあほの夏子についていく陽菜と一緒に生きていくのは並々ならぬ厳しい修行みたいなもんや。まあ、落ち着いたら早々に離婚するこっちゃな。まあ、離婚するには一回は結婚せなあかんからしゃあないな。とりあえずおめでとうさん。じゃあ、乾杯。」
とリング上で一人でビールをあおった。
「直さん酷―い!何そのスピーチ!今日は私らの晴れの日やねんから少しはきちんと祝ってよ!なあ、陽菜ちゃん。」
「せやせや、なっちゃんが言うように、今日ぐらいは普通に「おめでとうさん」って言うてほしかったわ。稀世姉さんの披露宴の時と扱いが違い過ぎますよー!」
二人が口をとんがらせると直は
「さよか、稀世ちゃんと一緒がええねんな!」
と言い、指を「ぱちん」と鳴らすと、リングと反対側のドアが「バン」と開いた。
「私らは、夏子と陽菜の結婚を認めへんでー!」とかつての稀世の結婚式に乱入してきた稀世のライバルレスラーだった粋華のように叫んで同級生のフォアローゼスの秋水、桜花、流星が「バズーカ砲」を肩にかけ、1年後輩の紫雲、飛燕、紅葉、白菊がアサルトライフルを構え突入してきた。
「えっ、なにこれ!稀世姉さんの時の「粋華姐さん」と二回目の披露宴の時の「銀行強盗乱入」のシーンの再現?そんなん要らんで!」
と夏子が叫ぶと同時に、フォアローゼスの後輩四人が引き金を引き、夏子と陽菜を撃ちまくる。「カタタタタ」と四丁の銃口からBB弾が発射される。
「痛い痛い!堪忍して!稀世姉さんの時は強盗の乱入はあったけど、撃たれてないやんか!再現度低すぎー!」
陽菜が叫ぶと秋水、桜花、流星がリング前に来てバズーカ砲を構えた。
「あかん、そんなデカいもんで撃たれたら死んでしまう―!」
夏子と陽菜の悲鳴を無視して三人は引き金を引いた。
「バンっ!」と大きな音が会場に響くと同時に3本のバズーカー砲の銃口から大量の金テープが飛び出した。天井のくす玉が割れ、「なっちゃん&陽菜ちゃん結婚おめでとう!」と書かれた垂れ幕が降りて来た。
大音量で音楽が流れだし、会場にいたこども食堂の利用者の子供たちがフォアローゼスに混ざり「なっちゃん、陽菜ちゃん結婚おめでとう!」の発声と同時にフラッシュモブが始まった。
出席者の大きな手拍子に合わせて子供たちとフォアローゼスの7人がダンスで夏子と陽菜たちを祝った。
思いもよらない演出に夏子も陽菜も思わず涙が溢れた。
その後の二人のブーケトスではフォアローゼスの後輩たちが受け取った。そして改めてまりあの乾杯の発声があり、稀世と三朗の祝辞と続いた。そこからニコニコ商店街メンバーの出し物が続き、3時間の楽しい時間を皆で過ごした。
最後は弘道と良太郎の「僕たち、幸せになります。これからもよろしくお願いします。」のユニゾン宣誓で式は幕を閉じた。
おまけ
※黒いドレスがなっちゃんぽいでしょ(笑)!
※陽菜ちゃんにもなっちゃんカラーの「赤」ドレス着させてみました(笑)!
明日の最終回までよーろーひーこー!
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
そこから「手術後・・・」との文字が浮かんだあと、ベッドに寝ている夏子と陽菜が映し出され「手術後48時間…、ふたりの意識は戻らない・・・」と文字が流れる。
画面の角度が変わり、「手術後30日・・・。未だ意識は戻る気配はない・・・」と再び文字が流れる。
夏子のベッドには弘道と満が、陽菜のベッドには良太郎がついて意識の戻らない二人の手を握り何か話しかけている様子が映し出される。ナレーションで、良太郎と満は学校帰りに毎日、弘道は当直の日以外は毎日見舞いに訪れ、当直明けは何時間も夏子の横で目を覚ますことを祈り続けていたことが語られた。
満は夏子の点滴のラインがついた左手を両手で握り
「夏子先輩、目を覚ましてくださいよ…。お願いします。僕、夏子先輩に守ってもらってばかりで何もお返しできてないじゃないですか…。元気になって、夏子先輩と弘道さんと三人でまた楽しく遊びましょうよ…。」
と語り掛ける。
良太郎は、濡らしたハンカチでベッドで眠り続ける1ミリたりとも動かない陽菜の頬やおでこを拭きつつ、
「陽菜ちゃん、まだ寝たままなんかな?こんな事ならもっと陽菜ちゃんとの時間を大切にしておくべきやったな…。この5年間、陽菜ちゃんの笑顔がいつも隣にあるのが「当たり前」やと思い込んでた…。何があってもいつも明るく話しかけてくれる陽菜ちゃんに甘えてしもてたんやな。
僕が愛した唯一の三次元の女の子やのに、今の陽菜ちゃんは「三次元」やけど「静止画」やもんな…。ひと月前みたいにまた僕に明るく話しかけてや。元気になった暁には今度こそ……。とにかく目を覚ましてもう一度「良太郎」って呼んでよ…。」
と涙を浮かべ陽菜の耳元で優しく囁く。
弘道は、見舞いに訪れる都度、いろんな思い出話を眠ったままの夏子に語りかけ続けた。ある時は
「卒業後、なっちゃんを「成敗」から何度も排除しようとして怒らせたよな…。なっちゃんは「正義感」に火がついてしまうと相手が銃だろうと爆弾だろうと突っ込んで行ってしまうもんな…。
いつかこうなってしまうって思ってたんや。俺はそれが怖くてなっちゃんが危険な目に合うのを避けたかったんや…。決してなっちゃんの事を「足手まとい」とか「邪魔」って思った事なんか一度も無いんやで。そこは信じてな…。」
と謝った。
ある時は高校時代を思い出して夏子との出会いのエピソードを話した。
「最初になっちゃんと話したんは、門工1年の春やったなぁ…。俺が3人のヤンキーにからまれてる友達を助けに入って逆しばきにあってるところに通りかかったなっちゃんが助太刀に入ってきて、俺と一緒に逆しばきにあったんやったよなぁ…。
ぼこぼこにされてヤンキーが去った後に、「なに弱いくせして入ってきてんねん!」って俺があきれ顔で言ったら「義を見て為さざりは勇無きなし」やろと、目に青たん作って、唇の端から血を流しながらまっすぐ語るなっちゃんに引かれたんや…。もしかしたら最初に会ったあの時からまっすぐに正義を貫くなっちゃんの事を好きやったんかもしれへんな…」
また別の日には、スマホの待ち受けにしている「ポリスレンジャー」の画面を眠り続ける夏子の顔の前で見せて
「よく、なっちゃんには励ましてもろたよな…。俺が「ポリスレンジャー」が好きで今でもDVDを見てるんやって言っても笑うことなく「弘道、正義の味方になるんやったら、強くならんとな!弘道のまっすぐな心に強い肉体が備わったら、ほんまもんの正義の味方や!頑張ってほんまもんの「ポリスレンジャー」を目指せよ!」のなっちゃんの一言で警察官を目指し始めたんやったなぁ…。」
と別の思い出を語った。
「仲間の熱い思いと祈りで奇跡が起こった。医師も諦めていた二人の目が開いたのは銃撃を受けてから40日目の事だった。」とナレーションが入った。
画面が切り替わり、ベッドの上で体を起こせるようになった夏子と陽菜が映し出される。しかし、何一つ言葉が出てこない。見舞いに来た弘道、良太郎、満に対して誰かわからないでいる。医師の診断では「心因性記憶喪失」にかかってしまっているという事だった。
それでも喜ぶ弘道、良太郎、満に不思議な目を向けながら見舞いの時間は終わり、夏子と陽菜は夜を迎えた。担当看護師を自ら申し出たなじみの看護師の奥村みゆきが夏子と陽菜にこの40日間のことをこっそり教えた。
そのことで夏子は弘道の本当の気持ちを知り、陽菜は良太郎の優しさを再認識した。いろいろ弘道の事を考えるようになった夏子と良太郎との過去を必死に思い出そうとする陽菜…。
再びの奇跡はふとしたことで起きた。大部屋に移った二人の記憶を呼び起こすヒントが偶然にも目に入ってきた。
夏子は隣のベッドのテレビに映っていた古い刑事ドラマの銃撃シーンを目にした。陽菜は隣の患者が見ていたユーチューブの「初芽クミ」の動画が目に入り二人は突然記憶を取り戻した。
そこから陽菜のリハビリに付き添う良太郎と一気に心の距離が近づいていった。元々好き合っていたこともあり、病院の廊下の影で二人で抱き合う姿をみゆきに見つかり「そういうことは退院してからゆっくりしなさい。」と怒られた。
夏子は、弘道と満が一緒に来た時に過去の状況を二人から聞き
「私は弘道も満君も好きで、満君は弘道が一番好きで私は女としては一番好き、弘道は私を好きで満君は可愛い後輩っていう不思議な三角関係やけど三人で一緒になるでもええやん。こんな私を大事にしてくれてほんまにありがとうな!弘道も満君も大好きやで!」
と妙に納得していた。
意識をとり戻した後は、二人とも順調に回復し、退院の日に5人2組のカップルでホテルへ向かうシーンで「夏子も陽菜も念願成就し、無事に「最初」をささげることに成功(性交)した。」と木曜スペシャル風のテロップが出て最後に「合体」と画面いっぱいの文字が出て再現ドラマは終わった。
会場に笑いが起こると同時に「なっちゃんよかったなー!」、「陽菜ちゃんおめでとー!」の声と拍手が会場に起こった。
檜が再びマイクと取り、祝いの言葉を直に求めた。リング上に上がり、マイクを受け取った直は、壇上の弘道、良太郎、満に「はがき大」の平たい箱を手渡した。満が興味を持って開けると男物の数珠が入っていた。弘道と良太郎も同様だった。
怪訝な顔をする3人にむかって直は話し始めた。
「篠原君、上坊君、そして相須君。この度は心からお悔やみ申し上げるわな。夏子と陽菜というニコニコ商店街の「あほあほ爆弾」を抱えてこれから地獄の毎日を過ごすことを考えると、お悔やみの言葉しか出てけえへん…。」
檜が慌てて「直さん、結婚式やねんからもうちょっと何とかならへんのですか?数珠にお悔やみの言葉って縁起でもあれへんやないですか…。」と小声で囁くが聞く耳を持たない。
「あほをそのまま絵にしたような夏子と、そのあほの夏子についていく陽菜と一緒に生きていくのは並々ならぬ厳しい修行みたいなもんや。まあ、落ち着いたら早々に離婚するこっちゃな。まあ、離婚するには一回は結婚せなあかんからしゃあないな。とりあえずおめでとうさん。じゃあ、乾杯。」
とリング上で一人でビールをあおった。
「直さん酷―い!何そのスピーチ!今日は私らの晴れの日やねんから少しはきちんと祝ってよ!なあ、陽菜ちゃん。」
「せやせや、なっちゃんが言うように、今日ぐらいは普通に「おめでとうさん」って言うてほしかったわ。稀世姉さんの披露宴の時と扱いが違い過ぎますよー!」
二人が口をとんがらせると直は
「さよか、稀世ちゃんと一緒がええねんな!」
と言い、指を「ぱちん」と鳴らすと、リングと反対側のドアが「バン」と開いた。
「私らは、夏子と陽菜の結婚を認めへんでー!」とかつての稀世の結婚式に乱入してきた稀世のライバルレスラーだった粋華のように叫んで同級生のフォアローゼスの秋水、桜花、流星が「バズーカ砲」を肩にかけ、1年後輩の紫雲、飛燕、紅葉、白菊がアサルトライフルを構え突入してきた。
「えっ、なにこれ!稀世姉さんの時の「粋華姐さん」と二回目の披露宴の時の「銀行強盗乱入」のシーンの再現?そんなん要らんで!」
と夏子が叫ぶと同時に、フォアローゼスの後輩四人が引き金を引き、夏子と陽菜を撃ちまくる。「カタタタタ」と四丁の銃口からBB弾が発射される。
「痛い痛い!堪忍して!稀世姉さんの時は強盗の乱入はあったけど、撃たれてないやんか!再現度低すぎー!」
陽菜が叫ぶと秋水、桜花、流星がリング前に来てバズーカ砲を構えた。
「あかん、そんなデカいもんで撃たれたら死んでしまう―!」
夏子と陽菜の悲鳴を無視して三人は引き金を引いた。
「バンっ!」と大きな音が会場に響くと同時に3本のバズーカー砲の銃口から大量の金テープが飛び出した。天井のくす玉が割れ、「なっちゃん&陽菜ちゃん結婚おめでとう!」と書かれた垂れ幕が降りて来た。
大音量で音楽が流れだし、会場にいたこども食堂の利用者の子供たちがフォアローゼスに混ざり「なっちゃん、陽菜ちゃん結婚おめでとう!」の発声と同時にフラッシュモブが始まった。
出席者の大きな手拍子に合わせて子供たちとフォアローゼスの7人がダンスで夏子と陽菜たちを祝った。
思いもよらない演出に夏子も陽菜も思わず涙が溢れた。
その後の二人のブーケトスではフォアローゼスの後輩たちが受け取った。そして改めてまりあの乾杯の発声があり、稀世と三朗の祝辞と続いた。そこからニコニコ商店街メンバーの出し物が続き、3時間の楽しい時間を皆で過ごした。
最後は弘道と良太郎の「僕たち、幸せになります。これからもよろしくお願いします。」のユニゾン宣誓で式は幕を閉じた。
おまけ
※黒いドレスがなっちゃんぽいでしょ(笑)!
※陽菜ちゃんにもなっちゃんカラーの「赤」ドレス着させてみました(笑)!
明日の最終回までよーろーひーこー!
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
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