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第4章「宇宙艦隊地球襲来編」
「残り11日」
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「残り11日」
2月18日、夜遅くにマリーアはコスモアイル羽咋に戻ってきた。ピヨ達を集めて現状を報告した。すっかり「事実誤認」した父をどう説得するかに議論は進んだ。
「今度は私らが行ってお父さんを説得してみよか!」
ナチュコとピナが発言をするとマリーアが遮った。
「それはあかん。今回、私がお父ちゃんに何も言わんと抜け出してきたから、次は下手したらお父ちゃんに「監禁」されてしまうで!ノトドン中尉もお父ちゃんの前ではまるで別人や。私らを否定する事しか言えへん。」
「じゃあ、どうすんの?私たちが地球人に受け入れられてて、そこに「従属関係」はないって証明するしかあれへんやろ!」
ピヨが発言すると、アイースが少し考えこんで言った。
「SNSで現状を発信しましょう!みんなが「COSMO‘s」を愛してくれていることがわかればお父さんの気持ちも少しは和らぐんじゃないですか?」
アイースはスマホを取り出すと、SNSのアプリを立ち上げ打ち込みを始めた。
翌日、コスモアイル羽咋に母船から「交渉特使」として「ノトドン中尉」が再度やってきた。母船から持ち出した「テレビ電話」システムが会議室に設置された。
地球側会場には、急遽来日した国連のアメリカ代表と事務総長秘書官とその通訳、日本政府からは「国家安全保障局」の局長と副官房長官、そして蟹夫、誠子にライスとアイースが加わり、特使として来たノトドン中尉が「COSMO‘s」メンバーに同席している。
午前10時。カズーシ大統領とのオンライン対話が始まった。とりあえずは元気そうなピヨ、ナチュコ、ピナとチャプローの姿を確認して大統領は微笑んだ。
地球側からは、最初に誠子と蟹夫が先に挨拶をした。
「初めまして大統領。あなたの星のプリンセス達の「慈愛」溢れる行動に大規模災害被災した石川県民すべてが感謝をしています。単なるボランティアだけでなく、今や「ボランティアアイドル」としての「COSMO’s」は石川県被災者の「心の拠り所」です。」
「大統領閣下、マリーアさん筆頭に5人は自主的に未曽有の大災害で困り果てた我々の為にボランティア参加してもらっています。通信の機会がなく、彼女たちの過去の行動につきましては、同じく旅行者の立場でありながらボランティアに参加してくれている「アイース・金箔」さんのSNSに詳しく書かれていますので、この50日の彼女たちの行動に関して、何ら「束縛」や「強制性」は無かったことをご確認ください。」
カズーシは、「そんなことはもうどうでもええ。速やかにプリンセス達を返すんや!「悪人」の言葉に耳を貸すほどわしは暇とちゃうねん!」と突き放した。
「お父さん、この人たちは「悪人」なんかとちゃうよ!避難所のみんなもそうや!」
「そうや!みんなええ人ばっかりや!私らも能登の人たちに癒されてきてるんや!」
ナチュコとピナが強い口調でカズーシに逆らうと、少し困った顔をして二人に優しく語り掛けた。
「ナチュコ、ピナ…、お前らはみんな「洗脳」されとんねん。地球人にいいように扱われてるってことに気付いてへんだけなんや。せやから、早くお父ちゃんのところに戻っておいで。きちんとしたええお医者さんに見てもろたらすぐに昔の素直で可愛いお前らに戻るはずやからな。」
ピヨが我慢しきれずに、画面の中の「父」に向かって叫んだ。
「「洗脳」されてんのはお父ちゃんの方とちゃうんか!少なくとも私ら4姉妹とチャプちゃんはここでの生活に満足してる!あんまり無茶苦茶言うんやったら、もう「勘当」してくれてええよ!私らはこのまま地球で暮らすわ!お父ちゃんなんか大嫌いやー!」
その一言で、カズーシに「怒りの電流」が流れ、攻撃スイッチが入ってしまった。
「ピヨにそんな汚い言葉を吐かせる地球人をもう許すわけにいけへん!今から11日間やる。地球時間2月29日23時59分59秒迄や。それまでに、プリンセス達を返さへんかったら、地球を破壊することにしたるわい!
お前たちが「優しく受け入れられてる」という地球人たちも、おまえら4人の為に「滅亡」させられるとなったら、掌を返しよるやろ!
画面を通じてこのボタンが見えるか?わしがこのボタンを押したら最後、地球は地球の周りを漂う「スペースデブリ」に混ざる「石っころ」になることを覚えておけよ。我が娘たちに加えた「愚行」をわしは1万年経とうと忘れへんぞ!
もう一度言うぞ!タイムリミットは2月29日23時59分59秒や!お前らに地球人に「3月1日」は来ないと心に刻んでおけ!」
一方的にオンライン通話を切られた会議室では、「国連」、「日本国政府」関係者がマリーアに「もう頼むからとっととあんたらの星に帰ってくれ!」、「全世界70億人の命をあんたら5人の命と引き換えにはできない!」と詰め寄った。
その様子を見てノトドンは怪しく微笑んだ。
「皆さん、聞いて下さい。私たちが母船に戻ったとしても「地球」の安全を保障できるもんじゃありません。
「大統領」はすっかり私たちが地球で「洗脳」されていると思い込んでます。私たちが戻った後に攻撃を仕掛ける可能性だってあり得ます。ここは、皆さんと私たち5人がしっかりと心で繋がっているところを見せ、正攻法で説得すべきだと思います。少し時間をください!」
のマリーアからの言葉で「国連」、「政府」関係者はいったん引いた。「少なくとも29日中には地球を出ていってくれよ!」と言い残し出ていった。
「私達は、石川の人、日本人、そして地球人を信じています!」
とのピヨの叫びに振り返るものはいなかった。
会議室の外から何やら大きな声が聞こえることに蟹夫が気が付いた。
「もしかして、今の会談内容で「COSMO‘s」の「排斥デモ」でも起こったのか?」
とカーテンを開けると、多くの人たちが駐車場から叫んでいる。「がっぱになれま「COSMO’s」!」と書かれた横断幕が視界に入った。
駐車場一杯に集まった人たちの歌う「あんやと!みんな」の歌声に励まされた5人に、アイースがスマホを見せた。
「世界中のみんなからも「頑張れ!」のメッセージがいっぱい来てますよ!」
とSNSに先程の会談内容を呟いてから10分もたっていないのに、100万を超える多国籍言語による励ましのメッセージと「いいね」がついていた。
さて、明日からいよいよ最終章「ラストライブ編」に突入です!
残り4話、お付き合いください!
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
2月18日、夜遅くにマリーアはコスモアイル羽咋に戻ってきた。ピヨ達を集めて現状を報告した。すっかり「事実誤認」した父をどう説得するかに議論は進んだ。
「今度は私らが行ってお父さんを説得してみよか!」
ナチュコとピナが発言をするとマリーアが遮った。
「それはあかん。今回、私がお父ちゃんに何も言わんと抜け出してきたから、次は下手したらお父ちゃんに「監禁」されてしまうで!ノトドン中尉もお父ちゃんの前ではまるで別人や。私らを否定する事しか言えへん。」
「じゃあ、どうすんの?私たちが地球人に受け入れられてて、そこに「従属関係」はないって証明するしかあれへんやろ!」
ピヨが発言すると、アイースが少し考えこんで言った。
「SNSで現状を発信しましょう!みんなが「COSMO‘s」を愛してくれていることがわかればお父さんの気持ちも少しは和らぐんじゃないですか?」
アイースはスマホを取り出すと、SNSのアプリを立ち上げ打ち込みを始めた。
翌日、コスモアイル羽咋に母船から「交渉特使」として「ノトドン中尉」が再度やってきた。母船から持ち出した「テレビ電話」システムが会議室に設置された。
地球側会場には、急遽来日した国連のアメリカ代表と事務総長秘書官とその通訳、日本政府からは「国家安全保障局」の局長と副官房長官、そして蟹夫、誠子にライスとアイースが加わり、特使として来たノトドン中尉が「COSMO‘s」メンバーに同席している。
午前10時。カズーシ大統領とのオンライン対話が始まった。とりあえずは元気そうなピヨ、ナチュコ、ピナとチャプローの姿を確認して大統領は微笑んだ。
地球側からは、最初に誠子と蟹夫が先に挨拶をした。
「初めまして大統領。あなたの星のプリンセス達の「慈愛」溢れる行動に大規模災害被災した石川県民すべてが感謝をしています。単なるボランティアだけでなく、今や「ボランティアアイドル」としての「COSMO’s」は石川県被災者の「心の拠り所」です。」
「大統領閣下、マリーアさん筆頭に5人は自主的に未曽有の大災害で困り果てた我々の為にボランティア参加してもらっています。通信の機会がなく、彼女たちの過去の行動につきましては、同じく旅行者の立場でありながらボランティアに参加してくれている「アイース・金箔」さんのSNSに詳しく書かれていますので、この50日の彼女たちの行動に関して、何ら「束縛」や「強制性」は無かったことをご確認ください。」
カズーシは、「そんなことはもうどうでもええ。速やかにプリンセス達を返すんや!「悪人」の言葉に耳を貸すほどわしは暇とちゃうねん!」と突き放した。
「お父さん、この人たちは「悪人」なんかとちゃうよ!避難所のみんなもそうや!」
「そうや!みんなええ人ばっかりや!私らも能登の人たちに癒されてきてるんや!」
ナチュコとピナが強い口調でカズーシに逆らうと、少し困った顔をして二人に優しく語り掛けた。
「ナチュコ、ピナ…、お前らはみんな「洗脳」されとんねん。地球人にいいように扱われてるってことに気付いてへんだけなんや。せやから、早くお父ちゃんのところに戻っておいで。きちんとしたええお医者さんに見てもろたらすぐに昔の素直で可愛いお前らに戻るはずやからな。」
ピヨが我慢しきれずに、画面の中の「父」に向かって叫んだ。
「「洗脳」されてんのはお父ちゃんの方とちゃうんか!少なくとも私ら4姉妹とチャプちゃんはここでの生活に満足してる!あんまり無茶苦茶言うんやったら、もう「勘当」してくれてええよ!私らはこのまま地球で暮らすわ!お父ちゃんなんか大嫌いやー!」
その一言で、カズーシに「怒りの電流」が流れ、攻撃スイッチが入ってしまった。
「ピヨにそんな汚い言葉を吐かせる地球人をもう許すわけにいけへん!今から11日間やる。地球時間2月29日23時59分59秒迄や。それまでに、プリンセス達を返さへんかったら、地球を破壊することにしたるわい!
お前たちが「優しく受け入れられてる」という地球人たちも、おまえら4人の為に「滅亡」させられるとなったら、掌を返しよるやろ!
画面を通じてこのボタンが見えるか?わしがこのボタンを押したら最後、地球は地球の周りを漂う「スペースデブリ」に混ざる「石っころ」になることを覚えておけよ。我が娘たちに加えた「愚行」をわしは1万年経とうと忘れへんぞ!
もう一度言うぞ!タイムリミットは2月29日23時59分59秒や!お前らに地球人に「3月1日」は来ないと心に刻んでおけ!」
一方的にオンライン通話を切られた会議室では、「国連」、「日本国政府」関係者がマリーアに「もう頼むからとっととあんたらの星に帰ってくれ!」、「全世界70億人の命をあんたら5人の命と引き換えにはできない!」と詰め寄った。
その様子を見てノトドンは怪しく微笑んだ。
「皆さん、聞いて下さい。私たちが母船に戻ったとしても「地球」の安全を保障できるもんじゃありません。
「大統領」はすっかり私たちが地球で「洗脳」されていると思い込んでます。私たちが戻った後に攻撃を仕掛ける可能性だってあり得ます。ここは、皆さんと私たち5人がしっかりと心で繋がっているところを見せ、正攻法で説得すべきだと思います。少し時間をください!」
のマリーアからの言葉で「国連」、「政府」関係者はいったん引いた。「少なくとも29日中には地球を出ていってくれよ!」と言い残し出ていった。
「私達は、石川の人、日本人、そして地球人を信じています!」
とのピヨの叫びに振り返るものはいなかった。
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とカーテンを開けると、多くの人たちが駐車場から叫んでいる。「がっぱになれま「COSMO’s」!」と書かれた横断幕が視界に入った。
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とSNSに先程の会談内容を呟いてから10分もたっていないのに、100万を超える多国籍言語による励ましのメッセージと「いいね」がついていた。
さて、明日からいよいよ最終章「ラストライブ編」に突入です!
残り4話、お付き合いください!
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