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「東大阪産業大学ヒーロー部②」
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「東大阪産業大学ヒーロー部②」
東大阪産業大学ヒーロー部の「ナンバー3」は、今年唯一の新入部員で情報工学科の1年生「木居呂太」という。新入生にして「3番目のポジション」というのも比呂が「戦隊ヒーローでイエローは戦隊ヒーロー御本家の「ゴレンジャー」の「元祖キレンジャー」にあやかって、「木居呂」君がやっぱり3番目やろ!」と勝手に決めたものだったが太っているわけでもなければ、「カレー」ばかり食べているわけでもない。
実際、「太」という名ではあるが、非常に痩せている。高校時代にイジメにあい、拒食症を患ったうえ、引きこもりになったときに見たアメリカ版「スパイダーマン」の「ヒーローは孤独だ…」という有名なセリフに魅かれ「スパイダーマン」に「憧れ」を持つようになった。それが「ヒーロー」にはまったきっかけだというが、実際には1年前に同じ高校の「ヤンキー」に絡まれているいるところ、「ひとつ非道な悪事を憎み!」とデカレッドの前口上を口に、ヤンキーの背後からいきなりのミニスカートでの「飛び蹴り」で登場し、自作スタンガンを振り回して3人のヤンキーを「瞬殺」で「成敗」した比呂から
「いじめられる立場から、不当ないじめをする奴を成敗する「ヒーロー」に君もならへんか?強い気持ちを持てば誰でも「ヒーロー」になれるんやで!」
の一言でとりあえず「スパイダーマン」を目指し、翌日から「ボルダリング」を始めた。
始めて部室を訪れた際に比呂と再会を果たし、そのまま入部するに至った。現在は比呂が作った「電磁石グラブ&シューズ」や「エアー吸着パッド」を使って、鉄壁での垂直クライミングにチャレンジ中である。
「ほんまの「スパイダーマン」みたいやな!」
と喜ぶ比呂が不思議に思うのは、太の「スパイダーマン愛」は「アメリカンヒーロー」の「スパイダーマン」からなぜか「東映版スパイダーマン」(注9)に代わったところだった。
次作のスパイダーマンスーツを着て、壁登りをする太がポージングして
「地獄からの使者、スパイダーマン!」
と登場の口上を比呂がスマホで動画撮影してやる中、
「親の愛に泣く男、スパイダーマン!」
「キノコ狩りの男、スパイダーマン!」
と東映版スパイダーマンのレアな口上を自慢げに口にするのだが比呂は理解できずにいるが、比呂に対して強い憧れと尊敬の念を持っている太がかわいくて仕方がないことも「ナンバー3」に位置付けられている事情の一つである。。
余談ではあるが、太は情報工学科でのプログラミング知識を活かし、「ホワイトハッカー」として「悪徳事業者」に対して攻撃をかける「正義」活動に勤しんでいるという噂があるがそれは定かではない。
ヒーロー部4人目は、機械工学部の2年生「緑崎大樹」。幼い時に双子の弟を亡くした経験を重ねたのか、理想のヒーローは「電人ザボーガー」(注10)とその「相棒」であり「兄弟」の「大門豊」という。
バイクが大好きで、バイクに乗る「ヒーロー」はどのキャラクターも好きだという。「ザボーガー」を除けば、「劇場版 仮面ライダーOOO WONDERFUL 将軍と21のコアメタル」(注11)という「仮面ライダー」と松平健が演じる「暴れん坊将軍」のコラボ映画が好きで、飲み会になると必ず熱く語る言葉がこれである。
「暴れん坊将軍のテーマをバックに江戸の街を疾走する「仮面ライダーオーズ」のバイクと「徳川吉宗」の白馬のシーンは「新旧ヒーローコラボ」で最高ですよねー!絶対に皆さんも「平成版ザボーガー」と併せてDVD買うべきですよ!」
大樹は将来「バイクアクションスタントマン」になることを夢見てモトクロス競技とバイクの曲乗りである「エクストリーム」の練習中である。大学のキャンパスで大門豊レプリカのウエアとヘルメットでザボーガーの顔を象った自作のライトカウルとザボーガーに見立てた「赤」と「銀」に塗られたオフロードバイクでウイリーやジャックナイフなどの曲芸を皆に見せてくれるのはヒーロー部メンバーの楽しみでもある。
5人目のメンバーは女の子で基礎工学科の2年生「桃池美津恵」。科学者の父を持つ美津恵は、父の好きな「昭和版キューティーハニー」のビデオコレクションをきっかけに「平成版キューティーハニー」、「実写版映画キューティーハニー」にはまり、実写版の第1作の「巨乳女優」が演じる「如月ハニー」を理想としている。
ボリューミーな胸とキュートなヒップを持ち、日頃はピンクのショートウルフエアーに金髪ロングのウイッグをつけカチューシャにハートのついたチョーカーに白いノースリーブのワンピースに白いロングブーツの「如月ハニー」コスプレ姿の美津恵はまさに「リアルキューティーハニー」で、その姿に惚れこんだ「比呂」の説得で入部した変わり種である。
基礎工学科でいつか「空中元素固定装置」(注13)を作ることを夢見て、素材研究に没頭している。大学にある材料で「いろんなもの」を作ってくれるので、部員全員から重宝されている。
6人目の部員は副部長の青田一番の一つ下の妹で同じく建築工学科2年生の「青田月子」だ。「月子」の名前から「セーラームーン」(注14)にはまり、理想のヒーローは当然のごとく「セーラームーン」の「月野うさぎ」ではあるが、他の5人程「ヒーロー」にはこだわりは無く、兄の一番から「クラブ維持のため入部してくれ。」と頼まれたという理由で「マネージャー」的な役割を果たしている。
ツインテールの髪に白いセーラー服までは一番も許しているが、少しかがむだけでパンツが見えてしまう「超ミニスカート」には
「月子…、頼むから、そのスカートだけはやめてくれ!そんなもん、痴漢や変質者を呼び寄せてるみたいなもんやないか!いつかひどい目に遭うぞ!」
と苦言を受けるのだが、笑って聞く耳を持たない。
「比呂ちゃんが作ってくれた、「ムーンスティック」と「カレイドムーンスコープ」型の痴漢撃退ビリビリマシーンがあるから大丈夫!見られたにしてもショーツの上からの「白」の見せパンやしな。さすがに比呂ちゃんみたいに「招き猫のブルマ」はセーラー服には合えへんやろ!まあ、今は電車に乗ることもあれへんしな。ケラケラケラ。」
そして「ヒーロー部」の顧問を務めてくれているのは、工学部助教授で38歳の「母須野基弘」。
噂としてはアメリカで「地域ヒーロー」をしていたというものもあるのだが、詳細は不明のままである。本物の「元ヒーロー」が大学に来たとの「噂」を聞きつけた比呂達に頼まれて2年前から顧問を引き受けている。
理想のヒーローは口にはしないが、いつもグリーンのシャツに白いベストを着て白黒のハンチング帽をかぶっているところから「タイガー&バニー」(注15)の「ワイルドタイガー」に憧れているのだとみんなで予想している。
「パワードスーツ開発」を主研究テーマとする基弘に比呂が無茶ぶりして、
「先生、「ハンドレットパワー」(注16)見せてくださいよ!」
と強請ると、片手で愛車の大型ワゴン車のフロントバンパーをつかむと1メートル引き上げて見せられ皆を驚かせたが種明かしはしてくれていいないため、「本物のハンドレットパワー」だったとヒーロー部のメンバーは信じている。
(注9)「東映版スパイダーマン」
1978年に子供向け特撮ヒーロー番組として放送された隠れた名作とされる逸品。
複雑な権利関係の「大人の事情」で2005年発売のDVDBOXは10万円以上のプレミアムがついているものもある。バイクレーサーの山城拓也がスパイダーマンに変身し悪の組織「鉄十字団」と闘う。
最後は日本特撮ヒーローものの「お決まり」の「巨大ロボ レオパルドン」で闘うストーリーはアメリカでも大人気(※諸説あり)。
(注10)「電人ザボーガー」
1974年4月から全52話で放送された特撮ヒーローもの。
主人公「大門豊」は、亡くなった弟の細胞を元になんでも「ロボ化」できる大門豊の父親が開発した「ダイモニウム」で最強メカとして生まれ変わった「弟」の「電人ザボーガー」と共に父の仇の「シグマ」と闘う。
ザボーガーは日ごろは大門豊の愛車のバイクであるが、大門豊の「チェーンジ、ザボーガー!」の掛け声でロボットに変形する。
2011年11月には「原作」を忠実に再現したリメイク映画として前半部は「炎神戦隊ゴーオンジャー」リーダーの「ゴーオンレッド」を演じた「古原靖久」氏が大門豊の青年期を演じ、後半部はオリジナルストーリーを加えた25年後、糖尿病を患う大門豊を「板尾創路」氏が演じている。
細かいストーリーやギミックなど「これを越えるロボットヒーロー映画は無い!」と作者一押しの作品である。
映画公開前に映画館で放映される十三本ある「予告編」だけでも「大きなお友達」には10時間は楽しめる素晴らしい作品である。
(注11)「劇場版 仮面ライダーOOO WONDERFUL 将軍と21のコアメタル」
よもやの「仮面ライダー」と「暴れん坊御将軍」のコラボ映画というちびっこからおじいちゃん、おばあちゃんまで一緒に楽しめる名作。
白馬に跨る松平健が江戸の街を仮面ライダーOOOのバイクと疾走するシーンは「涙もの」の希少性。
エンディングテーマの「手をつなごう マツケン×仮面ライダーサンバ」まで全く退屈すること無し!
(注12)「実写版映画キューティーハニー」
コミック、アニメ、アニメ映画、OAVと何度となくリメイク、スピンオフ作品が昭和の時代から令和まで続く巨匠「永井豪」氏の等身大ヒーローの「超名作」!
「空中元素固定装置」を使って、変身するシーンは「男の子」だけでなく「大きなお友達」もみんな大好き。
そのアニメ世界そのままに実写化した「庵野秀明」監督の「実写版キューティーハニー」は興行的には今一つ評価されなかった、後の「アニメ実写化」に大きな影響を与えたことは間違いはない。
令和の今だからこそ皆に見てもらいたい映画である。
もちろん他の監督による「実写映画」も「秀作」であることを付け加えておく。
(注13)「空中元素固定装置」
主人公「如月ハニー」の体内に埋め込まれた「空気中の元素から何でも生成できる便利な装置」。
「永井豪」氏の常人離れした「創造力(※想像力)」が生み出した発想であり、現実世界で是非とも実現して欲しい「装置」の一つである。
(注14)「セーラームーン」
もう何も言うことは無いでしょう。
日本だけでなく海外でも、「変身を夢見る」小さな女の子、女性コスプレイヤーから「男性大人のお友達」まで「みんな大好きセーラームーン」!
最初の5人からどんどんメンバーが増えていくところは、「プリキュアシリーズ」にも受け継がれている。
「舞台セーラームーン」の最前列に並ぶ「大人のお友達(※「子連れのお父さん」ではない)」を見た時は「引いた」。
(注15)「タイガー&バニー」
今度実写化される「昭和の大人気ヒーローコミック ウイングマン」の原作者「桂正和」氏がキャラクターデザインに加わったことで「オヂサン」達にも人気の「ヒーローもの作品」。
2011年の第1期の後、11年の月日を経て第2期のアニメ放送も大人気。
架空の街をスポンサーがついたスーパーヒーローが「NEXT」と呼ばれる「能力犯罪者」を「ヒーローTV」というテレビ中継を通じて逮捕し、その活躍に応じてポイントが付くというストーリーは「漸進的(※前進的)」でいてかつ「リアル」。
スポンサー選定をチェックするだけでも楽しめる。
2015年にハリウッドで実写映画化の話題が上がったが、その後を知っている人がいたら教えてください。
(注16)「ハンドレットパワー」
主人公の「タイガー」と相棒の「ブルックス・ジュニア」が持つ「NEXT能力」で、常人の100倍のパワーを使うことができる。
当作品のなかでの「ハンドレットパワー」のネタバレについては作品後半で。
おまけ
東大阪産業大学ヒーロー部の「ナンバー3」は、今年唯一の新入部員で情報工学科の1年生「木居呂太」という。新入生にして「3番目のポジション」というのも比呂が「戦隊ヒーローでイエローは戦隊ヒーロー御本家の「ゴレンジャー」の「元祖キレンジャー」にあやかって、「木居呂」君がやっぱり3番目やろ!」と勝手に決めたものだったが太っているわけでもなければ、「カレー」ばかり食べているわけでもない。
実際、「太」という名ではあるが、非常に痩せている。高校時代にイジメにあい、拒食症を患ったうえ、引きこもりになったときに見たアメリカ版「スパイダーマン」の「ヒーローは孤独だ…」という有名なセリフに魅かれ「スパイダーマン」に「憧れ」を持つようになった。それが「ヒーロー」にはまったきっかけだというが、実際には1年前に同じ高校の「ヤンキー」に絡まれているいるところ、「ひとつ非道な悪事を憎み!」とデカレッドの前口上を口に、ヤンキーの背後からいきなりのミニスカートでの「飛び蹴り」で登場し、自作スタンガンを振り回して3人のヤンキーを「瞬殺」で「成敗」した比呂から
「いじめられる立場から、不当ないじめをする奴を成敗する「ヒーロー」に君もならへんか?強い気持ちを持てば誰でも「ヒーロー」になれるんやで!」
の一言でとりあえず「スパイダーマン」を目指し、翌日から「ボルダリング」を始めた。
始めて部室を訪れた際に比呂と再会を果たし、そのまま入部するに至った。現在は比呂が作った「電磁石グラブ&シューズ」や「エアー吸着パッド」を使って、鉄壁での垂直クライミングにチャレンジ中である。
「ほんまの「スパイダーマン」みたいやな!」
と喜ぶ比呂が不思議に思うのは、太の「スパイダーマン愛」は「アメリカンヒーロー」の「スパイダーマン」からなぜか「東映版スパイダーマン」(注9)に代わったところだった。
次作のスパイダーマンスーツを着て、壁登りをする太がポージングして
「地獄からの使者、スパイダーマン!」
と登場の口上を比呂がスマホで動画撮影してやる中、
「親の愛に泣く男、スパイダーマン!」
「キノコ狩りの男、スパイダーマン!」
と東映版スパイダーマンのレアな口上を自慢げに口にするのだが比呂は理解できずにいるが、比呂に対して強い憧れと尊敬の念を持っている太がかわいくて仕方がないことも「ナンバー3」に位置付けられている事情の一つである。。
余談ではあるが、太は情報工学科でのプログラミング知識を活かし、「ホワイトハッカー」として「悪徳事業者」に対して攻撃をかける「正義」活動に勤しんでいるという噂があるがそれは定かではない。
ヒーロー部4人目は、機械工学部の2年生「緑崎大樹」。幼い時に双子の弟を亡くした経験を重ねたのか、理想のヒーローは「電人ザボーガー」(注10)とその「相棒」であり「兄弟」の「大門豊」という。
バイクが大好きで、バイクに乗る「ヒーロー」はどのキャラクターも好きだという。「ザボーガー」を除けば、「劇場版 仮面ライダーOOO WONDERFUL 将軍と21のコアメタル」(注11)という「仮面ライダー」と松平健が演じる「暴れん坊将軍」のコラボ映画が好きで、飲み会になると必ず熱く語る言葉がこれである。
「暴れん坊将軍のテーマをバックに江戸の街を疾走する「仮面ライダーオーズ」のバイクと「徳川吉宗」の白馬のシーンは「新旧ヒーローコラボ」で最高ですよねー!絶対に皆さんも「平成版ザボーガー」と併せてDVD買うべきですよ!」
大樹は将来「バイクアクションスタントマン」になることを夢見てモトクロス競技とバイクの曲乗りである「エクストリーム」の練習中である。大学のキャンパスで大門豊レプリカのウエアとヘルメットでザボーガーの顔を象った自作のライトカウルとザボーガーに見立てた「赤」と「銀」に塗られたオフロードバイクでウイリーやジャックナイフなどの曲芸を皆に見せてくれるのはヒーロー部メンバーの楽しみでもある。
5人目のメンバーは女の子で基礎工学科の2年生「桃池美津恵」。科学者の父を持つ美津恵は、父の好きな「昭和版キューティーハニー」のビデオコレクションをきっかけに「平成版キューティーハニー」、「実写版映画キューティーハニー」にはまり、実写版の第1作の「巨乳女優」が演じる「如月ハニー」を理想としている。
ボリューミーな胸とキュートなヒップを持ち、日頃はピンクのショートウルフエアーに金髪ロングのウイッグをつけカチューシャにハートのついたチョーカーに白いノースリーブのワンピースに白いロングブーツの「如月ハニー」コスプレ姿の美津恵はまさに「リアルキューティーハニー」で、その姿に惚れこんだ「比呂」の説得で入部した変わり種である。
基礎工学科でいつか「空中元素固定装置」(注13)を作ることを夢見て、素材研究に没頭している。大学にある材料で「いろんなもの」を作ってくれるので、部員全員から重宝されている。
6人目の部員は副部長の青田一番の一つ下の妹で同じく建築工学科2年生の「青田月子」だ。「月子」の名前から「セーラームーン」(注14)にはまり、理想のヒーローは当然のごとく「セーラームーン」の「月野うさぎ」ではあるが、他の5人程「ヒーロー」にはこだわりは無く、兄の一番から「クラブ維持のため入部してくれ。」と頼まれたという理由で「マネージャー」的な役割を果たしている。
ツインテールの髪に白いセーラー服までは一番も許しているが、少しかがむだけでパンツが見えてしまう「超ミニスカート」には
「月子…、頼むから、そのスカートだけはやめてくれ!そんなもん、痴漢や変質者を呼び寄せてるみたいなもんやないか!いつかひどい目に遭うぞ!」
と苦言を受けるのだが、笑って聞く耳を持たない。
「比呂ちゃんが作ってくれた、「ムーンスティック」と「カレイドムーンスコープ」型の痴漢撃退ビリビリマシーンがあるから大丈夫!見られたにしてもショーツの上からの「白」の見せパンやしな。さすがに比呂ちゃんみたいに「招き猫のブルマ」はセーラー服には合えへんやろ!まあ、今は電車に乗ることもあれへんしな。ケラケラケラ。」
そして「ヒーロー部」の顧問を務めてくれているのは、工学部助教授で38歳の「母須野基弘」。
噂としてはアメリカで「地域ヒーロー」をしていたというものもあるのだが、詳細は不明のままである。本物の「元ヒーロー」が大学に来たとの「噂」を聞きつけた比呂達に頼まれて2年前から顧問を引き受けている。
理想のヒーローは口にはしないが、いつもグリーンのシャツに白いベストを着て白黒のハンチング帽をかぶっているところから「タイガー&バニー」(注15)の「ワイルドタイガー」に憧れているのだとみんなで予想している。
「パワードスーツ開発」を主研究テーマとする基弘に比呂が無茶ぶりして、
「先生、「ハンドレットパワー」(注16)見せてくださいよ!」
と強請ると、片手で愛車の大型ワゴン車のフロントバンパーをつかむと1メートル引き上げて見せられ皆を驚かせたが種明かしはしてくれていいないため、「本物のハンドレットパワー」だったとヒーロー部のメンバーは信じている。
(注9)「東映版スパイダーマン」
1978年に子供向け特撮ヒーロー番組として放送された隠れた名作とされる逸品。
複雑な権利関係の「大人の事情」で2005年発売のDVDBOXは10万円以上のプレミアムがついているものもある。バイクレーサーの山城拓也がスパイダーマンに変身し悪の組織「鉄十字団」と闘う。
最後は日本特撮ヒーローものの「お決まり」の「巨大ロボ レオパルドン」で闘うストーリーはアメリカでも大人気(※諸説あり)。
(注10)「電人ザボーガー」
1974年4月から全52話で放送された特撮ヒーローもの。
主人公「大門豊」は、亡くなった弟の細胞を元になんでも「ロボ化」できる大門豊の父親が開発した「ダイモニウム」で最強メカとして生まれ変わった「弟」の「電人ザボーガー」と共に父の仇の「シグマ」と闘う。
ザボーガーは日ごろは大門豊の愛車のバイクであるが、大門豊の「チェーンジ、ザボーガー!」の掛け声でロボットに変形する。
2011年11月には「原作」を忠実に再現したリメイク映画として前半部は「炎神戦隊ゴーオンジャー」リーダーの「ゴーオンレッド」を演じた「古原靖久」氏が大門豊の青年期を演じ、後半部はオリジナルストーリーを加えた25年後、糖尿病を患う大門豊を「板尾創路」氏が演じている。
細かいストーリーやギミックなど「これを越えるロボットヒーロー映画は無い!」と作者一押しの作品である。
映画公開前に映画館で放映される十三本ある「予告編」だけでも「大きなお友達」には10時間は楽しめる素晴らしい作品である。
(注11)「劇場版 仮面ライダーOOO WONDERFUL 将軍と21のコアメタル」
よもやの「仮面ライダー」と「暴れん坊御将軍」のコラボ映画というちびっこからおじいちゃん、おばあちゃんまで一緒に楽しめる名作。
白馬に跨る松平健が江戸の街を仮面ライダーOOOのバイクと疾走するシーンは「涙もの」の希少性。
エンディングテーマの「手をつなごう マツケン×仮面ライダーサンバ」まで全く退屈すること無し!
(注12)「実写版映画キューティーハニー」
コミック、アニメ、アニメ映画、OAVと何度となくリメイク、スピンオフ作品が昭和の時代から令和まで続く巨匠「永井豪」氏の等身大ヒーローの「超名作」!
「空中元素固定装置」を使って、変身するシーンは「男の子」だけでなく「大きなお友達」もみんな大好き。
そのアニメ世界そのままに実写化した「庵野秀明」監督の「実写版キューティーハニー」は興行的には今一つ評価されなかった、後の「アニメ実写化」に大きな影響を与えたことは間違いはない。
令和の今だからこそ皆に見てもらいたい映画である。
もちろん他の監督による「実写映画」も「秀作」であることを付け加えておく。
(注13)「空中元素固定装置」
主人公「如月ハニー」の体内に埋め込まれた「空気中の元素から何でも生成できる便利な装置」。
「永井豪」氏の常人離れした「創造力(※想像力)」が生み出した発想であり、現実世界で是非とも実現して欲しい「装置」の一つである。
(注14)「セーラームーン」
もう何も言うことは無いでしょう。
日本だけでなく海外でも、「変身を夢見る」小さな女の子、女性コスプレイヤーから「男性大人のお友達」まで「みんな大好きセーラームーン」!
最初の5人からどんどんメンバーが増えていくところは、「プリキュアシリーズ」にも受け継がれている。
「舞台セーラームーン」の最前列に並ぶ「大人のお友達(※「子連れのお父さん」ではない)」を見た時は「引いた」。
(注15)「タイガー&バニー」
今度実写化される「昭和の大人気ヒーローコミック ウイングマン」の原作者「桂正和」氏がキャラクターデザインに加わったことで「オヂサン」達にも人気の「ヒーローもの作品」。
2011年の第1期の後、11年の月日を経て第2期のアニメ放送も大人気。
架空の街をスポンサーがついたスーパーヒーローが「NEXT」と呼ばれる「能力犯罪者」を「ヒーローTV」というテレビ中継を通じて逮捕し、その活躍に応じてポイントが付くというストーリーは「漸進的(※前進的)」でいてかつ「リアル」。
スポンサー選定をチェックするだけでも楽しめる。
2015年にハリウッドで実写映画化の話題が上がったが、その後を知っている人がいたら教えてください。
(注16)「ハンドレットパワー」
主人公の「タイガー」と相棒の「ブルックス・ジュニア」が持つ「NEXT能力」で、常人の100倍のパワーを使うことができる。
当作品のなかでの「ハンドレットパワー」のネタバレについては作品後半で。
おまけ
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毎度のことながらゴーストライターに「拒否権」はナッシング(笑)。
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そんな仰々しい物じゃなく、普通の23歳の女の子です。
自らのながらスマホの自転車事故で死ぬ予定だったんだけど、ひょんなことで巻き込まれた無関係の56歳のおっちゃんが代わりに死んじゃいます。その場で万沙ちゃんは「死神」から「現世」での「懲役務」として、死んだおっちゃんと1年半の「肉体一時使用貸借契約」することになっちゃうんですねー!
元「よろずコンサルタント」の「副島大《そえじま・ひろし》」の霊を憑依させての生活が始まります。
まあ、クライアントさんの納品先が「社会派」の監督さんなんで、「ながらスマホ」、「ホストにはまる女子高生」、「ブラック企業の新卒」、「連帯保証人債務」、「賃貸住宅物件の原状回復」、「いろんな金融業者」等々、社会問題について書けるとこまで書いてみたいと思いますので「ゆるーく」お付き合いください。
今回も書き上げ前の連載になりますので「目次」無しでスタートです(笑)。
では、7月19日からよろひこー!(⋈◍>◡<◍)。✧💓
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