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ニコニココラムぼちぼちやります。
C-22 「舩阪と羽藤のつぶやき「スナイパー①」」
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C-22 「舩阪と羽藤のつぶやき「スナイパー①」」
舩阪「今日は、元陸上自衛官でミリオタの舩阪浩三と」
羽藤「元CAT(カウンター・アタック・テロリズム)社の羽藤一志がつぶやきます。テーマは「スナイパー」です。」
舩阪「羽藤さん、スナイパーと言えば自衛隊でも警察でも花形ですよねー。残念ながら、僕はM24SWS(陸自、海自、海上保安庁で使用されている狙撃銃)を持つことは無かったんですけど、羽藤さんはCATで狙撃はされてたんですか?」
羽藤「そうだね。作戦内容によっては、狙撃もしたよ。」
舩阪「えー、詳しく話を聞かせてくださいよ~!銃は何使ってたんですか?銃弾は何使ってたんですか?憧れの50口径とか撃ったことあるんですか?」
羽藤「おいおいおい、そんなにがっつかないでくれよ。みんながみんな、マニアじゃないから、まずは「スナイパー」って何?から説明しないとね。」
舩阪「えー、スナイパーって「ゴルゴ13」でみんな知ってるでしょ?「狙撃手」じゃないですか?」
羽藤「舩阪君、「スナイパー」の語源って知ってるかい?」
舩阪「ん?そう言われると、語源って考えたこと無いですねぇ。ちょっとググっていいですか?えーと、「s,n,a,i,p,e 意味」で検索!ん?動詞は「タシギを撃つ」って出てきましたよ。名刺では「タシギ」って出てますねぇ。「タシギ」って何ですか?」
羽藤「うん、まずはそこからだね。「タシギ」っていうのは、チドリ目シギ科タシギ属、体長約27センチ、翼開長は約43センチ。草の中では保護色で、和名は田んぼによくいるシギなんで「タシギ」、英名は「Snipe」だね。
骨が柔らかく、その食味は「焼き鳥の王様」って言われるんだよ。フランス料理でも使われる高級食材だよ。」
舩阪「羽藤さん、鳥の名前だっていうのはわかりましたけど、それが狙撃手の「スナイパー」とどう繋がるんですか?」
羽藤「タシギは臆病な性格で、かつ独特な逃亡時の飛行パターンから、「タシギ猟」は他の鳥類の狩猟と区別され「Snipe shooting」って呼ばれて、その狩猟が難しいタシギを上手く仕留められる優れた漁師を「スナイパー」と呼ぶようになったんだよ。」
舩阪「えー、初めて知りました。そういう由来だったんですね。いわゆる「偏差射撃」や「見越し射撃」ができる人ってことですよね。」
羽藤「そうだね、固定目標じゃなく、標的が動いている間、標的の未来位置を予測する能力も備えることが必要なんだ。」
舩阪「うん、そのセリフは「ゴルゴ」も言ってましたね。一流と二流の差はそこだって。ゴルゴはそれをM-16でやっちゃうんだからすごいですよね。」
羽藤「そうだね、漫画だからっていうのはあるんだけど、アーマライトM-16は本来狙撃に適した銃ではないからね。まあ、モデル12っていうM-16をもとにした単発の狙撃銃はあるけどね。
普通にM-16で7.62ミリ×39ミリのNATO弾だと有効射程は350メートルなんだけど、ゴルゴは500メートル超でも平気でヒットさせちゃうからね(笑)。」
舩阪「そうですよね。ゴルゴだけじゃなく、ルパンに出てくる次元、シティーハンターの冴羽、コナン君に出てくる赤井も銃の性能を超えた射撃しますもんね(笑)。
まあ、漫画では、「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX 凍える機械」くらいかな、まともな狙撃手は。」
羽藤「まあまあ、漫画だからいいじゃないか。ただ、現実世界にも漫画のキャラクター並みに凄い人がいるのも事実だからね。」
舩阪「あー、伝説の「シモ・ヘイヘ」や「クリス・カイル」ですね!羽藤さんの思う世界一のスナイパーは誰ですか?ベスト5とか聞かせてくださいよ!」
羽藤「うーん、順位をつけるのは難しいね。まず、ヒット数から行くと、舩阪君が挙げた「シモ・ヘイヘ」はぶっちぎりだよね。1939年のフィンランドとソビエトの冬戦争でのヘイヘの活躍は、この先も抜かれることはない記録だね。
まあ、ヘイヘの凄いところは、モデル1891って古い銃で、レンズの反射光を嫌ってスコープ無しってとこだね。」
舩阪「ヘイヘ最高ですよ!100日間で505人の狙撃成功ですもんね!さらにサブマシンガンで200人以上やっつけちゃってますもんね!」
羽藤「そうだね、まあ、ヘイヘだけじゃなく、あの時のフィンランド軍は驚異的に強かったね。人口で350万人のフィンランドが1億7千万人のソビエトに負けなかったんだからね。軍としても19万対45万だもんね。今のウクライナとロシア以上に不利な状況だったね、
ヘイヘも含む32名で4000名のソ連軍迎撃は「コラー河の奇跡」と呼ばれてるね。」
舩阪「はい、自衛隊学校で勉強しました。「モッティー」ですよね。「包囲戦術」!」
羽藤「そうだね。交通インフラの整っていないフィンランドの山岳地帯で先頭車両と最後尾の車両を破壊することで縦列の動きを封じれば、あとはマイナス30度の寒気がソ連軍をやっつけてくれるって作戦だね。」
舩阪「第一次大戦時の武器しか持ってないフィンランド軍は、全員が凍死した後にソ連軍の装備を奪って戦いを続けたってやつですね。
ところで羽藤さん、他のスナイパーはどうですか?」
羽藤「そうだねぇ。記録的なもので選ぶとイギリス陸軍王室騎兵隊ブルーズ・アンド・ロイヤルズのグレイグ・ハリソンだね。2009年11月にアフガニスタンのヘルアント州でタリバンの機関銃手2名を2475メートル先からの狙撃を成功させたんだ。」
舩阪「ぎょへー!2.5キロ先ですよね!.50BGMの12.7ミリNATO弾で有効射程は2000メートル、.408チェイタックでも2300メートルじゃないですか?
それが2500メートルって届くんですか?」
羽藤「計算上、初速936m/sが255m/sまで落ちて弾着まで6秒。まあ、気象条件が良くって、動きが少ない機関銃手だから当たったんだろうけど、凄いことだね。
ちなみに使用した銃はL115A3だよ。」
舩阪「あー、「一方その頃スナイパー女子高生は」で萌ぴっぴが使ってたモデル115ですね!」
羽藤「ん?舩阪君、「萌ぴっぴ」ってだれ?」
舩阪「あー、気にしないでください!モデル115、123センチ、6.9キロ。マグナム弾使用のボルトアクションですよね。」
羽藤「そうだね、長距離狙撃用の名品だね。ちなみにこの記録は、2017年6月23日にカナダ軍の特殊部隊がISISの戦闘員を3540メートル先から狙撃に成功したって発表があるまでの世界記録だね。
狙撃手の名前が公表されてる点が私の評価の対象だね。」
舩阪「カナダ軍の3540メートルっていうのも強烈ですね!?いったいこれはなんの銃での記録なんですか?」
羽藤「この時の使用銃は、マクミランのライフル銃「TAC-50」だよ。」
舩阪「TAC-50キターっ!!対物ライフルとして使われるアリゾナ州のマクミラン・ファイアアームズ・マニュファクチャリングの名品ですねー!バレットのモデル82と並んで男の夢ですよねー!
50口径!「でかいことはいいことだ!」ってやつですよねー!」
羽藤「うーん、TAC-50はともかく、バレットのモデル82は私はごめんだな。15キロの銃を担いで動くだけでもう大変だった思い出しかないよ。」
舩阪「そりゃ、そうですよね。それに12.7ミリの弾入れたら20キロ超えちゃいますもんね。安易な考えですみません。あー、もう3000文字!羽藤さん、続きは別でおねがいしまーす!」
続く
舩阪「今日は、元陸上自衛官でミリオタの舩阪浩三と」
羽藤「元CAT(カウンター・アタック・テロリズム)社の羽藤一志がつぶやきます。テーマは「スナイパー」です。」
舩阪「羽藤さん、スナイパーと言えば自衛隊でも警察でも花形ですよねー。残念ながら、僕はM24SWS(陸自、海自、海上保安庁で使用されている狙撃銃)を持つことは無かったんですけど、羽藤さんはCATで狙撃はされてたんですか?」
羽藤「そうだね。作戦内容によっては、狙撃もしたよ。」
舩阪「えー、詳しく話を聞かせてくださいよ~!銃は何使ってたんですか?銃弾は何使ってたんですか?憧れの50口径とか撃ったことあるんですか?」
羽藤「おいおいおい、そんなにがっつかないでくれよ。みんながみんな、マニアじゃないから、まずは「スナイパー」って何?から説明しないとね。」
舩阪「えー、スナイパーって「ゴルゴ13」でみんな知ってるでしょ?「狙撃手」じゃないですか?」
羽藤「舩阪君、「スナイパー」の語源って知ってるかい?」
舩阪「ん?そう言われると、語源って考えたこと無いですねぇ。ちょっとググっていいですか?えーと、「s,n,a,i,p,e 意味」で検索!ん?動詞は「タシギを撃つ」って出てきましたよ。名刺では「タシギ」って出てますねぇ。「タシギ」って何ですか?」
羽藤「うん、まずはそこからだね。「タシギ」っていうのは、チドリ目シギ科タシギ属、体長約27センチ、翼開長は約43センチ。草の中では保護色で、和名は田んぼによくいるシギなんで「タシギ」、英名は「Snipe」だね。
骨が柔らかく、その食味は「焼き鳥の王様」って言われるんだよ。フランス料理でも使われる高級食材だよ。」
舩阪「羽藤さん、鳥の名前だっていうのはわかりましたけど、それが狙撃手の「スナイパー」とどう繋がるんですか?」
羽藤「タシギは臆病な性格で、かつ独特な逃亡時の飛行パターンから、「タシギ猟」は他の鳥類の狩猟と区別され「Snipe shooting」って呼ばれて、その狩猟が難しいタシギを上手く仕留められる優れた漁師を「スナイパー」と呼ぶようになったんだよ。」
舩阪「えー、初めて知りました。そういう由来だったんですね。いわゆる「偏差射撃」や「見越し射撃」ができる人ってことですよね。」
羽藤「そうだね、固定目標じゃなく、標的が動いている間、標的の未来位置を予測する能力も備えることが必要なんだ。」
舩阪「うん、そのセリフは「ゴルゴ」も言ってましたね。一流と二流の差はそこだって。ゴルゴはそれをM-16でやっちゃうんだからすごいですよね。」
羽藤「そうだね、漫画だからっていうのはあるんだけど、アーマライトM-16は本来狙撃に適した銃ではないからね。まあ、モデル12っていうM-16をもとにした単発の狙撃銃はあるけどね。
普通にM-16で7.62ミリ×39ミリのNATO弾だと有効射程は350メートルなんだけど、ゴルゴは500メートル超でも平気でヒットさせちゃうからね(笑)。」
舩阪「そうですよね。ゴルゴだけじゃなく、ルパンに出てくる次元、シティーハンターの冴羽、コナン君に出てくる赤井も銃の性能を超えた射撃しますもんね(笑)。
まあ、漫画では、「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX 凍える機械」くらいかな、まともな狙撃手は。」
羽藤「まあまあ、漫画だからいいじゃないか。ただ、現実世界にも漫画のキャラクター並みに凄い人がいるのも事実だからね。」
舩阪「あー、伝説の「シモ・ヘイヘ」や「クリス・カイル」ですね!羽藤さんの思う世界一のスナイパーは誰ですか?ベスト5とか聞かせてくださいよ!」
羽藤「うーん、順位をつけるのは難しいね。まず、ヒット数から行くと、舩阪君が挙げた「シモ・ヘイヘ」はぶっちぎりだよね。1939年のフィンランドとソビエトの冬戦争でのヘイヘの活躍は、この先も抜かれることはない記録だね。
まあ、ヘイヘの凄いところは、モデル1891って古い銃で、レンズの反射光を嫌ってスコープ無しってとこだね。」
舩阪「ヘイヘ最高ですよ!100日間で505人の狙撃成功ですもんね!さらにサブマシンガンで200人以上やっつけちゃってますもんね!」
羽藤「そうだね、まあ、ヘイヘだけじゃなく、あの時のフィンランド軍は驚異的に強かったね。人口で350万人のフィンランドが1億7千万人のソビエトに負けなかったんだからね。軍としても19万対45万だもんね。今のウクライナとロシア以上に不利な状況だったね、
ヘイヘも含む32名で4000名のソ連軍迎撃は「コラー河の奇跡」と呼ばれてるね。」
舩阪「はい、自衛隊学校で勉強しました。「モッティー」ですよね。「包囲戦術」!」
羽藤「そうだね。交通インフラの整っていないフィンランドの山岳地帯で先頭車両と最後尾の車両を破壊することで縦列の動きを封じれば、あとはマイナス30度の寒気がソ連軍をやっつけてくれるって作戦だね。」
舩阪「第一次大戦時の武器しか持ってないフィンランド軍は、全員が凍死した後にソ連軍の装備を奪って戦いを続けたってやつですね。
ところで羽藤さん、他のスナイパーはどうですか?」
羽藤「そうだねぇ。記録的なもので選ぶとイギリス陸軍王室騎兵隊ブルーズ・アンド・ロイヤルズのグレイグ・ハリソンだね。2009年11月にアフガニスタンのヘルアント州でタリバンの機関銃手2名を2475メートル先からの狙撃を成功させたんだ。」
舩阪「ぎょへー!2.5キロ先ですよね!.50BGMの12.7ミリNATO弾で有効射程は2000メートル、.408チェイタックでも2300メートルじゃないですか?
それが2500メートルって届くんですか?」
羽藤「計算上、初速936m/sが255m/sまで落ちて弾着まで6秒。まあ、気象条件が良くって、動きが少ない機関銃手だから当たったんだろうけど、凄いことだね。
ちなみに使用した銃はL115A3だよ。」
舩阪「あー、「一方その頃スナイパー女子高生は」で萌ぴっぴが使ってたモデル115ですね!」
羽藤「ん?舩阪君、「萌ぴっぴ」ってだれ?」
舩阪「あー、気にしないでください!モデル115、123センチ、6.9キロ。マグナム弾使用のボルトアクションですよね。」
羽藤「そうだね、長距離狙撃用の名品だね。ちなみにこの記録は、2017年6月23日にカナダ軍の特殊部隊がISISの戦闘員を3540メートル先から狙撃に成功したって発表があるまでの世界記録だね。
狙撃手の名前が公表されてる点が私の評価の対象だね。」
舩阪「カナダ軍の3540メートルっていうのも強烈ですね!?いったいこれはなんの銃での記録なんですか?」
羽藤「この時の使用銃は、マクミランのライフル銃「TAC-50」だよ。」
舩阪「TAC-50キターっ!!対物ライフルとして使われるアリゾナ州のマクミラン・ファイアアームズ・マニュファクチャリングの名品ですねー!バレットのモデル82と並んで男の夢ですよねー!
50口径!「でかいことはいいことだ!」ってやつですよねー!」
羽藤「うーん、TAC-50はともかく、バレットのモデル82は私はごめんだな。15キロの銃を担いで動くだけでもう大変だった思い出しかないよ。」
舩阪「そりゃ、そうですよね。それに12.7ミリの弾入れたら20キロ超えちゃいますもんね。安易な考えですみません。あー、もう3000文字!羽藤さん、続きは別でおねがいしまーす!」
続く
応援ありがとうございます!
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