70 / 83
第6話 復讐は密のように甘かった
復讐は蜂蜜のように甘かった 10ページ目
しおりを挟む
私……管君に酷いこと言っちゃったかな。
謝らないとダメだよね、でないと管君に悪いもの。
きっと私のために動いて──って、なんで管君はそこまでしてくれたんだろ? ま、まさか……いやいやいや、そんなことありえないよ。管君が私のことを、す、好き、だなんて。
ま、待って、なんで照れるのよ私! 別に期待なんてしてないし、そもそも管君は私のタイプじゃ──ないはずよね。そうよ、だからあんまり気にしちゃダメなのよっ。
「そうだったのね、悪かったわよ、その……ごめんなさい……」
「わかってくれてよかったです。それに、これは僕が勝手にやったことですから、誤解されても仕方ありませんよ」
今日はやけに素直じゃないの。
あれ? 奈乃ちゃんがニヤニヤしてるってことは──やっぱり管君が何をしてたのか、全部知ってたのね。くっ、知ってた上であたかも想定外のようなことを言うなんて……。悪女に隙なんてまったくなかったよ。
きっと私の反応を見て楽しんでるに違いないね。
「それでは朱音先輩、引導を渡しに行きましょうか」
「ふぇっ!? 引導ってどこに……」
「もちろん、理事長室に決まってますよー」
想像の世界にいた私は一瞬ドキッとするも、投票の結果を伝えにリベンジャーズは魔女の住まう部屋──すなわち、理事長室へと向かっていった。
──コンコン。
「リベンジャーズです。理事長、結果が出ましたので、報告に来ました」
「開いてるから勝手に入るがよい」
『失礼します』
理事長室って初めて入ったけど、こんなに怪しいモノばかりなのかな。というかこれって、ツンデレ道場に全部あったモノじゃないのっ。あれは全部、理事長の趣味だったのね。
それに、加地先生も一緒にいるじゃない。怪しげな置き物たちに気を取られて、気づくのが遅くなったよ。だけど、もうすぐあの顔を見なくなるって思うと、嬉しさで心が弾けそうだね。
「理事長、それとついでに加地先生」
「俺はついでかよ……」
「投票の結果、お二人のクビが決まりましたので、伝えにきました」
ん? なんだか様子がおかしいよ。
余裕があるというか、まるで結果すら気にしてないような──。
「その必要はないぞ。お主らには悪いのだが、あの校則は無効にさせてもらうぞ」
「そんなこと許されるわけが──」
「この学園はワシのモノじゃ。だからのぉ、ワシの言うことは絶対なのじゃよ」
「だって、この学園は生徒会もとい、リベンジャーズに権限が与えられてるはずでしょう!」
そうよ、この学園は生徒の自立が方針のひとつだもん。
だからこそ、リベンジャーズに権限を与えてるし、メンバーも生徒たちが慎重に選んでいるのにっ。
謝らないとダメだよね、でないと管君に悪いもの。
きっと私のために動いて──って、なんで管君はそこまでしてくれたんだろ? ま、まさか……いやいやいや、そんなことありえないよ。管君が私のことを、す、好き、だなんて。
ま、待って、なんで照れるのよ私! 別に期待なんてしてないし、そもそも管君は私のタイプじゃ──ないはずよね。そうよ、だからあんまり気にしちゃダメなのよっ。
「そうだったのね、悪かったわよ、その……ごめんなさい……」
「わかってくれてよかったです。それに、これは僕が勝手にやったことですから、誤解されても仕方ありませんよ」
今日はやけに素直じゃないの。
あれ? 奈乃ちゃんがニヤニヤしてるってことは──やっぱり管君が何をしてたのか、全部知ってたのね。くっ、知ってた上であたかも想定外のようなことを言うなんて……。悪女に隙なんてまったくなかったよ。
きっと私の反応を見て楽しんでるに違いないね。
「それでは朱音先輩、引導を渡しに行きましょうか」
「ふぇっ!? 引導ってどこに……」
「もちろん、理事長室に決まってますよー」
想像の世界にいた私は一瞬ドキッとするも、投票の結果を伝えにリベンジャーズは魔女の住まう部屋──すなわち、理事長室へと向かっていった。
──コンコン。
「リベンジャーズです。理事長、結果が出ましたので、報告に来ました」
「開いてるから勝手に入るがよい」
『失礼します』
理事長室って初めて入ったけど、こんなに怪しいモノばかりなのかな。というかこれって、ツンデレ道場に全部あったモノじゃないのっ。あれは全部、理事長の趣味だったのね。
それに、加地先生も一緒にいるじゃない。怪しげな置き物たちに気を取られて、気づくのが遅くなったよ。だけど、もうすぐあの顔を見なくなるって思うと、嬉しさで心が弾けそうだね。
「理事長、それとついでに加地先生」
「俺はついでかよ……」
「投票の結果、お二人のクビが決まりましたので、伝えにきました」
ん? なんだか様子がおかしいよ。
余裕があるというか、まるで結果すら気にしてないような──。
「その必要はないぞ。お主らには悪いのだが、あの校則は無効にさせてもらうぞ」
「そんなこと許されるわけが──」
「この学園はワシのモノじゃ。だからのぉ、ワシの言うことは絶対なのじゃよ」
「だって、この学園は生徒会もとい、リベンジャーズに権限が与えられてるはずでしょう!」
そうよ、この学園は生徒の自立が方針のひとつだもん。
だからこそ、リベンジャーズに権限を与えてるし、メンバーも生徒たちが慎重に選んでいるのにっ。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説

Color4
dupi94
青春
高校一年生の岡本行雄は、自分のすべてから目を背けるほどの事故から始まった悲惨な中学時代を経て、新たなスタートを心待ちにしていた。すべてが順調に始まったと思ったそのとき、彼は教室に懐かしい顔ぶれを見つけました。全員が異なる挨拶をしており、何が起こったのかについての記憶がまだ残っています。ユキオは、前に進みたいなら、まず自分の過去と向き合わなければならないことを知っていました。新しい友達の助けを借りて、彼は幼なじみとの間の壊れた絆を修復するプロセスを開始しました。


僕とやっちゃん
山中聡士
青春
高校2年生の浅野タケシは、クラスで浮いた存在。彼がひそかに思いを寄せるのは、クラスの誰もが憧れるキョウちゃんこと、坂本京香だ。
ある日、タケシは同じくクラスで浮いた存在の内田靖子、通称やっちゃんに「キョウちゃんのこと、好きなんでしょ?」と声をかけられる。
読書好きのタケシとやっちゃんは、たちまち意気投合。
やっちゃんとの出会いをきっかけに、タケシの日常は変わり始める。
これは、ちょっと変わった高校生たちの、ちょっと変わった青春物語。


三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!
佐々木雄太
青春
四月——
新たに高校生になった有村敦也。
二つ隣町の高校に通う事になったのだが、
そこでは、予想外の出来事が起こった。
本来、いるはずのない同じ歳の三人の姉が、同じ教室にいた。
長女・唯【ゆい】
次女・里菜【りな】
三女・咲弥【さや】
この三人の姉に甘やかされる敦也にとって、
高校デビューするはずだった、初日。
敦也の高校三年間は、地獄の運命へと導かれるのであった。
カクヨム・小説家になろうでも好評連載中!

坊主の誓い
S.H.L
青春
新任教師・高橋真由子は、生徒たちと共に挑む野球部設立の道で、かけがえのない絆と覚悟を手に入れていく。試合に勝てば坊主になるという約束を交わした真由子は、生徒たちの成長を見守りながら、自らも変わり始める。試合で勝利を掴んだその先に待つのは、髪を失うことで得る新たな自分。坊主という覚悟が、教師と生徒の絆をさらに深め、彼らの未来への新たな一歩を導く。青春の汗と涙、そして覚悟を描く感動の物語。
ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる