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第5話 真剣な話には笑いがつきもの
真剣な話には笑いがつきもの 8ページ目
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「そうそう、陽琥君が好きなタイプはツンデレと真逆で、私のような才色兼備な女性なんですからっ。そ、れ、に、胸も残念ではありませんし」
「だ、誰の胸が洗濯板ですって! ちょっと控えめなだけだけなのよっ」
「い、いえ、そこまでは言ってませんけど……」
「むぅ、いいもんいいもん、胸ですべてが決まるわけじゃないんだからっ。もぅ、校内恋愛禁止を校則に組み込んでいいよねっ」
あの魔性の女もそうだったけど、そんなに胸が大切なのかな。人間、見た目よりも中身だと思うんだけどなー。それにしても、いくらツンデレ嫌いだからといって、何も胸のことまで言う必要ないじゃない。いくら温厚な私でも、こればかりは腸が煮えくり返るほど怒ってるんだからねっ。
「朱音会長、サキはもちろん賛成だよー。学生たるもの、恋愛はアニメやラノベに没頭すべき、と昔の偉い人が言ってたもん」
こんな荒みそうな心に癒しのロリ。
可愛すぎて怒りが浄化されますよね。
「あ、あの、早紀先輩、そんな話は聞いたことないんだけどっ」
「ふぇっ!? だって、『少年よ、大衆誌を心に刻みつけなさい』って有名な言葉があったもん。大衆誌って、今で言うアニメやラノベのことでしょー?」
「なんか、色々と間違っているんですけど。深くはつっこまないでおきます。では、この件を校則に組み込むということで。リアコン王子、ちゃーんと、議事録に書いておいてよねっ」
これで残りはあとひとつ。
ようやくよ、ようやくここまで辿り着けたの。
残りは今さっき浮かんだ案を校則に組み込めば……待ちに待った復讐の始まりよ。長い、本当に長かったのよ。私が受けた屈辱と推しへの恨み──必ずや晴らしてみせますからっ。
「さてと、不適切な学園関係者の処遇についてですけど、そもそも、学園は生徒ファーストであるはずなのに、実際には教師ガチャという問題があるのよっ。ですから、それを回避するために、生徒たちから教師たちへの圧力が必要だと思ってるの。もちろん、生徒たちの投票によって処罰するかは決定されますけど」
「確かに一理ありますねー。あわない先生と何年も一緒にいたくないですし、むしろ、教師が生徒に合わせて欲しいですよねー」
「その気持ちサキもわかるー。授業とか先生のペースで進められても、全然ついていけないんだもんー」
「質問ある人って言われても、陰キャとかは手を挙げられないかな。ボクは陰キャじゃないけど、周りからそんな話が聞こえてきたよ」
これは、いつになく出だし好調です。
やはり、誰しもが教師という生きモノに不満を持っているのね。
これなら、誰も反対することなく──。
「西園寺会長、僕は絶対に反対ですからっ」
忘れてましたよ、そうね、管君は何かと私に反対するもんね。まるで私の存在を全否定してるみたい。でも、そのくせにさぁ、私の写真を見ようとしたり、ホント意味わかんないっ。
ものすごく腹が立つけど、理由ぐらい聞いてあげようかな。まったく、寛大なツンデレ生徒会長に感謝しなさいよね。
「だ、誰の胸が洗濯板ですって! ちょっと控えめなだけだけなのよっ」
「い、いえ、そこまでは言ってませんけど……」
「むぅ、いいもんいいもん、胸ですべてが決まるわけじゃないんだからっ。もぅ、校内恋愛禁止を校則に組み込んでいいよねっ」
あの魔性の女もそうだったけど、そんなに胸が大切なのかな。人間、見た目よりも中身だと思うんだけどなー。それにしても、いくらツンデレ嫌いだからといって、何も胸のことまで言う必要ないじゃない。いくら温厚な私でも、こればかりは腸が煮えくり返るほど怒ってるんだからねっ。
「朱音会長、サキはもちろん賛成だよー。学生たるもの、恋愛はアニメやラノベに没頭すべき、と昔の偉い人が言ってたもん」
こんな荒みそうな心に癒しのロリ。
可愛すぎて怒りが浄化されますよね。
「あ、あの、早紀先輩、そんな話は聞いたことないんだけどっ」
「ふぇっ!? だって、『少年よ、大衆誌を心に刻みつけなさい』って有名な言葉があったもん。大衆誌って、今で言うアニメやラノベのことでしょー?」
「なんか、色々と間違っているんですけど。深くはつっこまないでおきます。では、この件を校則に組み込むということで。リアコン王子、ちゃーんと、議事録に書いておいてよねっ」
これで残りはあとひとつ。
ようやくよ、ようやくここまで辿り着けたの。
残りは今さっき浮かんだ案を校則に組み込めば……待ちに待った復讐の始まりよ。長い、本当に長かったのよ。私が受けた屈辱と推しへの恨み──必ずや晴らしてみせますからっ。
「さてと、不適切な学園関係者の処遇についてですけど、そもそも、学園は生徒ファーストであるはずなのに、実際には教師ガチャという問題があるのよっ。ですから、それを回避するために、生徒たちから教師たちへの圧力が必要だと思ってるの。もちろん、生徒たちの投票によって処罰するかは決定されますけど」
「確かに一理ありますねー。あわない先生と何年も一緒にいたくないですし、むしろ、教師が生徒に合わせて欲しいですよねー」
「その気持ちサキもわかるー。授業とか先生のペースで進められても、全然ついていけないんだもんー」
「質問ある人って言われても、陰キャとかは手を挙げられないかな。ボクは陰キャじゃないけど、周りからそんな話が聞こえてきたよ」
これは、いつになく出だし好調です。
やはり、誰しもが教師という生きモノに不満を持っているのね。
これなら、誰も反対することなく──。
「西園寺会長、僕は絶対に反対ですからっ」
忘れてましたよ、そうね、管君は何かと私に反対するもんね。まるで私の存在を全否定してるみたい。でも、そのくせにさぁ、私の写真を見ようとしたり、ホント意味わかんないっ。
ものすごく腹が立つけど、理由ぐらい聞いてあげようかな。まったく、寛大なツンデレ生徒会長に感謝しなさいよね。
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