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第5話 真剣な話には笑いがつきもの
真剣な話には笑いがつきもの 7ページ目
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「──コホン。まずは校内恋愛禁止についてなんだけど、恋愛という鎖に囚われるかことなく、色んな人と仲良くして欲しい。そういう意図がこの校則には含まれてるのよ」
「でも西園寺会長、そんなことしなくても、仲良くしてる人はいると思いますよ」
「シャラーーーーーープッ。いいですか、リアコン王子。私が目指すのは、未知なる人との出会いなのよ。色んな人が集まるこの学園で、親愛という新しい愛のカタチを築くの。そうすれば、その人の今まで知りえなかった新しい一面が発見できるんだからっ」
「つまり、ボクの会長はこう言いたいだね。『恋愛の禁止ではなく、親愛に置き換えることでアオハルを楽しもう』、と」
「ちがーーーーーーわないか。そうよ、葵ちゃんの言う通りだよっ」
「ふふふふふ、ボクと会長は以心伝心だから」
葵ちゃん、その笑顔なんか怖いよ。
変なオーラさえ出てなければ、普通の笑い顔なのに……。
「し、しかしですね、西園寺会長。校内恋愛を禁止だなんて、僕だけではなく、多くの生徒が反発すると──」
「んー? リアコン王子は好きな人がいるんですかー? だから、反対してるんですよねー。そっか、それなら仕方ありませんねー。今この場でそれが誰か言ってくくれば、私も反対にまわる、かもしれないよー」
うわ、真っ黒奈乃ちゃんの登場だよ。
あの顔、絶対に楽しんでるよね。
というか、間違いなく管君の弱みを握ろうとしてるし。
「ぼ、僕はそんな理由で反対なんて──」
「ふーん、それじゃ、リアコン王子はやっぱりロリにしか興味がない。ということですかー?」
「そ、それは違います。僕がロリ好きなわけないですからっ。だって、僕が好きなのは──って、何を言わせるつもりですかぁぁぁぁぁぁ」
「ちっ、流されなかった。それに、生徒の反発はないと思いますよー。そこは、私が脅し──コホン、説得しますからー」
奈乃ちゃん、脅しって言いかけたよね……。
それだけ生徒たちの弱みを知ってるのね。
恐ろしいよ、学園の真の支配者はきっと奈乃ちゃんだよ。
あれ、ということは、選挙のときに言ってたのって、弱みを使って投票させるから問題ないってことよね。
そっか、だから、演説にも姿を見せなかったのね。ここまで悪女の力を使いこなすなんて、奈乃ちゃんにしかできないよ。
そっか、だから、演説にも姿を見せなかったのね。ここまで悪女の力を使いこなすなんて、奈乃ちゃんにしかできないよ。
「へぇー、リアコン王子にも好きな人がいるんだねー。その相手が誰なのか、ボクは俄然興味が湧いてきたよ」
「落ち着いてくださいよ、来栖先輩」
「ボクはいたって冷静だよ? そ、れ、で、その相手ってまさか──」
「ち、違います、僕は朱音会長なんて好きじゃありませんからっ。前にも言ったでしょ、タイプじゃないって」
「ボクは会長とはひと言も言ってないんだけど」
「ぐっ、そ、それは、来栖先輩がそう言うだろうと思ってですよ」
「ふぅーん、まっ、それでいいけど。どうせ会長はボクだけのモノなんだし」
むっ、そこまで否定されると腹が立ちますね。
べ、別に管君に好かれたいわけじゃないのよ。でも──って、なんで顔を真っ赤にしてるんですかっ。
あれじゃまるで──ううん、違う、これは私の思い過ごしよ。だいたい、管君は私のタイプなんかじゃないし。そうよ、あんなロリコンしか興味ない年上男性なんて……。
「でも西園寺会長、そんなことしなくても、仲良くしてる人はいると思いますよ」
「シャラーーーーーープッ。いいですか、リアコン王子。私が目指すのは、未知なる人との出会いなのよ。色んな人が集まるこの学園で、親愛という新しい愛のカタチを築くの。そうすれば、その人の今まで知りえなかった新しい一面が発見できるんだからっ」
「つまり、ボクの会長はこう言いたいだね。『恋愛の禁止ではなく、親愛に置き換えることでアオハルを楽しもう』、と」
「ちがーーーーーーわないか。そうよ、葵ちゃんの言う通りだよっ」
「ふふふふふ、ボクと会長は以心伝心だから」
葵ちゃん、その笑顔なんか怖いよ。
変なオーラさえ出てなければ、普通の笑い顔なのに……。
「し、しかしですね、西園寺会長。校内恋愛を禁止だなんて、僕だけではなく、多くの生徒が反発すると──」
「んー? リアコン王子は好きな人がいるんですかー? だから、反対してるんですよねー。そっか、それなら仕方ありませんねー。今この場でそれが誰か言ってくくれば、私も反対にまわる、かもしれないよー」
うわ、真っ黒奈乃ちゃんの登場だよ。
あの顔、絶対に楽しんでるよね。
というか、間違いなく管君の弱みを握ろうとしてるし。
「ぼ、僕はそんな理由で反対なんて──」
「ふーん、それじゃ、リアコン王子はやっぱりロリにしか興味がない。ということですかー?」
「そ、それは違います。僕がロリ好きなわけないですからっ。だって、僕が好きなのは──って、何を言わせるつもりですかぁぁぁぁぁぁ」
「ちっ、流されなかった。それに、生徒の反発はないと思いますよー。そこは、私が脅し──コホン、説得しますからー」
奈乃ちゃん、脅しって言いかけたよね……。
それだけ生徒たちの弱みを知ってるのね。
恐ろしいよ、学園の真の支配者はきっと奈乃ちゃんだよ。
あれ、ということは、選挙のときに言ってたのって、弱みを使って投票させるから問題ないってことよね。
そっか、だから、演説にも姿を見せなかったのね。ここまで悪女の力を使いこなすなんて、奈乃ちゃんにしかできないよ。
そっか、だから、演説にも姿を見せなかったのね。ここまで悪女の力を使いこなすなんて、奈乃ちゃんにしかできないよ。
「へぇー、リアコン王子にも好きな人がいるんだねー。その相手が誰なのか、ボクは俄然興味が湧いてきたよ」
「落ち着いてくださいよ、来栖先輩」
「ボクはいたって冷静だよ? そ、れ、で、その相手ってまさか──」
「ち、違います、僕は朱音会長なんて好きじゃありませんからっ。前にも言ったでしょ、タイプじゃないって」
「ボクは会長とはひと言も言ってないんだけど」
「ぐっ、そ、それは、来栖先輩がそう言うだろうと思ってですよ」
「ふぅーん、まっ、それでいいけど。どうせ会長はボクだけのモノなんだし」
むっ、そこまで否定されると腹が立ちますね。
べ、別に管君に好かれたいわけじゃないのよ。でも──って、なんで顔を真っ赤にしてるんですかっ。
あれじゃまるで──ううん、違う、これは私の思い過ごしよ。だいたい、管君は私のタイプなんかじゃないし。そうよ、あんなロリコンしか興味ない年上男性なんて……。
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