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第5話 真剣な話には笑いがつきもの
真剣な話には笑いがつきもの 6ページ目
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「その冷たさこそがボクへのツンデレということだね」
「デレてなーーーーーーいっ。それよりも、就任演説前に決めたい校則があるから、会議を始めますよっ」
「そういえば、明日でしたよねー。毎年の恒例なのか、そこで新しい校則の発表をするんですよねー」
「なのちゃん一年生なのに、よく知ってるのだー」
「噂になるぐらい有名な話ですからねー。それで朱音先輩、決めたい校則って、いったいなんですかー?」
「私が決めたい校則はふたつよ。それはね──」
一.校内恋愛の禁止。
二.不適切な学園関係者(生徒を除く)への処罰。
「そんな、これじゃ会長との愛を育めなくなるよ」
「そこは育む予定がないですからっ」
「西園寺会長、それぞれの理由を教えてもらえますか?」
「いつの間に復活したのよ、リアコン王子……」
「僕はリアコン王子じゃなーーーーーーい」
思ったよりも復活が早かったかな。
別に気絶してたわけじゃないから、当然といえば当然ですね。
それに、少しは会議に協力してもらわないと困るし。
ホント、管君ってばハーレム気取りで、まったく会議に集中しないんだから。だいたい、男の人ってどうしてハーレムに──って、こんなこと考えてる場合じゃないね。この思考はパンドラの箱へゴーよ。
よし、気持ちも切り替えたし、本腰入れて会議を先に進めないと、就任演説に間に合わなくなっちゃう。
「なかなか大胆な校則ですね。これはとくダネとして一面に掲載しないと。ツンデレのくせに考える脳みそがあっただなんて、私、初めて知りましたよ」
「発表前には絶対ダメだからっ。というか、『ツンデレのくせに』ってどういうことよっ。だいたい、ツンデレハラスメントはダメに決まってるじゃないの。ストップ・ザ・ツンハラ!」
「えー、ツンデレってさ、私の中ではそんなイメージなんだけどー?」
ひどい、まるでツンデレが脳内お花畑のような言い方。
どうやら、本物のツンデレを知らないみたいだね。人生を損してるどころか、可哀想すぎて同情しちゃうよ。だからといって、綾崎さんへの敵意が無くなるわけではないですけど。
「それは偽りのツンデレにすぎないのよ。本物というのは──っと、アナタにそこまで教える義理はありませんね。そんなことより、なんであの校則を追加するのか、理由を説明しますね」
「ちゃんと理由があったんですねー」
「奈乃ちゃんまでひどいよっ。私だって、やるときはやるんだからねっ」
「ですよねー、朱音先輩もやるときはやりますからー。例えば、黒歴史を消そうと、こっそり誰かのスマホをいじろうとしたりとかねー。あっ、例えばの話ですよ、例えばの──」
「──ギクッ。そ、そうね、例えばの話だもんね」
はわわわ、まるで奈乃ちゃんに心を覗かれてるみたいだよ。はっ、まさか、スマホを見える位置に置いたのも、奈乃ちゃんの罠だというのね。
くっ、二重の罠を張るだなんて、さすが悪女の極みというところね。あの孔明でさえ、奈乃ちゃんには勝てないかもしれないよ。いや、待って、もしかして、孔明の転生した姿が奈乃ちゃんというわけね。
なーんてこと、アニメやラノベじゃあるまいし、リアルで起こるわけないか。
「デレてなーーーーーーいっ。それよりも、就任演説前に決めたい校則があるから、会議を始めますよっ」
「そういえば、明日でしたよねー。毎年の恒例なのか、そこで新しい校則の発表をするんですよねー」
「なのちゃん一年生なのに、よく知ってるのだー」
「噂になるぐらい有名な話ですからねー。それで朱音先輩、決めたい校則って、いったいなんですかー?」
「私が決めたい校則はふたつよ。それはね──」
一.校内恋愛の禁止。
二.不適切な学園関係者(生徒を除く)への処罰。
「そんな、これじゃ会長との愛を育めなくなるよ」
「そこは育む予定がないですからっ」
「西園寺会長、それぞれの理由を教えてもらえますか?」
「いつの間に復活したのよ、リアコン王子……」
「僕はリアコン王子じゃなーーーーーーい」
思ったよりも復活が早かったかな。
別に気絶してたわけじゃないから、当然といえば当然ですね。
それに、少しは会議に協力してもらわないと困るし。
ホント、管君ってばハーレム気取りで、まったく会議に集中しないんだから。だいたい、男の人ってどうしてハーレムに──って、こんなこと考えてる場合じゃないね。この思考はパンドラの箱へゴーよ。
よし、気持ちも切り替えたし、本腰入れて会議を先に進めないと、就任演説に間に合わなくなっちゃう。
「なかなか大胆な校則ですね。これはとくダネとして一面に掲載しないと。ツンデレのくせに考える脳みそがあっただなんて、私、初めて知りましたよ」
「発表前には絶対ダメだからっ。というか、『ツンデレのくせに』ってどういうことよっ。だいたい、ツンデレハラスメントはダメに決まってるじゃないの。ストップ・ザ・ツンハラ!」
「えー、ツンデレってさ、私の中ではそんなイメージなんだけどー?」
ひどい、まるでツンデレが脳内お花畑のような言い方。
どうやら、本物のツンデレを知らないみたいだね。人生を損してるどころか、可哀想すぎて同情しちゃうよ。だからといって、綾崎さんへの敵意が無くなるわけではないですけど。
「それは偽りのツンデレにすぎないのよ。本物というのは──っと、アナタにそこまで教える義理はありませんね。そんなことより、なんであの校則を追加するのか、理由を説明しますね」
「ちゃんと理由があったんですねー」
「奈乃ちゃんまでひどいよっ。私だって、やるときはやるんだからねっ」
「ですよねー、朱音先輩もやるときはやりますからー。例えば、黒歴史を消そうと、こっそり誰かのスマホをいじろうとしたりとかねー。あっ、例えばの話ですよ、例えばの──」
「──ギクッ。そ、そうね、例えばの話だもんね」
はわわわ、まるで奈乃ちゃんに心を覗かれてるみたいだよ。はっ、まさか、スマホを見える位置に置いたのも、奈乃ちゃんの罠だというのね。
くっ、二重の罠を張るだなんて、さすが悪女の極みというところね。あの孔明でさえ、奈乃ちゃんには勝てないかもしれないよ。いや、待って、もしかして、孔明の転生した姿が奈乃ちゃんというわけね。
なーんてこと、アニメやラノベじゃあるまいし、リアルで起こるわけないか。
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