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第4話 生徒会役員は個性が強い
生徒会役員は個性が強い 13ページ目
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「来栖先輩、お、落ち着いてください。だいたい、会長は僕のタイプじゃ──」
「会長の魅力がわからないなんて、スガ君の目は腐りきってるね。やっぱり、年齢とともに視力が低下してるってことなのかな」
「ぐはっ、だから僕は十六歳なんですってばぁぁぁぁ」
予定通り管君は撃沈しましたね。ふふふ、これで、私の心を乱す者はいなくなりました。少し気になるのは、管君を膝枕してるエセお嬢様の姿。なんで膝枕なんてするのよ、あれじゃまるで──ううん、気にしちゃダメよ朱音、ここは復讐のためスルーするのよ。
でも、腹黒系悪女だからもとい、菜乃ちゃんみたいに、私の頭ではすぐに名案が浮かばない。こうなったら、最終奥義『みんなで考えよう』作戦を発動しますか。
「──コホン。満場一致で『停学と退学の廃止』は決定なんだけど、それに変わるペナルティとか何かないかなっ?」
「はーい、サキから名案があるのだー」
「それはマジメな案ですよね? 迷案とかいうオチはないですよね、早紀先輩」
「迷案とかひどいよー。そんなこと言うと、サキ泣いちゃうんだからっ」
心に罪悪感を刻みつける魔法の瞳。
その潤んだ瞳は反則です。そんな目で見つめられたら──すべてを許しちゃいそうになるよ。くっ、これが真なるロリパワーなのね。ツンデレの地位を脅かす脅威となるに違いない。
でも、この可愛さには勝てませんからぁぁぁぁぁぁ。
「ごめんなさい。あまりにも、ロリ──いえ、早紀先輩の顔が可愛すぎるのが原因なんですよ」
「ぶぅー、褒めたってそう簡単には許さな──」
「お詫びに飴ちゃんあげますね?」
「わーい、朱音会長だいすきー」
あぁ、飴を舐める姿もたまりません、思わずヨダレが出そうになります。
これぞ究極の癒しと言っても過言じゃないですね。
だって、ずっと眺めていられるんだからっ。
「そっか、会長はロリ好きなんだね」
「ひっ!? べ、別にそういうわけじゃ……」
「大丈夫、大丈夫だから安心して。どんな会長でもボクは受け入れるから。でも……ロリがいるからには、ボクが会長の一番になれない。だから、校則に『ロリ抹殺計画』を入れるのをボクは提案するよ」
「葵ちゃん、それは笑顔で言うことじゃないからっ」
「そっか、真剣味が足りなかったね」
「そういう問題じゃないからぁぁぁぁぁぁ」
葵ちゃんの凶悪度がアップしてるし、これは復讐の前に何か対策しないと、私の貞操が大ピンチだよ。なんとかしてこの純潔を守るために、校則で葵ちゃんの暴走を止めないとね。
よし、それなら新しい議題を──。
「あのね、私、思ったんだけど、学生たるもの学業を疎かにしてはいけないと思うの。だから、これを校則に入れたらいいかなって」
「そうですねー。確かにそれも大事だと思います。だけどー、その前にペナルティの話はどこへ消えたんですかー?」
「あっ……。べ、別に忘れてたわけじゃないのよっ。みんなを少し試しただけ、なんだから」
「じーっ、朱音先輩は責任転嫁するのが趣味っと。大切なことはきちんと記録に残しておきませんとねー」
「奈乃ちゃん、ノートに書くのは──」
「いえ、書いてるのは議事録ですよ。頭固すぎ君がサボってますからー」
「それはダメぇぇぇぇぇぇ。管君、早く起きてっ! 奈乃ちゃんから議事録を奪うのよっ」
黒歴史を議事録に刻んではいけない。
その想いから、私は膝枕している綾崎さんを押しのけ、管君を現実世界へ引き戻そうとする。肩を激しく揺らし続けること数分、私の努力が実を結び、管君は無事に異世界から帰還してくれた。
「会長の魅力がわからないなんて、スガ君の目は腐りきってるね。やっぱり、年齢とともに視力が低下してるってことなのかな」
「ぐはっ、だから僕は十六歳なんですってばぁぁぁぁ」
予定通り管君は撃沈しましたね。ふふふ、これで、私の心を乱す者はいなくなりました。少し気になるのは、管君を膝枕してるエセお嬢様の姿。なんで膝枕なんてするのよ、あれじゃまるで──ううん、気にしちゃダメよ朱音、ここは復讐のためスルーするのよ。
でも、腹黒系悪女だからもとい、菜乃ちゃんみたいに、私の頭ではすぐに名案が浮かばない。こうなったら、最終奥義『みんなで考えよう』作戦を発動しますか。
「──コホン。満場一致で『停学と退学の廃止』は決定なんだけど、それに変わるペナルティとか何かないかなっ?」
「はーい、サキから名案があるのだー」
「それはマジメな案ですよね? 迷案とかいうオチはないですよね、早紀先輩」
「迷案とかひどいよー。そんなこと言うと、サキ泣いちゃうんだからっ」
心に罪悪感を刻みつける魔法の瞳。
その潤んだ瞳は反則です。そんな目で見つめられたら──すべてを許しちゃいそうになるよ。くっ、これが真なるロリパワーなのね。ツンデレの地位を脅かす脅威となるに違いない。
でも、この可愛さには勝てませんからぁぁぁぁぁぁ。
「ごめんなさい。あまりにも、ロリ──いえ、早紀先輩の顔が可愛すぎるのが原因なんですよ」
「ぶぅー、褒めたってそう簡単には許さな──」
「お詫びに飴ちゃんあげますね?」
「わーい、朱音会長だいすきー」
あぁ、飴を舐める姿もたまりません、思わずヨダレが出そうになります。
これぞ究極の癒しと言っても過言じゃないですね。
だって、ずっと眺めていられるんだからっ。
「そっか、会長はロリ好きなんだね」
「ひっ!? べ、別にそういうわけじゃ……」
「大丈夫、大丈夫だから安心して。どんな会長でもボクは受け入れるから。でも……ロリがいるからには、ボクが会長の一番になれない。だから、校則に『ロリ抹殺計画』を入れるのをボクは提案するよ」
「葵ちゃん、それは笑顔で言うことじゃないからっ」
「そっか、真剣味が足りなかったね」
「そういう問題じゃないからぁぁぁぁぁぁ」
葵ちゃんの凶悪度がアップしてるし、これは復讐の前に何か対策しないと、私の貞操が大ピンチだよ。なんとかしてこの純潔を守るために、校則で葵ちゃんの暴走を止めないとね。
よし、それなら新しい議題を──。
「あのね、私、思ったんだけど、学生たるもの学業を疎かにしてはいけないと思うの。だから、これを校則に入れたらいいかなって」
「そうですねー。確かにそれも大事だと思います。だけどー、その前にペナルティの話はどこへ消えたんですかー?」
「あっ……。べ、別に忘れてたわけじゃないのよっ。みんなを少し試しただけ、なんだから」
「じーっ、朱音先輩は責任転嫁するのが趣味っと。大切なことはきちんと記録に残しておきませんとねー」
「奈乃ちゃん、ノートに書くのは──」
「いえ、書いてるのは議事録ですよ。頭固すぎ君がサボってますからー」
「それはダメぇぇぇぇぇぇ。管君、早く起きてっ! 奈乃ちゃんから議事録を奪うのよっ」
黒歴史を議事録に刻んではいけない。
その想いから、私は膝枕している綾崎さんを押しのけ、管君を現実世界へ引き戻そうとする。肩を激しく揺らし続けること数分、私の努力が実を結び、管君は無事に異世界から帰還してくれた。
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