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第4話 生徒会役員は個性が強い
生徒会役員は個性が強い 9ページ目
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「え、えっと……。そ、その、わかったよ、わかりましたよー。ちゃんと賛成しますからー」
よし、これで生徒会改めリベンジャーズなに決定ね。
でも、異性へのツンデレは久しぶりだから緊張したよ。
って、みんなの顔が少し変な気がするよ……。
奈乃ちゃんは何かメモしてるし、早紀先輩はニヤニヤしてるし、葵ちゃんにいたっては管君を鋭く睨んでるし。
「スガ君、どうして顔が真っ赤なのかな。ボ、ク、の、会長に手を出したら、絶対に許さないからね。だいたい、二十五を超えてる人が未成年に手を出すのは犯罪だよ? 少しでも不審な動きをしたら、即通報するからね?」
「ちがーーーーーーう。僕の年齢は二十五歳を超えてないからぁぁぁぁぁぁ。本当に十六歳なんですぅぅぅぅぅぅ」
「ボクは絶対に信じない。たとえ、役所の記録がそうであろうと、スガ君が年齢詐称してるのは変わらないから」
「そんなこと、してないのにぃぃぃぃぃぃ」
生徒会室──いえ、リベンジャーズルームに管君の叫び声が響き渡る。いつの間にか夕陽が窓から差し込み、下校を知らせるチャイムが私たちに帰り支度をさせた。
今日の顔合わせでわかったのは、ここに普通の人などいないということ。個性溢れるメンバーではあるけど、私の口元は自然と笑みがこぼれていた。
なんだか、思ってたより居心地がいいよね。
この出会いを大切にしながら、復讐も完璧にできればベストなんだけど。
「奈乃ちゃん、早く帰ろうよー。今日は推しのイベントがあるんだよー」
「そうだねー。それじゃ、頭固すぎ君、最後の戸締りお願いねー」
床に崩れ落ちている管君を放ったらかし、私たちはリベンジャーズルームをあとにした。
翌日の放課後──。
「みんな、リベンジャーズの活動時間だよっ。今日も学園のため、有意義な議題を用意してるんだからっ。って、あの、アナタはいったいどちら様でしょうか?」
いるはずのない六人目が私の視界に入る。
艶やかな長い黒髪はどこかのお嬢様のように見え、どことなく気品が漂う綺麗な少女。現実世界に存在しないほど魅力的なオーラを放っていた。
「初めましてー、私は二年の綾崎凛っていいますっ。よろしくお願いしますねー」
「こ、こちらこそよろしく──って、そうじゃなくてですねっ!」
なんなのこの子は……。綾崎さんって言ってましたよね、どうしてリベンジャーズルームにいるのよ。それに、管君にベッタリしすぎじゃないのっ! べ、別に私はどうでもいいんだけどさ、あの距離じゃ管君が邪魔かなって思っただけ、だよ。
「あー、なんで私がここにいるかだよね。実は私……新聞部の部長をやっているんだ。それで、新しい生徒会を取材しに来たってわけなんだよ」
「取材ですか……。そ、それくらいなら許してあげますよっ。で、でも、少し管君にくっつきすぎじゃないですかっ?」
「えー、もしかして、会長と陽琥君は恋人同士だったりするんですかー?」
「そんなこと、天地がひっくり返ってもありえませんよっ」
「そうですかー、それなら陽琥君にベッタリしててもいいですよねー? あっ、そうそう、私ね、実はツンデレが大っ嫌いなんです」
は? 何よいきなり……。このクイーン・オブ・ツンデレに宣戦布告とはいい度胸じゃないの。別に管君のことはどうでもいいんだけど、ツンデレを否定するなんて法律が許しても、この私が許すもんですかっ。
よし、これで生徒会改めリベンジャーズなに決定ね。
でも、異性へのツンデレは久しぶりだから緊張したよ。
って、みんなの顔が少し変な気がするよ……。
奈乃ちゃんは何かメモしてるし、早紀先輩はニヤニヤしてるし、葵ちゃんにいたっては管君を鋭く睨んでるし。
「スガ君、どうして顔が真っ赤なのかな。ボ、ク、の、会長に手を出したら、絶対に許さないからね。だいたい、二十五を超えてる人が未成年に手を出すのは犯罪だよ? 少しでも不審な動きをしたら、即通報するからね?」
「ちがーーーーーーう。僕の年齢は二十五歳を超えてないからぁぁぁぁぁぁ。本当に十六歳なんですぅぅぅぅぅぅ」
「ボクは絶対に信じない。たとえ、役所の記録がそうであろうと、スガ君が年齢詐称してるのは変わらないから」
「そんなこと、してないのにぃぃぃぃぃぃ」
生徒会室──いえ、リベンジャーズルームに管君の叫び声が響き渡る。いつの間にか夕陽が窓から差し込み、下校を知らせるチャイムが私たちに帰り支度をさせた。
今日の顔合わせでわかったのは、ここに普通の人などいないということ。個性溢れるメンバーではあるけど、私の口元は自然と笑みがこぼれていた。
なんだか、思ってたより居心地がいいよね。
この出会いを大切にしながら、復讐も完璧にできればベストなんだけど。
「奈乃ちゃん、早く帰ろうよー。今日は推しのイベントがあるんだよー」
「そうだねー。それじゃ、頭固すぎ君、最後の戸締りお願いねー」
床に崩れ落ちている管君を放ったらかし、私たちはリベンジャーズルームをあとにした。
翌日の放課後──。
「みんな、リベンジャーズの活動時間だよっ。今日も学園のため、有意義な議題を用意してるんだからっ。って、あの、アナタはいったいどちら様でしょうか?」
いるはずのない六人目が私の視界に入る。
艶やかな長い黒髪はどこかのお嬢様のように見え、どことなく気品が漂う綺麗な少女。現実世界に存在しないほど魅力的なオーラを放っていた。
「初めましてー、私は二年の綾崎凛っていいますっ。よろしくお願いしますねー」
「こ、こちらこそよろしく──って、そうじゃなくてですねっ!」
なんなのこの子は……。綾崎さんって言ってましたよね、どうしてリベンジャーズルームにいるのよ。それに、管君にベッタリしすぎじゃないのっ! べ、別に私はどうでもいいんだけどさ、あの距離じゃ管君が邪魔かなって思っただけ、だよ。
「あー、なんで私がここにいるかだよね。実は私……新聞部の部長をやっているんだ。それで、新しい生徒会を取材しに来たってわけなんだよ」
「取材ですか……。そ、それくらいなら許してあげますよっ。で、でも、少し管君にくっつきすぎじゃないですかっ?」
「えー、もしかして、会長と陽琥君は恋人同士だったりするんですかー?」
「そんなこと、天地がひっくり返ってもありえませんよっ」
「そうですかー、それなら陽琥君にベッタリしててもいいですよねー? あっ、そうそう、私ね、実はツンデレが大っ嫌いなんです」
は? 何よいきなり……。このクイーン・オブ・ツンデレに宣戦布告とはいい度胸じゃないの。別に管君のことはどうでもいいんだけど、ツンデレを否定するなんて法律が許しても、この私が許すもんですかっ。
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