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第3話 生徒会選挙はツンデレで
生徒会選挙はツンデレで 13ページ目
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「長らくお待たせしましたー。結果の発表と参りたいと思いますー」
いよいよ結果発表だねっ。
このドキドキ感は──きっと拓馬に告白したときと同じだと思う。だって、結果がどうなるかわからない、という不安は一緒だからね。
「まず会計に当選したのは──一年生の神崎奈乃さん、支持率45%、二年生の来栖葵さん、支持率43%に決まりました。他の候補者を寄せつけない圧倒的勝利ですね」
さすが奈乃さんですね。気になるのはあの僅差──きっと、絶対そうなるように、操作した気がするよ。
うぅ、だんだん緊張してきたぁぁぁぁぁぁ。
次はどの役員が発表されるんだろ。
「続きまして、書記と副会長を発表します。書記は一年生の管陽琥君、支持率57%、副会長は三年生の三須早紀さん、支持率75%に決まりです。そしてー、メインディッシュの生徒会長は──」
えっ、どこからともなく、急にドラムの音が鳴り響いてるし。
この突発的な演出で、私の心臓は今にも飛び出しそうなんだけどっ。
「第58代金坂学園生徒会長は、なんと、そう、まさかの、一年生の西園寺朱音さんです。支持率は脅威の100%という、歴代最高ポイントを獲得です。改めて大きな拍手をお願いします!」
えっ、う、うそ……本当に私が、生徒会長になったの……?
夢、なんかじゃないよね。
異世界でもないよね、本当に現実世界で起きたこと、なんだよね。
「負けたわよ、西園寺さん。わたくし、あの演説を聞いて、涙が止まらなくて……」
「舞星さん……」
「あまりにも不憫な高校生活に同情してしまい、ついうっかりアナタに入れてしまったの。でも、後悔はしてないわ。だってわたくしには……この巨乳という最大武器があるのですからね」
感動じゃなくて不憫すぎて泣いてたのね。
照れてるような気がするけど、この際どうでもいいや。
そっか、私、本当に生徒会長となったんだね。
興奮冷めやまぬまま、旧役員からの引き継ぎを数時間で終えると、私はまっすぐ家に戻っていく。新役員との顔合わせは後日、だけど、私の頭には『生徒会長』という言葉が占有していた。
いよいよ結果発表だねっ。
このドキドキ感は──きっと拓馬に告白したときと同じだと思う。だって、結果がどうなるかわからない、という不安は一緒だからね。
「まず会計に当選したのは──一年生の神崎奈乃さん、支持率45%、二年生の来栖葵さん、支持率43%に決まりました。他の候補者を寄せつけない圧倒的勝利ですね」
さすが奈乃さんですね。気になるのはあの僅差──きっと、絶対そうなるように、操作した気がするよ。
うぅ、だんだん緊張してきたぁぁぁぁぁぁ。
次はどの役員が発表されるんだろ。
「続きまして、書記と副会長を発表します。書記は一年生の管陽琥君、支持率57%、副会長は三年生の三須早紀さん、支持率75%に決まりです。そしてー、メインディッシュの生徒会長は──」
えっ、どこからともなく、急にドラムの音が鳴り響いてるし。
この突発的な演出で、私の心臓は今にも飛び出しそうなんだけどっ。
「第58代金坂学園生徒会長は、なんと、そう、まさかの、一年生の西園寺朱音さんです。支持率は脅威の100%という、歴代最高ポイントを獲得です。改めて大きな拍手をお願いします!」
えっ、う、うそ……本当に私が、生徒会長になったの……?
夢、なんかじゃないよね。
異世界でもないよね、本当に現実世界で起きたこと、なんだよね。
「負けたわよ、西園寺さん。わたくし、あの演説を聞いて、涙が止まらなくて……」
「舞星さん……」
「あまりにも不憫な高校生活に同情してしまい、ついうっかりアナタに入れてしまったの。でも、後悔はしてないわ。だってわたくしには……この巨乳という最大武器があるのですからね」
感動じゃなくて不憫すぎて泣いてたのね。
照れてるような気がするけど、この際どうでもいいや。
そっか、私、本当に生徒会長となったんだね。
興奮冷めやまぬまま、旧役員からの引き継ぎを数時間で終えると、私はまっすぐ家に戻っていく。新役員との顔合わせは後日、だけど、私の頭には『生徒会長』という言葉が占有していた。
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