27 / 83
第3話 生徒会選挙はツンデレで
生徒会選挙はツンデレで 5ページ目
しおりを挟む
『今回立候補した西園寺朱音です。この学園に君臨すべきは、陰キャの気持ちがわかる私しかいません。陰キャという属性を卒業し、今では立派な貧乳ツンデレ。そう、底辺しか知らない元陰キャの私だからこそ、この学園をよくできるのです。陰キャにも明るい学園生活を、これこそが、元陰キャで現貧乳ツンデレの掲げる理想の学園なのです』
ふがーっ、これのどこが演説なのよ。
誰がどう見ても、私をディスってるだけじゃないっ。
しかも、陰キャって何度言わせるつもりよ。おまけに貧乳ツンデレとか……。
こんなこと言えるわけないでしょーっ。
って、まだ続きがあるのね。どれどれ──。
『なんてことは、口が裂けても言ってはいけません』
だったら最初から書かなくていいじゃないっ。まったく、自分で自分の悪口を言うとか、私にはM属性なんてないんだからっ。思わずスマホを叩きつけるところだったじゃない!
それで、本当は何を話せばいいんだろ。まだまだ続くみたいね。
『私が生徒会長へ立候補した西園寺朱音よ。べ、別に生徒会長とかにはまったく興味がないのよ(ここは照れる感じ)。か、勘違いしないでよねっ。みんなの役に立ちたいって、ほんの少しだけ思ったの。本当にそれだけ、なんだから(重要なデレポイント)。で、でも、私が当選したら、ツンデレブームを巻き起こしたいって、思っているの。だから、私に投票して欲しいなっ(目薬で潤んだ瞳を演出)』
さっきよりはマシですけど、演技の指定があるのね。と言いますか、クイーン・オブ・ツンデレの私に死角はないよ。それよりも気になるのは──最後の『目薬で潤んだ瞳』ってどうすればいいの。
まさか、演説中に仕込むってことなのっ。
それはいくらなんでも不自然すぎるでしょ。
でも、事前に目薬をさしたら、最後まで持つわけないし……。
はっ、わかった、私、どうすればいいのかわかったよ。
空を見上げるフリして、目薬をさせばいいんだ。
今日の私は冴えまくりだねっ。
問題解決でスッキリし、今日の私の予定はベッドインダイブを残すのみ。そしてこのまま夢の世界へと──あっ、目覚まし時計をセットするの忘れてました。明日こそは寝坊せずに登校しないとね。
愛用の目覚まし時計と予備の目覚まし時計をセットし、私は今度こそ夢の中へ旅立ったの。
これなら、どんなにいい夢を見ていようと、必ず現実世界へ連れ戻してくれると信じて……。
ふがーっ、これのどこが演説なのよ。
誰がどう見ても、私をディスってるだけじゃないっ。
しかも、陰キャって何度言わせるつもりよ。おまけに貧乳ツンデレとか……。
こんなこと言えるわけないでしょーっ。
って、まだ続きがあるのね。どれどれ──。
『なんてことは、口が裂けても言ってはいけません』
だったら最初から書かなくていいじゃないっ。まったく、自分で自分の悪口を言うとか、私にはM属性なんてないんだからっ。思わずスマホを叩きつけるところだったじゃない!
それで、本当は何を話せばいいんだろ。まだまだ続くみたいね。
『私が生徒会長へ立候補した西園寺朱音よ。べ、別に生徒会長とかにはまったく興味がないのよ(ここは照れる感じ)。か、勘違いしないでよねっ。みんなの役に立ちたいって、ほんの少しだけ思ったの。本当にそれだけ、なんだから(重要なデレポイント)。で、でも、私が当選したら、ツンデレブームを巻き起こしたいって、思っているの。だから、私に投票して欲しいなっ(目薬で潤んだ瞳を演出)』
さっきよりはマシですけど、演技の指定があるのね。と言いますか、クイーン・オブ・ツンデレの私に死角はないよ。それよりも気になるのは──最後の『目薬で潤んだ瞳』ってどうすればいいの。
まさか、演説中に仕込むってことなのっ。
それはいくらなんでも不自然すぎるでしょ。
でも、事前に目薬をさしたら、最後まで持つわけないし……。
はっ、わかった、私、どうすればいいのかわかったよ。
空を見上げるフリして、目薬をさせばいいんだ。
今日の私は冴えまくりだねっ。
問題解決でスッキリし、今日の私の予定はベッドインダイブを残すのみ。そしてこのまま夢の世界へと──あっ、目覚まし時計をセットするの忘れてました。明日こそは寝坊せずに登校しないとね。
愛用の目覚まし時計と予備の目覚まし時計をセットし、私は今度こそ夢の中へ旅立ったの。
これなら、どんなにいい夢を見ていようと、必ず現実世界へ連れ戻してくれると信じて……。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
ひょっとしてHEAVEN !?
シェリンカ
青春
【第13回ドリーム小説大賞奨励賞受賞】
三年つきあった彼氏に、ある日突然ふられた
おかげで唯一の取り柄(?)だった成績がガタ落ち……
たいして面白味もない中途半端なこの進学校で、私の居場所っていったいどこだろう
手をさし伸べてくれたのは――学園一のイケメン王子だった!
「今すぐ俺と一緒に来て」って……どういうこと!?
恋と友情と青春の学園生徒会物語――開幕!
何故か超絶美少女に嫌われる日常
やまたけ
青春
K市内一と言われる超絶美少女の高校三年生柊美久。そして同じ高校三年生の武智悠斗は、何故か彼女に絡まれ疎まれる。何をしたのか覚えがないが、とにかく何かと文句を言われる毎日。だが、それでも彼女に歯向かえない事情があるようで……。疋田美里という、主人公がバイト先で知り合った可愛い女子高生。彼女の存在がより一層、この物語を複雑化させていくようで。
しょっぱなヒロインから嫌われるという、ちょっとひねくれた恋愛小説。
善意一〇〇%の金髪ギャル~彼女を交通事故から救ったら感謝とか同情とか罪悪感を抱えられ俺にかまってくるようになりました~
みずがめ
青春
高校入学前、俺は車に撥ねられそうになっている女性を助けた。そこまではよかったけど、代わりに俺が交通事故に遭ってしまい入院するはめになった。
入学式当日。未だに入院中の俺は高校生活のスタートダッシュに失敗したと落ち込む。
そこへ現れたのは縁もゆかりもないと思っていた金髪ギャルであった。しかし彼女こそ俺が事故から助けた少女だったのだ。
「助けてくれた、お礼……したいし」
苦手な金髪ギャルだろうが、恥じらう乙女の前に健全な男子が逆らえるわけがなかった。
こうして始まった俺と金髪ギャルの関係は、なんやかんやあって(本編にて)ハッピーエンドへと向かっていくのであった。
表紙絵は、あっきコタロウさんのフリーイラストです。

私の隣は、心が見えない男の子
舟渡あさひ
青春
人の心を五感で感じ取れる少女、人見一透。
隣の席の男子は九十九くん。一透は彼の心が上手く読み取れない。
二人はこの春から、同じクラスの高校生。
一透は九十九くんの心の様子が気になって、彼の観察を始めることにしました。
きっと彼が、私の求める答えを持っている。そう信じて。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
【完結】カワイイ子猫のつくり方
龍野ゆうき
青春
子猫を助けようとして樹から落下。それだけでも災難なのに、あれ?気が付いたら私…猫になってる!?そんな自分(猫)に手を差し伸べてくれたのは天敵のアイツだった。
無愛想毒舌眼鏡男と獣化主人公の間に生まれる恋?ちょっぴりファンタジーなラブコメ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる