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第2話 復讐の下準備と悪女な後輩
復讐の下準備と悪女な後輩 13ページ目
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「あのー、販売用ってことは、誰かに売るつもりだったんですか? しかも、加工までするなんて。だいたい、消すって約束だったでしょー!」
ふっ、これで勝利は私のモノね。
今まで好き放題やられてたけど、これで主導権は私へ転がってくるのよ。これでやっと先輩としての威厳が……。
「確かに約束したんですけどー、こんなにも可愛く撮れてるので、消すのはもったいないと思ったんですよー。それにデジタルなら、脱貧乳で新たな朱音先輩を発見できるかなって」
「えっ、そ、そうね。モデルがいいから、可愛く見えるのは仕方がない、かな。ま、まぁ、これくらいの加工なら許しますよ。で、でも、誰かに売るのは恥ずかしいから、ダメ、だよ」
「さすが朱音先輩です、寛大な心を持っていて尊敬しちゃいます。それでは、私個人で楽しむだけにしますねー」
そうよね、可愛く撮れてるなら、消すのはもったいないよね。それに、寛大な心を持ってるなんて言われたら、怒るに怒れないよ。
ここは優しいツンデレ系先輩として、イメージを定着させよう。
うん、それがベストだねっ。
「奈乃さんだけなら許しますよ。今度こそ約束は守ってよねっ」
「もちろんですー。ちゃんとスマホに転送してから、パソコンから完全消去しますから。部長さんもそれでお願いしますね」
「はいっ、奈乃様の仰せのままに」
パソコン部の部長さんって三年生だよね。それなのに下僕と化してるし。上下関係崩壊してても、部長さんが幸せそうならいいのかな。
本物のポスターは、可愛さこそ巫女装束に劣るものの、とても高校生が作ったとは思えないほどの出来栄え。これなら生徒会長の座は確実に手に入る。
私は勝ちを確信しながら、奈乃さんと一緒に生徒会の承認を貰いにいった。
「承認もすんなり終わったよ。これも奈乃さんのおかげかな」
「基準を満たしていれば、承認はすぐ終わりますからねー。あとは校内に貼るだけです」
「時間的に貼るのは放課後だね。って、奈乃さんのポスターは……。いえ、聞かないでおきます」
「学習しましたね、朱音先輩」
「あははは。ここ数日で、奈乃さんがどういう人かわかったからね。それに、私は奈乃さんに心から感謝してるんだからっ」
気のせいかな、奈乃さんの顔が少し赤いような。
そんなわけないか、だってあの腹黒い奈乃さんが、これぐらいで照れるわけないもんね。
心に湧いた疑問を押し込め、私は奈乃さんと自分たちのクラスへ全力疾走で戻っていく。
だって、話し込みすぎて予鈴が鳴っちゃったから……。
放課後になると、私と奈乃さんは二手に別れポスターを張り出した。枚数はさほどなく、何もトラブルがなければ、すぐに終わる量。開始から三十分と経たずに、私の担当分は残り一枚となった。
あと一枚で終わりかなー。やっぱり二人だと早いよね。
って、向こうから歩いてくるのは確か──うん、間違いない、噂に聞く魔性の巨乳女ね。
ふっ、これで勝利は私のモノね。
今まで好き放題やられてたけど、これで主導権は私へ転がってくるのよ。これでやっと先輩としての威厳が……。
「確かに約束したんですけどー、こんなにも可愛く撮れてるので、消すのはもったいないと思ったんですよー。それにデジタルなら、脱貧乳で新たな朱音先輩を発見できるかなって」
「えっ、そ、そうね。モデルがいいから、可愛く見えるのは仕方がない、かな。ま、まぁ、これくらいの加工なら許しますよ。で、でも、誰かに売るのは恥ずかしいから、ダメ、だよ」
「さすが朱音先輩です、寛大な心を持っていて尊敬しちゃいます。それでは、私個人で楽しむだけにしますねー」
そうよね、可愛く撮れてるなら、消すのはもったいないよね。それに、寛大な心を持ってるなんて言われたら、怒るに怒れないよ。
ここは優しいツンデレ系先輩として、イメージを定着させよう。
うん、それがベストだねっ。
「奈乃さんだけなら許しますよ。今度こそ約束は守ってよねっ」
「もちろんですー。ちゃんとスマホに転送してから、パソコンから完全消去しますから。部長さんもそれでお願いしますね」
「はいっ、奈乃様の仰せのままに」
パソコン部の部長さんって三年生だよね。それなのに下僕と化してるし。上下関係崩壊してても、部長さんが幸せそうならいいのかな。
本物のポスターは、可愛さこそ巫女装束に劣るものの、とても高校生が作ったとは思えないほどの出来栄え。これなら生徒会長の座は確実に手に入る。
私は勝ちを確信しながら、奈乃さんと一緒に生徒会の承認を貰いにいった。
「承認もすんなり終わったよ。これも奈乃さんのおかげかな」
「基準を満たしていれば、承認はすぐ終わりますからねー。あとは校内に貼るだけです」
「時間的に貼るのは放課後だね。って、奈乃さんのポスターは……。いえ、聞かないでおきます」
「学習しましたね、朱音先輩」
「あははは。ここ数日で、奈乃さんがどういう人かわかったからね。それに、私は奈乃さんに心から感謝してるんだからっ」
気のせいかな、奈乃さんの顔が少し赤いような。
そんなわけないか、だってあの腹黒い奈乃さんが、これぐらいで照れるわけないもんね。
心に湧いた疑問を押し込め、私は奈乃さんと自分たちのクラスへ全力疾走で戻っていく。
だって、話し込みすぎて予鈴が鳴っちゃったから……。
放課後になると、私と奈乃さんは二手に別れポスターを張り出した。枚数はさほどなく、何もトラブルがなければ、すぐに終わる量。開始から三十分と経たずに、私の担当分は残り一枚となった。
あと一枚で終わりかなー。やっぱり二人だと早いよね。
って、向こうから歩いてくるのは確か──うん、間違いない、噂に聞く魔性の巨乳女ね。
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