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第2話 復讐の下準備と悪女な後輩
復讐の下準備と悪女な後輩 1ページ目
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運命の告白の日──。
緊張なんかしてないもん。このドキドキは、鷺ノ宮君との甘い時間を妄想してなんだからね。
でも、手紙で呼び出したけど、ちゃんと来てくれるか少し不安。
ダメよ、そんな弱気なこと考えちゃダメなんだから。このツンデレがあれば、すべて私の思い通りとなるのよ。だって私は『クイーン・オブ・ツンデレ』なのだから。
「待たせたな、それで、大切な話っていったい……」
「そんなこともわからないなんて、鈍感の極みね。まったく、乙女心も知らないなんて。で、でもね、そんな鈍感な鷺ノ宮君だから、私は好きになれたんだよ。か、勘違いしないでねっ、私はただ、鷺ノ宮君と付き合いたいだけ、なんだから……」
「こ、これは──噂に聞く本物のツンデレ。しかも貧乳とか、超俺好みじゃん。いいぜ、今日から俺と付き合おう」
こうして私は幸せな高校生活を手に入れた。はずだったのに……。
何よ、たった一ヶ月で別れるだなんて。私の苦労はいったい……。挙句の果てに、あの担任までバカにしてくるし、この恨み絶対に忘れてなるものか。必ず復讐してやるんだからね。
でも、復讐と言ってもどうすれば……。そうか、マスターおなつが言ってたわね。この学園の生徒会長は特権があるって。今に見てなさいよ、必ずやこの恨みたっぷり利息つきで返してあげるんだからねっ。
こうして私は、近々行われる生徒会選挙に、生徒会長として立候補を決めた。必ずや、このツンデレで生徒会長に君臨し、二人への復讐を果たすために。
まずは会長への立候補からよね。用紙に名前を書いてっと──。
あとはこれを提出すれば準備は完了です。
それと、手伝ってくれそうな人を探さなければなりません。
どこかに、手伝ってくれそうな人とかいないかなぁ。
職員室へ用紙を提出するついでに、私は手伝ってくれそうな人を探していた。もちろん、こんなことを頼める友だちなど、私にいるわけがない。
結局誰も見つからず、そのまま職員室へ辿り着いてしまった。このままだと、ひとりで選挙を戦わないといけない。そんなことを考えながら、職員室のドアに手をかけたの。
そしたら、同時にドアを掴む手が私の瞳にハッキリと映った。その手が誰のモノかと思い、ゆっくり横を振り向くと──。
私の瞳が捉えたのは、人形のような可愛さの少女。
銀髪ボブヘアーが可愛さをさらにアップさせている。
歳は多分私より下かな、だって、初々しさがまだ残ってるからね。
「あっ、ごめんなさい。って、その紙はひょっとして──」
「こちらこそ、ごめんなさい。えっと、私は一年生で神崎奈乃と言います。先輩のご察し通り、立候補用紙を届けに来ました」
か、可愛いすぎる。
なんて健気で礼儀正しいんだろ。
こんな可愛い後輩がいたなんて知らなかったよ。
これは人生を大損した気分だね。
緊張なんかしてないもん。このドキドキは、鷺ノ宮君との甘い時間を妄想してなんだからね。
でも、手紙で呼び出したけど、ちゃんと来てくれるか少し不安。
ダメよ、そんな弱気なこと考えちゃダメなんだから。このツンデレがあれば、すべて私の思い通りとなるのよ。だって私は『クイーン・オブ・ツンデレ』なのだから。
「待たせたな、それで、大切な話っていったい……」
「そんなこともわからないなんて、鈍感の極みね。まったく、乙女心も知らないなんて。で、でもね、そんな鈍感な鷺ノ宮君だから、私は好きになれたんだよ。か、勘違いしないでねっ、私はただ、鷺ノ宮君と付き合いたいだけ、なんだから……」
「こ、これは──噂に聞く本物のツンデレ。しかも貧乳とか、超俺好みじゃん。いいぜ、今日から俺と付き合おう」
こうして私は幸せな高校生活を手に入れた。はずだったのに……。
何よ、たった一ヶ月で別れるだなんて。私の苦労はいったい……。挙句の果てに、あの担任までバカにしてくるし、この恨み絶対に忘れてなるものか。必ず復讐してやるんだからね。
でも、復讐と言ってもどうすれば……。そうか、マスターおなつが言ってたわね。この学園の生徒会長は特権があるって。今に見てなさいよ、必ずやこの恨みたっぷり利息つきで返してあげるんだからねっ。
こうして私は、近々行われる生徒会選挙に、生徒会長として立候補を決めた。必ずや、このツンデレで生徒会長に君臨し、二人への復讐を果たすために。
まずは会長への立候補からよね。用紙に名前を書いてっと──。
あとはこれを提出すれば準備は完了です。
それと、手伝ってくれそうな人を探さなければなりません。
どこかに、手伝ってくれそうな人とかいないかなぁ。
職員室へ用紙を提出するついでに、私は手伝ってくれそうな人を探していた。もちろん、こんなことを頼める友だちなど、私にいるわけがない。
結局誰も見つからず、そのまま職員室へ辿り着いてしまった。このままだと、ひとりで選挙を戦わないといけない。そんなことを考えながら、職員室のドアに手をかけたの。
そしたら、同時にドアを掴む手が私の瞳にハッキリと映った。その手が誰のモノかと思い、ゆっくり横を振り向くと──。
私の瞳が捉えたのは、人形のような可愛さの少女。
銀髪ボブヘアーが可愛さをさらにアップさせている。
歳は多分私より下かな、だって、初々しさがまだ残ってるからね。
「あっ、ごめんなさい。って、その紙はひょっとして──」
「こちらこそ、ごめんなさい。えっと、私は一年生で神崎奈乃と言います。先輩のご察し通り、立候補用紙を届けに来ました」
か、可愛いすぎる。
なんて健気で礼儀正しいんだろ。
こんな可愛い後輩がいたなんて知らなかったよ。
これは人生を大損した気分だね。
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