37 / 135
第一章 高校二年生編
第37話 青木颯太は応援したい
しおりを挟む
「虎徹、パス」
「おう」
声をかけると人と人との隙間を縫って、ボールが手元にくる。
それを受け取った俺はドリブルをしながらゴールに近づき、一気にゴールを決めた。
「ナイス!」
「おっし」
俺は虎徹と勢い良くハイタッチをする。
点差を広げて優位に立ち、相手は意気消沈していた。
「虎徹ー、颯太ー……」
若葉がコート外から声を出し、俺たちに声をかけ……なかった。
「……の二人を止めろー! 三組ファイトー!」
俺たちの相手、三組の応援だ。
その隣の花音は、「四組頑張ってー!」と声を出している。
俺と虎徹は平常運転だが、三組は若葉に応援されたこと、四組の他のメンバーは花音が応援したことによってテンションが上がっている。
……いや、三組も『花音が見ている』ということでカッコいいところを見せようとやる気を出しているようだ。
「チッ……若葉め」
「これまた厄介だな」
悪態をつく虎徹に俺は少なからず賛同する。
ある意味敵チームだが、一番厄介なのは若葉だった。
もうすぐ冬休みに突入するというところ。
純粋に楽しいな人もいれば、異性にアピールしようとする人がいる。
それがクラスマッチだ。
得意な種目であれば良いところを見せられる上に、桐ヶ崎高校のクラスマッチは現役で部に所属していない人だけが出られる。
つまり、バスケ部であればバスケ以外の競技にしか出られない。
そしてクラスマッチで開催されるのは、バスケ、バレー、サッカー、ドッジボールの四競技。
俺と虎徹、若葉はバスケに出ており、花音は若葉の手解きを受けてバレーに出場していた。
トーナメント式のため負ければ終わりだが、二回戦の今のところはスポーツコースのクラスを上手く避け、普通コースの一組、そして三組と当たっている。
そしてその三組相手に、終盤は粘られたもののなんとか快勝。
十分を前半後半と短いため得点は少ないが、十九対十と勝つことができた。
「もー、颯太上手すぎー」
「一応小中とやってたからな」
競技によって出る人というのは変わってくる。
基本は経験者だが、経験者以外は競技によって選ぶ人が多い。
バスケやサッカーは運動ができる人が多く、ドッジボールはあまり運動が得意でない人、バレーはその中間だ。
バスケやサッカーは目立ちやすいため、モテようとするという側面もあるだろう。
「顔がもうちょっと良ければモテてたのになぁ」
「うるせぇ」
若葉は俺のことをフツメンと言うが、イケメンとは言われない。
そもそもイケメンはこんなところでアピールしなくてもモテるため、結局は顔なのである。
「本宮の方はどうだ?」
「こっちは残念ながら一回戦負けだよ」
花音の出場するバレーの一回戦を俺たちは途中まで見ていたが、出番となったため最後までは見れなかった。
途中までは良い勝負をしていたが、結果は負けとなってしまったようだ。
「藤川くんと青木くんはこの後決勝だよね? 頑張ってね!」
「おう」
クラスマッチは学年ごとのトーナメントのため、八クラスとなれば三回戦目が決勝だ。
ただ、厄介なのは、どちらにしてもスポーツコースのクラスが上がってくることだった。
「勝てるかなぁ……」
「潰し合ってくれてるだけマシだろ。疲れるだろうし」
「まあなぁ……」
ちょうどスポーツコースの二クラス……五組と六組が試合を始めた。
それを眺めながらふと思い出した。
「あ、外でサッカーやってるよな?」
「ん? ああ、春風ね」
「そうそう。見に来いって言われて」
双葉はサッカーに出場している。
突き指をしないようにとのことだが、サッカーも十分怪我をしそうな競技だ。
ただ、素人も混じっているクラスマッチで、しかも女子だ。
派手なスライディングなどがない分、他の競技よりも断然安全なのだ。
「せっかくだし、みんなで行こっか」
そう提案したのは若葉。
虎徹は微妙そうな顔をしているが、花音も乗り気のため渋々着いてきた。
「うわっ……。えぐ」
一番良く見える位置……双葉たちのクラスが攻め込む側のゴール付近で俺たちは見ている。
グラウンドに出ると早々に、双葉がシュートを決めたシーンだった。
下手な男子よりも上手いのではないかと思うほど、あっという間にドリブルでゴール前まで行き、男子顔負けのシュートを叩き込んだ。
「しかも双葉だけじゃないんだよなぁ」
双葉の所属するスポーツコース……五組と対しているのは、普通コースの二組だ。
流石に攻め込む隙もないというほどでもないが、ほとんどは双葉たちが攻め込んでおり、二組は防戦一方となっている。
「スポーツコースって、運動神経の塊集団みたいなところあるからね」
平然という若葉だが、運動部に所属しているからこそわかることもあるのだろう。
スポーツコースは部活での推薦のため、クラスマッチで経験者が出てくるのは、小学生の頃にやったことがある程度の人しかいない。
それでもほとんどの競技で上位には食い込んでくるため、運動神経が良い人たちの集団というのは間違いないだろう。
そして冬というにも関わらず汗を流しているその姿は完全に本気だ。
運動に対しての気持ちという分でも、他クラスには負けられないというところもあるのだ。
ただ、経験者ではない分、ミスも起こる。
外れたシュートが俺たちの方……花音にめがけて飛んでくる。
女子なだけまだ威力はあまりなく、俺は慌てずにボールを止めようとする。
しかし、ボールは手元まで来なかった。
「オーライ!」
横から駆け込んできた双葉が外れたシュートをカバーするため、飛び上がって止めた。
そしてゴール前にパスを出し、他のメンバーがシュートを決める。
「大丈夫ですか?」
息を切らせる双葉は、俺たちに気を遣うように声をかける。
「お、おう。頑張れよ」
「はい!」
そう言って双葉は自陣に戻ろうとするが、一度足を止めて振り向いた。
「私の良いところ、見てってくださいね」
普段は見られないポニーテールを靡かせ、額の汗を拭った双葉はそう言って自陣に戻っていく。
いつもの可愛らしい様子とは違い、カッコいい姿のギャップに見惚れてしまう。
「……双葉ちゃんはイケメンだよね」
「そうだけど、なんか含みないか? 喧嘩売るなら買おうじゃないか」
若葉の茶々によって意識は逸れたが、内心俺は安堵していた。
このままでは危うく惚れてしまいそうなほど、今の双葉は輝いている。
「おう」
声をかけると人と人との隙間を縫って、ボールが手元にくる。
それを受け取った俺はドリブルをしながらゴールに近づき、一気にゴールを決めた。
「ナイス!」
「おっし」
俺は虎徹と勢い良くハイタッチをする。
点差を広げて優位に立ち、相手は意気消沈していた。
「虎徹ー、颯太ー……」
若葉がコート外から声を出し、俺たちに声をかけ……なかった。
「……の二人を止めろー! 三組ファイトー!」
俺たちの相手、三組の応援だ。
その隣の花音は、「四組頑張ってー!」と声を出している。
俺と虎徹は平常運転だが、三組は若葉に応援されたこと、四組の他のメンバーは花音が応援したことによってテンションが上がっている。
……いや、三組も『花音が見ている』ということでカッコいいところを見せようとやる気を出しているようだ。
「チッ……若葉め」
「これまた厄介だな」
悪態をつく虎徹に俺は少なからず賛同する。
ある意味敵チームだが、一番厄介なのは若葉だった。
もうすぐ冬休みに突入するというところ。
純粋に楽しいな人もいれば、異性にアピールしようとする人がいる。
それがクラスマッチだ。
得意な種目であれば良いところを見せられる上に、桐ヶ崎高校のクラスマッチは現役で部に所属していない人だけが出られる。
つまり、バスケ部であればバスケ以外の競技にしか出られない。
そしてクラスマッチで開催されるのは、バスケ、バレー、サッカー、ドッジボールの四競技。
俺と虎徹、若葉はバスケに出ており、花音は若葉の手解きを受けてバレーに出場していた。
トーナメント式のため負ければ終わりだが、二回戦の今のところはスポーツコースのクラスを上手く避け、普通コースの一組、そして三組と当たっている。
そしてその三組相手に、終盤は粘られたもののなんとか快勝。
十分を前半後半と短いため得点は少ないが、十九対十と勝つことができた。
「もー、颯太上手すぎー」
「一応小中とやってたからな」
競技によって出る人というのは変わってくる。
基本は経験者だが、経験者以外は競技によって選ぶ人が多い。
バスケやサッカーは運動ができる人が多く、ドッジボールはあまり運動が得意でない人、バレーはその中間だ。
バスケやサッカーは目立ちやすいため、モテようとするという側面もあるだろう。
「顔がもうちょっと良ければモテてたのになぁ」
「うるせぇ」
若葉は俺のことをフツメンと言うが、イケメンとは言われない。
そもそもイケメンはこんなところでアピールしなくてもモテるため、結局は顔なのである。
「本宮の方はどうだ?」
「こっちは残念ながら一回戦負けだよ」
花音の出場するバレーの一回戦を俺たちは途中まで見ていたが、出番となったため最後までは見れなかった。
途中までは良い勝負をしていたが、結果は負けとなってしまったようだ。
「藤川くんと青木くんはこの後決勝だよね? 頑張ってね!」
「おう」
クラスマッチは学年ごとのトーナメントのため、八クラスとなれば三回戦目が決勝だ。
ただ、厄介なのは、どちらにしてもスポーツコースのクラスが上がってくることだった。
「勝てるかなぁ……」
「潰し合ってくれてるだけマシだろ。疲れるだろうし」
「まあなぁ……」
ちょうどスポーツコースの二クラス……五組と六組が試合を始めた。
それを眺めながらふと思い出した。
「あ、外でサッカーやってるよな?」
「ん? ああ、春風ね」
「そうそう。見に来いって言われて」
双葉はサッカーに出場している。
突き指をしないようにとのことだが、サッカーも十分怪我をしそうな競技だ。
ただ、素人も混じっているクラスマッチで、しかも女子だ。
派手なスライディングなどがない分、他の競技よりも断然安全なのだ。
「せっかくだし、みんなで行こっか」
そう提案したのは若葉。
虎徹は微妙そうな顔をしているが、花音も乗り気のため渋々着いてきた。
「うわっ……。えぐ」
一番良く見える位置……双葉たちのクラスが攻め込む側のゴール付近で俺たちは見ている。
グラウンドに出ると早々に、双葉がシュートを決めたシーンだった。
下手な男子よりも上手いのではないかと思うほど、あっという間にドリブルでゴール前まで行き、男子顔負けのシュートを叩き込んだ。
「しかも双葉だけじゃないんだよなぁ」
双葉の所属するスポーツコース……五組と対しているのは、普通コースの二組だ。
流石に攻め込む隙もないというほどでもないが、ほとんどは双葉たちが攻め込んでおり、二組は防戦一方となっている。
「スポーツコースって、運動神経の塊集団みたいなところあるからね」
平然という若葉だが、運動部に所属しているからこそわかることもあるのだろう。
スポーツコースは部活での推薦のため、クラスマッチで経験者が出てくるのは、小学生の頃にやったことがある程度の人しかいない。
それでもほとんどの競技で上位には食い込んでくるため、運動神経が良い人たちの集団というのは間違いないだろう。
そして冬というにも関わらず汗を流しているその姿は完全に本気だ。
運動に対しての気持ちという分でも、他クラスには負けられないというところもあるのだ。
ただ、経験者ではない分、ミスも起こる。
外れたシュートが俺たちの方……花音にめがけて飛んでくる。
女子なだけまだ威力はあまりなく、俺は慌てずにボールを止めようとする。
しかし、ボールは手元まで来なかった。
「オーライ!」
横から駆け込んできた双葉が外れたシュートをカバーするため、飛び上がって止めた。
そしてゴール前にパスを出し、他のメンバーがシュートを決める。
「大丈夫ですか?」
息を切らせる双葉は、俺たちに気を遣うように声をかける。
「お、おう。頑張れよ」
「はい!」
そう言って双葉は自陣に戻ろうとするが、一度足を止めて振り向いた。
「私の良いところ、見てってくださいね」
普段は見られないポニーテールを靡かせ、額の汗を拭った双葉はそう言って自陣に戻っていく。
いつもの可愛らしい様子とは違い、カッコいい姿のギャップに見惚れてしまう。
「……双葉ちゃんはイケメンだよね」
「そうだけど、なんか含みないか? 喧嘩売るなら買おうじゃないか」
若葉の茶々によって意識は逸れたが、内心俺は安堵していた。
このままでは危うく惚れてしまいそうなほど、今の双葉は輝いている。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
拾った子犬がケルベロスでした~実は古代魔法の使い手だった少年、本気出すとコワい(?)愛犬と楽しく暮らします~
荒井竜馬
ファンタジー
旧題: ケルベロスを拾った少年、パーティ追放されたけど実は絶滅した古代魔法の使い手だったので、愛犬と共に成り上がります。
=========================
<<<<第4回次世代ファンタジーカップ参加中>>>>
参加時325位 → 現在5位!
応援よろしくお願いします!(´▽`)
=========================
S級パーティに所属していたソータは、ある日依頼最中に仲間に崖から突き落とされる。
ソータは基礎的な魔法しか使えないことを理由に、仲間に裏切られたのだった。
崖から落とされたソータが死を覚悟したとき、ソータは地獄を追放されたというケルベロスに偶然命を助けられる。
そして、どう見ても可愛らしい子犬しか見えない自称ケルベロスは、ソータの従魔になりたいと言い出すだけでなく、ソータが使っている魔法が古代魔であることに気づく。
今まで自分が規格外の古代魔法でパーティを守っていたことを知ったソータは、古代魔法を扱って冒険者として成長していく。
そして、ソータを崖から突き落とした本当の理由も徐々に判明していくのだった。
それと同時に、ソータを追放したパーティは、本当の力が明るみになっていってしまう。
ソータの支援魔法に頼り切っていたパーティは、C級ダンジョンにも苦戦するのだった……。
他サイトでも掲載しています。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
チート生産魔法使いによる復讐譚 ~国に散々尽くしてきたのに処分されました。今後は敵対国で存分に腕を振るいます~
クロン
ファンタジー
俺は異世界の一般兵であるリーズという少年に転生した。
だが元々の身体の持ち主の心が生きていたので、俺はずっと彼の視点から世界を見続けることしかできなかった。
リーズは俺の転生特典である生産魔術【クラフター】のチートを持っていて、かつ聖人のような人間だった。
だが……その性格を逆手にとられて、同僚や上司に散々利用された。
あげく罠にはめられて精神が壊れて死んでしまった。
そして身体の所有権が俺に移る。
リーズをはめた者たちは盗んだ手柄で昇進し、そいつらのせいで帝国は暴虐非道で最低な存在となった。
よくも俺と一心同体だったリーズをやってくれたな。
お前たちがリーズを絞って得た繁栄は全部ぶっ壊してやるよ。
お前らが歯牙にもかけないような小国の配下になって、クラフターの力を存分に使わせてもらう!
味方の物資を万全にして、更にドーピングや全兵士にプレートアーマーの配布など……。
絶望的な国力差をチート生産魔術で全てを覆すのだ!
そして俺を利用した奴らに復讐を遂げる!
タイムワープ艦隊2024
山本 双六
SF
太平洋を横断する日本機動部隊。この日本があるのは、大東亜(太平洋)戦争に勝利したことである。そんな日本が勝った理由は、ある機動部隊が来たことであるらしい。人呼んで「神の機動部隊」である。
この世界では、太平洋戦争で日本が勝った世界戦で書いています。(毎回、太平洋戦争系が日本ばかり勝っ世界線ですいません)逆ファイナルカウントダウンと考えてもらえればいいかと思います。只今、続編も同時並行で書いています!お楽しみに!
100000累計pt突破!アルファポリスの収益 確定スコア 見込みスコアについて
ちゃぼ茶
エッセイ・ノンフィクション
皆様が気になる(ちゃぼ茶も)収益や確定スコア、見込みスコアについてわかる範囲、推測や経験談も含めて記してみました。参考になれればと思います。
動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!
海夏世もみじ
ファンタジー
旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました
動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。
そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。
しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!
戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!
お兄ちゃんの装備でダンジョン配信
高瀬ユキカズ
ファンタジー
レベル1なのに、ダンジョンの最下層へ。脱出できるのか!?
ダンジョンが現代に現れ、ライブ配信が当たり前になった世界。
強さに応じてランキングが発表され、世界的な人気を誇る配信者たちはワールドクラスプレイヤーと呼ばれる。
主人公の筑紫春菜はワールドクラスプレイヤーを兄に持つ中学2年生。
春菜は兄のアカウントに接続し、SSS級の激レア装備である【神王の装備フルセット】を持ち出してライブ配信を始める。
最強の装備を持った最弱の主人公。
春菜は視聴者に騙されて、人類未踏の最下層へと降り立ってしまう。しかし、危険な場所に来たことには無自覚であった。ろくな知識もないまま攻略し、さらに深い階層へと進んでいく。
無謀とも思える春菜の行動に、閲覧者数は爆上がりする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる