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31.塗絵
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行かないで……。私の大切な……。
「だはぁっ!」
苦しくて苦しくて、もがいてもがいて、やっと呼吸ができた。はぁっはぁっと肩で息をする。
「ちーちゃん!」
「ちーちゃん!」
女の人の声と男の子の声が重なった。誰……? 意識がぼんやりして分からない。一体どうしたんだろう……? 左側から2つの顔がぬっとのぞき込んできた。
「佳奈ちゃん……? 将太君……?」
「よかったぁーっ」と言いながら佳奈が安堵のため息をつく。さらに将太が「ちーちゃん、大丈夫?」と心配そうに聞いてくる。
「うん……。大丈夫、みたい……」
かすれた声で千勢はなんとか答えた。まるで自分の声ではないみたいに遠くに感じた。パリッとしたシーツの感触。白い天井にクリーム色のカーテン。ポタッポタッと落ちる点滴。
「私は……?」
「ちーちゃん、救急車で運ばれて…。あ、ここは新松木駅前にある新松木病院です」
あぁ、そうだ。昨夜、激痛に襲われて……。死ねなかったのか……。
「みーちゃんが助けたんだよ!」
将太が嬉しそうに報告する。しかし、すぐにはその意味が理解できず〝翻訳〟してほしいと思って佳奈を見た。
「みーちゃんが、助けを呼びに来たんです」
佳奈の言葉でも千勢は分からず、「みーちゃんが……?」とオウム返しに聞いた。
「そう、みーちゃんが山崎ファームに来たんですよ。作業の準備をしていたらウロウロしているみーちゃんを見つけて。ミィーミィーってせわしなく鳴いて、なんか様子が変で。でもちーちゃんの姿は見当たらないから。そしたら将太が『なんか呼んでるみたいだね』って」
佳奈が将太に向かって「ねっ?」と笑いかける。「うん!」と返事をした将太は誇らしげだ。
「みーちゃんが、ご主人様の〝きんきゅうじたい〟を救ったんだ!」
まるで戦隊ヒーローのストーリーのように語った。
「大げさに聞こえるかもしれないですけどね。私たちが走っていくみーちゃんを追いかけると、後ろを振り返って待ってくれていて、それを何回も繰り返して。それで本当にちーちゃんに何かあったかもって思って家を見てみたら、ちーちゃんが倒れてて……。将太が合鍵を持っててよかった。もう、びっくりして慌てて救急車呼んで、ね」
「僕ね、初めて救急車乗ったよ」
将太がそう言うと、佳奈も「私も」と笑った。すごく迷惑を掛けてしまったはずなのに、2人の笑顔はそれを何でもないことだとでもいうように心を軽くしてくれる。
「そうだったの。ありがとう、将太君。ありがとう、佳奈ちゃん」
「ううん。みーちゃんが知らせてくれたからですよ」
その時、コンコンッとドアをノックする音が聞こえた。「どう?」と昇が入ってくる。「ちーちゃん起きたよ、大丈夫そう」と、ドアに近寄り佳奈が小声で伝える。「よかった」と昇の笑顔が目の前に現れた。
「ゆっくり休んで早く元気になってくださいね」
「昇さんまで……。ありがとう。優愛ちゃんも」
昇が抱っこしている優愛は、顔は見えないが眠っているようだ。
「そうだ。目を覚ましたらナースコールしてくださいって言われていたんだった。そうしたら先生が診察に来てくれるそうです」
佳奈はベッドの横にあるボタンを操作して、ナースセンターに連絡した。
「あの、みーちゃんは……?」
起きてからずっと気になっていたミルクのことを訊ねた。付き添ってくれていた佳奈よりも後からきた昇のほうが分かるだろうか。案の定、昇が口を開いた。
「あ、そうそう。みーちゃんは石田のじいちゃんにあずかってもらってます。勝手にすみません。うちは佳奈がダメなんで……」
「いえいえ。ありがとうございます。そう、石田さんに……」
「でもびっくりしましたよ。じいちゃん意外と猫好きなんですね。俺がみーちゃんを預けにいったら奪うように抱っこして。『みーちゃん♡』ってハートマークが見えるくらいすごい猫なで声出して」
「あはははっ。そうそう、石田さんの豹変ぶり、驚きますよね」
おしょろ塚を教えてもらった時に初めて石田の猫可愛がりを見たことを思い出し、千勢は笑った。
「台風で瑞雲寺に避難した時、あんなんでしたっけ?」
まだ受け入れられない様子の昇が聞いてくる。
「いえいえ。普通にしていましたよ。みーちゃんが大好きな将太君に遠慮したんですかね?」
「えぇ? 石田のじいちゃんが遠慮?」と佳奈が会話に加わってきた。「みんながいるから、かっこつけてたんじゃない?」
あはははは。千勢も、昇も佳奈も一斉に笑った。なぜ石田の話題はこうも盛り上がるのだろう。バカにする感じではなく、愛おしい存在を包み込むような笑いだ。
そこへコンコンコンとノックの音がすると同時に扉が開いた。
「楠木さん、ご気分はいかがですかーと聞かなくても分かるくらい笑い声が響いてましたよ」
白衣を着た50前後の医師と、看護師が部屋に入って来た。医師は「楠木さんを担当する前田です」と自己紹介した。
「痛みはいかがですか?」
「今は、痛みは感じないです」
「じゃあ、少し診察してもよろしいですか? 寝たままで結構ですよ」
「はい。大丈夫です」
前田医師は体を斜め後ろに向け、「ご家族の方でしたら一緒にどうぞ」と昇や佳奈に言った。
「あっ」と一瞬だけ間があって「いや……」と昇と佳奈の声が揃った。すごく言いにくそうに佳奈が続ける。
「近所に住んでて、仕事も一緒で。でも、家族では……ないです」
千勢に聞かれたくないのか、絞りだすような小さな声だった。
「それじゃ、ちょっと、失礼します」
山崎一家はそそくさと部屋を出て行った。将太が手を振ってくれたが、昇と佳奈は下を向いたままだった。それを見て、千勢は胸がズキンとした。病気とは関係ない痛み。勝手に失恋したような思いだった。
前田医師の診察で、千勢は子宮体がんを患っていることを正直に打ち明けた。婦人科は専門外だというが、一刻も早い手術を勧められた。医師としては当然だろう。だから反論するつもりはなく、稔の事故のことも千勢の意志も伝えなかった。
30分ほど経って、山崎一家が病室に戻って来た。将太と優愛が「ちーちゃん!」と駆け寄ってベッドにしがみついた。
「将太君ったら元気! 優愛ちゃんも起きたのね」
嬉しくなって千勢は体を起こして2人の小さな頭をなでた。その後ろから昇と佳奈がおずおずと歩いてきた。病状が気になっているのに、聞いていいのか悪いのか分からず戸惑っているようだ。それが見て取れたので千勢の方から切り出した。
「大丈夫よ。2~3日入院して静養すれば退院できるって」
努めて明るい声を出した。うそは言っていない。
そのまま設備の整った病院へ転院することも可能だったが、千勢は断った。すぐにかかりつけの総合病院を受診すると約束して、2~3日での退院が認められたのだ。
「よかったぁ! 待ってる間みんなで心配してて……」
佳奈の言葉に「ね」と昇が相槌を打つ。
「将太がさ、珍しくぐずっちゃって。『ちーちゃん大丈夫かなぁ』って半べそかいてたもんな」
「父ちゃん、やめてよ」と将太が昇の袖を引っ張って抗議する。
「うん、心配かけてごめんね。もう元気よ! この通り」
ベタなパフォーマンスだと思いながら、左腕で力こぶを作ってみせた。「ほんとだー」とみんなで笑いあったら、普段の温かい空気に戻った。
「そうだ、これ。将太」
佳奈が持っていた小さな袋を将太に渡した。将太はそれを丁寧に持ち直して千勢に差し出した。
「これ、ちーちゃんにプレゼント!」
「えぇ、嬉しい。ありがとう!」
包みを開けてみると『大人が楽しむ塗り絵』と題した冊子と24色セットの色鉛筆だった。
「うわぁ、塗り絵? 楽しそう!」
思わぬプレゼントに千勢のテンションが上がった。
「お見舞いのお花にしようかとも思ったんですけど。入院中は時間がたっぷりあるから、暇つぶしになればと思って」
見舞いの品が王道の花ではないことを言い訳するように佳奈が説明した。それを打ち消すように千勢は大きい声で続けた。
「私、小さい頃は絵を描くのが大好きだったのよ。これはやりがいあるわね」
「ちーちゃん、絵が上手ですもんね。ポモロンのデザインもすてきでしたから」
昇が褒めてくれて少しすぐったい気持ちになった。
「お花がいっぱいあるの、僕が選んだんだよ」
将太の言葉を聞いて冊子をパラパラとめくると、薄い線で書かれたバラやユリ、スイセン、ヒマワリなどが連なっている。
「塗り絵は静かなブームらしくて、駅前の本屋にコーナーが出来てましたよ。草花とか風景とかたくさん種類があったんですけど将太が『ちーちゃんはお花が好きだから』ってこれを選んだんです」
昇が塗り絵を選んだ経緯を補足してくれた。
「将太君、ありがとう」
小さな男の子だと思っていた将太が千勢のことをきちんと観察していることに驚いた。そして、佳奈に笑いかけながら言った。
「これならお見舞いのお花は、私好みの色で完成させられるわね」
「だはぁっ!」
苦しくて苦しくて、もがいてもがいて、やっと呼吸ができた。はぁっはぁっと肩で息をする。
「ちーちゃん!」
「ちーちゃん!」
女の人の声と男の子の声が重なった。誰……? 意識がぼんやりして分からない。一体どうしたんだろう……? 左側から2つの顔がぬっとのぞき込んできた。
「佳奈ちゃん……? 将太君……?」
「よかったぁーっ」と言いながら佳奈が安堵のため息をつく。さらに将太が「ちーちゃん、大丈夫?」と心配そうに聞いてくる。
「うん……。大丈夫、みたい……」
かすれた声で千勢はなんとか答えた。まるで自分の声ではないみたいに遠くに感じた。パリッとしたシーツの感触。白い天井にクリーム色のカーテン。ポタッポタッと落ちる点滴。
「私は……?」
「ちーちゃん、救急車で運ばれて…。あ、ここは新松木駅前にある新松木病院です」
あぁ、そうだ。昨夜、激痛に襲われて……。死ねなかったのか……。
「みーちゃんが助けたんだよ!」
将太が嬉しそうに報告する。しかし、すぐにはその意味が理解できず〝翻訳〟してほしいと思って佳奈を見た。
「みーちゃんが、助けを呼びに来たんです」
佳奈の言葉でも千勢は分からず、「みーちゃんが……?」とオウム返しに聞いた。
「そう、みーちゃんが山崎ファームに来たんですよ。作業の準備をしていたらウロウロしているみーちゃんを見つけて。ミィーミィーってせわしなく鳴いて、なんか様子が変で。でもちーちゃんの姿は見当たらないから。そしたら将太が『なんか呼んでるみたいだね』って」
佳奈が将太に向かって「ねっ?」と笑いかける。「うん!」と返事をした将太は誇らしげだ。
「みーちゃんが、ご主人様の〝きんきゅうじたい〟を救ったんだ!」
まるで戦隊ヒーローのストーリーのように語った。
「大げさに聞こえるかもしれないですけどね。私たちが走っていくみーちゃんを追いかけると、後ろを振り返って待ってくれていて、それを何回も繰り返して。それで本当にちーちゃんに何かあったかもって思って家を見てみたら、ちーちゃんが倒れてて……。将太が合鍵を持っててよかった。もう、びっくりして慌てて救急車呼んで、ね」
「僕ね、初めて救急車乗ったよ」
将太がそう言うと、佳奈も「私も」と笑った。すごく迷惑を掛けてしまったはずなのに、2人の笑顔はそれを何でもないことだとでもいうように心を軽くしてくれる。
「そうだったの。ありがとう、将太君。ありがとう、佳奈ちゃん」
「ううん。みーちゃんが知らせてくれたからですよ」
その時、コンコンッとドアをノックする音が聞こえた。「どう?」と昇が入ってくる。「ちーちゃん起きたよ、大丈夫そう」と、ドアに近寄り佳奈が小声で伝える。「よかった」と昇の笑顔が目の前に現れた。
「ゆっくり休んで早く元気になってくださいね」
「昇さんまで……。ありがとう。優愛ちゃんも」
昇が抱っこしている優愛は、顔は見えないが眠っているようだ。
「そうだ。目を覚ましたらナースコールしてくださいって言われていたんだった。そうしたら先生が診察に来てくれるそうです」
佳奈はベッドの横にあるボタンを操作して、ナースセンターに連絡した。
「あの、みーちゃんは……?」
起きてからずっと気になっていたミルクのことを訊ねた。付き添ってくれていた佳奈よりも後からきた昇のほうが分かるだろうか。案の定、昇が口を開いた。
「あ、そうそう。みーちゃんは石田のじいちゃんにあずかってもらってます。勝手にすみません。うちは佳奈がダメなんで……」
「いえいえ。ありがとうございます。そう、石田さんに……」
「でもびっくりしましたよ。じいちゃん意外と猫好きなんですね。俺がみーちゃんを預けにいったら奪うように抱っこして。『みーちゃん♡』ってハートマークが見えるくらいすごい猫なで声出して」
「あはははっ。そうそう、石田さんの豹変ぶり、驚きますよね」
おしょろ塚を教えてもらった時に初めて石田の猫可愛がりを見たことを思い出し、千勢は笑った。
「台風で瑞雲寺に避難した時、あんなんでしたっけ?」
まだ受け入れられない様子の昇が聞いてくる。
「いえいえ。普通にしていましたよ。みーちゃんが大好きな将太君に遠慮したんですかね?」
「えぇ? 石田のじいちゃんが遠慮?」と佳奈が会話に加わってきた。「みんながいるから、かっこつけてたんじゃない?」
あはははは。千勢も、昇も佳奈も一斉に笑った。なぜ石田の話題はこうも盛り上がるのだろう。バカにする感じではなく、愛おしい存在を包み込むような笑いだ。
そこへコンコンコンとノックの音がすると同時に扉が開いた。
「楠木さん、ご気分はいかがですかーと聞かなくても分かるくらい笑い声が響いてましたよ」
白衣を着た50前後の医師と、看護師が部屋に入って来た。医師は「楠木さんを担当する前田です」と自己紹介した。
「痛みはいかがですか?」
「今は、痛みは感じないです」
「じゃあ、少し診察してもよろしいですか? 寝たままで結構ですよ」
「はい。大丈夫です」
前田医師は体を斜め後ろに向け、「ご家族の方でしたら一緒にどうぞ」と昇や佳奈に言った。
「あっ」と一瞬だけ間があって「いや……」と昇と佳奈の声が揃った。すごく言いにくそうに佳奈が続ける。
「近所に住んでて、仕事も一緒で。でも、家族では……ないです」
千勢に聞かれたくないのか、絞りだすような小さな声だった。
「それじゃ、ちょっと、失礼します」
山崎一家はそそくさと部屋を出て行った。将太が手を振ってくれたが、昇と佳奈は下を向いたままだった。それを見て、千勢は胸がズキンとした。病気とは関係ない痛み。勝手に失恋したような思いだった。
前田医師の診察で、千勢は子宮体がんを患っていることを正直に打ち明けた。婦人科は専門外だというが、一刻も早い手術を勧められた。医師としては当然だろう。だから反論するつもりはなく、稔の事故のことも千勢の意志も伝えなかった。
30分ほど経って、山崎一家が病室に戻って来た。将太と優愛が「ちーちゃん!」と駆け寄ってベッドにしがみついた。
「将太君ったら元気! 優愛ちゃんも起きたのね」
嬉しくなって千勢は体を起こして2人の小さな頭をなでた。その後ろから昇と佳奈がおずおずと歩いてきた。病状が気になっているのに、聞いていいのか悪いのか分からず戸惑っているようだ。それが見て取れたので千勢の方から切り出した。
「大丈夫よ。2~3日入院して静養すれば退院できるって」
努めて明るい声を出した。うそは言っていない。
そのまま設備の整った病院へ転院することも可能だったが、千勢は断った。すぐにかかりつけの総合病院を受診すると約束して、2~3日での退院が認められたのだ。
「よかったぁ! 待ってる間みんなで心配してて……」
佳奈の言葉に「ね」と昇が相槌を打つ。
「将太がさ、珍しくぐずっちゃって。『ちーちゃん大丈夫かなぁ』って半べそかいてたもんな」
「父ちゃん、やめてよ」と将太が昇の袖を引っ張って抗議する。
「うん、心配かけてごめんね。もう元気よ! この通り」
ベタなパフォーマンスだと思いながら、左腕で力こぶを作ってみせた。「ほんとだー」とみんなで笑いあったら、普段の温かい空気に戻った。
「そうだ、これ。将太」
佳奈が持っていた小さな袋を将太に渡した。将太はそれを丁寧に持ち直して千勢に差し出した。
「これ、ちーちゃんにプレゼント!」
「えぇ、嬉しい。ありがとう!」
包みを開けてみると『大人が楽しむ塗り絵』と題した冊子と24色セットの色鉛筆だった。
「うわぁ、塗り絵? 楽しそう!」
思わぬプレゼントに千勢のテンションが上がった。
「お見舞いのお花にしようかとも思ったんですけど。入院中は時間がたっぷりあるから、暇つぶしになればと思って」
見舞いの品が王道の花ではないことを言い訳するように佳奈が説明した。それを打ち消すように千勢は大きい声で続けた。
「私、小さい頃は絵を描くのが大好きだったのよ。これはやりがいあるわね」
「ちーちゃん、絵が上手ですもんね。ポモロンのデザインもすてきでしたから」
昇が褒めてくれて少しすぐったい気持ちになった。
「お花がいっぱいあるの、僕が選んだんだよ」
将太の言葉を聞いて冊子をパラパラとめくると、薄い線で書かれたバラやユリ、スイセン、ヒマワリなどが連なっている。
「塗り絵は静かなブームらしくて、駅前の本屋にコーナーが出来てましたよ。草花とか風景とかたくさん種類があったんですけど将太が『ちーちゃんはお花が好きだから』ってこれを選んだんです」
昇が塗り絵を選んだ経緯を補足してくれた。
「将太君、ありがとう」
小さな男の子だと思っていた将太が千勢のことをきちんと観察していることに驚いた。そして、佳奈に笑いかけながら言った。
「これならお見舞いのお花は、私好みの色で完成させられるわね」
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