4 / 43
第3話 先祖返りの宿命
しおりを挟む
その日の夜、俺は悪夢にうなされて目が覚めた。
たまに見るとても鮮明で嫌な夢だ。
虫の次は悪夢かよ……思わず心の中で悪態をつく。
そんな事したって、意味がないと分かっているのに。
草むしりのために特性をつけた道具を創り出した事が、おそらく今回の悪夢の原因だろう。
俺が創造魔法を使う限り、この悪夢とは一生付き合っていかなければならないものだと、昔言われたっけ。
初めてこの悪夢に苛まれ、制御できずに魔力を暴発させて隔離された施設の中で。
現代に残っている魔法は五行属性の火、水、土、風、雷に属したものだ。
昔はそこに光と闇に関する魔法もあったそうだが、人の理を大きく乱す行為が目立ち、時代の流れと共に、それに連なる家系は全て滅びてしまった。
光魔法と闇魔法は、極まれに生まれる「先祖返り」だけが使える魔法だと現代では言われている。
俺の使う創造魔法は元々光属性の魔法らしく、そういった失われた魔法が使える「先祖返り」だけに、共通したある特徴があった。
意図的に魔法を使えば使うほど、地獄絵図のような悪夢に苛まれること。
血に刻まれた先祖の記憶とか、道を踏み外さないよう戒めのためにかけられた呪いだとか、悪夢について色々言われてるらしいけど、詳しい事は解明されていない。
もうそれは生まれる前から定められた宿命のようなもので、正しい心を持ち、それに打ち勝てる者だけが光魔法や闇魔法を使うことが出来るそうだ。
折角の才能に恵まれても、この悪夢に苛まれて壊れていく人間も居るらしい。
ティアナとダリウスが居てくれなかったらきっと、俺もその一人になっていただろう。
初めてその悪夢に襲われたのは確か、十歳の頃だった。
飼っていたペットのピースケが死んでしまって、悲しくて悲しくて、俺はピースケと過ごした楽しい日々を心に描いて魔法を使ってしまった。
創造魔法でピースケを創り出したのだ。
生き物が作れるなんて思いもしなかった。
ピースケは少しだけ元気に飛び回った後、すぐ動かなくなってしまった。
それでも、ピースケにまた会えた事が嬉しかった。
その翌日だった。ちょうどそれは地元の学校に通い初めて間もなかった時期で、授業中に突如激しい頭痛に襲われた俺は、そのまま意識を失った。
一面が火の海に染まり、死体がゴロゴロと転がった大地に、少年が佇んでいた。
『お前の与えた武器のせいで、俺の妻と子供は殺された!』
目の前には、酷い怪我をした人々が最後の力を振り絞り、お前のせいで、家族が、恋人が、友人が死んだと怒りの形相で訴えて、その場で息絶えていく。
『ごめんなさい。僕のせいで、本当にごめんなさい』
少年は泣きながら必死に謝った。
だけど、もう誰も声を発する事の出来る人は居ない。
頼まれるまま、お願いされるまま、作り出して与えた武器で、火薬で、毒薬で、町が一つ滅んでしまった。
何度も何度も謝って、どうしたらこの罪を償えるのか少年は必死に考えた。
そして思いつく。壊れた建物を、人を、創ってしまえばいいんだと。
『本当にごめんなさい。すぐに創ります。全て創り直します。だからどうか、許して下さい』
力を解放して、少年は血の海に染まった町を、人を、全て綺麗に創り直した。
精巧に作り直した人々は、少年の行った罪を覚えていた。
『あのガキを殺せ! あのガキさえ居なければ!』
魔力を使い果たした少年は、鬼の形相でこちらに武器を構えて襲ってくる人々を視界に捉えたのを最後に、立っていることもままならずその場に崩れ落ちた。
少年と入れ代わるように、俺は目を覚ました。
「こっちに、来るなぁぁああ!」
殺されると思った。襲ってくる人々に抗うように魔力を暴発させた俺はその日、多数のクラスメイトを傷付けた。
自分が何をしたのか、その時は分からなかった。
怪我をしたクラスメイトが運び出され、その場に残るクラスメイトが怯えるようにこちらを見つめる姿に、加害者が自分なのだと嫌でも理解した。
初めて、魔法が怖いと思った。
あんな簡単に、人を傷付ける事が出来る力を持っている自分が恐ろしくなった。
誰かを傷付けるような、そんな想像を心でしてしまった自分が怖くて仕方なかった。
二週間ほど魔力関連の病気を取り扱う施設に隔離され、魔力が安定していると判断されてやっとそこから出された。
家に帰った俺は、外に出るのが怖くなって閉じこもるようになっていた。
無意識とはいえ、人を傷つけた。
もしまたあの変な意識にあてられて、誰かを傷付けてしまったら……
もう皆に合わせる顔がない。
まるで化け物をみるかのようなクラスメイトの眼差しが、脳裏に焼き付いて離れなかった。
創造魔法でシェルターを作り出した俺は、誰も入ってこれないよう魔法をかけて閉じこもった。
外から心配する母ちゃんと父ちゃんの声が聞こえた。
ティアナとダリウスも心配して駆けつけてくれた。
『俺のことはもう放って置いてくれ。もう誰とも顔を合わせたくない。ここでこのまま独りで生きて、死んでやる』
必死に呼びかけてくる声を全てシャットアウトしようとしたその時――
『お前が本気なら、こっちだって本気で行くからな!』
ダリウスのそんな怒りを含んだ低い声が聞こえて、シェルターの壁を必死に何かで叩きつける打撃音が聞こえた。
『こんなものを作ったって、無駄だ。ルーカス、俺達は絶対に、お前を独りにはしない! お前がそうやって壁を作るなら、俺が魔法で全て壊してやる! アレク先生のような教師になりたいんだろ?! こんな所で簡単に、諦めるな!』
次第にそれは大きくなって、俺の作ったシェルターに亀裂が生じ、小さな穴が開いた。
どうやら召雷を纏わせた剣で、ダリウスが物理的に壊してきたようだ。
『今だ、ティアナ!』
『うん、まかせて!』
急いでその小さな穴を修復しようとしたその時、ティアナがその穴を通り中へ入ってきた。
『一緒に帰ろう、ルーカス。そんな所に独りで居ちゃダメだよ』
『来るなよ! あっちいけよ!』
勝手に侵入してきた異物を排除するかのように、ティアナに向かって激しい暴風が吹き荒れる。
ああ、まただ。ティアナを傷付けたいわけじゃないのに、人を拒む思いが魔法で具現化されてティアナを傷付けている。
『行かないよ。これくらいへっちゃらだもん。だから、一緒に帰ろう』
暴風に負けず、一歩、一歩、確実に足をこちらち進めてきたティアナは、気が付けば俺の目の前に立っていた。
『嫌だ。俺はたくさんの人を傷つけた。またこの力で誰かを傷付けてしまったら……怖いんだ』
膝を抱えて縮こまる俺の身体を包み込むように抱きしめて、ティアナは言った。
『大丈夫。ルーカスが優しい子だってこと、私達はちゃんと知ってるよ。それにルーカスの魔法は、人を傷つけるためにあるんじゃない。人を幸せにする、笑顔にするための魔法なんだよ。お遊戯会で見せてくれた手品ショー、すごく楽しかったんだから。前を向いて、心を強く持って。そうすれば、絶対に大丈夫』
恐る恐る膝に埋めていた顔を上げると、笑顔のティアナが視界に入る。
『怖いなら、傍に居るよ。お姉ちゃんが一緒に謝ってあげるから、大丈夫。だから、行こう』
強引に俺の手を掴んで、ティアナはシェルターに閉じこもった俺を外へ連れ出した。
『おかえり、ルーカス』
俺の無事を確認したダリウスは、ほっと肩の力を抜いて、多くを語らずに笑顔で俺の頭をポンポンと撫でた。
『ティアナちゃん、ダリウス君、本当にありがとう!』
そんな俺達の姿を見て、母ちゃんは俺達を抱きしめたまま、その場で泣き崩れた。
父ちゃんには「この馬鹿息子が! 皆に心配かけさせやがって!」とげんごつをもらった。
そんな父ちゃんの瞳は赤く染まっていて、急に背中を向けた父ちゃんの方からは、鼻水を必死にすする音が聞こえてきた。
頭はすっげー痛かったけど、皆の思いが嬉しくて、心はポカポカと温かかった。
その後、ダリウスとティアナが怪我をさせたクラスメイトの元へ付き添ってくれて、一緒に謝ってくれた。
他のクラスメイトにも、一所懸命魔力を暴発させてしまった理由を説明してくれて、誤解を解いてくれた。
本当に、お人好しでお節介な、お兄ちゃんとお姉ちゃんだった。
周囲にはそうやって甘い癖に、ダリウスとティアナは、妙に自分自身にはストイックな面がある。
ダリウスは剣の稽古をしすぎてよくぶっ倒れて庭で寝てるし、ティアナも平気で徹夜して洋服作ってテンションおかしくなってるし、しばらく顔を見ない時はマジで要注意だった。
俺の実家は雑貨屋を営んでいたから、配達ついでによく二人の安否確認をしていたものだ。懐かしいな。
アイツ等が居てくれてたから、今の俺がある。
昔みたいに、三人で一緒に遊びたいな……なんて、少しだけセンチメンタルな気分になった夜だった。
たまに見るとても鮮明で嫌な夢だ。
虫の次は悪夢かよ……思わず心の中で悪態をつく。
そんな事したって、意味がないと分かっているのに。
草むしりのために特性をつけた道具を創り出した事が、おそらく今回の悪夢の原因だろう。
俺が創造魔法を使う限り、この悪夢とは一生付き合っていかなければならないものだと、昔言われたっけ。
初めてこの悪夢に苛まれ、制御できずに魔力を暴発させて隔離された施設の中で。
現代に残っている魔法は五行属性の火、水、土、風、雷に属したものだ。
昔はそこに光と闇に関する魔法もあったそうだが、人の理を大きく乱す行為が目立ち、時代の流れと共に、それに連なる家系は全て滅びてしまった。
光魔法と闇魔法は、極まれに生まれる「先祖返り」だけが使える魔法だと現代では言われている。
俺の使う創造魔法は元々光属性の魔法らしく、そういった失われた魔法が使える「先祖返り」だけに、共通したある特徴があった。
意図的に魔法を使えば使うほど、地獄絵図のような悪夢に苛まれること。
血に刻まれた先祖の記憶とか、道を踏み外さないよう戒めのためにかけられた呪いだとか、悪夢について色々言われてるらしいけど、詳しい事は解明されていない。
もうそれは生まれる前から定められた宿命のようなもので、正しい心を持ち、それに打ち勝てる者だけが光魔法や闇魔法を使うことが出来るそうだ。
折角の才能に恵まれても、この悪夢に苛まれて壊れていく人間も居るらしい。
ティアナとダリウスが居てくれなかったらきっと、俺もその一人になっていただろう。
初めてその悪夢に襲われたのは確か、十歳の頃だった。
飼っていたペットのピースケが死んでしまって、悲しくて悲しくて、俺はピースケと過ごした楽しい日々を心に描いて魔法を使ってしまった。
創造魔法でピースケを創り出したのだ。
生き物が作れるなんて思いもしなかった。
ピースケは少しだけ元気に飛び回った後、すぐ動かなくなってしまった。
それでも、ピースケにまた会えた事が嬉しかった。
その翌日だった。ちょうどそれは地元の学校に通い初めて間もなかった時期で、授業中に突如激しい頭痛に襲われた俺は、そのまま意識を失った。
一面が火の海に染まり、死体がゴロゴロと転がった大地に、少年が佇んでいた。
『お前の与えた武器のせいで、俺の妻と子供は殺された!』
目の前には、酷い怪我をした人々が最後の力を振り絞り、お前のせいで、家族が、恋人が、友人が死んだと怒りの形相で訴えて、その場で息絶えていく。
『ごめんなさい。僕のせいで、本当にごめんなさい』
少年は泣きながら必死に謝った。
だけど、もう誰も声を発する事の出来る人は居ない。
頼まれるまま、お願いされるまま、作り出して与えた武器で、火薬で、毒薬で、町が一つ滅んでしまった。
何度も何度も謝って、どうしたらこの罪を償えるのか少年は必死に考えた。
そして思いつく。壊れた建物を、人を、創ってしまえばいいんだと。
『本当にごめんなさい。すぐに創ります。全て創り直します。だからどうか、許して下さい』
力を解放して、少年は血の海に染まった町を、人を、全て綺麗に創り直した。
精巧に作り直した人々は、少年の行った罪を覚えていた。
『あのガキを殺せ! あのガキさえ居なければ!』
魔力を使い果たした少年は、鬼の形相でこちらに武器を構えて襲ってくる人々を視界に捉えたのを最後に、立っていることもままならずその場に崩れ落ちた。
少年と入れ代わるように、俺は目を覚ました。
「こっちに、来るなぁぁああ!」
殺されると思った。襲ってくる人々に抗うように魔力を暴発させた俺はその日、多数のクラスメイトを傷付けた。
自分が何をしたのか、その時は分からなかった。
怪我をしたクラスメイトが運び出され、その場に残るクラスメイトが怯えるようにこちらを見つめる姿に、加害者が自分なのだと嫌でも理解した。
初めて、魔法が怖いと思った。
あんな簡単に、人を傷付ける事が出来る力を持っている自分が恐ろしくなった。
誰かを傷付けるような、そんな想像を心でしてしまった自分が怖くて仕方なかった。
二週間ほど魔力関連の病気を取り扱う施設に隔離され、魔力が安定していると判断されてやっとそこから出された。
家に帰った俺は、外に出るのが怖くなって閉じこもるようになっていた。
無意識とはいえ、人を傷つけた。
もしまたあの変な意識にあてられて、誰かを傷付けてしまったら……
もう皆に合わせる顔がない。
まるで化け物をみるかのようなクラスメイトの眼差しが、脳裏に焼き付いて離れなかった。
創造魔法でシェルターを作り出した俺は、誰も入ってこれないよう魔法をかけて閉じこもった。
外から心配する母ちゃんと父ちゃんの声が聞こえた。
ティアナとダリウスも心配して駆けつけてくれた。
『俺のことはもう放って置いてくれ。もう誰とも顔を合わせたくない。ここでこのまま独りで生きて、死んでやる』
必死に呼びかけてくる声を全てシャットアウトしようとしたその時――
『お前が本気なら、こっちだって本気で行くからな!』
ダリウスのそんな怒りを含んだ低い声が聞こえて、シェルターの壁を必死に何かで叩きつける打撃音が聞こえた。
『こんなものを作ったって、無駄だ。ルーカス、俺達は絶対に、お前を独りにはしない! お前がそうやって壁を作るなら、俺が魔法で全て壊してやる! アレク先生のような教師になりたいんだろ?! こんな所で簡単に、諦めるな!』
次第にそれは大きくなって、俺の作ったシェルターに亀裂が生じ、小さな穴が開いた。
どうやら召雷を纏わせた剣で、ダリウスが物理的に壊してきたようだ。
『今だ、ティアナ!』
『うん、まかせて!』
急いでその小さな穴を修復しようとしたその時、ティアナがその穴を通り中へ入ってきた。
『一緒に帰ろう、ルーカス。そんな所に独りで居ちゃダメだよ』
『来るなよ! あっちいけよ!』
勝手に侵入してきた異物を排除するかのように、ティアナに向かって激しい暴風が吹き荒れる。
ああ、まただ。ティアナを傷付けたいわけじゃないのに、人を拒む思いが魔法で具現化されてティアナを傷付けている。
『行かないよ。これくらいへっちゃらだもん。だから、一緒に帰ろう』
暴風に負けず、一歩、一歩、確実に足をこちらち進めてきたティアナは、気が付けば俺の目の前に立っていた。
『嫌だ。俺はたくさんの人を傷つけた。またこの力で誰かを傷付けてしまったら……怖いんだ』
膝を抱えて縮こまる俺の身体を包み込むように抱きしめて、ティアナは言った。
『大丈夫。ルーカスが優しい子だってこと、私達はちゃんと知ってるよ。それにルーカスの魔法は、人を傷つけるためにあるんじゃない。人を幸せにする、笑顔にするための魔法なんだよ。お遊戯会で見せてくれた手品ショー、すごく楽しかったんだから。前を向いて、心を強く持って。そうすれば、絶対に大丈夫』
恐る恐る膝に埋めていた顔を上げると、笑顔のティアナが視界に入る。
『怖いなら、傍に居るよ。お姉ちゃんが一緒に謝ってあげるから、大丈夫。だから、行こう』
強引に俺の手を掴んで、ティアナはシェルターに閉じこもった俺を外へ連れ出した。
『おかえり、ルーカス』
俺の無事を確認したダリウスは、ほっと肩の力を抜いて、多くを語らずに笑顔で俺の頭をポンポンと撫でた。
『ティアナちゃん、ダリウス君、本当にありがとう!』
そんな俺達の姿を見て、母ちゃんは俺達を抱きしめたまま、その場で泣き崩れた。
父ちゃんには「この馬鹿息子が! 皆に心配かけさせやがって!」とげんごつをもらった。
そんな父ちゃんの瞳は赤く染まっていて、急に背中を向けた父ちゃんの方からは、鼻水を必死にすする音が聞こえてきた。
頭はすっげー痛かったけど、皆の思いが嬉しくて、心はポカポカと温かかった。
その後、ダリウスとティアナが怪我をさせたクラスメイトの元へ付き添ってくれて、一緒に謝ってくれた。
他のクラスメイトにも、一所懸命魔力を暴発させてしまった理由を説明してくれて、誤解を解いてくれた。
本当に、お人好しでお節介な、お兄ちゃんとお姉ちゃんだった。
周囲にはそうやって甘い癖に、ダリウスとティアナは、妙に自分自身にはストイックな面がある。
ダリウスは剣の稽古をしすぎてよくぶっ倒れて庭で寝てるし、ティアナも平気で徹夜して洋服作ってテンションおかしくなってるし、しばらく顔を見ない時はマジで要注意だった。
俺の実家は雑貨屋を営んでいたから、配達ついでによく二人の安否確認をしていたものだ。懐かしいな。
アイツ等が居てくれてたから、今の俺がある。
昔みたいに、三人で一緒に遊びたいな……なんて、少しだけセンチメンタルな気分になった夜だった。
0
お気に入りに追加
137
あなたにおすすめの小説
頭が花畑の女と言われたので、その通り花畑に住むことにしました。
音爽(ネソウ)
ファンタジー
見た目だけはユルフワ女子のハウラナ・ゼベール王女。
その容姿のせいで誤解され、男達には尻軽の都合の良い女と見られ、婦女子たちに嫌われていた。
16歳になったハウラナは大帝国ダネスゲート皇帝の末席側室として娶られた、体の良い人質だった。
後宮内で弱小国の王女は冷遇を受けるが……。
別に構いませんよ、離縁するので。
杉本凪咲
恋愛
父親から告げられたのは「出ていけ」という冷たい言葉。
他の家族もそれに賛同しているようで、どうやら私は捨てられてしまうらしい。
まあいいですけどね。私はこっそりと笑顔を浮かべた。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
王子妃だった記憶はもう消えました。
cyaru
恋愛
記憶を失った第二王子妃シルヴェーヌ。シルヴェーヌに寄り添う騎士クロヴィス。
元々は王太子であるセレスタンの婚約者だったにも関わらず、嫁いだのは第二王子ディオンの元だった。
実家の公爵家にも疎まれ、夫となった第二王子ディオンには愛する人がいる。
記憶が戻っても自分に居場所はあるのだろうかと悩むシルヴェーヌだった。
記憶を取り戻そうと動き始めたシルヴェーヌを支えるものと、邪魔するものが居る。
記憶が戻った時、それは、それまでの日常が崩れる時だった。
★1話目の文末に時間的流れの追記をしました(7月26日)
●ゆっくりめの更新です(ちょっと本業とダブルヘッダーなので)
●ルビ多め。鬱陶しく感じる方もいるかも知れませんがご了承ください。
敢えて常用漢字などの読み方を変えている部分もあります。
●作中の通貨単位はケラ。1ケラ=1円くらいの感じです。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界の創作話です。時代設定、史実に基づいた話ではありません。リアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。登場人物、場所全て架空です。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
私はいけにえ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「ねえ姉さん、どうせ生贄になって死ぬのに、どうしてご飯なんて食べるの? そんな良いものを食べたってどうせ無駄じゃない。ねえ、どうして食べてるの?」
ねっとりと息苦しくなるような声で妹が言う。
私はそうして、一緒に泣いてくれた妹がもう存在しないことを知ったのだ。
****リハビリに書いたのですがダークすぎる感じになってしまって、暗いのが好きな方いらっしゃったらどうぞ。
【本編完結】実の家族よりも、そんなに従姉妹(いとこ)が可愛いですか?
のんのこ
恋愛
侯爵令嬢セイラは、両親を亡くした従姉妹(いとこ)であるミレイユと暮らしている。
両親や兄はミレイユばかりを溺愛し、実の家族であるセイラのことは意にも介さない。
そんなセイラを救ってくれたのは兄の友人でもある公爵令息キースだった…
本垢執筆のためのリハビリ作品です(;;)
本垢では『婚約者が同僚の女騎士に〜』とか、『兄が私を愛していると〜』とか、『最愛の勇者が〜』とか書いてます。
ちょっとタイトル曖昧で間違ってるかも?
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる