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第十四章 最終決戦
トラウマに囚われる
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「アクラ様、だろ? 言葉使いには気をつけろ。俺様はどこぞの落ちこぼれ二世と違って、次期妖界を担う鬼の一族の若頭だぞ」
「……っ、アクラ……様」
アクラがそう言って赤色の瞳をスッと細め睨み付けると、尋常じゃない程の汗を流しながらシロは言い直した。
絶対的な支配者を前に、反射的に身体が反応してしまうかのようなその様子に、このアクラという男がシロにとってどういう存在なのか、私は瞬時に理解した。妖界でシロを虐めていたのは多分、この男だ。
「シロ、惑わされないで。彼は偽物、クレハが作り出した幻術だよ」
「あ、ああ……そ、そうだったな」
震えるシロの手をギュッと握りしめて話しかけると、落ち着きを取り戻したのか手の震えがとまった。
「半妖の出来損ないの癖に、いっちょ前に女連れてるとは、お前も偉くなったもんだな? その女、寄越せ」
「……渡せない」
「ァア?! 俺様の言うことが聞けねぇのか?」
そのアクラの怒鳴り声で、シロの肩が大きく震える。それでも必死に恐怖に耐えるようにして、シロは否定の言葉を口にした。
「……っ、桜は、桜だけは渡せない」
「オイ、誰に口聞いてんだ? 俺様を怒らせるとどうなるか、お前がよーく知ってるだろ?」
次の瞬間、黒い波動がこちらに飛んできて、私を庇うようにシロがそれを全身で受け止めた。しなやかな鞭のように形を変えたその黒い波動はシロの身体に巻き付いて締め上げていく。
「くっ……うぁああ!」
「シロ!」
その黒い波動をどうにか出来ないか試みるも、きつく巻き付いたそれは私の力ではどうしようも出来ない。それならば……この術をかけているアクラを倒せば解けるはず。
そう思って目標をアクラに移した私は彼に攻撃をしかける。しかし、軽やかな身のこなしで彼は私の繰り出す突きも蹴りも華麗にかわしていく。
(この人、強い……)
私の攻撃を避けながら軽く口笛を吹き、アクラは笑いながら話しかけてくる。
「やるねぇ……そこの無様な負け犬には勿体ない女だな。気に入った、お前だけなら通してやるよ。ほら」
アクラはバク転して私から距離を取ると、わざとらしく右手を胸に添えて一礼し、私の前に道を開けた。その笑顔が胡散臭すぎて全く信用できない。
ルール上、どちらか一人でもクレハの元に到着すればこの試練は終わる。だけど、シロをこのまま置いていけない。幻術だと分かっていても、アクラという存在自体にシロは完璧に萎縮してしまっている。このまま置いていくのは危険だ。
「さ、くら……俺のことは気にせず行け!」
「うるさい、負け犬は黙ってろ」
シロがそう叫ぶと、アクラの表情から笑顔がスッと消える。鞭のような黒い波動でシロの身体を上に持ち上げると、そのまま勢いよく地面に叩きつけた。シロの苦しそうなうめき声を聞くと途端に笑い出し、狂ったようにそれを何度も繰り返す。
「止めて! お願い、シロを放して」
「やーだね、アイツは俺様の玩具だ。多少痛めつけても狐はすぐに再生する。これくらい、なんともねぇよ」
そう言ってアクラはシロを屋敷の壁に投げ飛ばした。気を失ったのかシロはそのまま動かなくなる。急いで駆け寄りたい衝動にかられるも、シロの言葉が頭をよぎり私はそれをなんとか思いとどまった。
『実際に攻撃されれば痛みも伴うが、あくまでそれも幻術だ。実際の身体は無傷だから、たとえ何があっても決して動揺するなよ』
そうだ。決して動揺してはいけない。今私がすべき事は、アクラを倒す事だ。
「シロは、貴方の玩具じゃない!」
怒りを込めて繰り出した右の拳を、アクラに掴まれた。続け様に蹴りを入れるも、軽くガードされてしまい手も足も出ない。この距離では分が悪いと判断した私は距離を取ろうとするも、右手を強く掴まれていて動く事が出来ない。
「玩具以外に、あいつの存在価値なんてねぇよ。三大妖怪の一人、至高の強さを持つ伝説の妖狐コサメの血を継ぎながら、最弱の落ちこぼれに成り果てたみじめな負け犬。寂しそうにしていた所に俺が玩具として価値を見いだしてやったんだ。いくら痛めつけても死なないそのタフさを評価してな」
「……っ!」
なんて酷いことを……シロがアクラに怯える理由がよく分かった。小さい頃からそんな暴力をふるわれていたら……身体が反射的に萎縮して動かなくなるはずだ。
シロにとってアクラはきっと、越えなくてはならない壁のような存在なんだろう。だからクレハは絶対通る箇所に、わざと彼を最後の番人として置いたんだ。今までのお化けと比べものにならない程強くして。
この試練、私は何の役にも立ってない。道中のお化けを倒したのは全部シロで、私はただ守ってもらっていただけ。
私が傍に居なければ、シロだけならアクラの攻撃を避けられたかもしれない。私を庇ったりしたからシロは……ああ、そうか。だからクレハはこの試練を与えたのか。
私に『足手まといでしかない』と知らしめるために。
「その苦痛に歪む顔、たまんねぇな。気が変わった。若い女の魂って旨いんだよな。全身の血肉を食らった後で大事に味わってやるよ」
掴まれた拳を引かれ体勢を崩した私の腰を、もう片方の空いている手でアクラが捕らえる。ガッチリと強い力でホールドされてしまいますます動けなくなった。
彼が口を大きく開けると、鋭い牙がキラリと光る。
(た……食べられる?!)
お、落ち着け、これは幻術だ。痛みは伴うけど幻術だとシロは言っていた。私までここでやられてしまったらゲームオーバーだ。それだけは絶対に駄目だ。このまま……足手まといのまま終わりたくない!
何かを食べようとする時、誰だってそこには油断が生じる。こうなったら、肉を切らせて骨を断つ作戦だ。
いつでも取り出せるように手首の袖口に護符を仕込んでいる。事前に練習していてよかった。掴まれていない左手でバレないよう袖口から護符を滑らせて握りしめる。
(足手まといなんて言わせたくない。今度は私が、シロを守るんだ!)
「……っ、アクラ……様」
アクラがそう言って赤色の瞳をスッと細め睨み付けると、尋常じゃない程の汗を流しながらシロは言い直した。
絶対的な支配者を前に、反射的に身体が反応してしまうかのようなその様子に、このアクラという男がシロにとってどういう存在なのか、私は瞬時に理解した。妖界でシロを虐めていたのは多分、この男だ。
「シロ、惑わされないで。彼は偽物、クレハが作り出した幻術だよ」
「あ、ああ……そ、そうだったな」
震えるシロの手をギュッと握りしめて話しかけると、落ち着きを取り戻したのか手の震えがとまった。
「半妖の出来損ないの癖に、いっちょ前に女連れてるとは、お前も偉くなったもんだな? その女、寄越せ」
「……渡せない」
「ァア?! 俺様の言うことが聞けねぇのか?」
そのアクラの怒鳴り声で、シロの肩が大きく震える。それでも必死に恐怖に耐えるようにして、シロは否定の言葉を口にした。
「……っ、桜は、桜だけは渡せない」
「オイ、誰に口聞いてんだ? 俺様を怒らせるとどうなるか、お前がよーく知ってるだろ?」
次の瞬間、黒い波動がこちらに飛んできて、私を庇うようにシロがそれを全身で受け止めた。しなやかな鞭のように形を変えたその黒い波動はシロの身体に巻き付いて締め上げていく。
「くっ……うぁああ!」
「シロ!」
その黒い波動をどうにか出来ないか試みるも、きつく巻き付いたそれは私の力ではどうしようも出来ない。それならば……この術をかけているアクラを倒せば解けるはず。
そう思って目標をアクラに移した私は彼に攻撃をしかける。しかし、軽やかな身のこなしで彼は私の繰り出す突きも蹴りも華麗にかわしていく。
(この人、強い……)
私の攻撃を避けながら軽く口笛を吹き、アクラは笑いながら話しかけてくる。
「やるねぇ……そこの無様な負け犬には勿体ない女だな。気に入った、お前だけなら通してやるよ。ほら」
アクラはバク転して私から距離を取ると、わざとらしく右手を胸に添えて一礼し、私の前に道を開けた。その笑顔が胡散臭すぎて全く信用できない。
ルール上、どちらか一人でもクレハの元に到着すればこの試練は終わる。だけど、シロをこのまま置いていけない。幻術だと分かっていても、アクラという存在自体にシロは完璧に萎縮してしまっている。このまま置いていくのは危険だ。
「さ、くら……俺のことは気にせず行け!」
「うるさい、負け犬は黙ってろ」
シロがそう叫ぶと、アクラの表情から笑顔がスッと消える。鞭のような黒い波動でシロの身体を上に持ち上げると、そのまま勢いよく地面に叩きつけた。シロの苦しそうなうめき声を聞くと途端に笑い出し、狂ったようにそれを何度も繰り返す。
「止めて! お願い、シロを放して」
「やーだね、アイツは俺様の玩具だ。多少痛めつけても狐はすぐに再生する。これくらい、なんともねぇよ」
そう言ってアクラはシロを屋敷の壁に投げ飛ばした。気を失ったのかシロはそのまま動かなくなる。急いで駆け寄りたい衝動にかられるも、シロの言葉が頭をよぎり私はそれをなんとか思いとどまった。
『実際に攻撃されれば痛みも伴うが、あくまでそれも幻術だ。実際の身体は無傷だから、たとえ何があっても決して動揺するなよ』
そうだ。決して動揺してはいけない。今私がすべき事は、アクラを倒す事だ。
「シロは、貴方の玩具じゃない!」
怒りを込めて繰り出した右の拳を、アクラに掴まれた。続け様に蹴りを入れるも、軽くガードされてしまい手も足も出ない。この距離では分が悪いと判断した私は距離を取ろうとするも、右手を強く掴まれていて動く事が出来ない。
「玩具以外に、あいつの存在価値なんてねぇよ。三大妖怪の一人、至高の強さを持つ伝説の妖狐コサメの血を継ぎながら、最弱の落ちこぼれに成り果てたみじめな負け犬。寂しそうにしていた所に俺が玩具として価値を見いだしてやったんだ。いくら痛めつけても死なないそのタフさを評価してな」
「……っ!」
なんて酷いことを……シロがアクラに怯える理由がよく分かった。小さい頃からそんな暴力をふるわれていたら……身体が反射的に萎縮して動かなくなるはずだ。
シロにとってアクラはきっと、越えなくてはならない壁のような存在なんだろう。だからクレハは絶対通る箇所に、わざと彼を最後の番人として置いたんだ。今までのお化けと比べものにならない程強くして。
この試練、私は何の役にも立ってない。道中のお化けを倒したのは全部シロで、私はただ守ってもらっていただけ。
私が傍に居なければ、シロだけならアクラの攻撃を避けられたかもしれない。私を庇ったりしたからシロは……ああ、そうか。だからクレハはこの試練を与えたのか。
私に『足手まといでしかない』と知らしめるために。
「その苦痛に歪む顔、たまんねぇな。気が変わった。若い女の魂って旨いんだよな。全身の血肉を食らった後で大事に味わってやるよ」
掴まれた拳を引かれ体勢を崩した私の腰を、もう片方の空いている手でアクラが捕らえる。ガッチリと強い力でホールドされてしまいますます動けなくなった。
彼が口を大きく開けると、鋭い牙がキラリと光る。
(た……食べられる?!)
お、落ち着け、これは幻術だ。痛みは伴うけど幻術だとシロは言っていた。私までここでやられてしまったらゲームオーバーだ。それだけは絶対に駄目だ。このまま……足手まといのまま終わりたくない!
何かを食べようとする時、誰だってそこには油断が生じる。こうなったら、肉を切らせて骨を断つ作戦だ。
いつでも取り出せるように手首の袖口に護符を仕込んでいる。事前に練習していてよかった。掴まれていない左手でバレないよう袖口から護符を滑らせて握りしめる。
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