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いやらし天狗 ~穂波編~
トラバース
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なにげない日常が戻ってくる。パソコンの電源を落とす頃には午後10時を過ぎ、フロアの明かりは周囲だけを照らす。
「はぁぁ、遅くなったなぁ」
穂波のつぶやきは、誰もいないフロアへ吸い込まれた。9時頃まで残っていた同僚も帰り、オフィスは静まりかえっている。戸締りを見まわってロッカーの荷物を取りだした。
椅子へ上着を掛けっぱなしだった事を思い出し、オフィスへ戻ると課長がフロアに居た。なにかを探すようにフロアを見まわしている。
「伊香草課長? 忘れ物ですか? 」
声をかけたら課長はニンマリ笑みを浮かべた。
「いやぁ、君に頼んだ仕事が気になってね。ところで西くんは帰ったのかい? 」
「帰りましたけど? 僕もいまから退勤します」
机へ腰かけた伊香草は、できあがった資料を眺めた。警戒した穂波が足早に上着を取って退室しようとした時、課長が扉の前へ立ち塞がった。
「山川君。仕事が終わったのなら、これからどうかね? 」
伊香草は片手でグイと飲む仕草をする。どこかで一杯引っかけたのだろうか、微かに酒の匂いがただよう。穂波は丁重に断わってドアノブへ手をかけた。
背中へ衝撃がはしって、うつぶせに倒れてしまった。後ろから体重をかけられタックルされたのだと気づく。
「課長!! 何するんですか!? 」
抵抗するが動きを封じられる。若い頃にレスリングをしていた上司から逃れるのは至難の業だ。
「君は誰かと付き合ってるのか? ひょっとして西くんか!? 」
「はぁ!? 」
突拍子もない言い分に言葉がみつからない。伊香草はズボンの上からまさぐり、穂波の尻をわし掴む。尻を揉みしだきながら卑しい顔を擦りつけてきた。
「朝のプレゼントは気に入ってくれたかね? どうしていつもズボンを着替えてしまうんだい? 」
「まさか、課長……電車の……!? 」
今朝も満員電車で痴漢に遭い、例のごとく粘つく液体をかけられたところだった。迷惑な犯人が判明して、力いっぱいふり払う。
しかし足首をつかまれ仰向けに倒された。手足をバタつかせて藻掻いても、体の重心を押さえられて起き上がれない。課長は胸元へ手を這わせ、見つけた突起をシャツの上から引っ掻いた。
「課長っ……っ! 」
カリッカリッと爪の先で引っ掻かれて、敏感な部分はかたく凝る。
粘つく液体がシャツにもかかり、出社したときに薄手のワイシャツへ着替えた。元の服が厚手だったので、今日はアンダーシャツを着ていない。指の感触が薄いシャツからダイレクトに伝わり、声をおさえて下唇を噛む。
「やめっ……くっ、んんっ」
穂波の反応にニヤついた伊香草が、弾力を楽しむように指先を動かす。
「今日はちょっと透けて見えて、私は気が気じゃなかったよぉ。誘っていたのかなぁ? 」
「あっ……くぅ……やっ」
刺激された突起がシャツごしに尖っているのがわかる。よだれを垂らした伊香草は執拗に指さきで弄り、盛りあがった股間まで擦りつけてくる。
「何時からこんなにいやらしい乳首になったんだい? コリコリじゃないか!? 君を気にかけてる私を差しおいて、毎晩誰かに吸わせてるのかねっ? 」
たまりかねた課長は、ワイシャツの襟をつかんで強引に開けた。ボタンがはじけ飛び、穂波の胸元が露わになる。突起を吸うため唇が伸びて迫った。
(……こんな奴に触られてっ)
ぎゅうと手を握りしめた時、伊香草の口を堅い物が阻んだ。首から下げていた木札が偶然ぶつかったのだ。
「なんだねコレ、若い子の流行りかな? 今は外しておこうか」
「あ……待っ……」
顔をしかめた伊香草は木札を引っぱり繋いでいた紐が切れた。床へ放り投げられた刹那、穂波はこれまでに出した事のない声量で怒鳴った。
「いい加減にしてくださいっ!! 」
「ふんむぐぉっっ!!! 」
思いきり足を振れば擦りつけられていた股間へ当たり、伊香草は奇声をあげてうずくまる。すかさず蹴とばして、床へ落ちた木札を拾った。後ろで課長が喚いていたけど、無視してオフィスを跳びだし懸命に走った。どうやって家へ辿り着いたかも覚えてない。
ひどく汚れた気分になって、シャワーを浴びながら膝をかかえる。結び直した木札の墨が滲んで、書かれた文字が薄くなった。普段、風呂へ入る時は外していたのにすっかり忘れていた。
「剛……」
水に滲む木札を数分ながめていた穂波は、それを握りしめて呟く。
***************
「どういうことっ? 」
目を丸くした西は一瞬大きな声を出してから口をつぐみ、こちらへ顔をよせてボソボソと会話する。今すぐではないけど、1年後に退職することを西へ伝えた。
「もったいない、お得意さんだって増えたろ? あっ……もしかして課長? なんかされたんか!? 」
あの日の翌日、股間を蹴られた伊香草は体調不良で会社を休んだ。課長とのやりとりは仕事をふくめ記録していたので、その日の内にすべて部長へ報告した。会社の事情もあって免職には出来なかったものの、穂波へ接近しないよう会社側から取り計らってもらう事はできた。
「ううぅ俺のオアシスゥ……」
「ちょっと西、辞めるのはまだ先だって! 」
グズッと鼻を鳴らした同僚に、急いでポケットティッシュを渡した。西は鼻をかんでからティッシュを丸める。
「こんな気遣いできんの穂波だけだ……。俺の営業先で登山用品扱ってる人がいて、人探してるらしいけどそっち行く? いい社長だよ? 」
「……ごめん。第2の人生じゃないけど、僕もやってみたいというか、住んでみたい所があるんだ」
相談した部長にも引き留められたが、会社を辞めるのは伊香草の所業だけではない。ここ1年程、奥歯に物が挟まった様なモヤモヤ感をスッキリさせる方法を考えていた。
「第2の人生って中年の言うことだろっ。あれか!? 田舎へ住もうとか、そういうやつなのか!? どこだよ、資金はどうすんの? 田んぼばっかで何もないぞっ、考えなおせ穂波ぃ~」
おふくろと化した西が根掘り葉掘り聞いたうえに引き留めた。穂波の決心が揺らがないことを知ると、ティッシュでふたたび鼻を拭く。
「……俺さ、上京しても訛りがぬけないし友達もいないから……こうやって身近に話聞いてくれんの穂波くらいで……」
太陽のように振るまう西でさえ悩みを抱えている。しかし本人が気付いてないだけで、元気な西を微笑ましい顔で見守る人達は何人もいる。
「まだ先の話だけど車さえあれば移動は楽だし、西も登山ついでに来てみたら? 迎えに行くよ」
「えっ!? いいの? 」
「いーよ」
穂波がおまじない代わりにおでこを撫でると、西は真っ赤になってうつむいた。
「穂波、さいきん変わった? 」
「そうかな? 」
赤くなってモゴモゴと口を動かした西は、逃げるように自分のデスクへ戻った。穂波もメールを確認して仕事を始める。少しだけ変化した日常を過ごす。
(もしも……もしも僕が目の前へ現れたら……彼はどんな反応をするのだろう……)
天狗の悪戯、1度きりの関係。そもそも男に興味がないかもしれない、穂波だって村での出来事が起こるまで同性との関係など考えたこともなかった。早く会いたい気持ちと、それを否定する不安が交錯する。
穂波の心は決まっていた。
―――――――――――――――
お読み頂きありがとうございます。
課長と突然のオフィスラヴ、とはなりませんでした。
※トラバース……登山ではピークへ登らず、山の斜面を横断すること。危険や障害物を避けて、回りこんで登るルートなどを指す言葉。
「はぁぁ、遅くなったなぁ」
穂波のつぶやきは、誰もいないフロアへ吸い込まれた。9時頃まで残っていた同僚も帰り、オフィスは静まりかえっている。戸締りを見まわってロッカーの荷物を取りだした。
椅子へ上着を掛けっぱなしだった事を思い出し、オフィスへ戻ると課長がフロアに居た。なにかを探すようにフロアを見まわしている。
「伊香草課長? 忘れ物ですか? 」
声をかけたら課長はニンマリ笑みを浮かべた。
「いやぁ、君に頼んだ仕事が気になってね。ところで西くんは帰ったのかい? 」
「帰りましたけど? 僕もいまから退勤します」
机へ腰かけた伊香草は、できあがった資料を眺めた。警戒した穂波が足早に上着を取って退室しようとした時、課長が扉の前へ立ち塞がった。
「山川君。仕事が終わったのなら、これからどうかね? 」
伊香草は片手でグイと飲む仕草をする。どこかで一杯引っかけたのだろうか、微かに酒の匂いがただよう。穂波は丁重に断わってドアノブへ手をかけた。
背中へ衝撃がはしって、うつぶせに倒れてしまった。後ろから体重をかけられタックルされたのだと気づく。
「課長!! 何するんですか!? 」
抵抗するが動きを封じられる。若い頃にレスリングをしていた上司から逃れるのは至難の業だ。
「君は誰かと付き合ってるのか? ひょっとして西くんか!? 」
「はぁ!? 」
突拍子もない言い分に言葉がみつからない。伊香草はズボンの上からまさぐり、穂波の尻をわし掴む。尻を揉みしだきながら卑しい顔を擦りつけてきた。
「朝のプレゼントは気に入ってくれたかね? どうしていつもズボンを着替えてしまうんだい? 」
「まさか、課長……電車の……!? 」
今朝も満員電車で痴漢に遭い、例のごとく粘つく液体をかけられたところだった。迷惑な犯人が判明して、力いっぱいふり払う。
しかし足首をつかまれ仰向けに倒された。手足をバタつかせて藻掻いても、体の重心を押さえられて起き上がれない。課長は胸元へ手を這わせ、見つけた突起をシャツの上から引っ掻いた。
「課長っ……っ! 」
カリッカリッと爪の先で引っ掻かれて、敏感な部分はかたく凝る。
粘つく液体がシャツにもかかり、出社したときに薄手のワイシャツへ着替えた。元の服が厚手だったので、今日はアンダーシャツを着ていない。指の感触が薄いシャツからダイレクトに伝わり、声をおさえて下唇を噛む。
「やめっ……くっ、んんっ」
穂波の反応にニヤついた伊香草が、弾力を楽しむように指先を動かす。
「今日はちょっと透けて見えて、私は気が気じゃなかったよぉ。誘っていたのかなぁ? 」
「あっ……くぅ……やっ」
刺激された突起がシャツごしに尖っているのがわかる。よだれを垂らした伊香草は執拗に指さきで弄り、盛りあがった股間まで擦りつけてくる。
「何時からこんなにいやらしい乳首になったんだい? コリコリじゃないか!? 君を気にかけてる私を差しおいて、毎晩誰かに吸わせてるのかねっ? 」
たまりかねた課長は、ワイシャツの襟をつかんで強引に開けた。ボタンがはじけ飛び、穂波の胸元が露わになる。突起を吸うため唇が伸びて迫った。
(……こんな奴に触られてっ)
ぎゅうと手を握りしめた時、伊香草の口を堅い物が阻んだ。首から下げていた木札が偶然ぶつかったのだ。
「なんだねコレ、若い子の流行りかな? 今は外しておこうか」
「あ……待っ……」
顔をしかめた伊香草は木札を引っぱり繋いでいた紐が切れた。床へ放り投げられた刹那、穂波はこれまでに出した事のない声量で怒鳴った。
「いい加減にしてくださいっ!! 」
「ふんむぐぉっっ!!! 」
思いきり足を振れば擦りつけられていた股間へ当たり、伊香草は奇声をあげてうずくまる。すかさず蹴とばして、床へ落ちた木札を拾った。後ろで課長が喚いていたけど、無視してオフィスを跳びだし懸命に走った。どうやって家へ辿り着いたかも覚えてない。
ひどく汚れた気分になって、シャワーを浴びながら膝をかかえる。結び直した木札の墨が滲んで、書かれた文字が薄くなった。普段、風呂へ入る時は外していたのにすっかり忘れていた。
「剛……」
水に滲む木札を数分ながめていた穂波は、それを握りしめて呟く。
***************
「どういうことっ? 」
目を丸くした西は一瞬大きな声を出してから口をつぐみ、こちらへ顔をよせてボソボソと会話する。今すぐではないけど、1年後に退職することを西へ伝えた。
「もったいない、お得意さんだって増えたろ? あっ……もしかして課長? なんかされたんか!? 」
あの日の翌日、股間を蹴られた伊香草は体調不良で会社を休んだ。課長とのやりとりは仕事をふくめ記録していたので、その日の内にすべて部長へ報告した。会社の事情もあって免職には出来なかったものの、穂波へ接近しないよう会社側から取り計らってもらう事はできた。
「ううぅ俺のオアシスゥ……」
「ちょっと西、辞めるのはまだ先だって! 」
グズッと鼻を鳴らした同僚に、急いでポケットティッシュを渡した。西は鼻をかんでからティッシュを丸める。
「こんな気遣いできんの穂波だけだ……。俺の営業先で登山用品扱ってる人がいて、人探してるらしいけどそっち行く? いい社長だよ? 」
「……ごめん。第2の人生じゃないけど、僕もやってみたいというか、住んでみたい所があるんだ」
相談した部長にも引き留められたが、会社を辞めるのは伊香草の所業だけではない。ここ1年程、奥歯に物が挟まった様なモヤモヤ感をスッキリさせる方法を考えていた。
「第2の人生って中年の言うことだろっ。あれか!? 田舎へ住もうとか、そういうやつなのか!? どこだよ、資金はどうすんの? 田んぼばっかで何もないぞっ、考えなおせ穂波ぃ~」
おふくろと化した西が根掘り葉掘り聞いたうえに引き留めた。穂波の決心が揺らがないことを知ると、ティッシュでふたたび鼻を拭く。
「……俺さ、上京しても訛りがぬけないし友達もいないから……こうやって身近に話聞いてくれんの穂波くらいで……」
太陽のように振るまう西でさえ悩みを抱えている。しかし本人が気付いてないだけで、元気な西を微笑ましい顔で見守る人達は何人もいる。
「まだ先の話だけど車さえあれば移動は楽だし、西も登山ついでに来てみたら? 迎えに行くよ」
「えっ!? いいの? 」
「いーよ」
穂波がおまじない代わりにおでこを撫でると、西は真っ赤になってうつむいた。
「穂波、さいきん変わった? 」
「そうかな? 」
赤くなってモゴモゴと口を動かした西は、逃げるように自分のデスクへ戻った。穂波もメールを確認して仕事を始める。少しだけ変化した日常を過ごす。
(もしも……もしも僕が目の前へ現れたら……彼はどんな反応をするのだろう……)
天狗の悪戯、1度きりの関係。そもそも男に興味がないかもしれない、穂波だって村での出来事が起こるまで同性との関係など考えたこともなかった。早く会いたい気持ちと、それを否定する不安が交錯する。
穂波の心は決まっていた。
―――――――――――――――
お読み頂きありがとうございます。
課長と突然のオフィスラヴ、とはなりませんでした。
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