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いやらし天狗 ~穂波編~
うす暗い牢で目が覚めて
しおりを挟むヒンヤリとした風がどこからか吹き、穂波の肌をなでる。
さっきまで温かいところに居た気がするが、今は薄暗い部屋に寝かされていた。
「……う……飲みすぎたかな……?」
身を起こそうとしたら、長い板へ手足を縛られていた。戸惑って周囲をうかがうと、格子状の壁の向こうから微かな声がする。
「筋蔵さん……祭りの前にダメです……あぁっ」
「私のムスコが興奮してしまって手がつけられん。きみが慰めてくれ」
「こんなにかたく……は……むむ」
向こう側は暗闇で見えない。布のすれる音になまめかしい息づかい、極力声を出さないようにしているのかもしれないが、情事が行われているのは明白だ。
(なにが起こってるんだ……? )
息を殺してうかがっていると衣ずれの音は止み、階段を上っていく足音がした。人の気配がなくなって耳が痛いくらいの静寂がもどってくる。一旦は心細くなったものの、階段から複数の話し声が聞こえ穂波は緊張した。
格子扉が開いて誰かが足側へ立った。
「山川さん、調子はどうですかな? 」
「……っ巴那河さん!? これはいったい!? 」
かろうじて頭を持ち上げても台の下は見えない。そうしている内、カラカラと音がして頭側が持ちあがった。板へ大の字に縛られたまま立つ姿勢になって、村の男たちに囲まれている状況がわかる。
同性のはずの男たちの視線には欲望がふくまれていた。身体を舐めまわすように見られて穂波の顔はこわばる。
「縄を外してくださいっ!! 」
声がむなしくこだまする。カラカラと音が鳴って仰向けに寝かされ、真横にニヤついた助平の顔が見えた。しわくちゃの指を口の中へ入れようとしたので、穂波は噛みつこうと歯を剥く。
「ぼくに近寄るなっ」
「ひゃっ、なんと獰猛なニエじゃあ! しつけが必要じゃ! 」
助平が棒のような物を口元へ押しあてる。男性器の形を模した張り子を入れるまいと穂波は口をかたく閉じて抵抗した。
「強情な、筋蔵! 」
「呼びましたか? 」
格子の扉から獣のごとき男が入ってきた。筋蔵は穂波の頭を両手ではさみ、指で歯茎をむりやりこじ開ける。そのまま口へ張り子を押し入れられ、吐き出せない様ふさがれた。
「んむぅっ――ぐっ」
噛めばジュワッと液体が染みでて舌を刺激する。喉の奥で灼けつく感覚は強いアルコールにも似て、飲みこむ度に身体がほてって熱くなった。
「ひひひ、クセはあるがそのうち美味しくなるぞい」
「んんっ! 」
助平の手が浴衣の裾へ伸びて穂波の太ももを撫でまわす。ついに帯をほどかれて、何も身に着けていない体が男たちの目に晒される。
「おお……」
「りっぱな竿じゃのう」
「竿だけじゃないぞ、ふぐりも立派じゃ」
助平の手のひらが穂波の陰嚢を持ち上げてタプタプとゆらす。感嘆した男たちは各々手を伸ばして陰嚢の重さを楽しみはじめた。
「んん……んもっ」
口いっぱいの張り子のせいで声は出ない。なされるがまま呻いていたら、助平が張り子をかき回して口内をもてあそぶ。
「助平さん。遊んでないで、ちゃんと天狗様の秘薬を塗ってあげてください」
「そうじゃそうじゃ。ひひっ、すまんなぁ宮司さん」
助平は壺から半透明の軟膏を取り、手に擦りこんでいる。同じようにテラテラ光る男たちの手が穂波の肉体へいっせいに伸びた。
「うんっ! ……んむうっ!」
足の指から尻の谷間や脇の下、きわどいところをねっとりした手が往復する。人には触られたこともない部分をたくさんの男たちに撫でまわされた。
「おや山川くん、かわいいグミの実だねぇ」
「んん――っ! 」
口の端をあげた筋蔵が太い指先でコリコリと乳頭を刺激する。両乳首をひっぱり伸ばされ、穂波は全身を痙攣させた。
「これっ、強く引っぱりすぎじゃ! もっと優しく扱わんか! 」
「くく、これは失礼。こんなに男らしいのに、反応は初々しい処女のようでそそりますなぁ」
筋蔵がジュルリとよだれを吸う音がして、太い指で乳首を圧しつぶされ摘まれる。上半身を左右にふると摘まれた乳首がひっぱられ、穂波は小さな声をあげた。
足の付け根あたりから助平の笑い声が聞こえて、すっかり勃起した竿にもたっぷり軟膏を塗られた。男たちの手に穂波が身もだえていると、尻のあたりへ人が集まっている気配がする。
「むうっ……うむっ」
羞恥で足を閉じようとしたが、板に張り付けられて閉じることはできない。巴那河がさらに尻を割りひらいて、奥の穴まで丸見えになった。息づかいが尻の谷間へかかり、穂波が腰をうごかせば男たちは歓喜の声をあげる。
巴那河の指が窄まりへ丹念に秘薬を塗りこめる。巴那河が指を抜いたとたん、いっせいに男たちの指が侵入した。
「ん――っ! んんっ、うむむん! 」
体をよじると尻への照準はズレるけれど、男たちの指は執拗に追ってくる。節くれだった指を突っ込まれ、窄まりを広げられて穂波は激しく身悶えた。
「最初は嫋やかでない益荒男なのでどうかと思ってましたが、反応が色っぽくてたまりませんなぁ」
「祭りが終わる頃にはここも柔らかく……ぐひひ」
ぴゅうと穂波の先端から温かい液体が飛びだす。
「蜜があふれてもったいない! 巴那河さん、はやくアレをっ」
先っぽを指で抑えられて、金属の棒のような物を挿し入れられた。冷やりとした細い棒は抵抗なく尿道をすすみふさぐ。
「んんん――――っ!!」
つるりとした棒がせまい尿道をこじあけ、痛みと快感で下半身が痙攣して持ち上がる。いやらしい顔つきの男たちは、そんな痴態をさらす穂波を心ゆくまで眺めた。
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