いやらし天狗

いやらし天狗

すみずみまで調査されてしまう

　天狗の妖あやしい力で達してしまった海斗かいとは、仰向けにぐったりと横たわった。

「まさかおヌシ、淫楽で達したのではなかろうな？　」
「そんなこと……」
「正直に答えぬなら、ワシが調べるしかなさそうだ」
「やめっ、くぅっ！？　」

　身体は動かず、服の上から天狗の手が這はう。大きな手は海斗の肌をなでて、身体つきを丹念に調べ筋肉を揉む。

何かを見つけた天狗の手が止まり、硬くなった胸元の突起をさぐった。手の動きに合わせて胸の尖りは上下左右に転がされる。

「さわるなっ……はっ……んんっ」
「ふふふ、ここか？　」

　天狗の指は両突起の先を押して、海斗の体に電流がはしる。服ごしでも胸元が尖っているのが分かった。指が執拗しつように乳首へ触れてきて、逃げるために身体をねじって悶もだえる。

「……はあっ……くっ、ううっ……あっ」
「どんどん凝こってきたぞ。ほんとうは気持ち好いのだろう？　」

　結んだ海斗の口から甘い声がもれる。Ｔシャツの上からコリコリと指先で引っ掻かかれ、尖った先を摘つままれた。

「あうっ！　ちがっ……あぁっ、くぅぅ」

　出そうになる声をおさえて身をひねると乳首が引っぱられる。摘まれる度に胸元をそらせる海斗を見て、黒天狗は低い笑い声を出した。



「隠しても無駄じゃ。どれ、こっちも調べてやろうぞ」

　天狗の手がズボンへ掛かる。海斗は抵抗しようと試みたが易々やすやすとズボンを脱がされてしまった。さきほど達した部分は萎なえて湿っていた。
天狗はまた鼻を這わせて股間の匂いを嗅かぐ。パンツのうすい布地だけになって、ゴツゴツしたリアルな感触に身がすくむ。

「淫猥いんわいな匂いが残っておる」
　天狗の歪いびつな鼻が湿った部分をこすり、敏感になった海斗は必死で声を出さないよう歯を食いしばった。何度も擦こすられて、陰茎は硬さを取りもどし勃起ぼっきした。

　盛りあがった股間を見て黒天狗が不敵ふてきに笑う。

「ククク、そうれ気持ちよくてたまらぬのだろう？　」
「はぅっ、そんな……こと……ないっ」
　天狗の鼻にこすられるたび、反そり返った茎元はふるえて快感が突き上がる。またイきそうになったけれど、寸すんでのところで堪こらえる。

「ふん強情なヤツよ。しょうがない、ワシの鼻で直接あばいてやろう」

　海斗のパンツは天狗の手により、取り払われてしまった。足を大きく広げられて勃起したものが天狗の前に晒さらされる。

「こんなになって、なんと卑猥ひわいな男茎おはせよ」

　鼻にこすられ弄なぶられた陰茎は、はち切れんばかりに起たっていた。天狗が先走りの垂れた亀頭を撫でまわし、海斗はしびれるような快楽に耐えて下唇を噛む。

「くぅっ」
「ククク、どこまでその強情さがつづくやら。おや、こっちもいやらしい匂いが漂ただっておるのう」

　黒天狗の手が尻へと移動して、双丘を割りひらき奥をあばいた。めったに人目に晒されない部分を広げられて海斗の顔が赤くなる。

「やめっ！？　そんなトコ見るなぁっ」
「これがおヌシの菊坐きくざか？　よくよく調べてくれよう」
　喉の奥で笑った天狗はふところより小さな壺を取り出して、半透明の軟膏を尻の穴へ塗りつける。ずぶずぶと天狗の指が締まった穴へ侵入した。

「……なっ！？　いやっ、うぐぅっ！　」

　天狗は軟膏をたっぷりと指につけて内奥をこねくり回す。塗られた部分はじんわり温かくなって、天狗の目があやしく光った時のようなムズ痒さを感じた。ただの軟膏ではなく、あやしい薬を塗られているようだ。

「これは天狗の秘薬、おヌシの隠れた姿をあばくものぞ」

「っ……はっ……くぅっ、くぅっ」
　尻へ入れられた違和感はしだいに快楽へと変化する。太い指の感覚に悶もだえながら辛かろうじて耐えていたら、指は引き抜かれて天狗の鼻の先があてがわれた。

「あ……まさかっ……そんな物――――ああ"ぁっ！！　」

　瘤こぶになっている鼻先がずぶりと挿さしこまれた。ゴツゴツとした太い鼻は海斗の尻の穴へ沈んでゆく。たっぶり軟膏を塗られて広げられた内部は、長い鼻を難なくのみこむ。

天狗の太い鼻で一杯になった内壁は圧迫される。



「あぅあぅっ、やめてっ」

「そうれ、そうれワシの鼻はどうだ？　いつまで耐えられるかな」

　笑った黒天狗の鼻が動かされて、鼻先の瘤が内側を刺激する。海斗の足は大きく広げられ、歪いびつな太い鼻は奥まで侵入した。デコボコした鼻でかき回されたり、奥をさぐられて気持ちのいい所をこすられる。

「ひあっ！　あっ……ぁんっ」
　嬌声きょうせいがもれて太腿がひきつった。そり返った海斗のペニスは、しずくを垂らして下腹部を濡らす。

鼻を捻ねじったり回したりしながら海斗の反応を見ていた天狗は、激しく鼻を出し入れし始めた。いびつなコブが入り口の浅い部分や、到達した尻の奥を突いて刺激する。

「はうぅっ！　……やっ、くっ――――ぁああっ！！　」

　最奥を突きあげられて、海斗の陰茎から白濁した液がビュルッと飛びだした。天狗の鼻を咥くわえこみ、口を開けたまま涎よだれをたらして太ももを小刻みにふるわせる。

「快楽に溺おぼれる、なんといやらしき体かな」
　マエ様の低い笑い声が聞こえた。



「……あ……」

　埋まっていた歪いびつな鼻が引き抜かれ、快楽をむさぼった後孔は物足りなさそうにヒクヒクうごめく。
ねっとりとした鼻を拭ぬぐった黒天狗は、着衣のあいだからそそり立ったものを覗のぞかせた。暗闇のなかで弾力のある棒が尻へあてがわれる。

「おヌシのような淫みだらな者には、ワシのしるしを授さずけようぞ」

　先程の鼻より、さらに太いものが海斗の尻へ侵入した。瘤が入り口の浅い部分をゴリゴリ刺激しながら回し入れられる。太くいびつな形の物は苦もなく埋まった。

「ふああっ！？　はぅっ――――あぁっ！！　」
　太く熱いものが奥へ埋まり、快楽でだらしなく口をあけた青年は甲高かんだかい嬌声をあげた。黒天狗の肉棒に貫つらぬかれ、激しい抽挿ちゅうそうで身体は揺さぶられる。

肉棒でこすられるたび、快感が泉のように湧きあがる。涙も涎よだれも垂れながし、天狗に突かれるまま体をガクガクとふるわせ意識が遠のく。

「あうっあうっ！　――――うぐぅっ――――ひああ！！　」

　終わらない快楽は、意識が完全になくなるまで続いた。