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第七章
鬼との交渉2
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「月読様はこちらへ」
休憩をはさみ大広間にいた者達はいなくなった。
千隼に連れられて当主の居室へ向かう。鬼平との交渉のつもりが、結局は千隼との話し合いになっていた。
「貴方が居なくなってから私は【鬼】の当主になりました。遅すぎたと後悔したくらいですが、もう僕と言うのは祖父の前だけです」
月読が奈落へ落ちた後、千隼は並々ならぬ決心で【鬼の当主】となった。
眼鏡の奥の目が大広間にいた時のような冷たさをふくみ、スッと細められる。いつの間にか大人になった男の髪は耳上まで短くなり、顔付きもシャープになっていた。
ひんやりした指が月読の頬へ触れる。
「痛かったですか? 」
群衆を黙らせるためには効果的な方法だった。しかしそれだけでは無く、心配していたのに放って置かれた上、当主を差し置いて鬼平と交渉した怒りだと千隼は告げる。
なんらかの術を使用しているのか、いつもよりひんやりした掌は叩かれて赤くなった頬を冷やす。
月読の頬を撫でながら、千隼は鬼の当主として意見を述べる。
「【鬼】というのは、どうも猜疑心の強い者が多く、烏のような一枚岩でもありません。貴方の覚悟と思いは十分伝わりましたが、それだけでは不十分です」
欠片が存在する以上、九郎は同じことを繰り返すかもしれない。千隼のみならず、今日納得した鬼達も同様に些細な出来事から疑心暗鬼にかられる者が後に出てくると指摘された。
「九郎さんと関係をもつ月読様が絆されて騙されていると考える者も出てくるでしょう、あるいはマガツヒに操られているのではないかとも」
それは月読の信頼にも影響する。人々の不安や疑念を払拭するのは実に難しい。
「――――そこで、月読さまには私のものになって頂きます」
突拍子もない言葉が飛んできた。
聞き違えたのではないかと見れば、真顔の千隼は月読の頬へ当てていた指を下ろし首筋をたどる。冷やりとした指が襟元の端へ侵入して鎖骨をなでた。
「貴方が当主である私のものになれば、他は何も言えなくなる。いいえ、私情でどうとでも出来ます。仮に【鬼の当主】が私でなくてもそうするでしょう、我々にとって磐井隼英のものだった貴方にはその価値が付いている」
鎖骨に置かれた指はゆっくり往復して、ヒヤリとした感覚に月読は身じろぐ。
息を呑んだ月読は言葉を発することが出来ず沈黙した。
千隼はしばらく鎖骨を撫でてから、ため息を吐いた。
「良い案だと思ったのにな~。九郎さんと関係うんぬんは、僕と関係を持っている事で払拭できますし。父の角はたしかに凄いんですけど、物を言わないでしょ? 」
冷たい雰囲気から一転して、いつもの調子に戻った千隼は唇を3の形に尖らせた。
「千隼……」
「フフフ、騙されました? 僕が僕と呼ぶのは、祖父だけではなく貴方の前でもなのですよ。あと……湯谷さんに陽太に……ええと」
安堵して眉尻の下がった月読の顔を見て、千隼は笑みを浮かべる。しばらく見なかった青年は鬼の当主としての顔をしっかり持つまでに成長していた。
「うぅ~ん僕以外の鬼のものになる月読さまは見たくないし~。そうだっ、鬼らしく奪ってしまえばいいのか! 」
ふたたび聞き違いだと思い2度見すれば、千隼は真顔でこちらを見ている。冗談では無くジリジリにじり寄って来る。
「震えているのですか? 可愛いですね、月読さま」
後退りした月読に、千隼は正面から飛びかかった。
「えっ……ちょっ……まっ、千隼! やめっ、やめなさい!! 」
満員電車で揉みくちゃにされたように乱れた着物でクタクタになった月読が起き上がったら、正面から抱きついた眼鏡は胸元へ埋もれている。
「千隼……」
大仰にため息を吐いた月読は、あきれた視線で見下ろす。着物の帯を外せなかった様子の千隼は、不満顔の膨れっ面でぶぅぶぅと垂れている。
両眉を上げて困り顔の月読は、妥協案がないか尋ねた。千隼は再び胸板へ顔を埋めて思案していたけれど、落しどころが見つかった。
「今日は僕の所へ泊って、後は定期的に通って下さい。月読と鬼が親密になる事で、貴方への反発は収まるでしょう。そうすれば九郎さんへの当たりも良くなると思います」
千隼の提示した案を月読は受け入れた。定期的に通うのは、鬼平が月読を邸宅へ呼びつけて面会をしていた延長で、いま思えばそれが理由だったのかもしれない。
落ち着いたところで月読は攫われてからの経緯を話した。千隼も御山での混乱の出来事を語り、互いに胸の内を明かす。
「今でも僕の決断は間違っていたとは思いません。欠片に憑かれたあの人の存在がなくなれば、月読さまの憂いも無くなって心が晴れる。ひとつの手段だと思っています」
「それはあまりに冷酷で極端な手段だな……」
オオマガツヒの欠片を宿し、発現させてしまった九郎はもはや人では無い。マガツヒには成らなかったけれど境に立っている。
妖や魔物を相手にしていると想定外のことが起こり、時に情けを捨てなければならない場面にも出くわす。この先ずっと大丈夫とは言い切れないが、千隼の決断を月読は選ばない。
九郎が月読にとって大切な者というだけでなく、死線を共に越えて信じた仲間でもあるからだ。
共に生きる為の方法なら幾らでも探し出す。九郎が居なくなるのは月読の望みではなく、喜びと悲しみ、苦楽もすべて含めて一緒に歩むと決めた。
「貴方は九郎さんのためなら、そんな顔をするのですね」
口を尖らせた千隼は、ふたたび月読の固く合わさった着物の胸元へ埋もれた。耳を澄ませば、鬼っ子は意外にポジティブな言葉と意味不明な言語をつぶやいていた。
「あ、もうひとつ妥協案の条件ありました! 雄っぱい触らせて下さい、僕を放って置いた贖罪です! 」
「…………わかったよ、その内な。1度だけだぞ」
顔を上げた千隼が至極真剣な顔つきで言うので、月読は盛大に溜息を吐いてから頷いた。
***************
その日は鬼の邸宅へ泊まることになった。
千隼いわく、関係を持つためのお泊りは当然だそうだ。2人で示し合わせた偽装だが、他人の想像にまかせて自らは語らない。
控室で待つ加茂へ泊ることを伝えに行く、乱れた着衣を見た叔父は訝って大丈夫かと尋ねてくる。月読は困った顔で笑い、後日詳しい事情を話すということで帰らせた。
邸宅の南側には海を眺められる露天風呂があった。岩を削って作られた窪みへ、温めた地下の冷泉を流している。
他に人けも無く、月読は浴槽のなかで手足を大きく伸ばした。ぬるめの湯でじわじわと体が温まり、外気に触れた部分も寒くない。遠く見える夜の海にタンカーの小さな光が浮かんでいた。
家の風呂に満足していたので露天風呂へ入る機会は無かったが、広めの岩風呂はとてもリラックスできて快適だ。西会館の入浴施設を改築して、露天風呂を作る計画を加茂が立てていた事を思い出す。
リラックスして解放された思考は頭を巡る。
本来なら先に鬼平と面会する予定だっただけに、大広間での出来事は月読の意表を突いた。ふだん茶化している千隼の本音も少しは聞けた気がする。
月読は浴衣に厚綿の半纏を羽織って部屋へ向かう。
千隼の居室を開けるとテーブルは除けられ、部屋の真ん中に一対の布団が敷かれていた。片方の枕には可愛らしいピンクのひらひらが付いて、これで衝立か蚊帳でも掛かっていたら夜伽のようだ。
「……すみません……月読様」
後ろで申しわけなさそうに湯谷が謝っている。どうやら彼も手伝ったらしい。
「月読さま、ずいぶん長風呂でしたね? 」
光るメガネが此方を見つめて、お世辞にも可愛いとは言えない笑い声をデュフフと口から漏らしている。
夜も更けていたので月読が就寝するため布団へ入ろうとしたら、千隼は乙女チックなピンクの枕を指差した。
「え? 俺がこっちなの!? 」
思わず素がでた月読は、仕方なく柔軟剤の香りがするピンクの枕へ頭を乗せる。千隼は勢いよく自分の掛布団を開けて、正座しながら部屋の電気を消した。
真っ暗な部屋、寝付くまで千隼と他愛のない会話をする。
布団のすれる音がして、ジリジリ千隼がこちらへ動いている。何もないと分かっていても少し緊張した。
千隼の気配は布団の境目まで来たが、そこで動かなくなりスィースィーと寝息が聞こえはじめた。時間をかけ過ぎたせいで、近寄ることなく力尽きて眠ってしまった様だ。
実に残念なクールビューティーだ。暗闇でふと口元をゆるめた月読は、ゆっくり目を閉じる。
夜が明けて、月読が目を覚ますといつもと違う大きな窓が見えた。熟した渋柿の実を小鳥が鳴きながらつつく。
布団をくっ付けて敷いていたせいか、月読の寝相で掛け布団は入り乱れ巻きついている。胸元に温かさを感じて視線を移したら、千隼の頭を抱き込んでいた。
「うぅ~わいせつぶつ……猥褻物が追いかけて……むにゃむにゃ」
眠っている千隼はうなされて、手足をジタバタさせながら如何わしい夢を見ている様子だった。
―――――――――――――――
お読み頂きありがとうございます。
シリアスになりきれない千隼くん。
もろもろの用語集です。
※半纏…半天。羽織に似ている脇にマチのない短い上着。綿をつめて作られた半纏は室内の防寒着として着られる。
休憩をはさみ大広間にいた者達はいなくなった。
千隼に連れられて当主の居室へ向かう。鬼平との交渉のつもりが、結局は千隼との話し合いになっていた。
「貴方が居なくなってから私は【鬼】の当主になりました。遅すぎたと後悔したくらいですが、もう僕と言うのは祖父の前だけです」
月読が奈落へ落ちた後、千隼は並々ならぬ決心で【鬼の当主】となった。
眼鏡の奥の目が大広間にいた時のような冷たさをふくみ、スッと細められる。いつの間にか大人になった男の髪は耳上まで短くなり、顔付きもシャープになっていた。
ひんやりした指が月読の頬へ触れる。
「痛かったですか? 」
群衆を黙らせるためには効果的な方法だった。しかしそれだけでは無く、心配していたのに放って置かれた上、当主を差し置いて鬼平と交渉した怒りだと千隼は告げる。
なんらかの術を使用しているのか、いつもよりひんやりした掌は叩かれて赤くなった頬を冷やす。
月読の頬を撫でながら、千隼は鬼の当主として意見を述べる。
「【鬼】というのは、どうも猜疑心の強い者が多く、烏のような一枚岩でもありません。貴方の覚悟と思いは十分伝わりましたが、それだけでは不十分です」
欠片が存在する以上、九郎は同じことを繰り返すかもしれない。千隼のみならず、今日納得した鬼達も同様に些細な出来事から疑心暗鬼にかられる者が後に出てくると指摘された。
「九郎さんと関係をもつ月読様が絆されて騙されていると考える者も出てくるでしょう、あるいはマガツヒに操られているのではないかとも」
それは月読の信頼にも影響する。人々の不安や疑念を払拭するのは実に難しい。
「――――そこで、月読さまには私のものになって頂きます」
突拍子もない言葉が飛んできた。
聞き違えたのではないかと見れば、真顔の千隼は月読の頬へ当てていた指を下ろし首筋をたどる。冷やりとした指が襟元の端へ侵入して鎖骨をなでた。
「貴方が当主である私のものになれば、他は何も言えなくなる。いいえ、私情でどうとでも出来ます。仮に【鬼の当主】が私でなくてもそうするでしょう、我々にとって磐井隼英のものだった貴方にはその価値が付いている」
鎖骨に置かれた指はゆっくり往復して、ヒヤリとした感覚に月読は身じろぐ。
息を呑んだ月読は言葉を発することが出来ず沈黙した。
千隼はしばらく鎖骨を撫でてから、ため息を吐いた。
「良い案だと思ったのにな~。九郎さんと関係うんぬんは、僕と関係を持っている事で払拭できますし。父の角はたしかに凄いんですけど、物を言わないでしょ? 」
冷たい雰囲気から一転して、いつもの調子に戻った千隼は唇を3の形に尖らせた。
「千隼……」
「フフフ、騙されました? 僕が僕と呼ぶのは、祖父だけではなく貴方の前でもなのですよ。あと……湯谷さんに陽太に……ええと」
安堵して眉尻の下がった月読の顔を見て、千隼は笑みを浮かべる。しばらく見なかった青年は鬼の当主としての顔をしっかり持つまでに成長していた。
「うぅ~ん僕以外の鬼のものになる月読さまは見たくないし~。そうだっ、鬼らしく奪ってしまえばいいのか! 」
ふたたび聞き違いだと思い2度見すれば、千隼は真顔でこちらを見ている。冗談では無くジリジリにじり寄って来る。
「震えているのですか? 可愛いですね、月読さま」
後退りした月読に、千隼は正面から飛びかかった。
「えっ……ちょっ……まっ、千隼! やめっ、やめなさい!! 」
満員電車で揉みくちゃにされたように乱れた着物でクタクタになった月読が起き上がったら、正面から抱きついた眼鏡は胸元へ埋もれている。
「千隼……」
大仰にため息を吐いた月読は、あきれた視線で見下ろす。着物の帯を外せなかった様子の千隼は、不満顔の膨れっ面でぶぅぶぅと垂れている。
両眉を上げて困り顔の月読は、妥協案がないか尋ねた。千隼は再び胸板へ顔を埋めて思案していたけれど、落しどころが見つかった。
「今日は僕の所へ泊って、後は定期的に通って下さい。月読と鬼が親密になる事で、貴方への反発は収まるでしょう。そうすれば九郎さんへの当たりも良くなると思います」
千隼の提示した案を月読は受け入れた。定期的に通うのは、鬼平が月読を邸宅へ呼びつけて面会をしていた延長で、いま思えばそれが理由だったのかもしれない。
落ち着いたところで月読は攫われてからの経緯を話した。千隼も御山での混乱の出来事を語り、互いに胸の内を明かす。
「今でも僕の決断は間違っていたとは思いません。欠片に憑かれたあの人の存在がなくなれば、月読さまの憂いも無くなって心が晴れる。ひとつの手段だと思っています」
「それはあまりに冷酷で極端な手段だな……」
オオマガツヒの欠片を宿し、発現させてしまった九郎はもはや人では無い。マガツヒには成らなかったけれど境に立っている。
妖や魔物を相手にしていると想定外のことが起こり、時に情けを捨てなければならない場面にも出くわす。この先ずっと大丈夫とは言い切れないが、千隼の決断を月読は選ばない。
九郎が月読にとって大切な者というだけでなく、死線を共に越えて信じた仲間でもあるからだ。
共に生きる為の方法なら幾らでも探し出す。九郎が居なくなるのは月読の望みではなく、喜びと悲しみ、苦楽もすべて含めて一緒に歩むと決めた。
「貴方は九郎さんのためなら、そんな顔をするのですね」
口を尖らせた千隼は、ふたたび月読の固く合わさった着物の胸元へ埋もれた。耳を澄ませば、鬼っ子は意外にポジティブな言葉と意味不明な言語をつぶやいていた。
「あ、もうひとつ妥協案の条件ありました! 雄っぱい触らせて下さい、僕を放って置いた贖罪です! 」
「…………わかったよ、その内な。1度だけだぞ」
顔を上げた千隼が至極真剣な顔つきで言うので、月読は盛大に溜息を吐いてから頷いた。
***************
その日は鬼の邸宅へ泊まることになった。
千隼いわく、関係を持つためのお泊りは当然だそうだ。2人で示し合わせた偽装だが、他人の想像にまかせて自らは語らない。
控室で待つ加茂へ泊ることを伝えに行く、乱れた着衣を見た叔父は訝って大丈夫かと尋ねてくる。月読は困った顔で笑い、後日詳しい事情を話すということで帰らせた。
邸宅の南側には海を眺められる露天風呂があった。岩を削って作られた窪みへ、温めた地下の冷泉を流している。
他に人けも無く、月読は浴槽のなかで手足を大きく伸ばした。ぬるめの湯でじわじわと体が温まり、外気に触れた部分も寒くない。遠く見える夜の海にタンカーの小さな光が浮かんでいた。
家の風呂に満足していたので露天風呂へ入る機会は無かったが、広めの岩風呂はとてもリラックスできて快適だ。西会館の入浴施設を改築して、露天風呂を作る計画を加茂が立てていた事を思い出す。
リラックスして解放された思考は頭を巡る。
本来なら先に鬼平と面会する予定だっただけに、大広間での出来事は月読の意表を突いた。ふだん茶化している千隼の本音も少しは聞けた気がする。
月読は浴衣に厚綿の半纏を羽織って部屋へ向かう。
千隼の居室を開けるとテーブルは除けられ、部屋の真ん中に一対の布団が敷かれていた。片方の枕には可愛らしいピンクのひらひらが付いて、これで衝立か蚊帳でも掛かっていたら夜伽のようだ。
「……すみません……月読様」
後ろで申しわけなさそうに湯谷が謝っている。どうやら彼も手伝ったらしい。
「月読さま、ずいぶん長風呂でしたね? 」
光るメガネが此方を見つめて、お世辞にも可愛いとは言えない笑い声をデュフフと口から漏らしている。
夜も更けていたので月読が就寝するため布団へ入ろうとしたら、千隼は乙女チックなピンクの枕を指差した。
「え? 俺がこっちなの!? 」
思わず素がでた月読は、仕方なく柔軟剤の香りがするピンクの枕へ頭を乗せる。千隼は勢いよく自分の掛布団を開けて、正座しながら部屋の電気を消した。
真っ暗な部屋、寝付くまで千隼と他愛のない会話をする。
布団のすれる音がして、ジリジリ千隼がこちらへ動いている。何もないと分かっていても少し緊張した。
千隼の気配は布団の境目まで来たが、そこで動かなくなりスィースィーと寝息が聞こえはじめた。時間をかけ過ぎたせいで、近寄ることなく力尽きて眠ってしまった様だ。
実に残念なクールビューティーだ。暗闇でふと口元をゆるめた月読は、ゆっくり目を閉じる。
夜が明けて、月読が目を覚ますといつもと違う大きな窓が見えた。熟した渋柿の実を小鳥が鳴きながらつつく。
布団をくっ付けて敷いていたせいか、月読の寝相で掛け布団は入り乱れ巻きついている。胸元に温かさを感じて視線を移したら、千隼の頭を抱き込んでいた。
「うぅ~わいせつぶつ……猥褻物が追いかけて……むにゃむにゃ」
眠っている千隼はうなされて、手足をジタバタさせながら如何わしい夢を見ている様子だった。
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お読み頂きありがとうございます。
シリアスになりきれない千隼くん。
もろもろの用語集です。
※半纏…半天。羽織に似ている脇にマチのない短い上着。綿をつめて作られた半纏は室内の防寒着として着られる。
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