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君と向日葵
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_ピンポーン…
金曜日 午後18時半頃。
今日は2時限だけ授業を受けて、バイトを終えたところ。
秋の風が少し肌寒さを感じさせて、いつもはバイトで結ったままの髪を今日はおろしていた。
アパートの2階。彼の部屋の前も風通りが良く、髪が揺れてオレンジに反射した。
部屋の中からガサゴソと音がして、_ガチャ…と鍵を開けられる音がする。
小さく息を呑んで、顔を上げて
「久しぶりー!!元気してた?」
…元気なフリをして彼の部屋に入った。
「今日はたらこパスタでいい?」
買ってきた食材を彼に軽く見せると、「ダメって言ってもそれしか材料ねえじゃん」と笑われて笑いかえす。
「お前の料理上手いからなんでもいいよ」
…その言葉だけで胸がいっぱいになって、「おっけ、任せて」と言ってやる気を出した。
単純馬鹿とは、まさに私のことだと思う。
金曜日 午後18時半頃。
今日は2時限だけ授業を受けて、バイトを終えたところ。
秋の風が少し肌寒さを感じさせて、いつもはバイトで結ったままの髪を今日はおろしていた。
アパートの2階。彼の部屋の前も風通りが良く、髪が揺れてオレンジに反射した。
部屋の中からガサゴソと音がして、_ガチャ…と鍵を開けられる音がする。
小さく息を呑んで、顔を上げて
「久しぶりー!!元気してた?」
…元気なフリをして彼の部屋に入った。
「今日はたらこパスタでいい?」
買ってきた食材を彼に軽く見せると、「ダメって言ってもそれしか材料ねえじゃん」と笑われて笑いかえす。
「お前の料理上手いからなんでもいいよ」
…その言葉だけで胸がいっぱいになって、「おっけ、任せて」と言ってやる気を出した。
単純馬鹿とは、まさに私のことだと思う。
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