51 / 183
第二章 郵便と懺悔
2-11 ガードナー侯爵家の事情
しおりを挟む
マーガレットは、手紙の件をしっかり謝ってくれた。私とお母様は、顔を上げるように促す。
先程よりもすっきりした表情だ。ようやく全てを話せたことで、胸のつかえが下りて、一安心したのだろう。
お母様は、まだ気になることがあるようだ。顎に手を当てて首を傾げ、マーガレットに質問した。
「……それにしても、デイジー嬢はどうしてそこまでしてウィリアム君と縁を結びたがっているのかしら? いくらウィリアム君がイケメンでハイスペックだからって、そこまでして人から奪おうとするのは、彼女にとってもリスクが高いと思うのだけれど」
「デイジーお姉様はウィリアム様へ一種の憧憬をお持ちのようでしたが、それよりも強かったのは、執着に近い感情でした。デイジーお姉様ご本人の希望というより、オースティン伯爵家と縁を結びたいというガードナー侯爵のご意向が強いようです」
「へえ、ガードナー侯爵が、オースティン伯爵家と縁を、ねえ……?」
オースティン伯爵家は、当主が魔法騎士団長の職についている。伯爵は団長の職務で多忙のため、長男が当主代理として伯爵家の仕事を受け持っている。また、次男は魔法騎士団に所属していて、長男・次男ともに既婚者だ。
オースティン伯爵家と繋がりを得たいのなら、当主代理の長男に取り入るか、未婚である三男のウィル様と縁を結ぶのが手っ取り早い。
そして、当主代理は、普段は領地にいることが多い。となると選択肢は、王都にいながら接触できる、ウィル様一択になる。
だが、ガードナー侯爵家がどういう家なのか良く知らない私は、なぜそこまでしてオースティン伯爵家と縁を結びたがっているのか、理解できない。
私は、さらに首を傾げて考え込みはじめたお母様に、質問をした。
「お母様、ガードナー侯爵家とは、どういうお家柄なのですか? 私、社交界に疎くて」
お母様は、顔をまっすぐに戻して、快く答えてくれた。
「ミアも、数百年前に魔王を滅ぼした『勇者パーティー』のことを知っているわね?」
「ええ、もちろん。『勇者』『大聖女』『英雄』『賢者』の四人ですわね」
「そうよ。そのうち、『賢者』は当時の王族だったの。そこまではいい?」
「はい、存じております。王家に伝わる古来の魔導書で魔法を学び、強い魔力を持っていたと聞きますわ」
その『賢者』本人は子を残さなかったが、『賢者』を排出したのは、今も王国の頂点に君臨し続ける、王家。
王家と公爵家は、由緒ある大魔法使いの血を引く一族だ。魔族との戦いが始まるよりも前から、卓越した知識と頭脳で王国を導いてきた。
「他の三人の出自も知っているかしら?」
「はい」
リーダーとなった『勇者』は平民出身の、魔法騎士団員。『大聖女』は『勇者』と同郷で、田舎の貧乏貴族家の出身。
魔法騎士団長だった『英雄』は『勇者』の上司であり貴族。『賢者』は先程お母様が言った通り、王族だったという。
普通だったら、こんなメンバーではパーティー内で軋轢があったのではと思ってしまうが、実際のところはうまいことやっていたのだろう。
「なら、魔王を倒した後、四人がどうなったかは知っている?」
「ええと……『賢者』はそのまま王家から出奔し、王都に戻らなかったのですよね」
「そう。パーティーメンバーは全員生きていたのだけれど、『賢者』だけは王都へ戻らなかったの。王族ってしがらみが多そうだし、嫌になっちゃったのかしらね?」
お母様は「ふふ、自由を望む気持ち、わからなくもないわ」と笑って、話を続けた。
「他の三人は、それぞれ結婚して、子孫を残したわ。『英雄』の末裔が、キャンベル侯爵家。そして、『勇者』と『大聖女』の血を引く女児の家系が、教会にいる聖女様たち。ここまではいい?」
「はい」
「『大聖女』と『勇者』の血を引く男児が、後に婚姻を結んだ家……それがガードナー侯爵家。魔王との戦いが終わった後も残った魔族に狙われ続けた聖女の血筋を守るために、神殿騎士団を興した家よ。代々、ガードナー侯爵家の血筋が神殿騎士団長を務めてきたわ。実力重視の魔法騎士団と違って、神殿騎士団は血筋重視なの」
「神殿騎士団を……あれ、でも、今の神殿騎士団長は、お名前が違うような」
私は、お母様の話に潜む違和感に気がついた。
神殿騎士団長はあまり表に出る人ではないので、名前も顔も正確に覚えてはいないが、少なくともガードナーという名ではなかったはずだ。
「そう。そこがミソよ。ガードナー侯爵家の血筋は、前侯爵までで一度断絶してしまったの。身体の弱かった前侯爵は、名前だけ据えられたお飾りの騎士団長だったのだけど、兄弟もいなかった上、本人も子を成せず若くして亡くなったわ」
亡くなったのは随分前……二十年以上前だったかしら、と首を捻りつつ、お母様は続けた。
「その義娘――現在の侯爵夫人は、ガードナー侯爵家といっても、傍流の出身なの。その上、迎えた夫は、ガードナー侯爵家と全く関係のない、辺境伯家出身。だから、家としての立場が弱くなってしまって、神殿騎士団長の座から身を引かざるを得なくなったのよ」
「そうでしたか……」
「ガードナー侯爵は、魔法騎士団と縁を結ぶことで、失った権威を取り戻そうとしたのかもしれないわね」
「でも、魔法騎士団は実力主義ですわ。血筋なんて関係ないのに」
「実力主義を謳っているけれど、それが本当に事実なのか、疑っている貴族も多いのよ。平民だった『勇者』が役職を持たず、貴族だった『英雄』が団長だったことを、皆も知っているからね」
「なるほど……」
実際は本当に実力主義なのだが、魔法騎士団と関わりのない人には、そんなことはわかりようがない。
役職持ちに貴族が多いのは、平民よりも貴族の方が『魔力持ち』の割合が多いことや、高度な訓練を受けられる機会が充実していることが理由のような気がする。
「お母様、お姉様。ガードナー侯爵が繋がりを持ちたがっているのは、魔法騎士団だけではありませんわ」
そこで口を挟んだのは、マーガレットだった。
「デイジーお姉様の二人の姉……ローズ様とリリー様も、それぞれ、宰相のご子息、魔法師団長のご子息と縁を結ぼうとされていました。ローズ様はうまくいったようですが、リリー様は、縁を結ぶことが叶わず……今、リリー様は、お屋敷で虐げられ、使用人以下の扱いをされていると聞きます。ですから、デイジーお姉様は、リリー様のようになりたくないと必死なのですわ」
「まあ……なんてこと」
お母様は、息を呑んだ。そんな風に、娘を道具のように扱うなんて、あんまりだ。私も思わず顔を顰めてしまった。
「それで、デイジー嬢はウィル様に執着しているのね……納得がいったわ」
「……よし」
お母様は、テーブルに手をついて、すくっと立ち上がった。
「マーガレット。あなたの学園生活、どうにか守れないか検討してみるわ。うちは子爵家だから直接侯爵家に口を出すことはできないけれど、少し手を回してみるわね」
「え? お母様、何を?」
「うふふ、後で話すわ。まあ、悪いようにはしないから、お母様とお父様、それからオスカーに任せてちょうだい。――ああ、お父様とオスカー、早く狩りから帰ってこないかしら」
お母様は、他に話したいことがないか私とマーガレットに確認すると、いそいそと自室へ戻っていく。
私はマーガレットと顔を見合わせたが、彼女もよくわかっていない様子だった。
マーガレットももう話したいことがないようだったので、私は、ウィル様とやり取りした手紙を取りにマーガレットの部屋へ行き、それから自室に戻ることにしたのだった。
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
長い説明回、お読み下さりありがとうございました。
補足です。
お母様は、「ガードナー侯爵が辺境伯家の出身」ということは知っていますが、ウィルの言っていた「情報操作がありその本当の出自は謎」ということは知りません。
現状、ガードナー侯爵の本当の狙いや背後関係、関係各位がどの程度情報を持っているのかは、不明です。
先程よりもすっきりした表情だ。ようやく全てを話せたことで、胸のつかえが下りて、一安心したのだろう。
お母様は、まだ気になることがあるようだ。顎に手を当てて首を傾げ、マーガレットに質問した。
「……それにしても、デイジー嬢はどうしてそこまでしてウィリアム君と縁を結びたがっているのかしら? いくらウィリアム君がイケメンでハイスペックだからって、そこまでして人から奪おうとするのは、彼女にとってもリスクが高いと思うのだけれど」
「デイジーお姉様はウィリアム様へ一種の憧憬をお持ちのようでしたが、それよりも強かったのは、執着に近い感情でした。デイジーお姉様ご本人の希望というより、オースティン伯爵家と縁を結びたいというガードナー侯爵のご意向が強いようです」
「へえ、ガードナー侯爵が、オースティン伯爵家と縁を、ねえ……?」
オースティン伯爵家は、当主が魔法騎士団長の職についている。伯爵は団長の職務で多忙のため、長男が当主代理として伯爵家の仕事を受け持っている。また、次男は魔法騎士団に所属していて、長男・次男ともに既婚者だ。
オースティン伯爵家と繋がりを得たいのなら、当主代理の長男に取り入るか、未婚である三男のウィル様と縁を結ぶのが手っ取り早い。
そして、当主代理は、普段は領地にいることが多い。となると選択肢は、王都にいながら接触できる、ウィル様一択になる。
だが、ガードナー侯爵家がどういう家なのか良く知らない私は、なぜそこまでしてオースティン伯爵家と縁を結びたがっているのか、理解できない。
私は、さらに首を傾げて考え込みはじめたお母様に、質問をした。
「お母様、ガードナー侯爵家とは、どういうお家柄なのですか? 私、社交界に疎くて」
お母様は、顔をまっすぐに戻して、快く答えてくれた。
「ミアも、数百年前に魔王を滅ぼした『勇者パーティー』のことを知っているわね?」
「ええ、もちろん。『勇者』『大聖女』『英雄』『賢者』の四人ですわね」
「そうよ。そのうち、『賢者』は当時の王族だったの。そこまではいい?」
「はい、存じております。王家に伝わる古来の魔導書で魔法を学び、強い魔力を持っていたと聞きますわ」
その『賢者』本人は子を残さなかったが、『賢者』を排出したのは、今も王国の頂点に君臨し続ける、王家。
王家と公爵家は、由緒ある大魔法使いの血を引く一族だ。魔族との戦いが始まるよりも前から、卓越した知識と頭脳で王国を導いてきた。
「他の三人の出自も知っているかしら?」
「はい」
リーダーとなった『勇者』は平民出身の、魔法騎士団員。『大聖女』は『勇者』と同郷で、田舎の貧乏貴族家の出身。
魔法騎士団長だった『英雄』は『勇者』の上司であり貴族。『賢者』は先程お母様が言った通り、王族だったという。
普通だったら、こんなメンバーではパーティー内で軋轢があったのではと思ってしまうが、実際のところはうまいことやっていたのだろう。
「なら、魔王を倒した後、四人がどうなったかは知っている?」
「ええと……『賢者』はそのまま王家から出奔し、王都に戻らなかったのですよね」
「そう。パーティーメンバーは全員生きていたのだけれど、『賢者』だけは王都へ戻らなかったの。王族ってしがらみが多そうだし、嫌になっちゃったのかしらね?」
お母様は「ふふ、自由を望む気持ち、わからなくもないわ」と笑って、話を続けた。
「他の三人は、それぞれ結婚して、子孫を残したわ。『英雄』の末裔が、キャンベル侯爵家。そして、『勇者』と『大聖女』の血を引く女児の家系が、教会にいる聖女様たち。ここまではいい?」
「はい」
「『大聖女』と『勇者』の血を引く男児が、後に婚姻を結んだ家……それがガードナー侯爵家。魔王との戦いが終わった後も残った魔族に狙われ続けた聖女の血筋を守るために、神殿騎士団を興した家よ。代々、ガードナー侯爵家の血筋が神殿騎士団長を務めてきたわ。実力重視の魔法騎士団と違って、神殿騎士団は血筋重視なの」
「神殿騎士団を……あれ、でも、今の神殿騎士団長は、お名前が違うような」
私は、お母様の話に潜む違和感に気がついた。
神殿騎士団長はあまり表に出る人ではないので、名前も顔も正確に覚えてはいないが、少なくともガードナーという名ではなかったはずだ。
「そう。そこがミソよ。ガードナー侯爵家の血筋は、前侯爵までで一度断絶してしまったの。身体の弱かった前侯爵は、名前だけ据えられたお飾りの騎士団長だったのだけど、兄弟もいなかった上、本人も子を成せず若くして亡くなったわ」
亡くなったのは随分前……二十年以上前だったかしら、と首を捻りつつ、お母様は続けた。
「その義娘――現在の侯爵夫人は、ガードナー侯爵家といっても、傍流の出身なの。その上、迎えた夫は、ガードナー侯爵家と全く関係のない、辺境伯家出身。だから、家としての立場が弱くなってしまって、神殿騎士団長の座から身を引かざるを得なくなったのよ」
「そうでしたか……」
「ガードナー侯爵は、魔法騎士団と縁を結ぶことで、失った権威を取り戻そうとしたのかもしれないわね」
「でも、魔法騎士団は実力主義ですわ。血筋なんて関係ないのに」
「実力主義を謳っているけれど、それが本当に事実なのか、疑っている貴族も多いのよ。平民だった『勇者』が役職を持たず、貴族だった『英雄』が団長だったことを、皆も知っているからね」
「なるほど……」
実際は本当に実力主義なのだが、魔法騎士団と関わりのない人には、そんなことはわかりようがない。
役職持ちに貴族が多いのは、平民よりも貴族の方が『魔力持ち』の割合が多いことや、高度な訓練を受けられる機会が充実していることが理由のような気がする。
「お母様、お姉様。ガードナー侯爵が繋がりを持ちたがっているのは、魔法騎士団だけではありませんわ」
そこで口を挟んだのは、マーガレットだった。
「デイジーお姉様の二人の姉……ローズ様とリリー様も、それぞれ、宰相のご子息、魔法師団長のご子息と縁を結ぼうとされていました。ローズ様はうまくいったようですが、リリー様は、縁を結ぶことが叶わず……今、リリー様は、お屋敷で虐げられ、使用人以下の扱いをされていると聞きます。ですから、デイジーお姉様は、リリー様のようになりたくないと必死なのですわ」
「まあ……なんてこと」
お母様は、息を呑んだ。そんな風に、娘を道具のように扱うなんて、あんまりだ。私も思わず顔を顰めてしまった。
「それで、デイジー嬢はウィル様に執着しているのね……納得がいったわ」
「……よし」
お母様は、テーブルに手をついて、すくっと立ち上がった。
「マーガレット。あなたの学園生活、どうにか守れないか検討してみるわ。うちは子爵家だから直接侯爵家に口を出すことはできないけれど、少し手を回してみるわね」
「え? お母様、何を?」
「うふふ、後で話すわ。まあ、悪いようにはしないから、お母様とお父様、それからオスカーに任せてちょうだい。――ああ、お父様とオスカー、早く狩りから帰ってこないかしら」
お母様は、他に話したいことがないか私とマーガレットに確認すると、いそいそと自室へ戻っていく。
私はマーガレットと顔を見合わせたが、彼女もよくわかっていない様子だった。
マーガレットももう話したいことがないようだったので、私は、ウィル様とやり取りした手紙を取りにマーガレットの部屋へ行き、それから自室に戻ることにしたのだった。
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
長い説明回、お読み下さりありがとうございました。
補足です。
お母様は、「ガードナー侯爵が辺境伯家の出身」ということは知っていますが、ウィルの言っていた「情報操作がありその本当の出自は謎」ということは知りません。
現状、ガードナー侯爵の本当の狙いや背後関係、関係各位がどの程度情報を持っているのかは、不明です。
8
お気に入りに追加
365
あなたにおすすめの小説
ループ中の不遇令嬢は三分間で荷造りをする
矢口愛留
恋愛
アンリエッタ・ベルモンドは、ループを繰り返していた。
三分後に訪れる追放劇を回避して自由を掴むため、アンリエッタは令嬢らしからぬ力技で実家を脱出する。
「今度こそ無事に逃げ出して、自由になりたい。生き延びたい」
そう意気込んでいたアンリエッタだったが、予想外のタイミングで婚約者エドワードと遭遇してしまった。
このままではまた捕まってしまう――そう思い警戒するも、義姉マリアンヌの虜になっていたはずのエドワードは、なぜか自分に執着してきて……?
不遇令嬢が溺愛されて、残念家族がざまぁされるテンプレなお話……だと思います。
*カクヨム、小説家になろうにも掲載しております。
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
そう言うと思ってた
mios
恋愛
公爵令息のアランは馬鹿ではない。ちゃんとわかっていた。自分が夢中になっているアナスタシアが自分をそれほど好きでないことも、自分の婚約者であるカリナが自分を愛していることも。
※いつものように視点がバラバラします。
一日5秒を私にください
蒼緋 玲
恋愛
【第一部】
1.2.3.4.5…
一日5秒だけで良いから
この胸の高鳴りと心が満たされる理由を知りたい
長い不遇の扱いを受け、更に不治の病に冒されてしまった少女が、
初めて芽生える感情と人との繋がりを経て、
最期まで前を向いて精一杯生きていこうと邁進する第一弾。
【第二部】
境遇を悲観せず前向きに生きること、
テオルドに人を想う感情を起動させ、
周りとの関わりを経てユフィーラは命を繋いだ。
王国内での内輪揉め問題や国内部の黒い部分。
新しい命との邂逅。
人伝に拡がる保湿剤からの出逢い。
訳アリ使用人達の過去。
楽観主義でも大切な人達の為に時には牙を剥くユフィーラ。
更に拡がった世界で周りを取り込んでいくユフィーラ節第二弾。
その他外部サイトにも投稿しています
探さないでください。旦那様は私がお嫌いでしょう?
雪塚 ゆず
恋愛
結婚してから早一年。
最強の魔術師と呼ばれる旦那様と結婚しましたが、まったく私を愛してくれません。
ある日、女性とのやりとりであろう手紙まで見つけてしまいました。
もう限界です。
探さないでください、と書いて、私は家を飛び出しました。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
夫の隠し子を見付けたので、溺愛してみた。
辺野夏子
恋愛
セファイア王国王女アリエノールは八歳の時、王命を受けエメレット伯爵家に嫁いだ。それから十年、ずっと仮面夫婦のままだ。アリエノールは先天性の病のため、残りの寿命はあとわずか。日々を穏やかに過ごしているけれど、このままでは生きた証がないまま短い命を散らしてしまう。そんなある日、アリエノールの元に一人の子供が現れた。夫であるカシウスに生き写しな見た目の子供は「この家の子供になりにきた」と宣言する。これは夫の隠し子に間違いないと、アリエノールは継母としてその子を育てることにするのだが……堅物で不器用な夫と、余命わずかで卑屈になっていた妻がお互いの真実に気が付くまでの話。
夫が大変和やかに俺の事嫌い?と聞いてきた件について〜成金一族の娘が公爵家に嫁いで愛される話
はくまいキャベツ
恋愛
父親の事業が成功し、一気に貴族の仲間入りとなったローズマリー。
父親は地位を更に確固たるものにするため、長女のローズマリーを歴史ある貴族と政略結婚させようとしていた。
成金一族と揶揄されながらも社交界に出向き、公爵家の次男、マイケルと出会ったが、本物の貴族の血というものを見せつけられ、ローズマリーは怯んでしまう。
しかも相手も値踏みする様な目で見てきて苦手意識を持ったが、ローズマリーの思いも虚しくその家に嫁ぐ事となった。
それでも妻としての役目は果たそうと無難な日々を過ごしていたある日、「君、もしかして俺の事嫌い?」と、まるで食べ物の好き嫌いを聞く様に夫に尋ねられた。
(……なぜ、分かったの)
格差婚に悩む、素直になれない妻と、何を考えているのか掴みにくい不思議な夫が育む恋愛ストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる